会報 第17号

第17号 2012年1月10日発行

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2012年、職場・軍隊内にプロレタリア革命への軍勢を建設しよう

激動の二〇一一年は、チュニジア・エジプト革命の波が中国・欧州・米大陸・中東へと世界をかけめぐった。開始された国際的内乱・内戦は、新自由主義の攻撃に対する労働者階級人民の根底的怒りの爆発であり、社会の根底的変革への非和解的決起の始まりである。
米帝はイラク戦争に敗北し撤退した。アフガン戦争からの敗撤退も既定である。未曾有の財政赤字は国際帝国主義を例外なく国家的破滅の危機へと追い込んでいる。世界大恐慌の深化がそれに拍車をかける。誤解を恐れずに言えば帝国主義支配の矛盾の一切を世界戦争によって解決せんとする余力は国際帝国主義ブルジョアジーにはすでにない。新自由主義という帝国主義支配のあり方そのものが帝国主義支配の最後的崩壊の現われなのだ。加えて3・11情勢は、日帝ブルジョアジーを奈落の底に叩き込み、帝国主義として完全に没落している。それだけに日帝ブルジョアジーは全面的に凶暴化する。それがTPPと安保強化、原発収束攻撃と経済特区、原発再稼動と原発輸出、沖縄基地強化と自衛隊の南西拠点化、自衛隊の構造改革と改憲、PKOなどの国家政策だ。

革命の二〇一二年は、予測可能・不可能な進展の中でプロレタリア革命情勢が限りなく成熟する。
昨年の国際階級闘争の特徴は、労働者の一片の肉、一筋の腱、一滴の血からさえも極限的に搾り取らんとする新自由主義攻撃と根底的に闘う労働者が世界中に登場し、帝国主義を根底から打倒すまでやまない革命への決起が開始されたということである。そして二〇一二年は帝国主義国家が破滅する時代であると同時に国際的動乱の激化と世界革命の時代である。新自由主義の攻撃は、一切のブルジョア的虚構と幻想を自ら剥ぎ取り、剥き出しの「資本と賃労働」の非和解的対立を世界中で生み出している。
大恐慌と3・11情勢の中で日帝ブルジョアジーに残されている道は帝国主義としての没落と国家的破滅でしかない。だが没落と破滅の行き着く先としての世界戦争の道に労働者階級人民・兵士を引きずり込むな!ということだ。大恐慌と世界戦争をプロレタリア世界革命によって終止符を打つ。それが労働者階級人民・兵士の未来を切り拓く唯一の事業である。
「賃労働と資本」の戦場は職場・工場だ。労働者階級解放の事業は資本と非和解的に闘って勝利する以外に実現はできない。 そして労働組合は資本との非和解的闘いの貫徹によってのみ甦える。  兵士の主戦場は軍隊内だ。軍服を着た労働者を帝国主義軍隊兵士に改造せんとするのが軍隊組織だ。その国家暴力との戦場が軍隊内である。
兵士一人ひとりの非人間的兵士化と帝国主義戦争からの解放の道は唯一、労働者階級のゼネストと結合した兵士自身の自己解放的決起としての隊内反戦決起である。
この全労働者階級と兵士、全人類の解放という普遍的事業の実現に向け、二〇一二年、職場・工場と隊内にプロレタリア革命への軍勢を組織し、建設しよう!
(滝山)

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元「情報小隊」兵士からの訴え
自衛隊の治安出動を階級的労働運動の前進でぶち破ろう

世界は革命情勢

大恐慌下で起きた3・11東日本大震災と福島第一原発事故という未曽有の事態に対し、被災地の「生きさせろ!」の根底的怒りと結び付き、「挙国一致」の総翼賛攻撃をぶち破り、2012年、国鉄決戦を基軸に全産別で非正規職撤廃、反原発闘争を全面的に発展させるべく階級的労働運動の戦略的前進を切り開き、東北被災地をはじめ各地に新自由主義と闘う労働組合を甦らせよう。
大恐慌下の「3・11情勢」に加えて発生した北朝鮮金正日の死は、戦後世界体制を支え続けて来た朝鮮南北分断体制の根底的崩壊の現実的始まりです。北朝鮮兵士6名の脱北・内2名の射殺はその象徴に他なりません。 世界大恐慌の底なしの激化、朝鮮南北分断体制の崩壊的危機、エジプト革命をはじめとする現体制打倒の世界的広がり。世界はまさに、「戦争か革命か」をめぐる歴史を分かつ階級的大激突情勢に突入しました。その最大の焦点が東アジアに他なりません。まさに日本の階級闘争、階級的労働運動、国際連帯の闘いの前進いかんにかかっています。今こそ、脱落帝国主義の烙印を押された日帝の根底的打倒に向って、階級的労働運動路線を徹底的に押し進める時です。

この革命情勢の到来は、崩壊しつつある日米安保体制との大激突でもあります。それは、米・韓・日の対中国・朝鮮侵略戦争への突入と自衛隊の治安出動情勢の決定的煮詰りです。階級的労働運動路線の徹底的貫徹と一体の自衛隊解体・兵士獲得の闘いの死活性がいいよいよ現実問題となっています。戦争と治安出動は究極の団結破壊です。職場生産点での資本との絶対非和解の闘いを基軸として、もっと広くもっと深く団結を求めて闘うべき時です。そして、軍服を着た労働者=自衛官と家族との団結を今こそ勝ち取っていかねばなりません!
原発事故対処で労働者も自衛官も大量に被曝しており、亡くなった方もいます。内部被曝、PTSD、自殺があいついでいます。解雇・賃下げ・非正規職化・安全無視、そして戦争と治安出動などあらゆるしわ寄せが労働者・自衛官に押しつけられています。起きている事は、資本家階級延命のための労働者・自衛官の「使い捨て」「切り捨て」です。労働者も自衛官もモノではありません。「生きせろ!」の怒りは当然の事です。

兵士は労働者民衆に銃口を向けるな

「治安出動」とは紛れもなく自国の労働者民衆に銃口を向けることです。2000年12月、防衛庁と国家公安委員会は「治安維持協定」を46年ぶりに改正しています。首都圏防衛の「ビック・レスキュー2000」は、「防災」に名を借りた自衛隊の「治安出動訓練」です。 警察と自衛隊による「治安出動における治安の維持に関する現地協定」は2002年5月の段階で、47都道府県の警察の内、約半数が既に同様の「協定」を締結していると言われています。2007年、防衛大臣直轄の中央即応集団が創設され、政府から治安出動命令が出された場合には警察と自衛隊が円滑、かつ連携して任務を遂行する、としています。

自分が自衛隊に入隊したのは、1970年を前後して安保・沖縄・ベトナム反戦闘争が激しく闘われていた時期です。PKOもイラク派兵ももちろんありませんでした。だから、今日の自衛官の皆さんが置かれている緊張情況とは大きくかけ離れていたのは事実です。ただ、自衛隊の階級目的は変わっていないと思います。今日、重要な事は、自衛官にとっても労働者同様に益々「生きにくい」現実となっている事だと思います。

情報部の「都市斥候」とは、内乱鎮圧の情報収集

自分は陸自です。前期・後期6ヶ月の教育期間が終わり、普通科教導連隊の情報小隊に配属されました。情報小隊の基本任務は「戦場斥候」と「都市斥候」です。集中力、記憶力、注意力、判断力が要請され、地図判読、歩幅距離計測、目測、冨士樹海でのコンパス行進、レーダー訓練等もやりました。
驚いたのは「都市斥候」です。自衛隊は誰を敵・敵性としているのか、その具体的教育内容でハッキリしたからです。デモ人数の数え方、集会等で立っている場合と座っている場合の人数の数え方を教わったからです。2004年自衛隊がイラクに派兵される時、高校生も含め多くの労働者民衆が海外派兵反対で立ち上がりました。この反対動向を自衛隊の「情報保全隊」が監視していた事実が暴露され、当時の久間防衛相は「自衛隊が情報を収集して分析する事は悪いことではない」と開き直っています。

ある日、「都市斥候の実地訓練」ということで東京市ヶ谷駐屯地に行くことになりました。私服に着替え2人組となって四つのグループで出かけました。予定通り市ヶ谷駐屯地に集結し、小隊長からグループごとの具体的任務を提示されました。斥候すべき場所は山手線主要ターミナル駅です。私の場合は新宿駅だったと記憶しています。「何で駅なのか?」当時は良く解っていませんでした。ターミナル駅斥候の目的は、自衛隊による鎮圧行動の「実行性確保」のための事前の情報収集でした。
「自衛隊が情報収集している事を悟られてはならない」として、全過程を私服で行動し、現場でのメモはしない事とされ、極力記憶するよう命じられました。斥候すべきポイントは、駅と周辺を見下ろせる高所(指揮所の選定)、駅構内の構造、電源の位置、消火栓の位置などでした。決められた時間に再び市ヶ谷駐屯地に全員集結し、大きな白模造紙を広げ、記憶を呼び起こし、できるだけ詳しく書き込んでいきました。それを「資料」として完成させ小隊長に提出しました。「都市斥候」は治安出動の先兵です!これが自衛隊の姿です。

「テロ対策」という言い方は、階級的労働運動・革命運動から労働者民衆を分断し、排外主義を植え付ける意図を持った表現です。「テロ」にも種類があります。何を目的としているのか、その階級目的を見る事が大事だと思います。
自分が自衛隊にいた時、安保・沖縄・ベトナム反戦闘争の全世界的爆発に恐怖した三島由紀夫が、盾の会数名をつれて市ヶ谷駐屯地に突入し、自衛隊の治安出動を訴え「天皇陛下万歳」を三唱して自決しました。けれど自衛隊は動きませんでした。自衛隊当局も政府も、「治安出動」が同じ労働者民衆に銃口を向ける事だということは十分認識しているからです。自衛官だって感づいている筈です。だから、日帝権力は「テロ」=「悪い事」と植え付け、「治安出動の正当性」を確保しようと必死となるのです。

兵士との階級的団結を

この時期、多くのベトナム帰還米兵は兵役拒否の態度を表明し、反戦デモに合流しました。沖縄県民も決起しコザ暴動が闘われ、日本本土では、佐渡駐屯地や、その他にも治安訓練を拒否して起ち上がった自衛官がいたと聞きます。政府・自衛隊内部は騒然となりました。「国のため」に戦争を遂行すべき軍人が任務を拒否し、戦争に反対する労働者民衆と合流した事実にです。「戦争も弾圧もできない!」支配階級にとって「あってはならない事態」が実際に起きたのです!労働者と兵士は必ず団結できます!兵士が階級性に目覚めた時、世界は大きく動き出します!「国のため」とは一握りの支配階級の利益のために他なりません!大震災と原発事故を経験した多くの自衛官は感づいている筈です。本当は必死で階級的団結を求めているのです。「挙国一致」ではない、階級的団結を2012年は絶対に勝ち取っていきましょう!
(S)
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フクシマ県民抹殺の「事故収束」宣言を絶対に許すな!
労働者人民・兵士の被曝を拡大する野田政権を打倒しよう

(1)「事故収束」宣言に怒りの徹底反撃を

福島第一は放射性物質を大量放出している。放射性セシウム放出は12月時点の推定で毎時6千万ベクレル。福島第一正門前の空間線量は毎時29㍉SVで爆発前の480倍だ。
溶け落ちた核燃料の位置は不明。「工程表」でも、「循環式冷却」装置で30年~40年間冷やし続ける以外の方針はない。30年以上放射能を垂れ流した上で、核燃料を取り出せる「新技術」開発の展望は不明という無責任極まりないものだ。これで何で「収束」か!
建屋内は線量が高く作業員は作業現場まで走っている。当然中心部には近づけない。8万㌧の高濃度汚染水は、頻繁に溢れ出している。政府は垂れ流す時期を見計らっている。
「循環式冷却」の塩化ビニール製のホースは全長10数㌔にも達し敷地内に張り巡らされている。高濃度汚染水を流すホースは人が近づけないほど放射線が強い。冬本番の1~2月、浪江町の観測所で零度を上回ったのは僅か5日。ホースの耐性温度の下限はマイナス5度。マイナス5度以下の日は15日間。断熱材もまけない。夏草で穴があき、放射能がもれた。冬本番で冷却水が氷り、循環が止り、ホースが破断し、汚染水が垂れ流される確率は高い。再臨界や水素爆発の危機は隣り合わせだ。工程表で4号機の使用済み核燃料を「2年以内に取り出す」(「新工程表」第一期の唯一の方針)としているが、震度6クラスの余震で、核燃料プールや福島第一全体が今度こそ崩壊する危機が続いている。
これほどの危機が継続しているのに、国と東電は「国有化」だとか「リストラ」だとか「電気料金20%値上げは企業の権利だ」などとわめいて、1日あたりの原発作業員を3000人から2000人に削減している。国も東電も、労働者が黙っていたら、福島第一に必要な財政や抜本的な体制をとらず、20㍉SVの地域に住民を強制帰還させ、36万の子供の対策も何ひとつとりはしないだろう(地裁郡山支部は12月16日「疎開の仮処分」申し立てを却下した)。住民を大量被曝させて、闇から闇に葬ることが野田式帝国主義式「事故収束」だ。絶対に許せない!
国と東電の首根っこを押さえつけてでも絶対に奴らに徹底責任を取らせ、全労働者農民漁民人民の生活を「もとに戻させる」。それができるのが労働組合の闘いだ。3・11国労郡山工場支部の闘いを先頭に労働組合がこぞって3・11郡山集会に結集しよう!

(2)警戒区域への自衛隊再投入と兵士の大量被曝・ 全国の労働現場に被曝労働が拡大
危機にのたうつ野田政権は、自衛隊兵士を動員し、「事故収束」「除染」デマゴギー、「復興イデオロギー」で住民の分断と組織化をはかっている。日本帝国主義は未曾有の危機に突入しているからこそ、自衛隊に軸足をおき、兵士を利用し使い捨て、延命をはかる動きを強めている。軍隊の比重が高まっている。
12月7日から19日まで、地元福島の第6師団44普連(福島)6特連(郡山)900人が、楢葉町、富岡町、浪江町、飯舘村の各役場に入り、文字通り人海戦術で「除染活動」を実施した。6特連の兵士の活動時、富岡町役場の空中線量は毎時7~8μSV(年間換算40㍉SV)、局所的には10μSV。作業は、「全員が防護服とマスク、スコップ・ほうき・金属ブラシなどの手作業で、側溝の泥をすくい、落ち葉を集め、放射性物質がしみこんだ草地を土ごと掘り返し、アスファルト部分は高圧洗浄機を使って洗う」「(汚染された)玉砂利を詰めた10キロほどの袋のバケツリレーする」。しかし「除染」による低減効果は未知数で、連隊長は「目を閉じて掃除しているようなものだ」と証言している。
大規模災害派遣命令終結後の8月1日以降は、地元福島の6特防(第6師団)が中特防(中央即応集団)を引継ぎ、福島第一対応と県内7ヶ所の除染所の運営を指揮してきていた。特に警戒区域への一時帰宅者への除染所開設は兵士にとって一日も休みなしというような状況であった。この第6師団の「4役場除染」時(44普連・6特連+6特防隊員も編入)の12月は、青森の第9化防隊が除染所の配置についた。第6師団の兵士達は3・11原発事故発生時、最初に大量被曝した兵士達だ(最高87・2㍉SV)。原発直下の遺体捜索にも入り、遺体の除染までやっている兵士達だ。日帝・野田政権は、今後も3度4度と「核の戦場」(福島第一含む)への突入を命令し兵士の屍の上に延命を図ろうとしている。これは、原発企業の三菱や東芝、ゼネコンやJRなどをぼろ儲けさせ、福島県民と全人民を被曝させ、全国の労働現場に被曝労働を強制するものだ。闘う労働組合建設が今、兵士を含む全人民の命運を死活に担うものとなっている。
54基の原発のほとんどを建設してきた3大ゼネコンは、今度は1兆円の「除染ビジネス」を独占し、がれき輸送ではJR貨物が10月12日名乗りを挙げた。「瓦礫ビジネス」も何兆円もの市場になろうとしている。瓦礫処理単価は阪神大震災時の数倍に達している。福島県の瓦礫については費用の概算も立っていない状態だ。だが既に、JR貨物は瓦礫輸送を継続し、瓦礫専用貨車の調達を図り、放射能を含んだ瓦礫輸送もOKだとうそぶいている。東京都に続いて大阪市、島田市、横須賀市などが瓦礫受け入れを表明している。
だがすでに清掃工場や産廃処分場ではセシウムなど高濃度放射能を含む焼却灰問題=清掃労働者の被曝と地元住民の被曝問題が柏市など全国で重大問題化している。これまで関東圏からの一般廃棄物の焼却灰を受け入れてきた秋田県の産廃処分場では、7月から受け入れを中止した。焼却灰が関東各地に送り返されている。清掃工場で焼却灰が満杯になり、ゴミ収拾がとどこおり始めている。新自由主義と原発事故は社会生活の基盤と機能をこのように崩壊させている。労働者階級がブルジョアジーを打倒して労働者の権力を樹立し、社会的生産と生活を一刻も早く再組織していく以外ないない状態に入っているのだ。

(写真 楢葉町役場で除染作業する自衛官)

(3)3・11郡山へ

JRは最悪の原発推進企業だ。「事故期は20~100㍉SV」などと称して、常磐線の広野町までの延伸、汚染車両の回送、原ノ町―相馬間の営業運転再開に踏み切り、JRの労働者と地域住民、乗客を被曝にさらしている。高濃度の焼却灰や瓦礫輸送の「震災ビジネス」で延命を策している。しかし、動労水戸の被曝労働に反対するストライキに続いて、国労郡山工場支部は、最高値で毎時1・80μSVにも達する(年換算15・8㍉SV)職場の除染と高被曝作業の規制などを要求して決起している。さらに全国のJR職場で被曝労働を弾劾し、偽装請負、雇い止め解雇強行との闘いが開始されている。鈴コン分会や郵政非正規ユニオンの闘いが続いている。最も過酷な非正規雇用の現場で一人の決起から強固な団結を形成し、団結を維持して闘いぬいている。闘って3・11に結集しよう!
労働組合の闘いの前進こそ、大量被曝とPTSDに苦しむ自衛隊兵士への階級的援助と激励になる。大規模災害派遣終結後の中央即応連隊(宇都宮駐屯地)ではメンタルヘルス相談が3割も増加している。被曝した即応連隊兵士など210名が、今度は世界一危険な南スーダンPKO一次隊の主力部隊として1月中にも出発しようとしている。3・11郡山集会は福島や宇都宮、全国の自衛隊兵士とも連帯する大集会である。ともに闘おう!
(長原)

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沖縄のAさんへの手紙
「米軍基地撤去」が「和平拒否」「解雇撤回」「全原発の即時廃止」の闘い

侵略戦争の末路、米帝は叩き出された

沖縄の空はどこまでも青かったとAさんは言いました。2001年の9・11の時は確か高校生でしたか。「テロ絶滅戦争」と称する10年に及ぶイラク・アフガニスタンへの残虐極まりない米帝国主義の侵略戦争は果てしなく続きました。03年以降の米軍の死者は4400人を超え負傷者はPTSD含め数十万人で軍解体状況。一方、イラク側の死者は09年1月までで推計133万9771人、桁ちがいの数です。これが「外からの民主化」の実体です。米帝はアラブ人民の頑強な抵抗・反撃と米帝自身の財政赤字の激増で国力の消耗を深め展望のないまま昨年末、敗退へと追い込まれました。

アジアへの戦争政策の転換。北朝鮮への軍事介入を許すな!

こうした中、11月17日には米大統領オバマはオーストラリア連邦議会演説で「米国は太平洋国家」であると宣言。長期的戦略としてアジア・太平洋地域を「最優先」すると明言。今や世界最大の生産基地・中国との対峙・対決政策に大きく転換し東アジア・太平洋地域の勢力圏や市場の争奪の中で延命しようというのです。この「新安保戦略」に向けて、11月上旬、米国防総省は「エア・シーバトル」(空海戦闘)なる対中軍事戦略の概要と「エア・シーバトル局」の新設を公表。これを「東西冷戦スタイルへと変える重大な転換点だ」と公言しています。北朝鮮・金正日の死はこれらの戦争的重圧の中で起きました。朝鮮半島情勢が現在、①金正日が死亡した場合、②北朝鮮国内で暴動が起きた場合、③・・・に備えた作戦計画「5029」発動下にあることに正しく戦慄しなければなりません。そして、一旦、事有れば労働組合的団結を最大の武器に侵略戦争阻止の闘いに一斉に起ちあがるということです。

沖縄と朝鮮半島の戦場化を許すな!

同じ17日に、米・豪は「オーストラリアのダーウィンに米海兵隊2500人の配置」を発表しました。これは日米安保の最大実態=沖縄の戦場化を前提にした軍事配置です。沖縄への敵の第1撃を想定し、その射程外にも「殴りこみ部隊」である海兵隊を置き、反撃と本格的侵攻に備える。沖縄海兵隊の「グアムへの移設」も海兵隊拠点の分散という同様の意図があります。因みに、グアムもダーウィンも中国の新型弾道ミサイルDF21D(通称:空母キラー)の射程外にあり、沖縄・グアム・ダーウィンのこの3大拠点が持つ軍事的威力は小さくありません。。辺野古新基地は、従来型輸送機の3倍の海兵隊員を搭載し速度は2倍、しかも航続距離が5倍(世界のどこへでも1~2日で強襲的に海兵隊員を輸送)の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを配備した最新鋭海兵隊基地として建設予定。沖縄海兵隊を「佐世保基地の強襲揚陸艦を一旦沖縄に回航して艦載する」では強襲にならない。「直接、新基地でオスプレイに搭載」し出撃する強襲性こそ新安保戦略の基軸になるというのです。そして原子力空母も接岸可能な軍港も備えるなど将来の増強を見越して巨大な軍事基地として建設されようとしています。

沖縄の切捨て・売り渡しとその追認の強制

太平洋戦争敗戦の半年前の1945年2月、前首相近衛文麿は『近衛上奏文』で「軍部赤化論」と「共産革命脅威論」から連合国側との早期講和交渉を昭和天皇ヒロヒトに提案。しかし、ヒロヒトは「もう一度、戦果をあげてからでないとなかなか難しいと思う」と回答(『木戸幸一関係文書』)。そのために沖縄戦では県民の3人に1人が犠牲になり、その後の軍事占領につながりました。
もう一つは、同年9月の連合国軍総司令部(GHQ)政治顧問シーボルトの米国務長官マーシャル宛ての書簡にあるGHQマッカーサーへの「天皇メッセージ」です。「米国が沖縄その他の琉球諸島の軍事占領を継続するよう希望する」「米軍の軍事占領は日本に主権を残したままでの長期租借―25年ないし50年あるいはそれ以上―の擬制にもとづくべきである」と。処刑台から逃れるために沖縄を売ったこの「売国奴」の「私利」(添付のシーボルトのコメントの文言)そのものが、労働者・農民への搾取と兵役と死を強制してきた資本制社会の階級支配の本質です。

労働者を搾取し支配するための軍事同盟

日米安保は、そもそも「革命の防止」のための同盟であり日米資本による階級支配と資本主義(帝国主義)の戦後復興と再編・延命のための同盟でした。帝国主義のすさまじい軍事同盟・戦争体制であると同時に、1%の資本家階級による99%への搾取・抑圧・支配のための暴力装置・軍事体制であり、その矛先は国際的存在である世界の労働者階級に向けられてきました。

沖縄の闘いと国鉄・原発の闘い

「史上類例のない戦争の時代」(『本多延嘉著作選』第7巻)、沖縄に戦後はなく常に「戦時」でした。朝鮮戦争、ベトナム戦争、中東戦争、イラク・アフガン戦争と一環して米帝の侵略戦争は沖縄=日米安保を基軸にして遂行。 日帝にとっての唯一のアジア・世界政策である日米安保政策のもとで独自の軍事大国化をめざした中曽根は82年11月、首相に就任。その「戦後政治の総決算」攻撃が国鉄分割・民営化と沖縄への「日の丸・君が代」強制・沖縄闘争の圧殺として強行されました。核開発・原発もこの時期一挙的に推進されました。しかし、「二度と沖縄戦を繰り返さない」という島ぐるみの誓いを体現した沖縄の労働者の闘いが、その後の95年10・21県民大会10万人決起や07年9・29県民大会12万人決起を実現させてきました。15年間、辺野古への新基地建設を阻んできた根源的な力は、基地の「県外移設、国外移設」などにあるのではない。「米軍基地撤去!」の中にあります。これこそ「和解拒否」の「解雇撤回!」の闘いであり「全原発の即時停止・廃止」の闘いです。

「首を切るなら基地を返せ!

辺野古への新基地建設が大破綻する中で、民主党野田政権は多額の交付金(奴らには金しかない)の力で沖縄の中に分断を持ち込み、基地容認・誘致派を必死につくりだそうとしています。56%の地元住民が反対(『沖縄タイムス』)している八重山での育鵬社版教科書採択攻撃もこれと一体です。 子どもたちを放射能から守る福島ネットワークの佐藤幸子さんは「お金を大事にする人たちと、命を大事にする人たちの闘い」と語っています。
この間、福島の人々が「沖縄の気持ちがわかった」と口々に語り沖縄との連帯を求める声が強く上がっています。「資本主義の真の姿に真正面から立ち向かうことであらゆる力ある連帯が生まれる」。国際連帯もそうです。世界には革命の激浪が満ちています。エジプト2月革命からヨーロッパ各国のゼネスト、集会、デモの嵐。そしてロシアと中国にも。米のウオール街占拠闘争は広範な労働組合の支持・参加を通して西海岸のILWU(国際港湾倉庫労組)に伝播しアラスカ、カナダからメキシコ国境まで北米西海岸の全港湾の封鎖・占拠の闘いに発展しています。多くのベトナム帰還兵とイラク帰還兵も労働者としてこの闘いに合流しています。
「かつての全軍労牧港(まきみなと)支部青年部の『解雇撤回・基地撤去』『労働者は死んではならない。死すべきは基地だ』という闘いを階級的労働運動路線(動労千葉型労働運動)のなかで、今こそ復権していくことです」「沖縄では『基地労働者が動くとき、沖縄労働運動も動く』と言われています。問われているのは労働組合です」「基地労働者こそプロレタリア世界革命の主体である」(『Rise』11号「朝鮮侵略戦争下の基地労働者の闘いと課題」基地労働者・M)。労働者兵士行動委員会は基地労働者と共に闘わん!
(岐部)

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南スーダンPKOへの自衛隊派兵を徹底弾劾する!

内戦は終結していない

野田政権は11月1日の閣議で、南スーダンPKO(国連南スーダン共和国ミッション・UNWISS)への自衛隊派兵を決定し、新年早々にも派兵が開始されようとしている。来年5月には北部方面隊を主力に330人規模の部隊が送られることになる。
南スーダン派兵は、実はこれまでのPKO派兵の中でも、最も行き当たりばったりの企てだ。秋に派遣された政府調査団の調査結果も評価も明らかにされず、国会での議論もない。派兵に慎重な防衛省を、野田政権・外務省が押し切ったという。
南スーダン派兵の論議にともなって、前原・民主党政調会長が武器使用基準の緩和を主張。今回は基準の緩和を行なわないと決まったが、「一般市民の保護」のために「必要なあらゆる手段」を認める国連安保理決議1996に沿って派兵を強行すれば、緩和は必要との声が噴出する状況に陥るのは明白だ。スーダンの内戦は終結していないのだ。

北海道新聞の社説は、「始まったばかりの国造りを支援する意味は大きい」と派兵を前提化し、「隊員の安全を最優先に」と主張している。安全でないなら派兵すべきではない。どのマスコミ報道も、「南スーダンの住民はイスラム原理主義の圧制から独立で逃れたが、インフラが未整備で大変だから助けよう」と言っているが、その地下に石油などの資源が眠っていることをまったく論じない。
確かに南スーダンは内戦で国土が疲弊し、国連はインフラ整備が急務としている。日本の1・7倍の国土に舗装道路は70キロ。「ニーズは無限にあり、簡単には撤収できない」(防衛省幹部)。政府は、「将来は政府開発援助(ODA)と連携した効率的なインフラ整備への移行によって、部隊撤収の環境整備を図るものとし、当面は半年~1年の活動期間で、現地情勢で延長の是非を判断する」という。どういう状態で完了するか明らかにしていないが、現地に根を下ろすことで地下資源の略奪を狙うということだ。
日本のPKO派兵で初の内陸部への展開となる。政府の説明は、輸送ルートがないため、隣国ウガンダで大型機からプロペラ機へ積み替え、最終的には陸上輸送するしかないなどと実にいい加減で、何の見通しも立っていない。バングラデシュ部隊の撤収後にその宿営地を利用するとの目算も、同部隊の撤収の遅れでいきなり頓挫している。

PKO派兵は石油略奪のための侵略戦争だ

20年の内戦を経て7月に独立、だが8月には東部で民族間の衝突があり、約600人の死者が出た。閣議決定の直前の10月末には、北部で反政府勢力の襲撃事件が起きている。11月には再び北部で戦闘があり、スーダン軍が空爆を行なった。南部の治安は安定していると言われるが、米帝の石油略奪戦略の生み出した新国家の存在そのものが不安定要因なのだ。
スーダンは石油資源やレアメタルの宝庫と言われているが、アメリカによる「テロ国家」指定で国際的に孤立した。その隙をついて90年代末に中国が接近し、最大の投資国になっている。中国はすでに数万人の労働者を派遣し、スーダン軍を育成し、国連スーダン派遣団にも5000人を送っている。

決定的なことにスーダンの地下資源は開発の遅れている南部に集中しており、南スーダン独立にともなう日本の派兵は、中国の独占的利権を掠め取るということである。南の石油資源を、北は放棄するとは言っていない。この派兵は、確実に戦闘に巻き込まれるだけでなく、南西諸島に続く石油をめぐる新たな対立を生みだし、日中の緊張を激化させる。資源略奪のための侵略戦争、南スーダン派兵を絶対に阻止しよう!
(鈴木)

会報 第16号

第16号 2011年11月10日発行

守るべきは「国益」ではない 労働者階級の団結と闘いだ!

11月6日、歴史を分かつ新たな国際的階級闘争の先頭に、フクシマの根底的怒りと結合した闘う労働組合・労働者、農民、漁民、そして元自衛官達が起った。さらに世界各地の闘う労働組合・労働者が大挙結集し新たな戦闘宣言を発し、大地を揺るがす断固たる大デモを勝ち取りました。本格的全面的な階級的労働運動の白熱的爆発はこれからです。青年労働者を先頭に原発再稼働阻止!野田民主党・連合政権打倒!に断固突き進もう!

9・11ー9・19の明治公園を埋め尽くす反原発全国一斉行動の後、「チェルノブイリ・ハート」を見ました。原発事故後に生まれた赤ちゃんの内、生まれながらにして心臓に穴が空いているその深刻な症状を「チェルノブイリ・ハート」と呼ぶそうです。実に重く深刻なノンフィクション映画でした。内部被爆・放射能汚染の現実。それは、過去の話ではなくて、チェルノブイリに続く福島第一原発事故がもたらしている現在進行中の深刻な問題です。おおげさな話ではなくて、人類の命と未来が、子供達・青年達の命と未来がかかっているからです。

すべての原発をただちに停止・廃炉にするということは、原発・核を必要とする今日の社会の在り方を、世界の労働者民衆の階級的団結で根本から変えてゆく絶対に譲れない問題であり闘いです。経済を優先する限り、また、国益をめぐる軍事的衝突では、事態は益々、取り返しのつかない破滅の事態に陥って行きます。
世界大恐慌が益々、激しく深刻化し、政府・資本家連中・体制内労働組合指導部は、「日本経済が破綻してもいいのか!」と権力を嵩に弾圧します。わたしたちは「それでいいのだ!」と断固言い切らねばなりません。そんな社会は根本からひっくり返さない限り、人間らしく生きることはできないからです!大恐慌下の3・11から8ヶ月。今、人類に突き付けられている問題と課題は、そういうことだと思います。
そうした時、原発・核・大失業・戦争を押しつけようとする政府権力・大資本・体制内労働組合指導部との非和解的激突とならざるを得ません。既にその階級的非和解の闘いは、日本で韓国で中国でヨーロッパでアメリカでも始まっています。 その闘いの成否が、まさに日本の闘う労働組合と労働者階級の固い階級的・国際的団結とその闘いにかかっています。自衛官とその家族のみなさんとの団結もその中にあります。

自衛官の皆さんに特に訴えます。時代はまさに、国家的破綻を革命に転化すべき時代を迎えています。守るべきは「国益」ではなくて、「国益」を越えた労働者階級の団結と闘いです。弾圧する側にまわっては絶対にいけない!労働者階級の一員として団結しよう!ということです。そこにこそ本当に命を懸ける価値があります!
団結し、原発再稼働阻止!野田民主党・連合政権打倒に断固突き進もう!
(杉橋)
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隊員の大量被曝で危機深める自衛隊

労働者階級本体の本格的決起が開始

3月11日の東日本大震災、福島第一原発事故の発生から8ヶ月。「冷温停止状態」とか「避難準備区域解除」の宣伝とは正反対に、破壊された格納容器から放射性物質が放出され続けています。10月24日の「産経新聞」ですら、原子炉建屋への地下水流入が続き、高濃度の水素が複数の配管内にたまり爆発危機が続いている、これらは「いずれも放射性物質の大量放出につながりかねない問題」と報道しています。溶融した核燃料が格納容器底部を突き破り厚さ3㍍のコンクリートをどれほど侵食しているのか、核燃料の現在の状態も定かではありません。
確実なことは、放射能は東日本全域に拡がり数千万人が被曝していることです。セシウム137の海洋流出量は「東電発表の20倍」で過去最大規模(仏研究所)。大気中への放出量も過去最大規模。文科省は6~7月の調査で、福島第一原発から100㌔圏内の100ヶ所で土壌を採取し45ヶ所でストロンチウムを検出、それは郡山市と福島市のはるか北の宮城県境でも検出しています。プルトニウムは浪江町、飯舘村など6ヶ所で検出し、専門家は「非常に小さい粒子になり運ばれた」としていて超重大です。
(※半減期50日のストロンチウム89が「6~7月時点で検出」とあり、いつ放出されたものなのか?3月爆発時の放出量は?)。
事故直後の水素爆発などが続いていた時期、政府の情報隠蔽によって、浪江町津島や赤宇木、飯館村には、原発10キロ圏内や南相馬市の住民計8000人以上の避難者が地元住民とともにとどまっており、内部被曝している可能性が非常に高い。政府の情報隠蔽によって、福島市や郡山市の子供と親たちも野外で被曝している。福島の子供からは甲状腺異常が報告され始め、南相馬市の内部被曝検査では、小中学生(529人中)の半数からセシウム137を検出。さらに被曝は清掃、食肉、水道、輸送など東日本のさまざまな労働現場に広がっています。しかし政府は、「100㍉でも安全」とか「除染は合理性の範囲で」「汚染土の処理に30年」「廃炉に30年」などと発表しています。だから、もはや資本主義の「経済性」の枠内では、解決できる問題は一つもない。
『絶対に解決するために必要なことは必ずやる』という立場でしか実現しない。労働者が団結し社会を再組織していく以外ないということです。
それには「福島の怒り」で私たちが本当に決起することだと思います。9・19明治公園6万人集会に示されたように、「福島の怒り」と固く結びつき、体制内労働組合指導部をのりこえた、労働者階級本体の反原発・反失業の本格的決起が遂に開始されています。10年を超える動労千葉の外注化阻止闘争の勝利と動労水戸の「広野町までの営業運転再開反対」「被曝労働阻止」「検収業務外注化阻止」ストライキの勝利が反原発・反失業、プロレタリア革命勝利の展望を示しています。

階級的労働組合運動の前進が兵士への階級的援助と連帯

3・11に真っ向から立ち向かい、階級的労働運動の土台における前進とプロレタリア革命の勝利の立場にたち、自衛隊兵士との団結をかちとっていくことができるのだと思います。
第12旅団、13旅団、第一空挺団、中央即応連隊、44普連(福島)などの自衛隊兵士は、3月の事故発生直後から3ヶ月間南相馬市の「サテライト鹿島」などに駐屯し、宿営生活を続けていました。中特防の除染所は南相馬市でも警戒地域の小高地区に隣接した「馬事公苑」にあり(県道の「立ち入り禁止」の検問所は100メートルも離れていない)、若い兵士が野外で活動していました。やはり第一空挺団が駐屯していた「原町高校」は、今月開校のための「除染」作業を進めたと新聞記事にあります。「サテライト鹿島」から6号線を南下した「小田島」交差点に打ち上げられたままになっていた漁船もボランティアによって「除染」が「始まった」と新聞記事にあります。要するに「危険ゾーン」だということです。
自衛隊員も、飯舘村や浪江町の避難民や住民と同じように被曝しているのではないか。若い兵士たちの状態は、使い捨てにされている非正規の労働者と全く変わらないと実感しました。彼らは遺体捜索で原発直下まで入り、写真や財布などの遺留品を収拾しています。市民が遺留品展示場に入ってそれを見る時には、マスクとゴム手袋をつけることが要請されていました。
(写真 高濃度汚染区域に向かう第一空挺団)

政府と防衛省が自衛隊員の被曝で明らかにしているのは、3月12日の1号機爆発関連で被曝した郡山駐屯地と福島駐屯地の12名の隊員、3月14日の3号機爆発時に被曝した中特防の4名の隊員のみです。しかし自衛隊員は3月11日の直後から第一原発と第二原発で対処活動を続け、3月17日のヘリ放水、その後長期に敷地内での地上放水活動を展開しています。9・1の「朝雲」1面報道で、被曝とPTSD問題が自衛隊にとって「総合的、中・長期的課題」であるとまで確認しています。兵士の大量被曝問題とPTSD問題が自衛隊と国家を揺がす大問題になっているのです。兵士の被曝実態を徹底的に明らかにさせていこう。
最後に絶対に曖昧にできないことは、3月14日午後から15日にかけて発生した2号機の大爆発と東電の県民置き去りの「撤退通告」、統合任務部隊司令部による「100キロ退避」発令と郡山駐屯地まで撤収という事実です。文科省などの原発関係者も福島県庁に引き揚げています。9月9日「東京新聞」記事に明らかなように、国家は200万県民だけに事実を知らせず棄民したという厳然たる事実です。この時菅首相が東電に訓示したことは、「第一原発が崩壊し東日本が壊滅してもとどまれ」そうしないと「外国がのりこんでくる」「日本が国家として成り立たなくなる」だった。数千万人を犠牲にしてもなお成立をはかるような国家は即刻打倒しよう!分割・民営化以降25年膨大な労働者が非正規に突き落とされ殺され、01年対テロ戦争突入で多くの自衛隊兵士がPTSDや自殺に追い込まれ殺され、3・11では遂に2万人に迫る人民が虐殺された。そしてさらに、原発危機で体制の存亡の土壇場までおいつめられた日帝は、自国の数千万人の労働者人民を被曝にさらして延命する方針を意識的にとったのだ。3・11で日帝は激しく「転換」した。第一師団の前方展開配置方針に明らかなように、労働者人民の怒りの爆発を前に治安出動態勢に完全に入った。しかし労働者と兵士の怒りは同じだ。共通の敵は日帝だ。兵士の皆さん、団結して日帝打倒に決起しよう!
(長野原)
(写真 爆発で崩壊した3号機建屋に放水する陸自

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動的防衛力への構造改革推進と南西諸島への自衛隊配備を
反原発と階級的労働運動の前進で阻止しよう

8月、「防衛白書」と共に構造改革推進委員会が「防衛力の実効性向上のための構造改革推進に向けたロードマップ」の報告書(以下「報告書」)を出した。
報告書を貫くのは、陸海空自の「統合機動力の運用体制の実効的強化への改革」である。そのために「人的基盤の抜本的改革」を打ち出している。要するに戦争のできる軍隊化であり、そのために兵士の「精強化」を目的に年齢構成の見直しと活性化の制度改革を打ちだしている。

帝国主義軍隊化に向けた兵士・部隊の精強化

自衛隊23万人の総力動員という3・11の実戦と教訓に踏まえ、①五方面隊の全国単一の統合指揮運用への組織構造改革、②南西諸島への陸自、空自の配備と南西方面の出撃拠点基地建設、③日帝政経中枢防衛にむけた対テロ部隊の3キロ圏内への前方配備、これらを中心に、④国家財政の危機による装備充足の遅れを民間力の動員で強化する(輸送力など)、⑤高々度無人機導入の本格化と通信・情報態勢の強化、⑤武器輸出三原則の見直し、そして⑥対原発対処兵力として陸自109人増員などの構造改革の推進を打ち出している。

人的基盤の見直し

実戦部隊化への人的基盤の見直しと制度改革は、①士の増勢、幹部及び、幹部曹士の活性化、階級・年齢構成の見直し、准尉の廃止と上級曹長(仮称)の新設である。これは、「高齢化する自衛隊の現実」を見直し、18歳から27歳未満の青年自衛官の比率を上げるということだ。 要するに世界恐慌と3・11情勢下で問われている自衛隊の軍隊化・精強化=若返りを確保・育成する基盤を構築し、これまでの自衛隊のあり方の根底的転換を目指している。②士の増勢は年齢と階級構成比率の変化を伴い、幹部・曹クラスの早期退職制度が導入される。制度導入にあたっては、「旧国鉄改革や国の行政機関における配置転換、国家公務員中途採用者選考試験の事例を参考に」推し進め、早期退職者の「生活基盤の確保」という名目で、自治体など公的部門の組織に退職自衛官を送り込むことが目論まれている。これは、有事対応、危機管理、自治体労働者の総動員体制の実効化をも目指す構造改革である。さらに③後方任用制度の導入である。「新大綱」「新中期防」では、「第一線部隊等に若年隊員を優先的に充当するとともに、その他の職務について『最適化』された給与等の処遇を適用する制度を設計・導入するなどの人事制度改革を実施する」とある。具体的には「身分変更型(新たな再任用型)」「処遇変更型」が導入され、24時間勤務体制、「検証・評価」制度、「適正化」による給与削減と非正規化だ。これは自衛隊内への新たな分断と競争原理の導入である。

要するに自衛隊の帝国主義軍隊化を防衛予算における総人件費の抑制、つまり早期退職=首切りと非正規化で強行しようとしているのだ。これが没落・破綻した日帝・新自由主義の帝国主義軍隊化路線であり、徹頭徹尾、兵士と労働者への犠牲と使い捨てのうえで延命せんとあがいている姿である。まさに「経済特区」「成長戦略2011」「報告書」は一体であり、一体的推進が目論まれている。

指揮・命令系統の暴力的徹底化と絶対服従の強化

この構造改革は、同時に、指揮命令系統の暴力的徹底化と任務への絶対服従の軍令強化として貫徹・推進されていく。すでに具体化している。陸自北宇都宮駐屯地での「勤務計画に違反した」として陸曹3人が停職と戒告の懲戒処分を受けている。3・11情勢下の総力動員と駐屯地警戒任務で「方法と時間の変更」を上級司令に「報告することなく実施した」ことにより「結果的に警戒しない場所や時間が生じた」として、中央即応連隊約700名が配属されている宇都宮駐屯地で1等陸曹(46)定職8日、3等陸曹(29)同4日、2等陸曹(女性40代)に戒告の懲戒処分が下されている。

南西海域方面への自衛隊配備

「新大綱」「中期防」、「防衛白書」「報告書」は「動的防衛力」への転換として対中戦争の最前線拠点化として「南西諸島への配備」を前面に推し出している。

 南西諸島配備の具体的内容

(1)与那国島の掃海拠点化
オバマは9・11米同時テロ10周年を前に9・11以降、展開してきた世界的規模の対テロ戦争を転換した。新戦略は情報機関や特殊部隊の活動を重視し、国際テロ組織アルカイダとその系列組織に焦点を絞った対テロ戦争を進める方針を打ち出した。この戦略転換の根底にはチュニジア・エジプト革命と米帝の国家財政の危機、そしてイラク・アフガン戦争での敗北がある。同時にそれは、激化する対中国情勢に規定された中国に対する経済的軍事的包囲網強化への絶望的な転換でもある。
米議会の米中経済安全保障再検討委員会で、米軍の対中国有事に対応する上で機雷と対艦ミサイルは脅威の一つと認定している。与那国島の自衛隊配備・拠点化は、中国の機雷を除去し、米艦隊の自由な作戦行動を確保すると同時に、大型艦が入港可能な石垣港も含め先島諸島全体を前方展開の重要拠点化が策定されている。
自衛隊の南西拠点化は、日米「共通戦略目標」(2プラス2)の対中国・朝鮮半島戦争に向けた戦略的再編の一環であり、3・11以降、南西海域への配備・拠点化の動きは沖縄辺野古基地建設と嘉手納・普天間基地の再編強化攻撃と一体で推進されている。野田政権はアセスメント評価の年内提出で辺野古基地建設攻撃を推し進め、与那国島の土地購入と新駐屯地建設費の一部として15億円を防衛費に盛り込み、「配備時期は2015年度末」と4年後までに隊舎やヘリポートを整備し、武装部隊が中国艦船の監視にあたる具体的方針を打ち出している

(2)3・11直後の陸・海・空自統合指揮運用部隊と米4軍統合の合同作戦という戦後空前の「国内戦争」を頂点に、すでに昨年末から3・11以後も実戦的な「離島奪回作戦」という「上陸訓練」が推し進められている。

(3)釣魚台(尖閣列島)・東中国海をめぐる勢力圏化で情報収集・警戒監視体制の整備・強化に加え、①与那国島に約100名規模の陸自・沿岸監視部隊を配備する。空自配備の準備も進められている。現在、南西方面における空自の最先端配備基地は宮古島分屯基地。与那国島への部隊配備は対中国戦争の戦略的な最前線基地となる。②中国有事に備え初動実戦部隊を新設する。宮古・石垣両島への陸自部隊の段階的配備である。200人規模で編成される普通化中隊で「武装ゲリラなどの侵攻に対する初動対処を任務」とする部隊だ。有事の際は北海道の戦車大隊を含む陸海空自兵力を沖縄・南西海域に輸送する民間輸送力の動員と法整備も進められている。③移動警戒Xレーダーを与那国島に配備し、2000m以下の低空で接近する航空機とともに海面を航行する船舶を監視する。Xバンドレーダーは波長が短く細かい識別が可能だ。与那国島の最高峰・宇良部岳(231メートル)に設置すれば、夜間・濃霧時でも情報収集は可能となる。④南西方面に早期警戒機(Eー2C)を配備する基盤整備を行い、常時継続的運用態勢をも確保する。Eー2Cの航続距離は短い。Eー2Cの南西方面におけ24時間空中監視態勢構築に向け3000メートル滑走路を備えた下地島空港の使用やEー2Cの移駐配備が画策されている(※ 71年屋良覚書の破棄)。報告書はこの4点を示し平素からの臨戦・戦時態勢の構築を目指している。
これらを阻止、粉砕する根底的で普遍的な力は、本土・沖縄を貫く反原発闘争と階級的労働運動の一体的前進である。労兵の人間的解放もこの中にあります。労兵は、共に進撃しよう!
(滝山)

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「経済特区」攻撃粉砕・新自由主義打倒
ストライキで階級間戦争に勝利しよう

「復興特区」攻撃は「惨事便乗型資本主義」そのもの

10月28日、日帝・野田政権は、「復興特別区域(復興特区)」法案を閣議決定し、国会に提出しました。「復興特区」攻撃は、原発の再稼働、TPP(環太平洋経済連携協定)と一体であり、日帝ブルジョアジーの延命をかけた絶望的な新自由主義攻撃です。3・11大震災と原発事故を利用し、「復興」の名のもとにあらゆる規制を撤廃・緩和し、民営化をさらに推し進め、非正規化を推進し、道州制の導入をめざすものです。 この攻撃の核心は、労働基本権の剥奪による労働組合の解体・絶滅であり、工場法以前の労働環境を強制する中で資本が搾取と収奪のフリーハンドを得ようというものです。
ナオミ・クラインが、彼女の著書『ショック・ドクトリン』の中で、新自由主義の本質を、戦争、津波やハリケーンなどの自然災害、政変などの危機につけこんで、あるいはそれを意識的に招いて、人びとがショックと茫然自失から覚める前に過激な経済改革を強行し、人々を支配していく「惨事便乗型資本主義」と暴いていますが、まさに「復興特区」攻撃は「惨事便乗型資本主義」という新自由主義の極致ともいうべき攻撃です。

「復興」とは、日帝ブルジョアジーの「復興」=延命のこと

「復興」とは、被災地の復興では断じてありません。日帝ブルジョアジーの「復興」=延命ということであり、反革命攻撃・階級戦争そのものです。 5月27日、日本経団連は「復興・創生マスタープラン~再び世界に誇れる日本を目指して~」(以下「プラン」)を発表し、9月16日には「経団連成長戦略2011‐民間活力の発揮による成長加速に向けて‐」(以下「成長戦略」)を発表しました。これらこそ、3・11情勢下の日帝ブルジョアジーの延命のための行動指針であり、野田政権の反動政策の基底にあるものです。一読しただけで心底から怒りがこみあげてきます。絶対に粉砕あるのみです。
「プラン」は、〈Ⅰ.被災地域の復興〉、〈Ⅱ.日本経済の創生〉の二部で構成されています。日本経済の再生こそ根本であり、それを一切の価値基準として「復興」を考えていくこと、そのためにはこれまでの社会の在り方、すなわち労働者の基本的権利や小商品生産者、農民、漁民の在り方の根本的転換をやって、グローバル競争に勝ち抜けるような地域、国を「創生」すると宣言しています。ここには幾万人もの犠牲者を出すに至ったこれまでの地方の分断・切り捨てへの一片の反省もなく、居直り、むしろ大震災を奇貨として「政治の強いリーダーシップの下で」(=強権的に)、資本の下に地域を支配・経営させろ(=道州制)と、日帝ブルジョアジーどもの「復興」の基本姿勢を「提言」しているものなのです。

労働基本権の解体

「プラン」の核心になっているものは、「震災復興特区の指定」ということであり、本文とは別に添付されている「別添2『震災復興特区制度の骨子』」の「特例措置の例」で、全面的な規制緩和と労働基本権の解体をあからさまに列記しています。とりわけ「雇用の維持・確保に関する措置」として、「36協定限度時間の緩和、特別条項に定める時間外労働時間の延長時間規制の緩和」、「1年単位の変形労働時間制の弾力的運用」、「期間の定めのある労働者の雇用期間上限緩和」、「労働者派遣法における専門26業務に関する弾力的運用」と挙げていることは重要です。労働基本権を解体し、「9割非正規化」をおこなって、収奪・搾取を資本のほしいままにするということです。

丸ごと民営化・道州制

さらに「民間活力の活用」ということが非常に強調されています。被災地丸ごと民営化を要求し、復興を資本の利潤追求の場としてやりたい放題をするということです。
またこの「復興特区」は、「成長戦略」の「産業クラスター」と同義であり、道州制の核心です。「復興特区」を突破口として、360万公務員の解雇・非正規化を強行して道州制を導入せんとするものです。

低賃金化

日帝ブルジョアジーにとって、「総人件費」の抑制(=賃下げ)こそ、他帝国主義や中国スターリン主義と競争し、生き残っていくための最も根本的課題です。没落・脱落しつつある現在の日帝には、TPPに参加し、米帝のブロックに入り、アジア並みの低賃金によって競争をして勝ち残っていくことが、今や唯一の延命策ともいえるものです。「立地コストの比較」表を掲げ、「労働コスト(賃金)を100分の7に、法人税を100分の42に、土地代を100分の5に、物流コストを100分の38」に下げろ、と要求しています。被災と原発事故による失業の増大につけこみ、生きることすらできないような低賃金を被災地の労働者に強制し、それを突破口として、TPPによって全国に拡大することを狙っているのです。

TPP

「プラン」はTPPを前提化し、一体となった攻撃であり、農業の市場開放の突破口です。「力強い農業を実現」し、「競争力強化に結び付けていく」ということで、生き残る可能性があるのは一部の農業企業体だけで、競争力のないこれまでの農業は壊滅します。そもそも農業は、高齢化、後継者不足で壊滅の運命にあったのだとうそぶいている。労働者階級と農民漁民の敵は一つです。労働者と農民漁民にとって、TPP粉砕は「生きさせろ!」の闘いそのものです。
原発の再稼働・輸出を狙うこの「プラン」には、「原発事故からの復興」ということが一言も書かれていません。原発事故にふれているのは、〈Ⅱ日本経済の創生〉の「3日本ブランドの復活」の章で「風評被害対策」として言っているに過ぎません。4基もの原子炉が爆発し、メルトダウン・メルトスルーにまでいたり、おびただしい放射能をまき散らして、今なお収束には程遠い、この未曾有の原発の大事故を、「放射能漏洩事故」と言い、大地震と大津波の甚大な被災の上に放射能をまき散らし、職場も学校も、農地も山も海も、生活そのものを奪った原発事故を、「風評」と呼ぶブルジョアジーどもは絶対に許せません。労働者や農民、子供たちが、被曝し、殺されても、利潤追求に転化するのが新自由主義であり、「プラン」で「原発事故から復興」させたいのは、フクシマではなくて「原発」と「原発の輸出」なのです。
「成長戦略」では完全に原発再稼働・原発輸出をぶちあげています。「わが国のエネルギー供給体制の現状を踏まえ、定期点検終了後、停止状態にある原子力発電所を、…順次速やかに再稼働していくことが重要」、さらに「世界最高水準のエネルギー・環境技術に一層の磨きをかけ、競争力の強化を図り、エネルギー関連産業の振興につなげていく。…積極的な海外展開を図る…」。現在、インドやベトナムへの原発輸出の協議が再開・継続。さらにトルコへの輸出交渉も再開されました。10・1「緊急避難準備区域解除」は、原発輸出と再稼働に向けた攻撃そのものなのです。フクシマの怒りと連帯して、再稼働を絶対阻止し、全原発を廃炉にしよう。

反原発・非正規職撤廃の闘う労働運動が、新自由主義の特区攻撃をぶち破る。
「プラン」「成長戦略」の特区攻撃は、3・11の「恐怖と衝撃」につけこんだ新自由主義の攻撃です。フクシマの怒りと一体となった労働組合の闘いが、新自由主義を打ち破る労働者階級の武器だ。ナオミ・クラインは、「ショックに打ち勝つ最善の方法は自分に起こったことを知ること」と言っています。階級的な労働組合ほど、時代認識を鮮明にし、敵・資本の攻撃についてよく知っているのです。外注化と被曝労働に対し、2波のストで闘った動労水戸の闘いに続き、自分の職場・生産点から、闘いに立ち上がっていこう。
(三里塚・川森)

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職場での団結に依拠し、徹底的に闘い労働組合の復権を!

西部ユニオン・鈴木コンクリート分会 書記長 吉本伸幸

私達の職場は、3ヶ月雇用の非正規職場です。ワンマン強欲社長が牛耳る生コン職場で、仕事はミキサー車の運転です。
25年前の国鉄分割民営化から始まった労組潰しと民営化、新自由主義攻撃の嵐の中、小さな民間の生コン職場も偽装請負、非正規化、安全無視、労基法無視が吹き荒れ、賃金や雇用がメチャクチャにされてきた。しかし職場に労働組合を作ろうという動きは皆無。それどころか会社は職場の労働者を分断しお互いを敵視させるように仕向けてきた。それに拍車をかけたのが08年のリーマンショクからの大不況。建設業界も大打撃を受けた。職場も今まで以上に雇用の締め付けが激しくなり、仕事が無いときは雇用条件に無い代休を強制し、極めつけは賃下げの強行です。もちろん有給休暇はなし。残業代はドンブリ勘定、会社にもの言えば解雇の脅し、史上最悪の状態になっていた。
しかし、この独裁会社に労働者の積年の怒りがついに爆発し、クビを覚悟し、団結して立ち上がり、09年7月5日、ついに職場で組合を結成した。
団体交渉や職場での力を労働者が取り戻しかけていました。しかし、経営者は金で仲間を篭絡し、分会員を見せしめに解雇し、組合は壊滅寸前に追い込まれた。だが、組合解体攻撃と仲間の解雇に怒りを持たない労働者は一人もいない。そして、再び6人の仲間が分会を復活させた。、解雇撤回と原職復帰、労働委員会闘争、裏切り者と資本・管理職らとの非和解的闘い、職場での団結強化と組織拡大闘争を続けながら現在に至っています。

ストライキに決起!

残念なことに今年8月、解雇撤回と原職復帰を闘い抜いてきた仲間が急性脳梗塞で亡くなりました。仲間の無念の意志を引き継ぎ、我々分会は会社に対し即時解雇撤回と謝罪を要求した。だが、会社はそれを拒否した。それどころか鈴コン資本は賃下げを強行してきた。我々は会社の一方的賃下げに抗議し、ついにストライキに決起した。その闘いの中から新しく入社した仲間が会社に怒り、分会に結集した。これに恐怖した会社はストライキを違法とし、不当にも分会全員に出勤停止処分攻撃をかけ、なんと新人組合員に対する解雇予告と、その翌日には自宅待機処分をかけてきた。ストライキに対する解雇攻撃は会社の恐怖の表れです。我々分会は出勤停止処分の間、社前闘争、駅前街宣、地域ビラまき、本社抗議行動、労働委員会や労基署、裁判所への提訴を全力で闘い抜いています。
9・19の6万人デモ、NYの「ウォール街を占拠せよ」のデモ、労働者が団結し立ち上がれば必ず社会を変える事が出来る。そして、フクシマ原発事故が示す事実は、国家と東電は資本の儲けのためであれば、人間や生き物の命など一切、考えていないということです。そして、核・原発と人類は共存できないことがわかりました。今こそ世界の原発を全て廃止、廃炉に!迷わず労働者の団結にかけこの道を突き進もう!
鈴コン分会はこの間、資本との全面戦争を闘い抜き確信したことがある。それは会社が恐怖するのは職場の仲間が団結し、労働組合に結集することです。

職場から組織せよ!

2組も存在する。過積載違反に目をつぶり、資本からの特別手当で奴隷になりはてている2組の奴らと、徹底的に闘えるのは我々、闘う労働組合だけです。
職場の仲間の組織化にかけきる。団結の拡大に真の労働組合の姿がある。その力が職場支配権を奪い、社会を変えていく力だ。時代はまさに革命期。職場から地域から労働者の団結に依拠し闘う労働組合を組織しょう。そして労働組合だけでは革命は勝利しません。そこには、労働者党と武装した労働者の仲間、自衛官の闘いが不可欠です。革命の扉は開かれた。職場から組織せよ。今だ!!
万国の労働者団結せよ!

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―自衛官との団結は職場の団結から始まる―

発行:労働者兵士行動委員会
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〒105-0004   東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4階 tel:090-1597-7425
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会報 創刊号

Rise(ライズ) 創刊号 2009年5月10日発行

no01

発行:労働者兵士行動委員会
URL: http:// www.h6.dion.ne.jp/~no-hahei  mail : kazokutomotoji@r9.dion.ne.jp
〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4階

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陸海空ソマリア沖派兵阻止! 「海賊対処法」成立阻止!

労働者・兵士・学生は麻生政権打倒!
6・14~15連続大闘争に起とう

《戦 争・改憲と民営化・労組破壊》の攻撃と日夜闘っている全国の労働者、学生のみなさん。そして自衛官と家族のみなさん。 私たちは、これまでの闘いに踏まえ つつも今日の「世界大恐慌と戦争の時代」に真っ向対決し、一切の元凶=帝国主義・資本主義の根底的打倒に向けて新たな闘いに決起することを明らかにしたい と思います。
時代は、改めて「旗色を鮮明にする」ことを求めています。私たちは「自衛官との団結は、職場の団結から始まる」この「戦闘宣言」を、しっかり共有したいと思います。自衛隊のイラク派兵を契機に

結 成された当会は、08年の激闘を経て早6年目に突入しました。この過程で到来した世界大恐慌と戦争の激化は、とりわけて私たち事務局員一人一人の在りよう を、改めて根本的に問いました。何のためにこの会を結成し、何のために闘っているのか。このことを階級的に根底的に自らに問い、時代認識と闘う路線・思想 と向き合いました。
「大衆運動だからいいんだ」という時代はすでに終わっています。時代は「戦争か革命か」が現実問題として鋭く問われる時代に完全に入ったのだと受け止めて います。 私たちは、改めて「動労千葉派」として「11月労働者集会派」として闘い抜く決意を打ち固めています。なぜなら、ここに革命勝利の展望があるか らです。労働者自己解放の未来があるからです。自衛官と家族のみなさんの真の未来もここにあります。団結し共に闘われんことを心から訴えます。
帝国主義・資本主義は、けっして永遠に続く体制ではありません。現に、世界大恐慌の爆発は、その歴史的命脈がすでに尽きていることを隠しようもなく示しています。
支配階級は、まさに打ち倒される運命に恐れおののき延命のための侵略戦争と階級戦争に猛然と突入しています。それを下支えしている体制内指導部も 政労使一体となって、闘う労働者・学生と兵士の闘いに敵対し、その妨害と弾圧に血眼となっています。我々はこれを絶対に許しはしない!
そもそも国家が介入し、莫大な「公的資金=血税」を独占資本に注ぎ込みその一切を労働者・兵士に押しつけ分断と首切りをし、搾取・収奪・抑圧し、あげくは侵略戦争の殺し合いを強制してでも延命しようとする帝国主義・資本主義に未来など断じて無いのだ!
「生きさせろ!」のストライキ・ゼネストに起ち上がっている世界の労働者・学生と 階級的に団結し、一刻も早く打ち倒し、社会の生産と運営を労働者階級の手でやる以外ありません。
したがって私たちは、新たな革命の時代に対応すべく会の趣旨・会則を練り直し、会の名称、会報の名称も変え再出発しました。以上を私たちの新たな決意とします。
(全国事務局・杉橋)

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会の趣旨と会則
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会則

09年4月5日に行われた全国事務局会議において、本会の趣旨および会則が新たに決定されました。
よって、その内容を報告し、新たに会員の継続を要請致します。

会の名称の変更

本会の名称を「とめよう戦争!隊員家族と元自衛官連絡会」から「労働者兵士行動委員会」へと変更することとする。

会則(規約)

第一条 会員の条件
本会の趣旨 (目的) と会則を認め、年会費を納め、会報の定期的発行の一端を担い、目的の実現にむけ団結・協力してたたかう。

第二条 会員
会員申し込みの取り扱いは、全国事務局が行う。

第三条 会組織の構成
本会は、会員と全国事務局を基本(組織)とする。
本会は、代表と副代表の各1名をおく。

総会は本会組織の最高議決機関であり、代表、副代表、全国事務局員の選出・承認をおこなう。代表、副代表は全国事務局員を兼ねる。
全国事務局は、総会から次の総会までのあいだ、本会の方針決定をおこなう。
方針決定は全国事務局の過半数以上の賛成によって成立する。
全国事務局は「会報」編集委員会を組織する。全国事務局は、会計担当を組織する。
全国事務局は、本会を支え、本会の組織的・運動的発展のために必要な組織部門を設けることができる。

第四条 会員の活動
会員と各組織は、会の目的実現のために、会則を守り、活き活きと自己解放的に活動し、活動を担う。
会員はあらゆる討論の自由を保障され、行動においては統一する。

第五条 会の財政
会の財政は、会費、カンパ、会報購読料でまかなう。
会計は、全国事務局が組織する会計担当がおこなう。
年会費 2000円
会員外会報定期購読料1200円。

第六条 会員の処分
本会の目的と会則にそむき、重大な違反を犯した会員に対しては除名その他の処分が実施される。処分は全国事務局の3分の2以上
の多数決によって成立する。
なお、処分を受けた会員は、次の総会に対して書面で再審を請求できる。

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連絡・振替口座(郵便振替口座の名称と電話番号が変更しましたのでお知らせします)
〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4階
tel:
[郵便振替]00930-2-226024 労働者兵士行動委員会

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会の趣旨
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人 類の全歴史は、太古の土地共有が解消して以来、階級闘争の歴史である。社会的発展のさまざまな段階において差別・抑圧・搾取される階級と搾取する階級、す なわち、支配される階級と支配する階級のあいだの闘争の歴史である。しかし、今や300年の歴史をもつ資本主義の歴史は終止符を打とうとしている。 2008年以降、開始した世界大恐慌は、1930年代大恐慌をはるかに超える大恐慌を全世界の労働者人民・兵士に強制しようとしている。
しかし、この強制を打ち破ることは、搾取され、差別され、抑圧・圧迫されるプロレタリア階級人民とプロレタリア兵士が共に団結し、搾取・差別・抑圧-圧迫するブルジョア階級から自己を人間的に解放するための普遍的闘いの実践によってのみ勝利し、解決することができる。
そして労働者階級人民・兵士が自己の人間的解放を実現するために決起し、勝利したときにはじめて全人類の真に人間的で普遍的解放を実現することができる。それは、すでに始まっている
世界大恐慌を全労働者の犠牲転化によってしか出口を持たない資本主義体制の根底的変革=最末期帝国主義を労働者階級人民・兵士の階級的団結を基礎とする協同した実力で根底的に打倒することによってのみ可能となる。
そもそも、資本主義・帝国主義は、労働者階級人民を無限に搾取・収奪し、強労働・強搾取で労働者を虐殺し、資源略奪と新植民地化のために労働者兵士を侵略 戦争に動員し、被侵略国労働者人民を虐殺し、自国兵士にも死を強制することによって、どこまでも延命せんとする存在である。
したがって本会は、この全世界の地上から賃労働と資本の廃絶、搾取と収奪、差別と分断、抑圧と圧迫、侵略戦争と自然破壊の全ての消滅を目指し、その実現に 向け、世界単一の階級である労働者の国境をこえた団結の強化と労働者・兵士の階級的団結の強化を基礎にあらゆる手段と方策を駆使する。
本会は、この目的に賛同し、その実現にむけ、真摯に実践的に努力する全階級、全階層、全人民、全兵士の参加を幅広く受け入れ、会員にすることができる。
同時に本会は、会の目的に反する立場や労働者階級人民・兵士と全人類のプロレタリア的で普遍的な解放闘争を阻害し、敵対する存在と勢力とは絶対的に相容れず、これらと断固、非妥協的に闘うものである。
2009年4月5日

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活動報告 (3月~4月)

3.20イラク反戦6周年渋谷デモ

イ ラク開戦から6年。3・20イラク反戦闘争は「労働者のストライキと国際的団結で戦争をとめよう!」のメインスローガンのもと、世界大恐慌の真っただ中で の階級的反戦闘争として動労千葉の3日間ストを先頭に全国から1850人が渋谷に結集、体制内派の制動をぶっとばす戦闘的な集会とデモをやりきった。
基調報告に立った青年労働者は「路線が問われ、労働組合をよみがえらせることに一切がかかっている」「職場から闘う団結を作り出そう!」「民営化賛成で戦 争反対を闘えるか!」と4・4派を徹底批判。動労千葉とともにストライキを貫徹した動労水戸の木村書記長の開会あいさつ。
動労千葉の田中委員長は「スト初日、業務命令を受けた国労の組合員がその場で動労千葉に加入し、ストに突入」したことを報告。連合、4・4派を批判し、アメリカの仲間たちも闘っていることを報告した。
三里塚反対同盟の北原事務局長は、労・農連帯、3・29三里塚への総力結集を訴えた。闘う弁護士の森川さん。国労5・27臨大闘争弾圧被告の羽廣さん。八 尾北医療センター労組の灰垣さん。部落解放同盟全国連合会西郡支部の岡さん。3・6大阪集会を先頭で闘い抜いた大阪豊中市の自治体労働者。広島の青年教育 労働者。ストライキをやって集会に合流した精研労組の仲間。派遣先の森精機で3派のストライキをぶちぬき集会に合流した関西合同労組技能育成センター分会 の仲間。
法大解放を闘っている文連副委員長。そして、全学連織田委員長は「戦争にどういう態度をとるかは、民営化に反対するのかどうかの路線闘争」だと喝破。機動隊の弾圧を跳ね返し、沿道の圧倒的な注目の中、解放的デモを勝ち取りました。(杉橋)

3.29三里塚 全国集会

3月12日、千葉地裁・仲戸川裁判長は、天神峰現闘本部裁判で、反対同盟欠席のまま、自ら合意した証人調べを突如取り消し、最終弁論の指定を強行した。さらに、3月23日には成田空港で米国の貨物専用機が着陸に失敗、横転・爆発炎上し、2人のパイロットが死亡した。
3・29三里塚全国集会は、全国から1580名が結集。この許し難い暴挙と大事故に怒りを爆発させた。基調報告に立った萩原事務局次長は、①天神峰現闘本 部裁判を実力闘争で闘う。②農地収奪を粉砕し、市東さんの農地を守り抜く陣形を構築する。③農地法改悪と闘い全国農民の決起をつくりだす。④成田の軍事空 港化を阻止する――の四つの闘争方針をうちだし10・11全国集会への大結集を呼び掛け、全参加者が拍手で応えた。全参加者の力で労農連帯・農地死守・実 力闘争であくまで闘い抜くことを日帝・国土交通省・千葉地裁にたたきつける集会とデモを勝ち取りました。(杉橋)

道州制反対! 橋下打倒! 3・6府庁前行動

「道州制反対!橋下打倒!3・6府庁前行動」は全国450人の結集で成功しました。
この勝利を切り開いたのは、豊中市職女性部の労働者の闘いでした。資本主義を擁護する体制内労働運動の指導部連中が3・6行動を潰そうとしてきました。直 前に女性部のニセビラまで撒くなど、ファシストさながらでした。しかし、当該の自治体労働者はこれまでの長年の人間関係のしがらみをぶっ飛ばして、全労働 者の利害の立場に立ちきり、怒りを燃やして立ち上がったのです。これは呼びかけに全労働者が必ず応えて決起するという信頼に裏打ちされたものでした。まさ に動労千葉が国鉄分割・民営化に対して唯一ストライキをで闘った路線そのものです。これこそ勝利の路線です。
また、道州制は「一旦解雇、選別再雇用」の対象から自衛官を外して侵略派兵と治安弾圧に動員し、「軍服を着た労働者」である自衛隊員とわたしたちを分断する攻撃でもあります。絶対に粉砕しましょう!( 京都読者・A)

日本原基地撤去の闘い

09年2月11日。「建国記念日」に、毎年、日本原では自衛隊に対して基地撤去のデモや取り組みが闘われています。

【概要】
日本原基地は、四国はじめ西日本の陸上自衛隊にとって数少ない実弾を撃つ場所です。岡山の中国山地・奈義町。戦前には、村の頭上を実弾が飛び越す演習も、やられていました。朝鮮半島に似た山岳地形。冬は積雪し、酷寒の朝鮮北部への侵略戦争を想定した実戦演習場です。
また最近では、イラクのファル―ジャ市街戦のころに模擬市街が作られ、レジスタンス掃討作戦の演習が沖縄ー岩国の海兵隊と陸上自衛隊の合同演習として行われています。まさに、最前線基地です。(写真は私たちの演習場内の現地調査の様子。)

【地元の農民と労働者  の反対運動】
ところが、日本原基地は決定的弱点を抱えています。内部には田圃があり、演習場は同時に地元農民の生活の糧そのものでもあります。自分の町がそのまま戦場 に結びついていることへの怒りは激しいのです。地元の基地内営農、基地撤去運動は、営々とわれてきました。 日本原では、動労千葉派の労組が、基地をデモ し、「制服を着た労働者」に団結を呼びかけていました。兵士が「狭い兵営心理の残りかす」から自らを解き放ち、労働者の側へ常識破りに合流する取り組みが 始まっていました。(四国会員・S)

3.14呉現地闘争

「ソマリア沖に敵は居ない。敵は麻生や資本家だ!」「労働者と自衛隊兵士は団結しよう!」「自衛隊兵士は出兵命令を拒否しよう!」「首切りと戦争を許さないぞ!」「生きさせろゼネストに総決起するぞ!」
潜水艦桟橋から大音量のシュプレヒコールが隣接する海自呉基地と出航式典を繰り返し直撃した。

【敵は誰なのか】
3月14日、反戦共同行動委員会呼びかけのソマリア沖派兵阻止・呉現地闘争には全国から100人の労働者や学生が急遽結集した。
レーダーを回転させ出撃態勢の「さみだれ」と「さざなみ」にもシュプレヒコールが直撃した。
11時、司会学生の鮮烈なアジテーションで集会が開始された。続いて広島県労組交流センター代表の基調提起。今まさに世界中で労働者から仕事を住居を命を 奪っている資本家・帝国主義者どもがその利益防衛のためにソマリア沖に派兵し軍隊を集結していることが徹底的に暴露弾劾された。
麻生や防衛相浜田が出席した式典が正午に開始。参加者のボルテージはさらに上がった。当会の幟旗と共に登場した元自衛官で全国事務局の仲間は「何のための 派兵か。海外派兵の恒久化への決定的な攻撃だ。絶対に許せない。資源を奪い生活基盤を破壊した帝国主義が彼らを『海賊』にした。本当の敵は誰なのか。労働 者と自衛官の階級的団結の力で資本主義を根本からひっくり返そう。闘う労働者と団結して一緒にゼネストをやろう!」と艦上の兵士たちに呼び掛けた。
関西の学生は「資本家どものから奪われた物を取り返す闘いを『海賊』と呼ぶなら3・20イラク反戦6周年で世界の労働者はみんな『海賊』になろう」と激烈にアピールした。
常々、会報への投稿にご協力頂いている徳島のSさんは「徳島星野文昭さんを救う会」から発言。「71年の渋谷大暴動闘争で沖縄全軍労のストライキ、ゼネス トと一致団結して星野さんは34年目の獄中闘争を今も闘いぬいている。自衛官の皆さんも絶対反対派として起ちあがろう。『さみだれ』は『戦艦ポチョムキ ン』になろう。『さざなみ』は『蟹工船』になり上官を縛り上げ赤い旗を立ててこの呉の港に戻って来よう。そういう闘いをやる時だ」と。

【職場の団結から兵士との「対決・合流」へ】

資本や権力に屈服を深める体制内既成勢力はこの日呉現地には現れなかった。「海賊盗伐」や「北朝鮮ミサイル迎撃」を支持する既成労組指導部は「首切りと戦争」の翼賛化の先兵だ。断じて許してはならない。
小多氏と共に、三尾代表と当会への攻撃を続けてきたグループは10人そこそこで登場。既成勢力の集会への「潜り込み路線」で横断幕もトラメガ も持たずに来たようだが、頼みの綱の本隊はいくら待っても来なかった。  そして、もう一つの頼みの綱である「反戦の顔役」小多氏もとうとう最後まで顔を 見せなかった。道具が無くては独自集会もままならぬのか寒風の中にただただ立ち尽くしていた。一方、我が闘う部隊は 熱気溢れる集会の後はいよいよデモ。基地前を通り呉駅までだ。機動隊による不当な三重規制をガンガン押し返す。基地の兵士がそれに注目する。何台も通り過 ぎる大型バスから家族も注目。コールとプラカードでアピールしデモを完徹した。
資本家階級と権力が死ぬほど恐れている兵士や家族との階級的合流は「生きさせろ!」ゼネストへの闘いの前進の中で必ず可能だ。兵士や元兵士はどこにでもい る。彼彼女らとの「対決・交歓・合流」の観点と実践は重要だ。この闘いを「職場の団結から」開始しよう。 3・14呉の闘いは決定的な闘いだった。4~6 月の闘いにつなげ更に前進を勝ち取っていこう。(岐部)
(写真 襲いかかる機動隊をはねのけデモは前進。団結した労働者の力を見せつけた)
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自衛隊三軍ソマリア派兵阻止!  K(東京会員)

【ソマリアに自衛隊3軍 が展開】
政府防衛省は、ソマリアへの海自P3C対潜哨戒機の派兵を決定し、赤星海幕長は、P3C2機を5月中に海自厚木基地から派遣し、6月にも現地で軍事行動を開始する方針を明らかにした。
拠点となるジプシ空港にはP3Cの駐機・警備の必要物資輸送のために小牧基地から空自1輸空のC130輸送機も派兵される。またこれらの警備の名目で陸自 の中央即応集団直轄の中央即応連隊(宇都宮駐屯地)一個小隊40人が派兵される。 中央即応連隊は「テロ.ゲリラ」に対応する部隊として昨年3月に宇都宮 駐屯地に本部管理中隊と三個中隊700人で編成されている部隊である。拳銃、小銃、機関銃、軽装甲機動車などで武装された戦闘部隊だ。イラク戦争での空自 展開=米軍支援輸送を行った際にも陸自の派兵はおこなわれていない。
ソマリアでの陸海空3軍の動員・派兵・恒常的展開は歴史を画する戦争政策への踏み込みだ。

【自衛隊3軍1000人 の恒常的展開】
5月派兵要員は約150名だ。インド洋の補給艦と護衛艦、ソマリア沖の護衛艦2隻、P3C2機がアラビア半島を包む海域で一体的な軍事的展開を行い、米軍 とともに合同の軍事行動を行う。 インド洋派兵に加え3・14ソマリア派兵と5月P3C派兵で陸海空1000人を超える規模の兵士が問答無用で戦場に送り 込まれることになる。 それだけではない。3月に呉基地から派兵された護衛艦2隻の交代として、6月中には横須賀と青森の大湊から護衛艦が派兵される。日 帝の海外派兵-侵略戦争政策は恐るべき勢いで進行している。
現在ジプシに派遣されている哨戒機は米軍が3機、ドイツ、フランス、スペインは各1機だ。日帝のP3C2機の送り込みは突出している。
米軍のソマリア沖での「海賊対策」は、「対テロ戦争」の一環として展開され、P3Cを海上だけではなく陸上の偵察にも用いている。そして海自P3Cの情報は米軍が統括することになる。
すでに国連決議は陸海空からのソマリア攻撃を容認している。「海賊対策」は名ばかり。米帝は「陸上拠点」への侵攻を画策している。
【「海賊対処法」の成立を許すな】
「海賊対処法」は今国会での成立が目論まれている。この法案では、自衛隊の誤射でソマリア漁民を虐殺しても「正当」とされ責任は問われず、護衛対象は外国 船を含む全船舶に拡大され、ソマリア領内への侵攻はもとより、沿岸国への「追跡」という名目の領海侵犯も容認し、全世界に派兵できる恐るべき「侵略戦争 法」そのものである。  「違憲」とか「改憲」のレベルをすでに超えている反革命的クーデター攻撃そのものである。31年9・18「柳条湖事件」に匹敵す る侵略戦争がすでに始まっているのだ。
現在、ソマリア沖では日帝も含め17カ国の艦船が「軍事作戦」を展開している。日帝の陸海空三軍のソマリア派兵は、「海賊対策」を口実にした中東石油と資 源をめぐる帝国主義間争闘戦への日帝的踏み込みである。 道州制攻撃、裁判員制度、北朝鮮「ミサイル」排外主義攻撃や日帝内部から吹き出ている「国連脱退 」「核武装化」「集団的自衛権行使」などの一連の発言、入管体制の強化など。
そして、すでに「集会制限」報道すら飛び出している「新型ウイルス」をも奇禍とする戦争国家化への危機管理体制の強化などは一本の糸で繋がっている日帝の侵略戦争国家体制強化への攻撃である。

【職場の団結から労働者 兵士の団結へ】
世界大恐慌下、全世界的で帝国主義ブルジョアジー・翼賛国会・体制内指導部VS全労働者階級との非和解的な対決構造が、日々、明らかになってきている。
30年代恐慌時がそうであつたように帝国主義ブルジョアジーは、「国益と排外主義」「保護主義と自衛権」などをかかげ、一方では「職と住」を奪う大失業攻撃 を激化させ、「青年労働者の生きる道は軍隊だけ」という攻撃をすでに開始している。
だが新自由主義破綻の世界大恐慌に震えているのは帝国主義ブルジョアジーと体制内指導部、そしてその追随者である。
「戦争・改憲と民営化・労組破壊」攻撃粉砕の闘いと一体で4大産別を先頭に全ての職場・生産点をプロレタリア革命の拠点と化し、職場・街頭を軸に 厚木、小牧、宇都宮現地闘争を大爆発させ5月陸海空ソマリア派兵・P3C派兵阻止の反戦闘争を爆発させよう!
職場・学園での団結を労働者兵士との団結へ!労働者と兵士の階級的団結の力で世界大恐慌をプロレタリア革命に転化しよう!麻生・オバマ打倒!6・14ー15連続闘争に起とう!

「ミサイル迎撃」戦争態勢許すな! 榎本(京都会員・ユニオン自立)

4・17日経夕刊によると、「ソマリア沖派兵関連で新たに海自P3C対潜哨戒機2機と空自空輸部隊と陸上自警備部隊の5月中派兵に向けた準備命令が発令された」
これはこの間の「ミサイル迎撃指令」以降の戦争態勢の激変を意味する。世界金融大恐慌下の危機の中で日帝は「外への侵略戦争態勢作り」と「国内の労働者への階級戦争」とも言うべき民営化・労組破壊の攻撃を激化させてきている。
4月5日に打ち上げられた北朝鮮の「人工衛星ロケット」は、日本の上空3~400kmの大気圏外を通過し太平洋上を東方に飛んだ。
政府は3月27日、浜田防衛相に「弾道ミサイル破壊措置命令」を発令させ陸海空自衛隊3軍は迎撃態勢に入った。
【臨戦態勢発動】
戦争発動に等しいこの軍事作戦は3月14日に呉を出航した海自ソマリア沖派兵と一体の戦争政策の新段階だ。07年以降、配備してきた弾道ミサイル防衛システム(BMD)の初の発動だ。
日本海には海上配備型迎撃ミサイル(SM3)積載のイージス艦、地上では地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を防衛省はじめ秋田、岩手両県などに配備した。陸自も「災害発生」の名目で部隊を配置した。
政府はこの一大軍事行動を大々的に公開し「ミサイル迎撃」キャンペーンを満展開した。麻生派議員は「これをうまくやれば支持率が上がる」「神風だ」と公 言。金融大恐慌にのた打つ麻生政権は、起死回生の逆転を民主党小沢への国策捜査とこの「ミサイル迎撃」キャンペーンにかけた。
自治体労働者を動員した東北地方での住民防災無線による「ミサイル実況中継」。資本家階級の広報機関=NHK などを使って、「北朝鮮脅威」「国難」を煽り、「非常時」の挙国一致を扇動した。これは道州制攻撃そのものでもある。
そもそも北朝鮮の「人口衛星ロケット」打ち上げとその予告は、米オバマ新政権への交渉メッセージであり、国内支配体制の強化と武器輸出拡大のための演出でもある。
しかし、今回の「ミサイル問題」の最大の問題はどこにあるのか。それは北朝鮮の種々の動向を口実にした日米帝国主義による体制転覆ー北朝鮮侵略戦争策動だ。そしてその占領と支配を足がかりに中国スターリン主義の体制転覆、中国の帝国主義支配をも狙っている。
【社共体制内指導部の  戦争翼賛化】
27日発令の「迎撃命令」後の31日の衆参両院本会議の「ミサイル決議」。この決議への社民党や共産党の支持は「迎撃」そのものへの支持であり戦争翼賛勢力化そのものである。
共産党は『赤旗』や街頭で「危機管理能力の確立を!」「自衛隊しっかりしろ!」と絶叫を繰り返している。「迎撃能力」や「自衛隊の探知能力」「誤報(情報伝達)問題」について流されている議論を誰が喜ぶのか。
事実、元首相安倍を先頭に日帝内部で「敵基地攻撃論」や「核武装論」が再燃している。
【日米韓朝鮮侵略戦争  態勢を許すな】
また5日からの韓国国会では、韓国による射程300km以上のミサイル開発を禁じた01年の「米韓ミサイル指針」の見直す趣旨の答弁を首相と国防相がしている。
今回の軍事作戦はまた日米韓合同作戦だった。判明しているだけでも、米早期警戒衛星、米戦略偵察機コブラボール、在韓米空軍の戦略偵察機U2、空自EP3 偵察機、イージス艦は海自が3隻、韓国の「世宗大王」、米のBMD艦数隻。青森の空自基地の「Xバンドレーダー」や全国4ヶ所の高性能レーダー「EPS3 改」などが展開した。
これはこの間進められている米軍再編・日米同盟再編と一体だ。その核心は座間の米軍4軍前線司令部化。自衛隊中央即応集団司令部と在韓米軍の座間司令部への配置・編入にある。
政府防衛省は海自P3C対潜哨戒機の増派と陸自・空白=3軍の派兵も打ち出している。侵略戦争と戦争政策の強化・拡大を一気に進めている。断じて許してはならない。
敵はソマリア人民でも北朝鮮でもない。戦争で労働者と家族そして兵士の命を奪い、首切りで職を奪い命を奪う資本家どもの「戦争・改憲と民営化・労組破壊」と闘おう。
世界的につながった労働者階級の闘いによって真の強盗どもを打ち倒さなければならない。自衛隊兵士は労働者階級の同志としてこの闘いに合流しよう。「生きさせろ!」ゼネストへの一歩を全国で共に実現しよう。
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掲示板 本の紹介
『新版 甦る労働組合』 中野洋著(出版: 編集工房 朔)  定価1890円

“労働者を軽んじ、軽蔑する考えに取り込まれない限り労働者は必ず勝てる”

確かに資本主義末期、「悲惨」な事件が続発している。気分が暗くなることばかり・・『甦る本』はこれから「何かしたい」と考える労働者にお勧めの書であることに間違いない。
動労千葉を指導していた中野氏の労働組合論が現在の情勢とマッチした形でテンポ良く展開されている。論というよりは中野氏の「生き様」として表現されてい る。「生き様」で比べれば松崎明(や4者・4団体派指導部)と中野氏とは対比鮮明である。この本を通じて自分が労働者であることの誇りも取り戻せる。極め てシンプルな提起、「労働者を軽んじ、軽蔑する考えに取り込まれない限り労働者は必ず勝てる」なるほど!・・昨今は労働者に対して「自己責任」「スキル アップ」みたいな風潮が流布されているが、労働者階級こそ分断をはねのけて団結すれば、資本主義を打ち倒して、無限の力を発揮できる階級であることを改め て中野氏は提起している。
また、本書は国鉄決戦の基軸性を新たに3・25反動判決情勢のなか、動労千葉を先頭に国鉄闘争の爆発が革命に直結するほどのデカさもっていることを動労千 葉の歴史を通じて明確に証明している。民営化・道州制の攻撃に対して、動労千葉のように労働者の無限の力に確信して闘えば、必ず勝利できる。(河)

【著者紹介】

中野 洋
1940年東京生れ。59年国鉄入社。63年動労千葉地本青年部長。73年地本書記長。79年動労本部から分離・独立。国鉄千葉動力車労働組合結成に参 加。同書記長。83年同委員長。85~86年分割・民営化反対ストを指導。現在は動労千葉常任顧問、労働者学習センター代表

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「生きさせろ!」と不当解雇を闘う女性自衛官と団結しよう!

前 号会報にて報告しました女性自衛官に対して、新たに不当な攻撃がかけられてきました。自衛隊は2年ごとに任用更新を行います。1月30日、次期も自衛隊で の勤務を希望していた原告に対して再任用を拒否し、3月21日をもって、退職と通告してきました。健康診断もクリアし、職務も問題なく遂行していました。 前日には原告の 4月からの勤務についての打ち合わせも行われており、自衛隊は、再任拒否の理由すら明らかにしていません。
この再任用拒否が、もし、原告の裁判、もしくは裁判に関わる言動を問題にしたものであるのなら、憲法32条で保障された裁判を受ける権利に対する重大な侵害であるとし、「女性自衛官の人権裁判を支援する会」を中心に抗議の声をあげています。
都合の悪いことに対して隠蔽し、個人の責任に転嫁する。このように政府の体質は全く変わっていない!絶対に許せないことです。この原告にかけられている解雇攻撃は、わたしたち労働者にかけられている攻撃と同じです。ともに団結しましょう!
次回公判は5月21日(木)です。新しい情報など詳しいことは、下記まで。
「女性自衛官の人権裁判を支援する会」 http://jinken07.dtiblog.com/

会報 第15号

第15号 2011年9月10日発行

新自由主義を打倒し原発も、非正規・失業も、戦争もない労働者・兵士の社会をつくろう!

労働者・兵士・農民の真の敵は新自由主義だ。福島第一原発の爆発で労働者・兵士、農民が殺され、さらに日本中の労働者・兵士、農・漁民が放射線被曝で命の危険にさらされ、その危険性は世界中に及んでいる。一方、世界恐慌と大失業・解雇で膨大な労働者が、生活のためのすべての手段を奪われ、資本によって殺されている。これらの現実のすべてが、極限的に破綻している資本主義・新自由主義の現れだ。新自由主義が全労働者階級人民の命と未来を奪い、生きられないところに追い込んでいる。
福島第一原発事故は深刻化の一途。そもそも人間に核・原発を制御する力はない。8月1日、1~2号機の原子炉建屋の間で毎時10シーベルト検出。8月2日、1号機原子炉建屋2階の空調機室で毎時5シーベルト以上が検出。6月4日、1号機建屋1階で毎時4シーベルト検出。要するに悪化の一途だ。先日、被曝労働者が急性白血病で死亡。東電は原発との「因果関係はない」と開き直っている。
福島第一原発からのセシウム137の放出量は広島原爆の168・5個分に相当すると報道。文科省は8月19日、警戒区域の内、8市町村50地点で、1年間の積算放射線量の推計値を初めて公表した。最高は原発から3キロの大熊町小入野の508・1ミリシーベルト、年間許容線量の500年分に相当する。人が住めない汚染地域が拡大している。子供たちに低線量被曝の発症が急増しているという医師の報告。要するに福島第一原発事故は収束とは真逆を進んでいる。首都圏の汚泥や焼却灰も高放射能で汚染され、処分もできない。労働者階級人民はこれら全ての現実を曖昧にすることはできない。
原発事故と大失業の中で労・兵・農民が真に生きぬこうとした瞬間から闘いが始まる。闘いは団結を産み出し、労・農・兵の団結は、腐敗したこの社会を根底から変革する無限の力を生み出す。その強くて広い力=組織と運動の発展がプロレタリア革命である。
郵政職場の60%は非正規。非正規職の90%は外注化が生み出し、職場の安全も崩壊している。被曝労働と戦争は、資本による労働者・兵士の使い捨ての極致だ。
核心は、原発・核も、非正規職や失業者も、戦争もない社会を、労働者・兵士・農民が団結して、協同で建設することである。その社会建設の始まりは職場の闘いから始まる。そして職場生産点で資本と非和解的に闘い、新自由主義を打倒する戦いの武器は、ゼネストで闘う労働組合と労働者の団結だ。
今、子供の命が危ない。これはわれわれの責任ある現在の問題だ。フクシマの新たな怒りと結びつき全労働者の未来を拓くために一歩も引かず、全原発を廃炉に!そのために新自由主義を根底的に打倒しよう!この決起は革命である。これが労働者階級人民と人類が生きぬくための唯一の歴史的選択だ!
11・6日比谷公園を 労・兵・農民で埋め尽くそう!(滝山)

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シンディー・シーハンさんとともに労働者・兵士は団結して社会を変えよう!

京都・三尾

 この夏「反戦の母」と言われ、反戦運動の象徴的存在でもあるシンディー・シーハンさんが来日。ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、そしてフクシマの闘いに連帯しともに闘かわれた。
シーハンさんとの連帯した闘いは、アメリカの労働者との連帯であり団結した闘いでもある。

「反戦の母」の闘い

シーハンさんの闘いのきっかけは、イラク戦争で息子を亡くしたことにある。
04年4月4日、24歳になる息子ケーシーがイラクのバクダット郊外サドルシティーで戦死した。シーハンさんは、「発言する兵士家族の会」の一員となり、他の遺族とともに前大統領ジョージ・ブッシュと会見。05年1月、「平和のための戦死者家族の会」を設立し、ブッシュ政権の戦争責任を追及して、米軍の即時撤退を求める運動を開始。3月にはイラク開戦2周年目の闘いの先頭に立ち、また戦争のための納税を拒否して税金の不払いを宣言している。
8月には、「弾劾ツアー」と掲げたバスで、ブッシュが夏の休暇を過ごす保養地テキサス州クロフォードに支援者とともに押しかけ、道ばたにテントを張って「キャンプ・ケーシー」と名付けて座り込み闘争を始めた。
9月には、ホワイトハウス前で抗議活動をおこなった。

息子ケーシーの入隊動機

 ケーシーの入隊動機は、「家族に負担をかけまいと、大学の授業料を自分で稼ぎたいという思いだけで軍隊に入隊した」(シーハンさん)という。
米国では、ケーシーと同じ動機で入隊する若者が多い。
自衛隊でも、定時制の大学に通うために入隊する者も少なからずいる。国防を理由に入隊する者もいるが、多くの隊員は、資格取得のためや、特に地方では働き口がなく、特別職国家公務員として保障されるために入隊するケースも多い。
この不景気の中で、任期(陸上は2年単位、空・海は3年単位)退職する隊員が少なく、高齢化が進んでいるのが今の自衛隊の現状である。
米兵にしろ、自衛官にしろ入隊動機は、戦争をする、したい、という目的で入っているわけではないということだ。       しかし、隊内での国防意識を高める教育や治安訓練と称して、闘う労働者を敵視させることで、国に都合のいい駒に仕立てられていく。そのことが、労働者と兵士の合流を阻んでいる。

  アメリカも日本もおかれている状況は同じ

 シーハンさんは、反戦運動に精力的に取り組んだ。しかし、反戦運動の指導部は、「よりまし」論で、当時野党であった民主党を支持・投票しようとする路線をとっていた。それが、シーハンさんの葛藤を大きくさせていった。
ブッシュ政権にかわって民主党が政権をとれば、アフガン・イラク戦争が解決すると言う口実だ。しかし、そうではなかった。シーハンさんは嘘を見抜いていた。今のオバマ政権は、さらに米兵を増派して戦争を拡大した。それにより、アフガン・イラク民衆の犠牲がさらに増えた一方で、兵士たちも犠牲になった。なんら解決はしなかった。
そのようなことは、この国でも同じことが言える。
昨年の選挙では、自民党より民主党のほうが「よりまし」と選択した人も多いだろう。しかし、政権交代したからといって、日本の状況が良くなっただろうか。むしろ、悪化の一途をたどっているのが現実である。
普天間の基地移設問題では、裏切りを平気でし、開き直ったあげく、基地を沖縄に押し付けようとしているのが今の民主党政権だ。
「よりまし」論を選択したのがこの始末である。
シーハンさんは言う。「二つの悪のうちまだましでも、悪であることに違いはない」(ウィスコンシン州のウォーカー知事の不当な労働者への政策に対し、実力闘争で闘っている労働者にあてたメッセージの一部より)
「よりまし」でも、悪である以上それを選択することは、さらに自分たちを苦しめる道を選択するということだ。

「労働者階級の一員」としてシーハンさんとともに闘おう!

 シーハンさんは、現オバマ政権となった今日でも、兵士の息子を亡くした母として闘っている。しかし、単なる兵士の母としてでなく、労働者階級の一員として闘い続けている。
今回の8・6ヒロシマ大行動の集会発言では、「アメリカは民主主義国ではない。帝国主義の独裁政権だ。原発を廃止するためにも戦争をやめさせるためにも必要なのは革命です。唯一必要な闘いは階級戦争です。私たちが闘いをやめない限り、敗北することはけっしてありません。くじけない限り、必ず勝利します」と訴えた。
シーハンさんは、08年のILWUローカル10が主導した西海岸全港湾の封鎖闘争を全面的に支持して闘った。また、翌年の動労千葉が参加したサンフランシスコ労働組合国際会議に出席し、労働者の力で世界を変えることを訴えている。
今年7月のサンフランシスコのレーバーフェスタの中での集会では、「労働者へのこれ以上の攻撃を許すわけにはいきません。階級戦争には反撃しなければなりません。この階級戦争のために『労働運動のルネッサンス』が必要です。ブルジョア政党が抑圧しても、労働運動指導部が抑圧しても、労働運動のルネッサンスを実現する力がわれわれにはあります。われわれが闘う戦争は、階級戦争だけです。われわれは反撃します」と宣言している。
シーハンさんの闘いは、私たちと一致した闘いである。この国際連帯の闘いを自らの足元から拡げていこう!
(写真 クロフォードに立つシーハンさん)
(写真 05年9月、ホワイトハウス前で抗議中、真っ先に逮捕された。胸の写真は戦死した息子。370人が逮捕された

(写真 イラクからの撤兵を訴えるシーハンさん【オレゴン州サレム市 2009年5月】)
(写真 ヒロシマ大行進の先頭に立つシーハンさん。反戦被爆者の会の下田礼子さん、ビキニ被爆者の大石又七さんらと並ぶ

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原発再稼動阻止! 野田政権打倒!

今こそ、闘う労働組合の復権と自衛隊解体・兵士獲得の闘いを!

東京・杉橋

11月、巨万人民の総決起を!

戦争なんかしている場合じゃない!金の問題じゃない!命と未来がかかっているのだ! 原発と大失業に生活も未来も奪われたフクシマの怒りと結びついた労働者人民の怒りと闘いは、ついに菅政権を打倒した。しかし、代わって登場した野田政権もあくまで原発推進であり、階級的労働運動の圧殺を企み、戦争と大失業を強制しようとしている。原発再稼働阻止!野田政権打倒!国鉄決戦を基軸に反原発・反失業の9ー10月決戦を大爆発させ11月巨万人民の総決起をなんとしても勝ち取っていこう!

人間の未来を返せ!国際的大運動の開始

「故郷を返せ!」「家族を返せ!」「未来を返せ!」「原発なくせ!」「人間を返せ!」。フクシマの怒りと結びついた8月のヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・オキナワの闘いは、青年労働者・学生を先頭に国鉄闘争を基軸に反原発・反失業の国際連帯を勝ち取り、新自由主義攻撃を打ち破ぶる国際的大運動を開始した。闘う労働組合を全国に甦らせ、労働者民衆の階級的団結で、職場支配権をもぎり取り、職場も世の中も根本から変えていこう!その闘いの隊列に、今こそ軍服を着た労働者=自衛官・家族との団結を勝ち取り、階級的労働運動の爆発的重層的前進を切り開こう!

3・11東日本大震災と福島第一原発事故に史上最大規模の陸・海・空自衛隊、さらには、予備自衛官も動員され、その働きぶりを称賛する声は多い。けれど、政府・自衛隊がやった事は、広大な被災地を戒厳令下に置き、「挙国一致」の「政治休戦」を労働者・住民に強制し、被災者救出作戦という治安出動を展開したのである。原発事故収束作業に関わった部隊はほんの一部に過ぎない。自衛隊には「特殊武器防護隊」があり、米軍には「CBIRF」がある。しかし、原発事故収束作業に直接関わり被爆労働をしているのは、名も無い下請け労働者たちと下級兵士たちである。

原発=核問題に安全基準はない

被災地に派遣された自衛隊は、7月末には撤収が基本的に完了し、現在は150名の原発対処部隊の態勢が維持されている。8月下旬から9月にかけて、大震災と津波を想定した全国各地での地域住民を動員した「防災訓練」や、冨士演習場などでの総合軍事演習を展開した。しかし、原発事故を想定した自衛隊参加の「防災訓練」は皆無である。原発を抱える道と県では、原発事故を想定した防災訓練は約70%が「出来ない」「決まっていない」と答えている。国家として原発事故を想定した防災指針がまとまっていないのだ。 そもそも、原発=核問題であり、安全など無いのだ。国や電力資本は安全を無視し、利益優先でやってきた。事故隠し・データ改ざんが日常化し、現場労働者は被曝を前提に働かされてきた。もともと地域住民の安全など眼中に無かったのだ。政府や電力資本、御用学者らの言う「安全基準」は、あくまで原発推進を前提としたものだ。地域住民の被曝を最小限に食止めるための、また「廃炉」にするための「安全基準」など無いのだ。

労働者階級の一員でありながら、階級の利益と相対立する兵士

 被災地に派遣された自衛官にとって、被災者救出や遺体の捜索は重要な任務ではあるが、自衛隊の組織力で原発事故・被曝から広大な地域の膨大な数の住民を守ることなど絶対に出来ない。何故なら、そのような目的で自衛隊が存在している訳ではないからである。 自衛隊は、あくまで天皇を頂点とした資本家階級の利益とその体制を守るために存在し、戦争と治安のために存在している。自衛官は、労働者階級の一員でありながら、労働者階級の利益と相対立して存在している。自衛官の中には福島出身の自衛官もいて、家族や仲間が被災し、家族がいまだ行方不明のままの兵士も多くいる。

3・11は資本主義・帝国主義の極限的腐敗の姿と、帝国主義軍隊としての自衛隊の本質と現実をも突き出した。一瞬にして家族や仲間を失い、さらに原発事故・放射能汚染の拡大によって被曝させられ、生活も将来も奪われたフクシマの根底的怒りの爆発。その矢面に自衛官達も否応なく立たされたのである。「自分は、今なにをしているか」「自衛隊は何のためにあるのか」「政府や東京電力は無責任過ぎる」「国益とは何か」「国を守るとは」「原発とは」「放射能とは」等、彼ら自衛官も労働者同様に考えさせられたと思います。

兵士の声

以下は、3・11東北大震災で「災害派遣」で現地に派遣された陸上自衛官達のインタビューが雑誌に掲載されていたものである
「なんで、こんなことになったのかと、悲しかった」「自衛隊にも救助犬が十分な数だけ必要だと痛感しました」「原発の警戒区域での捜索活動は防護服などを着用するので、ストレスです」

「放射能のことについてはなるべく考えないようにしました。自分一人で捜索するなら怖いでしょうが、皆と一緒なので平気でした」
「もちろん遺体を収容する訓練など受けていません。あまりのことに、どう言葉にしていいのか解りませんでした。」
「生なましく、ショックをこらえるだけで精一杯だった」「うれしかったのは、地元のおばあさんから『頑張ってね』と飴玉を手渡されたこと」

兵士の「反乱」

自衛隊側も隊員のメンタルケアを担当する専門尉官を投入し、個別カウンセリングを実施している。しかし、そのような中で、過酷な任務に耐えられず、部隊を離脱して逮捕された自衛官や、部隊離脱して被災現地でボランティア活動をしていた自衛官もいた。軍隊で言えば「敵前逃亡」であるが、国家的任務としての災害派遣が実は実戦そのものの「治安出動」であることに、異を唱えるある種の「反乱」である。

労働者・兵士は団結し、共に闘おう!

3・11東日本大震災と福島第一原発の大事故発生から半年。原発事故は収束しておらず、放射能汚染は拡大している。フクシマを始め労働者人民の怒りの爆発に菅政権は打倒された。高濃度汚染の実態が次々と暴露され、福島第一原発の大事故がチェルノブイリをはるかに越える史上空前の原発災害であった事が暴露され、この重大事態を日帝・菅政権と東電資本は3・11直後に把握しながらひた隠しに隠し「ただちに健康に影響はない」とデマを流し続け、膨大な住民を被曝させたのだ!絶対に許す事は出来ない!
闘う労働組合が先頭に起ち、原発推進か全原発の廃止かをめぐる大激突に9・11ー9・19反原発大闘争の大爆発を叩き付け、11月労働者集会の巨万の総決起を勝ち取ろう!自衛官の皆さん!この歴史を分かつ階級激突に労働者階級の一員として団結し共に闘かおう!
(写真 除染所の洗い場で洗顔除染する隊員【南相馬市の除染所で 7月9日】)
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8・6 天神峰現闘本部破壊弾劾!

フクシマの怒りと結合し、市東さんの農地を守りぬこう!

 Rise読者の皆さん、また何よりも被災地動員や福島原発事故対応、そして激しい演習の中で日々苦闘し、怒りを蓄積している自衛隊兵士の皆さん、決戦の三里塚より連帯のあいさつを送ります。
皆さん、僕は、8月6日の天神峰現闘本部破壊の暴挙に対し、怒りを抑えることができません。この日の未明(午前3時頃)、権力・NAA・裁判所は一体となって、天神峰現地闘争本部の破壊を強行しました。現闘本部は1966年7月の建設以来、90年の成田治安法による封鎖をもってしてもなお、市東さんの農地とともに、成田空港の完成を現在に至るまで阻み続けてきたのです。特に現在係争中の裁判において、現闘本部は反対同盟の所有権と地上権を証明する現物=証拠物そのものなのです。こんなデタラメが許されていいのでしょうか?これは「証拠隠滅」ではないのですか?国家による犯罪です!
この日午前中、反対同盟を先頭に僕たちは、市東さんの畑近くで、怒りを込めて弾劾行動を行い、シュプレヒコールをたたきつけて闘い抜きました。闘い後の報告集会で、北原事務局長は「今日の闘いは勝利した。反対同盟の反権力思想は打ち砕かれていない!闘いはこれからだ!」と勝利感いっぱいの提起をおこない、また萩原事務局次長は「3・11情勢下で権力が8月6日ヒロシマ闘争にぶっつけて現闘本部破壊をやらざるをえないところに追いつめた!反対同盟の魂は燃えています!」と烈々と述べました。そして駆け付けた動労千葉組合員と、全学連現地行動隊の決起の中に、これからの三里塚闘争の発展と勝利を確信しました。

3・11情勢は、大震災がもたらした災厄と原発事故そのものが反革命であると同時に、日帝支配階級の中曽根以来の新自由主義攻撃の大破綻を示しています。この絶望的な危機にのたうつ日帝は、延命を策してただたださらなる新自由主義攻撃を激化させざるをえません。だから労働者も、農民も漁民も、学生も、もちろん兵士も、生きるために、自分たちの権利と生活を守るために、ギリギリのところからの権力・資本との闘いに決起していくのです。
「フクシマの怒り」として今猛然と爆発している3・11への、とりわけ原発への怒りは、日帝権力、東電資本、裁判所、御用学者・マスコミ等々に対する非和解的怒りであり、社会を根本的に変革(革命)するまで止むことのない闘いです。このフクシマの怒りが、国策に対して45年間にわたり徹底非妥協で闘い続けてきた三里塚闘争と結合すること―これこそが権力が最も恐れていることにほかなりません。

軍服を着た労働者である自衛隊兵士の皆さん、皆さんが被災地に、また原発事故の現場に動員され、目の当たりにした現実、これこそがあなたがたが「守るべき国家」とされている日本の姿です。規制緩和、民営化、労働組合の破壊、地域切り捨ての行き着いた姿がここにあります。そして軍事空港建設のために農地を奪い、生活を破壊したナリタの姿も同様です。
労農同盟の強化・発展こそが、この現実を打ち砕く決定的武器です。労働者は組合を武器に!農民は農地を武器に!兵士は労働者階級の一員そのものです。共に闘いましょう。市東さんの農地を守りぬきましょう!10・9三里塚全国集会に来てください!(三里塚・海人)
(写真 現闘本部破壊に怒りを叩きつける同盟と支援)
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3・11情勢下の防衛白書

2011年版防衛白書が、8月2日の閣議で了承された。資本と政府は大震災と原発大事故の危機の中、犠牲の一切を労兵士・農漁民に押し付け、白書では「北朝鮮と中国の脅威」と「中国敵視」を中心に据えた。
【原発輸出の継続】  全国9つの電力会社が地方経済を牛耳り2兆円ともいわれる電力利権を食い物にしてきた。その結果30~40万人が原発労働で被曝。「労働者を使い捨て、殺す」のが資本主義・新自由主義であり原発労働はその極致だ。政府と連合指導部は原発の再稼働を策動している。8月5日には「原発輸出の継続」を閣議決定した。ベトナムとの実務者協議も再開しトルコ、ヨルダンへの輸出も狙っている。アジアや世界にフクシマを拡散しようというのだ。断じて許してはならない。
【対中対決の前面化】 防衛白書の第1部「わが国を取り巻く安全保障環境」では、中国の初の空母保有や外洋での活発な活動を列挙し近海防御から外洋展開への戦略転換に警戒感を示し、「東シナ海(ママ)や太平洋といったわが国近海」などでの「活動領域の拡大」と中国との対決姿勢を強めている。また北朝鮮については「核兵器計画が…重大な脅威…断じて容認できず…軍事的挑発行為…予断を許さない状況」と北朝鮮への先制攻撃すら促す内容だ。昨年11・23の延坪島(ヨンピョンド)砲撃戦が8月10日再度起きた。米日韓の中国・北朝鮮への侵略戦争の決定的な進展がここにある。

【対中国シフトの「動的防衛力」】
第2部では、「高度な技術力と情報能力に支えられた『動的防衛力』を構築する」「南西地域も含め、警戒監視、洋上哨戒、防空、弾道ミサイル対処、輸送、指揮、通信などの機能を整備し防衛体制の充実を図る」と対中国シフトそのものである南西諸島防衛重視の方針を打ち出している。

【自衛隊の軍事力行 使宣言】
8月10日の参院沖縄北方対策特別委で当時の官房長官枝野は釣魚台(尖閣諸島)は日本がすでに「実効支配している」「他国が侵略してきたら、あらゆる犠牲を払ってでも自衛権を行使しこれを排除する」と述べた。略奪した「領土」と資源の確保に戦争的事態も辞さないというのだ。
【大震災への自衛隊 と米軍の総力出動】
白書の巻頭では「特集」として「東日本大震災への対応」を掲げ自衛隊と米軍「トモダチ作戦」の共同作戦の側面を特に強調している。防衛省など3ヶ所に日米調整所を置き、日米防衛協力の指針にある有事の調整メカニズムを事実上発動した。白書は今回の共同作戦を日米共同の侵略戦争体制での調整・指揮・統合運用の前進として総括し、更なる強化を宣言している。

【防衛の重点地域「沖縄」と「首都」】
白書と一体で5日、防衛省は「防衛力の実効性向上のための構造改革に向けたロードマップ」を発表した。首都圏と南西諸島を自衛隊配備の重点地域とし有事の際の民間の輸送力活用も打ち出している。「民間の活用」とは国家総動員体制(今回の白書は無料電子版と漫画版も作成)の前段だし、かつてない「首都圏防衛」の強調には階級の新たな大流動に対する内乱鎮圧=治安出動態勢の再編強化がある。支配者階級は被災地人民の根源的怒りと労働組合的団結の前進に震撼している。まさに戦争か革命かが問われる時代だ。敵はやつらだ。打ち倒そう。
「何度も心が折れるような衝撃」を受けたという遺体捜索や原発対応で自衛隊兵士の中に大流動が起きている。労働者兵士との合流の闘いは労働者の緊要の任務だ。「使い捨て」に対する労働者としての怒りを先ず共有し労働者兵士との合流の闘いを切り開いていこう。
職場、学園、街頭、そして兵士との団結で、11・6労働者集会に万余の結集を実現しよう。(京都 岐部)

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労働運動のルネッサンスを!

解雇撤回・基地撤去・全原発廃止の闘いは、ひとつ!

比嘉 誠(基地労働者)

3月11日に発生した東日本大震災は、労働者人民に襲いかかり大惨事となった。これは断じて天災ではない。新自由主義がもたらした階級的犯罪に他ならない。
福島第一原発の爆発と大量の放射能漏れによる、とくに子供たちへの被曝は深刻で重大な問題だ。子供たちの生命を守り未来を取り戻すために保護者をはじめ教育労働者を中心に東京電力・政府を追及する闘いが取り組まれている。原発労働者は大量の放射能を浴びながら命を削り、原発事故の収拾のために必死に闘っている。しかし未だに収束のめども立っていない。放射能汚染の実態が隠蔽されている。政府と東電資本は「安全」を繰り返し、御用学者やマスコミも動員しながら「この程度の放射能は今も将来も身体への影響はない」などと大ウソを言い続けている。
九州電力につづいて、北海道電力でも「やらせ」が発覚し、泊原発の再稼働に動き出している。今このときにも、福島第一原発によって何十万、何百万という人々が放射能汚染に曝されている。こんな腐れきった連中にいますぐ引導を渡そう! すべての原発は即時停止・廃炉しかない。資本主義は原発によって成り立っている。原発労働者、とりわけ非正規の原発労働者の日常的な被曝(まさに命を削って)によって原発は維持されているのだ。こんな原発によってしか成り立たない資本主義社会と国家こそ打倒されるべきだ。

 8・11シンデイ・シーハンさんの講演集会は、〈基地〉と〈原発〉に対する闘いはひとつであり、反原発の闘いがみずからの課題であることを示した。
今、米軍基地の再編・強化による大量解雇攻撃が基地労働者に襲いかかろうとしている。基地労働者が闘いに立ち上がるとき、沖縄の闘いは必ず爆発する。基地労働者の闘いは「日米安保」に直結する闘いだからだ。基地労働者が基地労働者として生きるためには、「解雇撤回・基地撤去」=「首を切るなら基地を返せ」と闘うことだ。基地労働者こそ基地撤去の闘いの中心部隊であり、原発労働者も「全原発を廃炉へ」の闘いの主体そのものだ。
動労千葉物販の職場での取り組みを通して「動労千葉を支援する基地労働者の会」を立ち上げ、解雇攻撃に絶対反対で闘ってきた。基地職場のなかから基地労働者の団結をつくりだせば、基地撤去を実現する巨大な力にかならず転化していく。闘う労働組合を甦らせることはすべての労働者にとって実践的な課題だ。

原発労働者は日々、被曝労働を強いられている。厳密にいえば命をかけての労働だ。労働者は労働力を売っても命までも売り渡してはいない。1971年の米軍基地からの毒ガス移送に対し、当時の基地労働者(牧青)は自分たちと住民の命を守るためにストライキで闘った。「労働力を売っても命は売らない」は、当時の闘いのスローガンだ。
シンデイ・シーハンさんは「労働運動のルネッサンス」こそが必要だと発言している。そしてそれを実現する力はわれわれのなかにある。われわれが闘う戦争は階級戦争だと言っている。新自由主義は破綻し大不況と大失業が全世界を覆っている。資本主義はもはや命脈が尽きている。青年労働者や労働組合が、エジプト革命のようにあらゆる闘いの先頭に立っている。まさに「労働者の闘いと国際連帯の力」で決着をつけるときだ。
(写真 シンディ・シーハン 8・11 沖縄講演集会)

会報 第14号

第14号 2011年7月10日発行


no14

フクシマを返せ!!  反失業・反原発!
6.5国鉄大集会から激闘の7月へ! 8月大行動へ!!

【宮城県沖地震と大津波は想定されていた】

 自衛隊3軍の統合運用は、今回の大震災で初めて実施。仙台の陸自東北方面隊総監部(仙台市)が陸海空3軍10万6千を統括・指揮した。
実はこの東北方面隊総監部が、今から2年半前「MG8・0の宮城県沖地震、震度6強、大津波発生」を想定、隊員の半数と全部隊参加で災害実動訓練「みちのくアラート2008」を実施していた。
「近い将来、発生するとされる宮城県沖地震を想定し。・・・31日(1日も)、岩手、宮城両県の22市町に東北6県の隊員約1万人や車両約2千台・・・。災害訓練では最大規模」(08年10月31日『産経』)。 想定しているではないか。何が想定外だ。ふだけるな!

【被災地の怒りと結合した6・5国鉄大集会】

被災地の怒りが新自由主義の支配を突き破り、怒りの行動が全国に波及している。その中心には自ら被災しながら被災者の生命と生活を守るために奮闘している4大産別の労働者がいる。
動労千葉は大震災後、直ちに「声明」を発し、「仙台市役所・動労千葉を支援する会」はじめ宮城や福島の仲間を中心に「震災解雇を許すな!」の闘いを開始した。

【6・5で国鉄決戦と反原発闘争を宣言】

30年におよぶ地方切り捨てと核・原発政策の促進、膨大な労働者の非正規職化、沖縄階級闘争への攻撃、これらは労働組合への分断・解体攻撃と一体で進められた。  解雇撤回の国鉄闘争と反原発闘争・反失業闘争・沖縄闘争は一体である。国鉄全国運動の展開の中で、非正規職青年労働者が全国的闘いを開始した。沖縄基地労働者も国鉄闘争の旗を高く挙げた。

【核・原発と被曝労働を許すな!】

原発事故の現場では非正規の労働者が殺人的な労働条件のもとでメルトダウンと闘っている。放射能汚染で福島県の瓦礫は90%以上が放置。原発対応や 南北600キロに及ぶ被災地の破壊された遺体の捜索など軍服を着た労働者、自衛隊兵士の過酷な任務。
「労働者は物じゃない!」。労働者や兵士に使い捨てと死を強制する奴隷労働への労働者の回答は労働者の団結と労働組合の再生です。  兵士の皆さん。この労働者解放の闘いの中で出会いましょう。共に闘いましょう。

【大震災情勢と「5月転換」の大反動と6月の激闘】

08年のイージス艦「あたご」事件。防衛省も自認の「有罪」を逆転させた5月11日横浜地裁無罪判決。同日、国鉄全国運動の呼びかけ組合・関西生コン支部13名不当逮捕。5月20日、東京高裁構内で一挙50名逮捕の三里塚闘争弾圧。これらは資本とその国家・軍隊の前に立ちはだかる者は蹴散らし殲滅するという攻撃であり、大震災情勢下、労働者本隊や農民・兵士と動労千葉派との結合への権力どもの心底からの恐怖だ。 「福島を返せ!」「敵を許すな!敵は倒せ!」これが資本と番犬どもへの被災地労働者の声です。
6・5大集会の大成功を決定的な階級的土台として6・11反原発全国行動と6・19フクシマ大行動は大爆発しました。
激闘の7月、職場・学園・街頭から8月大行動へ!(岐部)
(写真 【 6.19怒りのフクシマ大行動。林立する組合旗!学生旗!】)

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階級間戦争に勝利し、全原発の廃炉を!

反原発・反失業・階級的労働運動路線の一体的推進でプロレタリア革命へ!

東京・滝山

【労働者は、原発で殺されてはならない】

悪化の一途をたどる福島第一原発事故の現実は、日帝支配階級の危機の深化として進行している。そしてこの現実は、世界のすべての労働者階級人民に、例外なく、「核と原発」の即時廃止か存続かの歴史選択を突きつけている。それが、どのように困難な道であろうとも全世界の労働者階級人民の選択肢は、「全原発の即時停止・廃炉」以外の選択はない。すでにドイツ、スイス、イタリアでは原発廃止が労働者の意思として動き始めている。日本の世論調査の結果でも「82%が原発廃炉を希望」である。普遍的な真理は
核と原発存続の中には労働者階級人民と全人類の未来はありえないということだ。
6月4日、1号機原子炉建屋1階で事故後最高の毎時4000㍉シーベルト(※以下、表示のない単位は㍉シーベルト)の放射線量が測定された。5月13日の測定時は2000である。また東電は汚染水浄化システムで汚染汚泥が7000以上になる可能性を明らかにしている。
3月14日午前5時03分時点の3号機については、「測定結果は毎時140シーベルトであり、その値から評価したところ、炉心損傷割合は約25%と推定した」と当時の報告書に記載されている。
東電は4月27日、「データに一部誤りがあった」として損傷割合を、「1号機を55%」「2号機を35%」「3号機を30%」に「訂正」しているが、いずれにしろ公表されている上記、放射線量は人間が確実に死亡するレベルであり、接近すらできない放射線量である。
54年のビキニ環礁水爆実験で被爆直後死亡した第5福竜丸の久保山さんらの最大被爆線量は約6シーベルトと推定されている。99年JOC事故で死亡した大内さんは17シーベルト、篠原さんは10シーベルトの被曝である。

3月の原発作業で判明している被曝労働者は①250以上が9人、②100~250が115人、③50~100が288人、④20~50が623人の計1035人⑤20以下が2478人。合計3514人である。上記①の6人の内2人は、678・08(30代)~643・07(40代)が確定している(内部被曝590~540)。線量検査は作業員の3分の1程度でしかない。
厚労省4月27日、初めて76年度以降、35年間の被曝労働の労災認定内訳を公表した。被曝手帳なしで原子力作業に従事させられ1年半で殺された労働者もいる。被曝労働者が闇から闇に葬り去られている中、労災認定はわずか10人だ!認定された10人の内、 白血病を発症した6人の最高累積被曝線量が129・8と記録されている。上記3月の原発作業労働者の被曝線量がいかに危険なレベルであるかは一目瞭然だが、大半は闇の中だ。収束のめどさえたたない福島原発事故の危険性は留まるところをしらない勢いで高まっている。これらはすべて新自由主義・資本主主義がつくり出したものであり、国家犯罪以外のなにものでもない!
日帝ブルジヨァジーは恐慌と震災・原発事故で「復興」といいながら全労働者を大失業の中に叩き込み、「仕事が欲しければ、被曝覚悟で原発で働け」というところに労働者を叩き込んで生き延びようとしている。これが新自由主義・資本主義だ!。

【反原発闘争は階級間戦争】

日帝ブルジョアジーの階級意思は、東電や電力会社の株主総会で明らかだ。問答無用の原発維持・推進である、海江田経産相の「原発安全宣言」と全自治体への「原発稼動要請」は、菅政権の核・原発推進と原発輸出の国家戦略が強化されているということだ。
したがって原発事故と復興政策をめぐる日帝支配階級の基本的な方向性は、予防反革命的な階級間戦争の全面的な激化として推し進められている。帝国主義ブルジョアジーは、福島原発事故を契機に拡大している全世界での労働者の反原発闘争を抑え込む以外に延命策がないところに完全に追い込まれている。全原発廃止は、日帝支配階級の国家戦略との非和解的激突であり、日帝支配階級の根底的否定と打倒にまで行き着く闘いとして非和解的に、徹底的に、階級間戦争として激化・発展していく。「全原発・核の廃止」闘争の圧殺攻撃は、日帝ブルジヨァジーに歯向かう勢力とイデオロギーを根絶やしにする「階級間戦争」として激化する。それは同時に徹底的に凶暴化した国家暴力の全面的な発動として、労働者階級人民と被災地労働者・住民の闘いに襲い掛かり、その反革命攻撃の重心が労働組合と労働運動の徹底的な壊滅攻撃として推し進められている。

日帝ブルジヨァジーの絶望的な階級意思の表れがJR東海会長葛西発言だ。葛西は、「◇原発継続しか活路はない◇原子力を利用する以上、リスクを承知のうえで、それを克服・制御する国民的な覚悟が必要である。国はそれを正面から問うべきだった。◇日常の訓練により十分に習熟しておけば同じ災害に直面しても今回の事態は避けられる」と、日帝ブルジヨァジーの階級意思を全面的に押し出している。この発言こそ、労働者階級人民への内乱的な階級戦争宣言だ。この戦争宣言は新自由主義の破綻の中から絶望的に打ち出されたものであるがゆえに、凶暴であると同時に極めて脆弱なものでしかない。労働者階級の怒りで打倒せよ!

【世界の根底的変革ープロレタリア革命へ】

全原発の廃止は、階級と階級、組織と組織、人間と人間との全存在をかけた非和解的闘争である。それは同時に本質的・現実的に、被曝と被曝労働者の死として現れているようにブルジヨァジーとプロレタリアートの生死をかけた戦争である。
階級間戦争に勝利する唯一の道が、全産別の職場で労働者の権力奪取へむけた猛烈で断固たる総決起だ!その道水路が国鉄闘争全国運動の組織化と運動的拡大である。資本との非和解的な職場闘争を基礎に地域・街頭での全原発廃止の運動と組織の拡大であり、社会を根底から変革するという強力で目的意識的なプロレタリア階級意思の猛爆発である。新自由主義・資本主義の根底的打倒以外、労働者階級と「フクシマの怒り」は消えないのだ。
労働者階級が真の社会の主人公として権力奪取に躍り出るということ。そのためには労働組合の名で原発を推進し、130万人とも言われている被曝労働の強制に加担し、膨大な労働者の死の強制に手を染めてきた連合をすべての職場・生産点で打倒する。一方、決定的に重要な闘いがフクシマを中心に被災地現地から闘う労働運動・労働組合を甦らせ労・農・漁民の階級的団結をかちとることである。
全ての職場・地域の闘いが「フクシマの怒り」と結合し、一体化し、日本階級闘争におけるすべての課題の中心に全原発廃止の闘いを据えきり、全原発の廃止と階級的労働運動の一体的な闘いを飛躍的に大前進させる。唯一この闘いの前進がプロレタリア革命への巨大な展望を切り拓くのです。
血を吐くような苦闘も階級的な正義の闘いによって支えられる。プロレタリア正義は闘う者に限りない勇気を与えると同時にあらゆる試練にたちむかわせ力を与えます。勇気は勝利感によってのみ得られるものではない。苦闘と試練に触れ、それをのりこえようとする目的意識的行為の中から生まれる。絶望と無縁な闘い、それが全人類の普遍的解放をめざすプロレタリア革命への非和解的闘いであり、全原発廃止の闘いである。だからこそ労働者階級人民は革命的に前進することができるのだ。労働者階級の団結は、個人の能力をはるかに超えた無限の能力と英知を生み出す。それがプロレタリアートである。労働者の団結した力で世界を根底的に変革するプロレタリア革命へ!
兵士は被災地労働者・住民と共に、闘いに決起しよう!
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福島の農民・長沢さんにお話を伺いました

福島の労働者・農民、兵士は怒りを煮えたぎらせている

「ライズ13号」を読まれた読者の皆さんは、「福島で農業を行っている長沢です」に始まる「被災地・福島からのアピール」を憶えておられると思います。
私たちは「マグマの怒り」をともにし、6・19集会1510名の結集をかちとりました。次は7・17いわき集会です。私自身は、長沢さんから直接お話しを伺う機会があり、「原発さえなければ」を本当に実感しています。原発(帝国主義)は、労働者・農民・漁民の生存条件を奪い去った上に、「創造的復興」と称する究極の新自由主義攻撃をもって被災地全体から膨大な利潤を吸い上げようとしています。この強欲と仁義のなさには、考えつく比較や比喩も見当たりません。しかし、労働者・農民・漁民から怒りと生きる意志を奪うことはできません。負けてはいません。私たちは、被災地の怒りをともにし、4大産別を拠点化し、自衛隊兵士を獲得していこう。この決定的情勢の中に飛び込んでいこう

《長沢さんの話》

 福島県に行った人は自然の雄大さと地元の人の土性骨を実感すると思います。しかし原発は、この自然を破壊し、30㌔以上離れた飯舘村は計画的避難地域にされ全村民の90%以上が村を離れています。さらに50㌔以上離れた伊達市の霊山町などの4地区113世帯が「特定避難勧奨地点」に「指定」され、避難を決めた人も出ています。霊山町の隣の相馬市玉野の酪農家は、6月11日に首吊り自殺した姿で発見されています。3人目の自殺者です。原発を弾劾する遺書を残しています。原乳の出荷停止が3月以来続き、牧草の使用を禁止され、あるいはコメの作付けを禁止され、ウメ農家はウメの出荷を禁止され、葉物野菜の出荷も突然禁止され、「農家はどうやって生きていけというのか」(と長沢さんが言っていました)。
原発は漁民の生活を破壊しています。確かに巨大津波は甚大な被害をもたらしましたが、それでも岸壁の修理や道路整備、港のごみの除去、船の整備は徐々に進んでいます。しかし地元の漁港のひとは、「物なら直せるが、原発事故のせいで3ヶ月以上出漁できない。今後も再開の見通しはない」と言っています。こうした中で大規模漁港復興優先、民間企業活力導入なる選別「復興」計画が策動されています。
南相馬市は、警戒区域・計画的避難区域・緊急時避難区域の三区域に分断されたうえ、霊山町のように「特定避難勧奨地点」指定の検討もなされています。中小の企業や東電と関連企業の労働者には、倒産や失業が襲いかかっています。原発によって、半数以上の市民が避難を余儀なくされています。小中高は「疎開」状態です。
市役所の労働者は、市内の遺留品展示場や開設された一時帰宅者の除染所で東電の労働者や自衛隊の兵士と一緒に頑張っています。彼らの多くは実家のコメの作付けや野菜の出荷制限に直面し、原発への怒りをフツフツと煮えたぎらせています。
(写真 津波で陸に残された漁船【相馬市】)

《危機=革命的状態下の、自衛隊治安活動の全面的展開》

①福島駐屯地と郡山駐屯地=南北の治安対策拠点
もともと、福島第一原発は、福島駐屯地(第6師団 44普通科連隊・11施設群)の重要警備対象になっています。つまり福島県北部の治安は福島駐屯地の担当になっています。だから44普連や11施は震災と原発事故直後から情報収集と治安対策に全力で動いています。君塚JTF司令官が言っている「御用聞き」作戦です。また第一原発に最初に入ったのも、福島駐屯地と郡山駐屯地の隊員で、12人の被ばくが確認されています。50㍉シーベルトを超える隊員は4人、最高は80㍉シーベルトを超えていました。
郡山駐屯地は同じ第6師団の第6特科連隊と第6高射特科大隊が駐屯し、南部地域が担当になっています。ただし今回、原発対応の県外の旅団や師団は、福島駐屯地ではなく、まず郡山駐屯地に集中しています。また郡山駐屯地は物資集積ターミナルとして機能し現在も物資輸送トラックが駐屯地を発進しています。

②12旅団・中央即応連隊・第一空挺団 東京の治安部隊が真っ先に福島到着
第一空挺団や第一ヘリ団、中特防などが原発と周辺で活動を開始したのは事故翌日の12日からで、原発周辺住民の避難輸送もやっています。指揮をとることになる12旅団が到着したのは13日未明。
3月中、第一空挺団(など)は、第一原発南部の広野町や北部の南相馬市に入り、個別訪問し、山林にも分け入って調べています。《情報収集》《自主避難困難者の確認》《残留者捜索》とも言っています。「北朝鮮軍のゲリラ戦・原発攻撃」対処作戦そのものです。
4月18日からは30㌔圏の捜索に入り、そしてタイベックスーツを着込み20㌔圏内に。6月には10㌔圏に入り、最後は3㌔圏直下まで入っています。
③3自衛隊4万3千人(6/29) 第6師団や第9師団の給水や入浴、生活支援に活動の軸を移しています。被災地で44普連や6特連が連日、高機動車に乗って個別訪問し「要望」を聞き情報を収集しています。

④派遣隊員は疲労し、メンタルヘルスに関する記事が大きく報道されるようになった
ガレキ撤去と行方不明者の大捜索が続いていた4月には、隊員の中から「いたたまれない気持ちで一杯」「あまりの惨状にしばしその場にたちすくんだ」「目にやき付ついて離れない」などの証言が多く飛び出しました。幹部は「御用聞き」作戦に加えて、隊内「聞き耳」作戦が重要な作戦になったと証言しています。そして5月、「派遣隊員ケア推進チーム」を発足させ、被災地に近い8駐屯地に「戦力回復センター」を設置しています。
「極度の疲労にも関わらず眠れない」「不安を訴える隊員」「不調を訴える隊員を後送」などの記事が出ています。まさに戦争です。日帝自ら引き起こした大敗北状況に10万人の自衛隊員が引き込まれ、軍隊の解体と労働者階級との結合情勢が始まっています。

 葛西敬之はこのような状態にある労働者と自衛隊員について「家族や家財を失っても自己抑制を崩さない人々の姿、この人々こそ日本人だ。最も頼もしいのは自衛隊員、黙々と使命を果たす姿は日本武人の心が脈々と流れ」(ている)「中国は自衛隊の力と日米同盟の実効性を痛いほど感じ取」り「日本の安全」は守られたと発言。
葛西などブルジョアジーを絶対に打倒しよう!3・11情勢、5・20転換情勢、革命に向かっての労働者・兵士の巨大な組織化の展望と実践。読者の皆さん頑張りましょう!
(写真 原町高校に駐屯する第1空挺団(南相馬市))
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5・20三里塚大弾圧を粉砕し、完全勝利!

「フクシマの怒り」は、三里塚の怒りだ!

三里塚現闘・酒井浩二

現闘本部守る決戦が始まった

ライズ読者の皆さん、私たちは5・20弾圧を完黙非転向の闘いで粉砕し、完全勝利をもぎりとって、それぞれの闘いの場へと元気に帰還いたしました。皆さんからの檄文、支援活動にこの場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
獄内外一体となった怒りの決起こそがこの勝利を切り開きました。「6・5国鉄大集会の大結集でこの大弾圧に反撃するぞ!」が私たちの闘いの合言葉でした。6・5の大勝利が、敵・日帝権力の体制崩壊的危機ゆえの恐怖に駆られた凶暴な治安弾圧を粉砕し、閉塞感を突き抜けて解放感あふれる闘いを作り出しているのです。6・11反原発デモ、6・19フクシマ怒りの大行動へと、大きな決起を作り出しています。
3・11大震災、原発事故、震災解雇への労働者階級、農民、漁民の怒りが、今、本当に爆発しようとしています。フクシマの怒りは三里塚の怒りです。国策に抗し、労農同盟の強固な基盤の上に農地死守・実力闘争で45年間不屈に闘い抜く三里塚闘争が、今、再び強く輝こうとしています。天神峰現闘本部の代執行を粉砕しましょう!

5・20仮執行宣言付き 反動判決許せない!

5・20東京高裁の天神峰現地闘争本部裁判控訴審判決で井上裁判長は、全く不当にも控訴を棄却しただけでなく、仮執行付きの反動判決を下しました。反対同盟が45年前に建設した天神峰現地闘争本部(木造)は鉄骨の中で今も生きぬいているのです(成田治安法をもって現闘本部を封鎖しても木造建屋は完全に残っているのです)。そして市東さんの農地とともに今も空港の完成を阻み続けているのです。これに、反対同盟を先頭に抗議する50人を、国家権力・警視庁公安部は「不退去罪」をデッチ上げ、なんと裁判所内で全員を逮捕するという前代未聞の大弾圧を強行したのです。

 フクシマをかえせ! 農地をかえせ! 三里塚をかえせ!

この5月、関西生コン支部への弾圧、「日の丸・君が代」反動判決、イージス艦「あたご」衝突事件反動判決、そしてこの5・20三里塚弾圧と、反動の嵐が吹きまくっています。しかしこれは、この日本において、エジプトのように階級間戦争が激しく火を噴き始めたことの証左です。国鉄闘争全国運動へと発展するおそれのあるところへの、動労千葉を先頭にたたかう階級的労働運動の発展への権力の恐怖の現われ以外にありません。5・20は、三里塚闘争と反原発・反失業闘争との結合、「フクシマ」との結合を阻止しようとしたものであり、敵権力の目論見は完全に破産しています。

6月11日、三里塚・市東さん宅離れで奪還歓迎会がおこなわれました。萩原事務局次長は「あの闘いで高裁の反動判決を実体的に押し返すことができた。5・20で現闘本部決戦は始まった」と決戦を提起しました。市東さんは「被災地の闘いと三里塚が結合することを権力は怖がっている。三里塚とフクシマの連帯が課題」と発言。私も天神峰現闘本部決戦、原発事故弾劾、そして日帝・菅政権打倒へと決意を改めて明らかにしました。
6月9日、NAA(空港会社)は仮執行宣言付きの反動判決を口実に、千葉地裁に対して「建物等収去命令申立書」を提出しました。天神峰現闘本部をめぐる攻防はすでに始まっているのです。
動労千葉との労農同盟、韓国民主労総ソウル本部との合流、米国、全世界で三里塚の闘いを求めています。一回でも三里塚に来れば「とりこ」になってしまいます。私自身もそうでした。
では皆さん、7・18三里塚現地集会で会いましょう!

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フクシマに思うこと

真喜志 康彦(NTT労働者)

 6月19日、私の北限である千葉を越えて、ついに東北・福島の地を踏むことができました。福島現地は、私の想像を超える筆舌では言い表せない状況でした。特に、飯舘村は、全村が“ホット・スポット”とは言え、ほんとに人ひとり見ることはありませんでした。唯一例外的に、酪農家と思われる男性が遠くに一人見えるだけでした。また生き物といえば、やせ細った牛と、ポニーが十数頭という現実でした。
この現実を強制しているのが、東電の福島原発事故にあることは間違いありません。国策として建設されてきた原発が、人類とは相容れないものであることが、現実をもって証明されたのです。
6・19怒りのフクシマ大行動は、政府・東電・原発に対する福島の労働者・農民・漁民・住民の腹からの怒りを爆発させる感動的な集会となりました。北は北海道から南は沖縄まで全国から結集した1510人の怒りは、政府・東電には底知れぬ恐怖と、福島の労働者・住民には限りない激励を与える歴史的な闘いとなりました。ヒロシマ‐ナガサキ‐オキナワに“フクシマ”が加わったのです。この歴史的瞬間に立ち会うことができたことを誇りに思います。
 さて、国策としての原発、国策としての日米安保。この日米安保の集中点である沖縄の状況は、菅首相の退陣表明にもかかわらず、否、そうだからこそ激しさを増しています。6月21日の日米安全保障協議委員会での「名護市の辺野古崎にV字型の1800㍍の滑走路を建設することで合意」し、6月27日の菅首相と仲井真知事との会談で、菅首相は「普天間の固定化を避けるためには、今申し上げているようなやり方(辺野古移設)以外ではなかなか決まらない」と言い、「辺野古移設か固定化か」という脅しをかけているのです。さらに、米軍は来年の10月にMV22オスプレイを普天間基地に配備すると発表し、辺野古移設を認めなければ“危険な普天間”に“危険なオスプレイ”を配備するという恫喝を行っているのです。
しかし今や、沖縄の怒りは岩盤の如く強固なものになっており、脅しに屈するものではありません。ストレートな怒りとして表現される、普天間基地の県外移設や国外移設の主張は、全国の闘う団結ではなく、分断を持ち込むものです。あくまでも、普天間基地撤去=沖縄米軍基地撤去を掲げて闘うべきです。また、「思いやり予算を復興支援に」と言う主張も、基地撤去の主体である基地労働者が措定されておらず誤りといわなければなりません。
軍隊の組織化も青年労働者の組織化と階級的労働運動の前進にかかっています。
♪われらは若き兵士プロレタリーアーの♪ という革命歌にあるように。
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デモだけでは原発は止められない 闘う労働組合をよみがえらせよう!

東京西部ユニオン青年部・N

青年の怒りが頂点に

3・11大震災と原発事故で突き出されたことは、資本主義と労働者は非和解の関係だと言うことでした。
そもそも大震災以前から青年の怒りは頂点に達していました。仕事を掛け持ちしても、その日暮らしの低賃金では未来を展望できない。正規・非正規の分断、競争が青年を生きさせなくさせています。そして、3.11大震災と原発事故で起きた事態は、政府・東電の責任逃れと、すべての犠牲を労働者に転嫁するということでした。「原発こそ、青年労働者から搾り取り、使い捨てにして生き延びようとする新自由主義そのものじゃないか!」という怒りが一つになって爆発したのが4・11高円寺1万5千人デモでした。続く渋谷デモにも多くの青年が参加しました。しかし同時に、全力で決起したからこそ、「デモだけでは原発は止められない」という現実に私を含め多くの青年がぶちあたりました。

労組青年部が吉祥寺デモを計画

西部ユニオン青年部は、東京各地の労組青年部とともに会議を行い、5・28吉祥寺デモを計画しました。「大震災と原発事故は国家と資本の犯罪だ」と怒りの先頭にたち、「闘う労働運動を甦らせて、原発を止め社会を変えよう」という展望をデモコールにのせて吉祥寺に登場しました。大雨のなか、たくさんの飛び入り参加者ができました。そしてデモ後の交流会では6・5国鉄全国集会への参加を呼びかけました。
デモに参加した青年が、続々6・5国鉄集会に結集
新自由主義は大恐慌下で、3・11大震災と原発事故をもたらしました。この新自由主義の突破口こそ、87年国鉄分割・民営化による労働組合解体攻撃でした。2010年の4・9国鉄闘争政治和解攻撃に対して、わたしたちは「労働組合はいかに闘うべきか」を真剣に議論し、国鉄全国運動を軸に組織を拡大してきました。この地平にたち、青年部は国鉄分割・民営化をあいまいにせず、反原発で決起した青年労働者の怒りと必死に切り結ぶ闘いに打って出ました。こうした苦闘を経て、1000万人署名に協力した青年、吉祥寺デモに参加した青年たちが続々と6・5国鉄全国集会に結集しました。6・11新宿デモでは「労働組合のデモが一番良かった」とツイッターでつぶやかれ、労組青年部の隊列に多くの青年が飛び入り参加してデモコールを行いました。その力で、フクシマ現地闘争に参加し、フクシマの怒りと結びつきました。ついにフクシマの地から「闘う労働組合をよみがえらせよう!」の闘いが始まったのです!
次は7・10吉祥寺第2弾デモ、8・6ヒロシマ‐8・9ナガサキ大行動です。7月国労大会では国労本部が「国鉄闘争終結」を宣言し、労使一体の御用組合へと大変質しようとしています!この大攻撃こそ、完全に行き詰まった新自由主義の姿です。国鉄労働者をはじめ、青年労働者の誰も、こんな攻撃は許さない!しかし、6・5に参加したからといって、自然に次も次もというようにとんとん拍子に組織が拡大できるはずがありません!西部ユニオンのよりいっそうの団結がもとめられています。しかし、7・3鈴木コンクリート工業分会第3回大会の勝利が示していることは、資本と非和解の労働者の団結を崩さずに進めば勝てる!ということです。

兵士の怒りと結びつきたい

この問題は普遍的だと思います。なぜ、自衛隊では民間以上に労働組合が禁じられているのでしょうか?大震災・原発事故で日本発の世界大恐慌と戦争が始まっています。この情勢は労働者を一夜にして闘う存在へと変えます。だからこそ、菅政権は自衛隊をなんとしても資本の支配に縛り付けたいという危機感にかられていると思います。しかし、被災地を軍事的に制圧するという目的は崩れています、自衛隊員も怒りが爆発しているのではないでしょうか?自衛隊員・家族は労働者の一員です。西部ユニオンは、青年部の爆発的拡大をもって、必ずその怒りと結びつきたいと思います。西部ユニオンは国鉄闘争を軸に、闘う労働組合を地域に網の目のように張り巡らせ、労働組合をよみがえらせます!この戦列に加わり、ともに闘おう!

会報 第13号

第13号 2011年 5月10日発行


no13

大失業反対 ・ 全原発廃止! 生きるためにこそ団結し社会を根本から変えよう!

3・11東北大震災と原発事故から2ヶ月。広大な被災各地では、歯をくいしばり悲しみを乗り越え、団結を取り戻しつつ必死に生きる闘いが始っています。けれど、福島地域では行方不明者の捜索が遅れ、「帰るに帰れない」状態が強制されている。放射能汚染の拡大がそれを大きく阻んでいる。「震災・原発解雇」も激増し、「原子力の平和利用」「安全でクリーン」なる大ウソは、原発の連続的大爆発と共に吹き飛んだ。「全ての原発を直に止めろ!社会を根本から変えよう!」の叫びは、原発・核に殺されてきた全ての労働者民衆の血叫びであり、労働者階級の唯一の回答なのだ!

3・11は、新自由主義・資本主義の腐敗の極みを突き出した。自衛隊10万人以上、米軍特殊部隊も登場した。けれど、被災後の被害は拡大し、加えて、菅政権は、日米安保の一層の深化を押し進め、沖縄・辺野古新基地建設を進めようとしている。そして、「挙国一致」で治安を優先し、労働者民衆の怒りと闘いの圧殺を企んでいる。絶対に許す事はできない!

資本家階級の利益のために人命・安全を無視し、数々の事故を押し隠し、原発労働者の被曝を前提に原発はかろうじて維持されてきた。さらには、原発作業員の被爆限度量を100から250㍉シーベルトに緩和し、「ただちに人体に影響するものではない」と開き直り、労働者の命よりも作業効率を優先させた!今回の原発大事故においても、原発下請け労働者が矢面に立たされ、最も危険な事故現場で命を削り被曝を強いられながら、事故収束作業を必死で取り組んでいるのは下請け・孫請けの非正規労働者達なのだ!これらを東電労組は認めてきた。絶対に許す事はできない!これが現実なのだ。

原発・核は人間を生かすためではなく、人間を大量に殺すためにつくられた。原発・核と人類は絶対に共存できない!「原発推進か原発廃止か」この事が世界的規模で根底的に問われている。階級支配の大崩壊が進み、労働者階級が取って代わるしかない!そういう時代が待った無しで目の前で始まっている。

菅民主党・連合政権を一刻も早く打倒しよう!闘う労働組合を全国に甦らせ、職場支配権をもぎ取ろう!被災地の皆さん!そして被災地に派遣された多くの自衛官の皆さん!この腐り切った社会を根本から変えるためにこそ、共に団結して立ち上がろう!5・15沖縄ー6・5国鉄闘争全国運動大集会ー6・19福島現地闘争ー8・6~9広島・長崎へ総決起しよう!(東京・杉橋)

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階級的労働運動の実践と労・農・兵の階級的団結で全原発の廃止、プロレタリア革命へ!

新自由主義が引き起こした人民大虐殺と原発事故

3・11は資本主義体制が完全に腐敗し崩壊していることを隠しようがない形で示した。同時に3・11は、社会の真の主人公である労働者階級が一刻も早く全権力を握りしめなければならないことを根底的に突きつけた。
全労働者階級人民が全面的に社会を運営するあり方に全社会構造を根底的に創りかえる以外に、もはや労働者階級人民が生きて行けないところにまで到っていることを、3・11は全労働者人民に突きつけている。
要するに、3・11情勢が真に求めているのは、資本主義・帝国主義を根底から打倒するゼネストープロレタリア革命への全労働者階級人民の総決起である。
御用学者、マスコミ、連合・全労連は資本の軍門に下り、「原発は安全」「原発の平和利用」の大嘘に加担し、「日本の核武装化」から発した「国策」としての「原発政策」を最先頭で推進して来た。東日本震災による3万人という死者・行方不明者と原発事故は国家と資本による巨大な犯罪であり、この巨大な国家犯罪に手を貸しているのが連合であり、全労連だ!
多くの被曝労働者の屍の上にしか成り立たない原発政策に真っ向から反対し、ストライキで非妥協的に闘い国家の原発政策を阻止するのが労働組合である。だが連合と全労連はそれとは真逆の道を歩み、労働者が生きるための全ての権利をも資本に売り渡してきた。
福島第一原発は、第一号機の操業以降、国内原発で事故が最多を記録する原発である。修理作業に従事した多くの労働者が被曝し、どれだけ殺されているかは不明である。下請け、孫受けの非正規労働者の短期雇用の入れ替えで統計すらとれない雇用構造になっている。それを容認し、電力資本と労使一体で推進してきたのが電力連合傘下の御用組合であり、全労連だ。
労働者・労働組合が、資本・国家と非妥協的に闘えば、必ず勝てるのだ!。 74年、中国電力島根原発の運転開始に対し、電産労働組合として真っ向から原発反対を掲げストライキに決起し、77年には豊北原発建設に地元の農・漁民とともに決起し、1年間の非妥協的闘いの末、中止決定に追い込み勝利している。
労働者階級がゼネストで闘えば全原発の停止・廃止は、可能である。労働者階級のゼネストで資本主義社会を打ち倒せば社会を根底から創り変える事が出来る。それがプロレタリア革命だ!
被災地全住民と全労働者階級人民の未来は、闘う労働組合の建設にある。
3・11情勢はそのことを全ての労働者に示した。 全産業で働く労働者が全原発の即時停止・廃止ープロレタリア革命を目指す組織と運動を全ゆる職場で建設しよう。その武器が国鉄闘争全国運動と反原発・反失業1千万人署名である。全産別、全職場、全地域に一体で拡大し、闘いを統一しよう。

階級的労働運動の本物の実践を!

その組織化と運動化の核心の第一は、被災地の「生きさせろ!」の闘いにとことん団結し、自分の職場・生産点で資本と非妥協的に闘いぬくという強い意志である。
直面している3・11情勢を真っ向から見据えた時、大恐慌・大失業・原発事故をプロレタリア革命に転化するために必要な闘いと能力を獲得する強い目的意識性が本当に必要です。
第二は、その闘いの推進主体であるみずからが自分の職場で、地域で、周りの労働者と結びつくことと、その行動に打って出ることです。すでに全ての労働者の怒りは沸点に達している。だがその怒りは帝国主義ブルジョアジーの徹底的な分断攻撃によってますますばらばらにされようとしている。体制内御用組合がそれに加担している。一人ひとりの怒りが巨大なマグマとなって爆発しても、団結なき怒りは、必ず霧散する。したがって労働者の全ての闘いを団結を強化していく闘いとして、常に、目的意識的に闘いぬこう。
そして第三の核心中の核心点は、3・11情勢をプロレタリア革命に転化する闘いがいかに困難であろうとも、勝利に必要な闘いの全ての課題を責任を持って切り拓くというプロレタリアートとしての革命的進攻性です。その上でプロレタリア革命勝利への不動の確信と執念的執念です。
失うべきものを持たないプロレタリアート、国家と東電資本によって家族を虐殺され、一家が絶滅し、これからも被曝と被曝労働で殺され続けていく幾多の労働者・農・漁民。生き残っても人間として生きていくために必要な全ての条件を奪われ尽くされている被災者の現状への怒りは、資本主義・帝国主義を打倒してもやむことはない。
日毎に激化する怒りは帝国主義を打倒し、プロレタリア革命によって人類の人間的解放を実現する社会が建設されるまで消えることは決してないのです。
東電資本は、原発事故によって引き起こしている全事態の補償を拒否し、菅政権は巨額の公的資金を投入し、東電資本救済に全力をあげている。  菅が中部電力に要請した浜岡原発の「おおむね2年間」(保安院)の「全面停止」も所詮ペテンだ!2年間で反原発闘争を叩き潰すという帝国主義ブルジョアジーの階級意志である。
今回の東日本地震においても第一原発第2、3、5号機では原発耐震設計を超える550~546ガルが記録されている。震源地が50キロ離れた相模湾内といわれている関東大震災は900ガルを超え、浜岡原発の耐震設計をはるかに超えている。 管は、「国民の安全、安心を考えた結果の判断だ」とペテンを弄しているが、「国民の安全」は、「全原発の即時停止・全面廃止」以外に選択肢はない。そもそも人間の化学力では制御不能の核・原発を人間社会の中に持ち込むことは根本的な誤りなのだ。しかも浜岡原発第4号機はMOX燃料を燃やすプルサーマル発電を計画している。これが菅政権だ!史上最悪の危機の真っ只中に人類を叩き込んでも一切の責任を開き直り、数千万、数億人(日本はこれから連続的な台風シーズンだ!)の労働者人民が犠牲になろうとも平然としているのが帝国主義ブルジョアジーだ。労働者階級人民の怒りで根底的に打倒しよう!

兵士の隊内反乱・決起が始まった!

10万人を超える自衛隊、予備自衛官の治安出動と原発対処活動の強制に対し兵士の反乱と決起が始まっている。
原発事故対処で派遣されていた第一師団第一特殊武器防護隊の陸自三曹が任務拒否で戦線離脱し、3月20日、警務隊に逮捕された。被災地で原発即時廃止の闘いを繰り広げている労働者に連帯し、団結する兵士の反乱的決起がついに始まった。逮捕して監獄にぶち込むべきは犯罪者・東電幹部と菅政権だ。「絶対に安全」だと事故を隠し大嘘をつき続け、その果てに人民大虐殺と何億人もの命を危険にさらしているのが東電経営陣であり、菅政権・経産省幹部だ。
海自横須賀地方総監部所属の潜水艦救難母艦「ちよだ」の海自三曹が3・11以降、三度目の治安出動を拒否する行為で逮捕されている。さらに第一航空団基地業務群所属の空士長が3日間の休暇外出を仙台市の避難所に泊まり込み支援活動を行ない、さらに休暇後の3日間、同避難所で支援活動を継続し警務隊に逮捕され3日間の停職処分攻撃を受けた。軍隊における戦線離脱は「脱走」を意味する。軍務としてではなく一人の軍服を脱いだ兵士労働者として無許可で「前線」にいる労働者と共に活動する行為は単なる軍律違反ではなく本質的に隊内反乱としての反軍闘争に直結する行為である。兵士の過労死も激化している。
兵士とは軍服を着た労働者だ。「正面任務」としての治安出動、さらに死体・行方不明者捜索と原発対処という活動は、兵士に資本主義社会の全矛盾に対する怒りを拡大する。それがさまざまな形態をとった隊内反乱、決起として不可避に爆発する。労働者・兵士の結びつきと団結でプロレタリア革命に突き進もう!(東京・滝山)

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被災地・福島からのアピール

「東電資本と菅政権へ の大きな怒りが、マグマのように高まっています」

福島で農業を行なっている長沢です。

連日のマスコミ報道で皆さん知っているでしょうが、3月11日の巨大地震とその後の福島第一原発の事故によって今、福島県は原発周辺地域はもとより県内全体が大変な状況になっています。
原発自体は、すでにあのチェルノブイリ事故と同レベルの7段階となり、炉心溶融、水素爆発ー大量の放射性物質の放出、高濃度の汚染水とガレキの存在、高濃度汚染水の海への垂れ流しによる魚貝類など水産物への深刻な汚染など驚くべき事態が日々、明らかとなり、1号機から4号機までどれをとっても水素爆発やメルトダウンー原子炉爆発などの深刻な事態にいつなってもおかしくないきわめて危険な状況がずっと続いています。
先頃、東京電力が出した収束工程表などは、今の事態を完全に無視した只々、批判をかわすための全くデタラメな物でしかない。先の見通しなど何も立てられない手探り状態なのです。

突然、「警戒区域」にして、罰則規定!

原発周辺20キロ圈の双葉、大熊、富岡などの町民たちは、着の身、着のままでほんの「一時」の避難と思い、避難したら、もうすぐ2ヶ月に、さらに菅政権は、突然、「警戒区域」などと勝手に決めて、自宅に荷物を取りに戻ることさえ取締まりー罰則の対象にしました。
この区域では、今なお多くの遺体が放射能汚染のためなかなか捜索や回収もできずにいます。説得を拒否してこの地域に住み続ける住民もいます。餌や水もなく苦しんで死んでいく牛や馬などの家畜や犬、猫などのペットたち。原発事故さえなければ、今頃、住民たちは故郷に戻り、悲しみを乗り越えながらも新たな一歩をすでに踏み出していたかもしれない。しかし、
今は「一時帰宅」すらままならない状況です。

「失業」と「放射能汚染」の恐怖

30キロ圈の住民たちにも苦難の日々が続いています。避難先から地元に戻っても「仕事がない」など生活することすら大変な日々、そして絶えずつきまとう原発事故による緊急避難の危機と放射能汚染の恐怖です。
また最近、大きな問題となった飯舘村などの「計画的避難区域」の設定です。
これまでは「避難は20~30キロ圏内のみ」ということで飯舘村などはつい最近まで「ここは100%安全、避難しなくてもいい」などと住民への説明会で言われていたのです。それが突然、「ここは放射線の値が高い。1ヶ月をメドに全体避難を」などと突然、政府は言ってきたのです。住民たちが激怒するのは当然です。
今回「計画的避難区域」に指定された地域の中でも、特に飯舘村は、酪農と稲作・野菜栽培などの農業を軸にして、いわゆる「平成の大合併」も拒否して村の自立的発展をめざし、ブランド牛「飯舘牛」などによってなんとかそれが軌道にのりだしたところに今回の事態です。村民たちの怒り、悲しみはいかばかりでしょうか!

被災農民が、政府と東電に殺されている!

つい先頃、ずっと飯舘村で生きてきた100才の男性が「長生きはするものではない」と家族に言って自ら命を絶ちました。3月下旬の須賀川市の農民に続いて2人目の自殺者です。2人はまさに「原発に殺された」「政府と東電に殺された」のです。原発事故さえ無ければ2人とも楽しい人生を送っていたでしょう。本当に「人が人として生きられる世の中」(星野文昭さん)が必要です。
私も、無農薬で野菜を作り、出荷してきました。しかし原発事故によってそれもできなくなりました。私なりに彼等の無念の思いは痛いほど分かります。本当にくやしいし、原発を推進してきた政府と東電などの資本家たちが憎いです。
現在、約10万人もの福島県民が、長年住み慣れた故郷から離れ、遠くは鹿児島など全国各地で不自由な避難生活を強いられています。体調を崩して亡くなる人も増えています。また3万人もの人々の避難先が今も分かっていませんし、県が把握できていない自主的避難の人を含めたらもっと大勢の避難者数になるでしょう。
さらに、「放射能に汚染」などといわれ子供がいじめられる、宿泊やガソリン給油を拒否される、福島ナンバーの車が傷つけられるなど、深刻な被害が全国各地で数多く明らかになっています。一体誰のせいでこんなことになっているのか。もう絶対に許せません。

高濃度放射線量で子供の屋外活動が制限

私の住んでいる福島市では、学校の校庭での放射線の値が高いということで、子供達の屋外活動が制限され、さらに数日前には市内中心部の公園までが放射線数値が高いということで砂場にはブルーシートを張り、公園は1時間のみの使用制限などとなったので大きな問題になっています。郡山市では学校の校庭の土を重機で削ったが、その処分がまた問題になっています。親たち特に母親たちの不安と怒りは高まっています。

「創造的復興」とは、支配階級の利益最優先の計画

 

(写真 今でもがれきの山)

 私の住んでいる近くの道路を毎朝夕、自衛隊車両や警察車両が多数、連なって浜通り方面に行き来しています。この前、福島の自衛隊駐宅地の前を通りましたが、多数の車両や機材の隣にかなりの数のテントが張ってあり、このテントに隊員たちは寝泊まりしているようです。「伊丹」や「第11施設群」の旗をはっている自衛隊車両も見ました。
放射能被曝を恐れ、「逃げる」というささやかな抵抗をした2人の自衛隊員のことが報道されましたが、過労死が連続する重労働、しかも放射能被曝の危険性の中での強制作業から逃げたいのは当然です。原発の労働者の被曝もそうですが安全無視は絶対許せない。
かつてない10万人規模の動員、陸・海・空3軍とさらに米軍も含めた一体の動きを見ると菅政権が何を狙っているのかはっきりしてきます。原発事故も含め今回の震災をむしろ奇貨として、労働者人民の闘いを圧殺し、「創造的復興」と称して彼等支配階級の利益を最優先にして、あわよくば一挙に戦争体制を作り上げようとしています。そのために敗戦時同様、「切り札」天皇も積極的に持ち出しています。しかし私たちは絶対に負けません。
原発事故によって、今県民の中には、菅政権と東電など資本家たちへの大きな怒りがマグマのごとく高まっています。労働者は首を切られ、農・漁民は農地と海を汚染され、子供たちは不安にさらされ泣いている。こんなひどい世の中は一刻も早く変えなければならない。怒りを団結に、団結をさらなる階級的力に転化して菅政権を打倒しましょう。(福島農民・長沢 宏)

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杉並区議会議員選挙を闘って

東京西部ユニオン執行委員 北島邦彦

 「原発をとめよう!社会を変えよう!」という原発絶対反対の鮮明な政治主張を掲げて、杉並区議会議員選挙を闘いぬきました。労働組合交流センターをはじめ反戦共同行動委員会に結集する仲間のみなさんと全力で闘いました。ご支援いただいた仲間のみなさんに心よりお礼申しあげるとともに、力及ばず当選を勝ちとることができなかったことをお詫びいたします。
「票を集めるためにどのような主張をするか」ではなく、「3・11情勢下でどのような主張をしなければならないか」を貫きました。それが原発絶対反対の主張であり、原発―原子力産業なしに生きていけない資本主義という現在の社会構造を根本から変革しようという主張でした。福島原発事故のさらなる甚大・深刻な拡大というなかでボツボツと湧いてきた脱原発―エネルギー転換の考え方と明確に一線を画し、それだけに選挙戦のなかではきわめて激烈な政治主張でもありました。しかし、それを独善的かつ一方的に主張しただけではなく、様々なレベルでの大衆的議論として切り結ぶことができたと確信できます。それがヒロシマ・フクシマ発の反原発1千万人署名運動の広がりです。この選挙戦の過程でも、1ヶ月もたたないうちに杉並で6千筆を超える署名を獲得しました。これまでもいろいろな署名活動を杉並で展開してきましたが、これほど青年労働者・学生といった若い世代が参加する署名運動は経験がありません。しかも自分が署名をするだけにとどまらず、職場・学校・地域で署名を広げる担い手が膨大に生み出されました。4月10日高円寺の原発反対1万5千人デモの核心に存在するものこそ、このような若い世代の原発へ怒りであるとともに、非正規労働者としてのあり方を自分たちに強制している社会への怒りです。
 そのうえで、こうした青年労働者・学生の反原発の怒り・想いを、選挙=投票という行動にまで組織することができませんでした。しかし、ともに闘う仲間を獲得していく手がかりは広範につくり出しています。たとえば、わが東京西部ユニオン青年部が呼びかけた原発学習会には、反原発1千万人署名に応じた福島出身20代の青年労働者が参加しています。展望はあります!この署名活動に込められた青年労働者の怒りに徹底してこだわり、学習会への組織化や東京西部ユニオンへの組織化に取り組んでいきます。この課題への挑戦と克服こそが、革命的議会主義とは何なのか、革命的議員の役割とは何なのかを明確にさせ、選挙勝利の核心をつかむことに直結するでしょう。断固この道を進みます!
杉並においては反原発1千万人署名運動をさらに拡大・展開すべく、署名推進のための連絡会づくりを構想しています。「とめよう戦争への道!百万人署名運動杉並連絡会」の仲間をはじめ、「原水禁運動発祥の地」である杉並で反戦・反核運動を担ってきた広範な人々、とりわけ青年労働者とともに新たな運動を形成していく決意です。ともに闘いましょう!
(写真 5・1反原発・反失業メーデ・デモ)
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杉並選挙戦を1000万署名で闘って

4月杉並選挙戦は、3・11大震災と原発大事故の真只中で闘われました。「すべての原発の即時停止・廃止を求める」1000万人署名を訴え、3・11直後から杉並に入りました。

福島第一原発1号機と3号機の水素爆発が12日、14日と連続し、中央特殊武器防護隊の6人の隊員と車両3台が、3号機の爆発に巻き込まれて横転破壊、防護服が破れ負傷した4人が放射線医学総合研究所に搬送されていました。
ベント実施と水素爆発などによって《事故》はこの時点で「レベル7」に達し、構内作業の全労働者が被曝させられていたと思われます。許しがたいことに政府と東電は、被曝労働者の線量「救命時無制限」を検討していました。この状況下で中特防の三曹が14日午後逃走し(数日後彼は帰隊を願い出たが逮捕、懲戒免職にされた)、特科連隊の陸曹長は米日集中捜索作戦の最中に死亡しています。
暴走する原発上空から第一ヘリコプター団CH47ヘリによる放水が実施されたのはさらに切羽詰った17日でした。放水による水蒸気爆発、そして大量の放射能を吹き上げている上空通過自体が極めて危険な状況でした。命令する側に見通しも安全確認もないまま、兵士によって原子炉建屋への初の注水が行われました。
以降、大規模な注水が始まり、メチャクチャな被曝労働が1000人規模で強制され続けてきました。基準値を超える下請け労働者や女性労働者の被曝が続き、元原発作業員が「命の軽視は30年前と同じだ」と告発しています。
しかし政府と東電資本は、「工程表」を発表しそれをもって、原発再開と新設・輸出、階級的労働運動絶滅と大失業攻撃、新日米共同宣言=辺野古新基地建設に踏切っています。
3万人の労働者、農・漁民虐殺と「フクシマ」という国家犯罪に行き着き、人類を破滅させても延命をはかる帝国主義をもはや一瞬たりと存続させてはならない。労働者階級と農・漁民の「生きさせろ」と帝国主義への怒りの爆発の中で、「戦後革命」と「2・1ゼネスト」にのぼりつめていく、連合打倒・階級的労働組合建設が絶対に必要になっています。

3・11後の最初の降雨で杉並区にも大きな影響が出ていました。乳児を抱える母親は、東京の水道水を飲むことが出来なくなりました。支持者の商店のおばさんが、本当に怒っていました。
高齢者の方が多くなっていましたが、「長谷川さんが来てくれた」と元気になった人や「世話になっているフロムアスを絶対裏切らない」という人達です。この人たちが3・11に66年前の敗戦を重ね合わせ、国家犯罪を弾劾し、社会の根本的変革を求めて署名に応じてくれたのです。
支持者には建設関係の労働者や一人親方の世帯が多くありました。東京土建関係者に回して数十筆の署名を取ってくれた支持者もありました。建設労働者にとって、「フクシマ」の状況は他人事ではないのだとあらためて思いました。

ある支持者から「この『署名』ものすごく過激だわ」と言われたとおり、すべての原発の即時停止・廃止は労働者階級が資本家と国家権力を打倒し収奪する以外実現不可能です。しかし今この闘いを真っ向から訴え、杉並に階級的労働運動の拠点細胞を建設し、労働者のゼネストを実現することが、現実の課題になっています。今回の選挙は、そうした階級的労働運動の先頭に立つ北島議員を真っ向から押し立てて闘った選挙でした。
そしてわれわれ自身が先頭に立って高円寺に集った15000の青年・学生全員と共に国鉄労働運動を闘う階級的労働運動の担い手になっていく必要がある。1000万署名運動とはそういう運動だ。これは、「職場で団結し自衛隊・兵士と団結していく」Riseの路線を実践する闘いでもあると思います。
ともに団結して闘おう!(東京会員 長野原)
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青年先頭に5・15沖縄へ!(下)

 国鉄・沖縄・原発・非正規化の攻撃を打ち返そう!

82年に登場した中曽根の「戦後政治の総決算」の焦点は国鉄と沖縄。そこで目指した「日本列島不沈空母化」は核武装化を内包していた。87年締結の日米新原子力協定は82年以降、中曽根・レーガンの交渉で進められ核燃料サイクル確立=核武装化の道を大きく進めた。労働者派遣法の制定も87年だ。
自民党政権が強行し民主党政権が引き継いだこの新自由主義の攻撃は、今回の大震災と原発事故でその嘘とペテンと腐敗が大きくあばかれた。

 【日米共同軍事作戦の狙いは新基地建設だ】

東日本大震災では自衛隊10万6千4百人、米軍7千6百人。航空機は合計680機、艦艇は合計69隻の共同軍事作戦。
米大統領オバマは、福島原発事故を「9・11に匹敵しる事態」と位置づけ米軍横田基地に米軍4軍の「統合支援部隊」を新設し太平洋軍(太平洋全域とインド洋を統括)のトップに指揮をとらせた。
原子力空母ドナルド・レーガンは米韓軍事演習の予定を急きょ変更し13日の夜明け前には宮城沖に到着した。
この日米安保体制の総力を挙げた実戦発動体制の最大の狙いは普天間基地の強化と辺野古新基地建設の強行であり沖縄闘争の圧殺だ。

 【在沖縄米軍の出動】

以下は沖縄米軍がとった作戦行動の一部だ。
12日午後には嘉手納基地所属のヘリ4機が横田基地に到着。沖縄駐留の第31海兵遠征部隊(31MEU)は精鋭の(殴りこみ部隊である)即応部隊。強襲揚陸艦エセックスが隊員ら2300人を乗せ福島原発を避け日本海から三陸沖に向かった。嘉手納基地所属の米空軍第320特殊戦術飛行中隊は夜間や悪天候を利用して「敵」の背後にパラシュート降下する専門部隊。16日にはこの空挺部隊が仙台空港に降下し高機動車ハンビーを空中投下した。空港当局や自衛隊に先行したこの軍事行動を可能にしているのは日米安保の地位協定だ。
破壊し尽くされ最大60センチの汚泥に覆われていた仙台空港をたったの3時間で滑走路を整備し戦略拠点「キャンプ・センダイ」として確保。直後にアラスカから大型のC17戦略輸送機が物資を積んで飛来した。嘉手納の空軍353特殊部隊はじめ米軍4軍250人。18日には沖縄・静岡から海兵隊150人も出動した。

【そのまま北朝鮮への侵攻も想定 した米韓(日)軍事演習】

昨年11月23日の南北朝鮮の砲撃戦はなんら偶発的な事態ではない。米帝による北朝鮮への攻撃・侵略の動きの激しさがそこにはある。そもそも昨年3月26日の韓国哨戒艦沈没事件も「キー・リゾルブ」の最中に起きた。昨年は合同軍事演習が毎月のように実施されそのまま北朝鮮への攻撃に突入する展開もありうる中であの砲撃戦が起きた。 この2~4月も米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」「フォール・イーグル」が強行されている。

【5・15沖縄へ】

 戦後、日帝は日米安保を「生命線」として米帝の戦争に加担しつつ日帝自身の戦争国家化を追及してきた。日米安保の最大実体は沖縄米軍基地だ。 戦後、連綿として闘われてきた反戦・反基地の労働者民衆の全島的な闘い。安保体制の最大の矛盾点と弱点がここにある。
3月6日、国鉄全国運動・沖縄が結成され、沖縄における国鉄全国運動と労働運動の拠点建設の闘いが開始された。基地労働者を先頭に労働者階級の大決起で新基地建設を実力で阻止しよう。(京都・岐部)
(写真は昨年の5・15沖縄)
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会報 第12号

第12号 2011年3月10日発行


no12

新自由主義を打ち破るエジプト革命と連帯し3・20~5・15に菅政権打倒!反戦大デモへ!

 「兵士との団結は職場の団結から始まる!」この闘いがエジプト革命で始まった。引き続き、リビア、バーレーン、中国をも揺るがす激流として世界を覆い始めている。
2月11日のムバラク打倒の闘いは、労働者学生の巨大な蜂起が切り開き、エジプト軍の軍服を着た労働者である下級兵士が、タハリール広場で労働者と合流し事態を決した。
エジプト軍がムバラク体制(イスラエル援助に次いで、アメリカのエジプト軍事援助は年間13億ドル)そのものである現実の中で、労働者の全国的なストライキのうねりが軍隊にも伝播し、労働者の闘いを弾圧することができなかったのだ。
今、闘われているリビア内戦でもそうである。カダフィは傭兵を使ってデモに決起した労働者を虐殺した。デモ鎮圧に軍隊を投入できない事実に、兵士が労働者に獲得されることが示されている。
今のエジプトの二重権力状態を労働者の団結の拡大で、革命の第2段階として先取することが問われている。
私たちは訴えます!大恐慌情勢をプロレタリア革命へ転化する時代が到来している。
エジプト革命の更なる進展は帝国主義打倒へとせり上がっている。それは世界の労働者の団結の拡大が新自由主義のくびきと体制内労働組合の支配をぶち破り、労働者・兵士がひとつになり、プロレタリア革命の担い手として歴史に登場することだ。
全世界の労働者の蜂起に最も反応しているのが、日帝・菅政権である。破綻的な国家財政と米帝のTPP包囲網にあえぎ、昨年の11・23砲撃戦情勢のもとで、沖縄新基地建設を据えて朝鮮侵略戦争政策に全力で参戦しようとしている。「菅の後はない」という強烈なブルジョアジーの国家意志の後押しでエジプト革命情勢を労組破壊を軸に外注化=民営化攻撃で乗り切ろうとしている。
菅政権打倒の3・20(渋谷反戦デモ:代々木公園 午後1時)が重要な闘いになっている。
また、3・20は連合と一体となって労組破壊に核心を据えた1~4月のJRを始めとする外注化攻撃を最後的に打ち破る闘いでもある。
3・20~5・15反戦闘争をエジプト革命と団結した政府打倒闘争に転化しよう!(見谷)

(写真 軍の戦車の上に乗り、ムバラク打倒に起ちあがった労働者)

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エジプト革命に連帯し、末期の菅政権打倒!日帝打倒へ!

恐慌と戦争をプロレタリア世界革命へ!

国家財政の破綻と軍隊の崩壊

最早いかなる帝国主義国家といえども、プロレタリア革命を圧殺することは不可能である。エジプト革命は全世界にこの現実を明快に示した。国際帝国主義は例外なく国家破綻的な財政危機と帝国主義軍隊の崩壊の危機に叩き込まれている。誤解を恐れずに言えば、国際帝国主義は新自由主義の破綻を戦争によってしか突破する以外にないところに叩き込まれながら、戦争の遂行事態が困難な絶望的なところに叩き込まれている。まさに、全世界はプロレタリア世界革命の絶好のチャンスを迎えている。
新自由主義とその破綻が世界中で火を吹き出した。新自由主義が世界中に生み出した「帝国主義の墓堀人」=プロレタリアートが世界中で決起を開始した。戦後帝国主義支配と新自由主義の矛盾の集約点のひとつである中東・アフリカから世界恐慌をプロレタ世界革命に転化する革命が、急速に、確実に拡大している。チュニジア・エジプト革命の炎は中東・北アフリカ全地域へと拡大し、プロレタリア革命の怒涛の波は欧州、中国・北朝鮮へと波及し、革命の波は米本土に到っている。まさに最末期の資本主義・帝国主義が根底的に破綻している姿が現下の世界革命情勢である。
資本主義の全矛盾を全労働者階級人民への無限の犠牲転嫁によって、一握りの資本家が延命する政策が新自由主義だ。世界中で巻き起こっている労働者の怒りのデモと反乱、ゼネストと蜂起ー革命はそれへの根源的怒りである。
すべての労働者大衆が人間として生きようとするとき、それは一人の例外もなく、恐慌と戦争を内乱と革命に転化にする以外に生きていけないという極限的な社会に至っていることをチュジニア蜂起とエジプト革命は全世界に明らかにした。

エジプト革命を推進した革命勢力は、官製労働組合の制動と成人37人に一人が警察官という恐るべき弾圧体制を食い破り、基幹産業の職場・生産点で闘う労働組合を非公然的に組織した労働者である。独裁支配を革命へ!恐慌を革命へ!戦争を内乱へ!それを唯一、実践し担うことができるのが世界単一の革命的階級であるプロレタリアートであることを中東・北アフリカ革命は全世界に、改めて示した。
労働者階級人民の根源的怒りは、すでに臨界点に達しているのだ。労働者の怒りが爆発したとき、職場生産点で、地域で、体制内派の敵対、国家権力の反革命暴力など一瞬にして吹き飛ばす力があることをエジプト革命が全世界に示した。労働者階級が世界単一の階級として団結したとき、帝国主義ブルジョアジーの世界支配を打ち破り、打倒することができる。

エジプト革命をプロレタリア革命へ!

米帝の中東支配の要はイスラエルとエジプトであった。エジプトの青年労働者は今、ムバラク打倒後の軍政と対峙しながらプロレタリア革命の貫徹にむけ全力で戦い抜いている。そして労働者は必ず勝利する。なぜならグローバル化した新自由主義の破綻はプロレタリア革命によってしか根本的な出口がないからだ!
階級的労働組合を組織し、階級的労働運動を実践したエジプト青年労働者の闘いは、すでに、右翼民族主義、最大野党ムスリム同胞団を乗り越え、9・11反米同時テロをも乗り越えた全人類の解放へ向けた階級間戦争として非妥協的に戦い抜いている。それは、数千の非武装の革命派が数万の反革命派の武装襲撃と真っ向から対決し、銃撃と犠牲を恐れず、一歩も引くことなく、タハリール広場を死守しぬいた青年労働者の戦いそのものがプロレタリア革命性を明解に示している。
それは同時に反革命派の武装襲撃を撃退したプロレタリア的英雄主義と実戦の中で確立したプロレタリア的規律はマルクス主義の実践そのものである。この実践の中で革命的な青年指導部(党)が生み出されている。
エジプト革命はすでに本質的・現実的に反帝・反スタ革命党建設に向けた闘いを急速に推進させている。プロレタリア革命のダイナミズは、革命完遂に向け必要な課題を実践の中で全て乗り越え、解決していくとともに徹底的なプロレタリア暴力革命へと推転していく。エジプト革命は、すでに、そこに向けた第2革命へと突き進んでいることは明らかである。帝国主義は必ず、打倒できる!

軍の分裂と隊内決起の拡大は不可避

米帝・オバマは、米海軍第5艦隊司令部のあるバーレーン労働者の決起の暴力的圧殺を宣言している。だが反政府派への傭兵に依拠した無差別攻撃は軍隊内分岐と兵士反乱を拡大する。米帝は米海軍・空母2隻と空軍をリビア周辺に移動した。飛行禁止区域を設けリビアへの空爆と米英主体の部隊派遣を画策している。だが中東・アフリカ革命を「民主化の枠内に抑え込む」というオバマの思惑は、必ず、破綻する。。
エジプト軍の最高評議会は、ムバラク退陣後、「スト禁止令」を発した。だがスト禁止令以降も基幹産業を中心に労働者のストは止むことなく激しく爆発している。軍のゼネストへの軍事的介入は、必ず、兵士の動揺と軍中枢への怒り、軍隊の分裂と同時に兵士の隊内反乱を拡大し、労働者との合流を生み出す。
ロシア革命は、労働組合に徹底的に依拠し、階級的労働運動の貫徹を通して歴史上初めて勝利した革命である。レーニン・ボリシェヴィキは階級的労働運動を指導できる革命党の建設、職場に労働組合を建設し労働組合の中に革命党を建設する闘い、そして軍隊内部に党組織を建設する闘いというこれら独自の課題を一体的に推し進める闘いに全力をあげロシア革命を勝利に導いた。

菅政権打倒・日帝打倒の陣形構築を!

日本階級闘争に今、根底的に求められているのは中東・アフリカ労働者階級人民の蜂起に連帯・呼応し、日帝足下から帝国主義を打倒するに到る勢力と闘いの陣形をただちにつくり出すことである。その勢力とは闘う労働組合である。エジプト革命に続く日本革命を闘いとる労働組合を国鉄闘争を基軸に4大基幹産別のなかに甦えらせる闘いが一切の基礎である。ムバラク強権支配を打倒したエジプト労働者階級人民の根源的怒りの爆発は、日本の労働者階級人民の怒り・叫びと一体だ。
だからこそ帝国主義足下の日本労働者階級人民が、エジプト革命に応え、4・9反革命をなぎ倒し、職場生産点で、街頭で、沖縄・三里塚で菅政権打倒・日帝打倒へ火を吐く闘いを組織し、階級的怒りを徹底的に爆発させるということである。全ての職場・生産点で1047名解雇撤回・国鉄闘争全国運動、民営化反対、非正規化反対、外注化阻止・安全保安闘争の組織化で闘う労働組合を甦らせ、全国でゼネストをぶち抜く巨大な勢力に成長しよう!
2月8日、米帝は対イラク・アフガン戦略から対中国・インド戦略への国家軍事戦略の転換を打ち出した。イラク・アフガン戦争の絶望的敗勢と11・23朝鮮ー中国侵略戦争への踏み込みとその重圧に加え中東・アフリカ革命情勢は米帝オバマを絶望的な淵に叩き込んでいる。もはや米帝単独での戦争は不可能である。末期的菅政権は辺野古V字案を決定した。日米安保は世界安保へと実戦的に転換せんとするが、破綻する。日帝・自衛隊内部からの兵士の決起は不可避である。エジプト革命に連帯する労働者階級のゼネストで軍隊を包囲し、兵士獲得へ!

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職場をタハリールに! やれば出来るぞ!

俺たちの働く職場を奪うな!
新小岩貨物基地廃止絶対反対!

動労千葉新小岩支部長・佐藤正和

根っ子からの怒りで団結し、敵よりも一日長く闘うぞ!

ライズ読者の皆さん!お久しぶりです!今は自分の働く職場である、「JR貨物千葉機関区新小岩派出」廃止攻撃との闘いの真最中です。
新小岩派出には、動労千葉の中で唯一東京に存在し、下町の人情味ある労働運動が大好きな新小岩支部があるのです(詳しい経過は「俺たちは鉄路に生きる・3」を読んで下さい)。
自分が高校を出て国鉄に就職した1979年は、3月31日に動労千葉地本が動労から分離・独立した年です。その翌日の4月1日に、当時の「千葉鉄道管理局・新小岩機関区」に「構内整備係」として配属となり、動労本部・革マルと労働者魂をかけて闘う先輩たちの背中を見て育ちました。高校を出たばかりの「新米労働者」でも、現場の闘いに参加すればどちらが正義かはすぐにわかりました。
その後、成田運転区と並ぶ三里塚・ジェット闘争の拠点支部である佐倉機関区で19歳から21歳まで、ディーゼル機関車の「車両検修係」としてお世話になりました。「機関士見習」として新小岩機関区に戻り、そこで「機関士」となり「電気機関士」となって、28年間、同じ職場で働いています。
国鉄時代には「構内整備係」(掃除・お茶汲み・当直の使い番・ベッドのシーツ交換・乗務員の起こし番)という一番の「下っぱ」でも、2~3ヵ月無遅刻・無欠勤で働くともらえる、国鉄全線乗り放題の「精勤パス」というのがありました(ちなみに機関士が首都圏管内、助役とかが全国、これが常時もらえ、勤続年数によるグレードアップや両親の割引もあり)。8・6ヒロシマ、全金本山闘争への参加、三里塚・ジェット闘争を広める全国行脚などに、この「精勤パス」をよく使いました。
JRになってからは勿論、これはなし。乗車券や特急券の割引制度も何年か前になくなりました。俺たちって「JR?」。ボーナスは旅客会社の半分、1万5千人で発足したJR貨物の要員体制は、今6千5百人。昨年は定期昇給の6ヵ月停止という賃下げがあり、今度は働く職場そのものをつぶすというのです。
「管理体制の見直し」として3月12日の「ダイヤ改正」で新小岩派出を、「本区」である千葉機関区と「統合」するというのです。しかも、組合に正式に提案されたのは1月31日でした。日にちが、全然ない!昨年の大晦日に、パイロット・客室乗務員165人を、問答無用で整理解雇した日航のことが頭をよぎります。
「JR貨物は、国鉄改革から25年を迎えるにも係わらず、今なお、健全な事業体としての経営基盤を確立するに至っていない」「JRは国策会社として出来たわけではない。純粋に投資家が投資できる会社であるかが問われる」「いつまでも国鉄の看板を背負って政策はできない」「日航の問題が終わった後はJR貨物と考えている」・・・・
「廃止というダーティーなイメージではない。派出を本区に統合して千葉機関区の体制を強化するのだから」と。しかし、派出の建物はそのまま残る、列車の運行体系が変わるわけでもない。「貨物列車」を運転するために出発地に向かう、また、到着地から職場に戻るための「電車便乗」が増え、かえって効率は悪くなる。
動労千葉の新小岩支部だけが無くなるという攻撃です。貨物大リストラに向けた、団結破壊、組織破壊以外の何ものでもない!

試練の日々!

さーて、どう闘うのか。自分が問われる、「試練の日々」のはじまりです。仲間を信じ、闘い抜くだけです。今は、毎日のように職場集会、役員会を開催しています。
あらためて感じていることは、みんなの「根っ子からの怒り」です。国鉄の分割・民営化を前後するころからの、言い様のない今まで蓄積されてきた怒りです。
「あれだけ空港をつくって、路線を増やせば日航が赤字になるのは当たり前じゃないか。昔の国鉄と同じだ」「儲かって、おいしい、東日本・東海・西日本。あとの、北海道・四国・九州・貨物が赤字なるのは、初めからわかっていたはずだ」「こんな理不尽がまかりとおっていいのか」・・・
かと言って、ストライキでストレートに派出の廃止を阻止できるわけではない。最後まで、絶対反対を貫き団結の強化、組織の強化・拡大を勝ちとろうといっても、これが一番難しい!生身の、一人ひとりの労働者の思いは、そう簡単に割り切れるものではありません。今は、小さな職場になったといはいえ、そこには「働いて(労働して)」きたというかけがえのない想いが、たくさん詰まっているからです。

資本の攻撃が飛躍のチャンス!

ひとつ間違えれば、みんなの意識がバラバラになり、団結も崩れていくのです。だから、合理化・効率化そのものが団結の破壊、組織の破壊、労働組合の破壊そのものであることが、いやというほどわかります。
でも、素直に考えれば、今の情勢が、資本の攻撃が「飛躍のチャンス」を与えてくれているのです。それは、みんなの「根っ子からの怒り」は、まず「自分に」向くからです。集会や会議で、何度も、何度も、みんなから「つきあげ」られます。正直に言って、「職場に行くのがいやになる」ほど。
だからこそ、「飛躍のチャンス」なのです。資本との闘い、日々の現場当局との闘いの先頭に起つことは当然として、膝を詰めて、一人ひとりと向き合うしかない。「これは終わりではなく、闘いの始まりなんだよ」「肚をくくって闘い抜こう」「絶対に団結を守り抜こう!」
初めの頃は「どうせ廃止は阻止できないんだから、当局に逆らってもしょうがないんじゃないか」「集会をやったって、派出の廃止を阻止できるわけじゃないんだから、やるだけ無駄だよ」というような意見も出ました。しかし、2・20新小岩集会を打ち出し、闘い抜く中でみんなの意識が変わり始めました(これが団結するということ)。この方針を打ち出した、動労千葉本部の田中委員長は、すごいと思います。
自分もそうですが、さすが、わが動労千葉の組合員、「闘って元気になる」のです。集会への参加を要請する地域へのオルグ、共闘関係へのお願い、短期決戦です。しかも、ライフサイクル、検修外注化阻止の闘い、勝浦市長選と重なります。
当日は、案の定、派出庁舎の門は閉じられ、職場は封鎖されました。公園に行けば、最初の頃は公安の方が多かった。しかし、公園から門前抗議に行き、後ろを振り返った時の、人の波!波、波、波!「タハリール!」やればできるぞ!
長年、共に苦労してきた地域の仲間。血と汗と涙を流してきた先輩たちからの闘う伝統。新小岩支部に対する想いが、45〇人という人を呼び寄せたのではないか。もう一つ、大事なことは、日々、自分たちが感じている職場での「根っ子からの怒り」は、実は、集会に参加したみんながいつも感じていた、思っていた怒りと同じだったんだ、ということです。
もっと大きく、社会全体にあふれる、「根っ子からの怒り」を組織できたとき、世界を根底から変えることが出来ると。45〇人という、まだまだ、小さい波は、奔流の、巨大な波になる。いや、波にする、と決意した集会でした。

闘うことは楽しい! 朗らかに闘おう!

いずれにせよ、闘いの真最中です。2・20新小岩集会を闘って、今、職場の雰囲気は明るすぎて困っています?「俺たちの働く職場を奪うな!新小岩貨物基地廃止絶対反対!」、労働者階級である以上、「敵よりも一日長く」闘い抜く以外に、ほかに何もないんですから。

また、最後はこの言葉でおわります。「闘うことは、けっこう楽しいものだ。朗らかに闘おう!」。ライズの同志達に、連帯を込めて。
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3・6青年集会報告

全職場で、国鉄闘争全国運動で闘う青年部運動をつくろう!

元自衛官・東京S

世界の労働者が起ちあがる情勢

エジプト革命の全世界的波及と同時に闘われている国鉄闘争の連続的爆発のただなかで3月6日、首都圏青年労働者集会が圧倒的な熱気の中、千葉の地において勝ち取られた。
開会の挨拶に起った医療労働者は、昨年10月に引続き青年労働者集会を開催できたことを共に喜び「世界の労働者が本当に起ちあがるものすごい情勢が始まっている」と全参加者に総決起を呼びかけた。
特別アピールを動労千葉の長田書記長が行なった。全面外注化・ライフサイクルをめぐる1~2月の闘いと勝浦選挙を振返ると共に、渦中の決戦に向け「昨年の4・1に引続き今年も全面外注化を断固阻止する」「労働組合の組織が問われているということは、我々が責任をとりきるという事」「我々は若いつもりだけれど本当に若い青年部運動を青年達と一体となって築いていきたい」と決意が述べられた。

続いて、国鉄・JR職場で闘う青年労働者のアピールが始まった。会場破れんばかりの拍手と歓声の中、動労千葉に加入した平成採の青年労働者、国労や東労組を脱退し動労千葉に加入した平成採の青年労働者、JR東貨物の外注先で働く青年労働者が次々と登壇し、現場の怒り・思い・その決意を発した。「何故、闘わない組合を脱退し動労千葉に加入したのか。闘わない東労組に比べ動労千葉は、当局と本当に闘っている」「青年部結成が当局に決定的な打撃となっている」「今年は一人でも二人でも増やしたい!」「動労千葉にも若手がいるんだということをさし示していきたい!」と決意を語り、会場から惜しみない拍手と歓声があがった。

青年部を蘇らせ、労働組合に人生をかけよう!

熱気冷めやらぬ中、呼びかけ人の全逓労働者から問題提起がなされた。「世界共通の根底的怒り・闘いが始まっている」「労働組合が問題になっている。どういう労働組合を甦らせるのか。どういう青年部を甦らせるのか」「『これが俺の組合だ』と胸をはって言える組合を青年達とつくっていきたい」「現場の労働者と苦楽を共にする事が大事。言行一致の青年部運動をつくっていこう」「労働組合に人生を懸けよう。それぞれの職場を基本に、横の繋がりをさらに広げよう!」と力強い提起がなされ、大きな歓声と拍手が応えた。
続いて各産別・地域で闘う青年労働者が次々と登壇し決意を述べた。東交青年労働者。この2月に不当な雇い止めを通告された全逓多摩局の青年労働者。茨城の自治体青年労働者。埼玉・越谷市職労の女性労働者。千葉の医療労働者。精研労組女性労働者。神奈川・ジェコー女性労働者。八王子・JAM日本機械工業青年労働者。西東京バス労組青年労働者。千葉合同労組女性労働者。東京北部ユニオン泉陽会分会長。青年弁護士が入れ替わり登壇し元気に決意表明を行なった。

学生からのアピールでは、法大文化連盟の斉藤君が決意を述べ、3・20渋谷反戦デモへの総決起を呼びかけた。
集会のまとめ・行動提起を呼びかけ人の全逓労働者が行なった。「今こそ怒りを爆発させ、闘わない労組幹部を引きずり下ろし、自分たちで青年部をつくろう!」「4・1JR検修業務全面外注化阻止する闘いに総決起し、国鉄全国運動の拡大を勝ち取ろう!」と力強く行動提起がなされ、満場の拍手が応えた。最後に団結ガンバローを三唱し、集会は大成功を勝ち取った。
自衛隊兵士は青年だ。街宣で、あらゆる所で、青年兵士を獲得しよう!

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三里塚は日本のタハリール!

市東さんの農地を守ろう! TPP粉砕!成田の軍事基地化阻止!

三里塚現闘 三木清次

切り回し道路工事粉砕!

 二月十四日早朝、「切り回し道路の工事開始だ!」という声に、怒りと緊迫感をもって天神峰へとむかう。何の通告もなしに工事を始めるとは!これが空港会社(日帝政府・資本)のやることなのか!あらためて怒りがこみあげてくる。しかし、三里塚は勝利しているのです。一月切り回し道路着工を阻止し、現闘本部裁判の結審強行に対しては忌避を申し立て、三里塚勢力が意気軒昂と闘っているのです。
さて、現場はフェンスを張り、中にバリケードを築いている。そもそも、切り回し道路というのは危険な道路です。急角度のカーブでそのまままっすぐに行けば市東宅にぶつかるというとんでもないものです。なぜこんな道路を作ることに国家権力が総力をあげるのか?それは、三里塚闘争が45年もの長きにわたり闘い抜き、蓄積してきた不屈の魂そのものを破壊すること、つまり闘争の破壊そのものに狙いがあるのです。
反対同盟(北原、萩原、市東、鈴木、伊藤、宮本さん他)、現地支援、全学連他が工事現場に向かって、抗議と怒りの声をあげ、シュプレヒコールを叩きつけました。そして市東さんの庭に移って、道路切り替え強行に対する弾劾集会をおこないました。北原事務局長は「今日からが闘いだ。45年間闘ってこれたのも、闘うか否かの原則を貫くことである。未来のために闘おう」とこれからが決戦突入だという戦闘宣言を発し、萩原事務局次長は「1月着工を阻止した力は同盟、支援全ての力が大きい。この勝利をバネに、2~3月決戦に大胆に人を組織しよう。その力で3・27全国集会をかちとろう」とこの間の闘いの勝利性と3・27全国集会の大結集を訴えました。

成田空港を廃港へ! 3・27現地総決起へ!

ここで私は、三里塚闘争の持っている階級的位置を明らかにしたいと思います。戦争と大失業の時代、いたるところで怒りの火が燃え広がっています。チュニジア蜂起、エジプト革命の進展は、米帝の世界支配体制を崩壊させるに充分な闘いです。階級的労働運動の推進と国鉄闘争全国運動の広大な発展は、プロレタリア革命に向けた労働者階級の闘いの前進としてあるものです。ここ三里塚でも動労千葉との労農同盟の固い団結のもと、「農地死守・実力闘争・軍事空港粉砕・一切の話し合い拒否」のスローガンを45年間も高々と掲げて闘い抜いているのです。 また11・23情勢(米日帝の朝鮮侵略戦争突入)下、アメリカの元国防長官ペリーの「成田に米軍」、「作戦計画5027」などの発言に明らかなように、およそ反労働者的な軍事作戦が計画され、成田空港もその侵略戦争の軍事空港として位置づけられているのです。こんなことは絶対に許せません!11・23情勢に対して、そして日帝・菅政権打倒に向けて、三里塚派=動労千葉派こそが最先頭で闘わなくてはなりません。
是非とも3・27三里塚に来て、第三誘導路工事阻止・切り回し道路を使った市東さんへの弾圧を粉砕しましょう。来て!見て!それが一番重要です。3・27全国総決起集会であいましょう。切り回し道路粉砕!11・23情勢とエジプト革命情勢下、軍事基地化阻止・廃港に叩き込む闘いへと三里塚闘争を拡大していこう!

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青年先頭に5・15沖縄へ!(上)

京都 岐部

【エジプトー国鉄・沖縄・三里塚】

2月上旬の『ライズ』編集会議ではチュニジア・エジプト情勢の詳報に衝撃が走った。民営化などの新自由主義攻撃と階級的反撃。アフリカで官製の労働組合を使った労働者支配。非合法・非公然の秘密活動で労働組合を組織し革命の原動力にした労働者の闘い。軍隊の労働者市民との交流や革命への端緒的合流などがあった。
動労千葉や沖縄・三里塚の闘い、そして国鉄闘争全国運動がこのチュニジア蜂起やエジプト革命に直結している。その実感がひしひしと湧いてくる。それぞれの現場報告も相まって編集会議は白熱した。

【80年代の新自由主義攻撃と国鉄・沖縄】

70年代の恐慌的危機の中で「軍事力を持っていない限り、うまくいかない。…日米安保同盟政策が大きく再編を余儀なくされ…日本政府中枢はこのころから軍事大国化への踏みきりを決断していく」(中野洋著『俺たちは鉄路に生きる2』)。この踏みきりが78年の「日米防衛協力の指針」策定による日米安保の実働化だった。「市場原理」と「自由競争」で社会のあらゆる富を資本のえじきとしてさしだす。他に延命の道がない最末期の資本主義。こうしてアフリカ諸国まで全世界をおおう新自由主義攻撃が資源や食糧を略奪し貧困・飢餓と戦争による分断を強制した。
一方、労働者の不屈の組織化と闘いが全世界に登場している。まさに「万国の労働者団結せよ!」の時代だ。共に闘おう。

【戦争による労働者の分断】

この新自由主義攻撃は日本では82年中曽根によって開始された。「史上類例のない戦争の時代」に構え国内を「大掃除」する。それが中曽根の「戦後政治の総決算」だった。だからその攻撃の焦点は戦後階級闘争の2大焦点であった〈国鉄〉と〈安保=沖縄〉だった。国鉄労働運動破壊のための〈国鉄分割・民営化〉と安保防衛=戦争政策の最大実体である沖縄の労働運動への攻撃だった。
不屈の沖縄労働運動へのあの凄まじい攻撃は、労働者の闘いの内乱的発展すなわち革命の予防にその狙いがあった。戦場の島沖縄を「戦争」=「日の丸・君が代」で蹂躙し分断と屈服を図った。

【日米安保の新たな強化】

民主党政権が激化させている辺野古新基地建設には米海兵隊の輸送機MV22オスプレイの配備計画が基軸にある。従来型輸送機の3倍の積載能力と5倍の航続距離で速度は2倍だ。
世界のどこへでも1日か2日で強襲的に海兵隊員を送り込める。新基地建設を許してはならない。

【朝鮮侵略戦争の開始】

 昨年11月23日の南北の砲撃戦は陸地では朝鮮戦争休戦以来の初めてのことだ。北朝鮮へのこれまでの経済制裁や戦争的重圧に加え、昨年3月以降米韓軍事演習を繰り返し強行してきた。黄海での中国海軍の軍事演習も対抗的に繰り返されてきた。大恐慌の戦争への転化が.11・23をもって米帝国主義の朝鮮侵略戦争として開始された。

【国鉄ー沖縄・三里塚・法政をタハリールに!】

(続く)
(写真 5.15デモ/青年先頭に階級的労働運動と反戦の力を!)
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会報 第11号

第 11号 2011年1月10日発行

no11

https://www.rise-rou-hei.info/wp/wp-content/uploads/no11.pdf

国鉄全国運動と外注化阻止決戦を大爆発させ、絶対に勝利しよう!

世界大恐慌の戦争への転化がついに朝鮮半島で始まった。昨年11・23、韓国・延坪島(ヨンピョンド)での北朝鮮・韓国の砲撃戦は、米韓、米日による度重なる戦争挑発の結果であり、何よりもアメリカ帝国主義(米日帝国主義)による朝鮮侵略戦争への本格的突入の開始です。世界大恐慌の激化・深化の下で、生き延びる唯一の道として、没落するアメリカ帝国主義は対中国を睨み、北朝鮮体制の転覆と南北朝鮮・アジア支配の侵略戦争に決定的に踏み込みました。絶対に許せません!
この戦争情勢の到来に対し、韓国の現代自動車の非正規労働者は「戦争は南北間で延坪島で行なわれているのではなく、この蔚山(ウルサン)で現代自動車と非正規労働者の間で行われている」と世界の労働者に檄を飛ばし、25日間の工場占拠ストライキを闘い抜き、日本では11月労働者集会を頂点に、ソウルG20粉砕闘争ー横浜APEC粉砕闘争―12・3~4動労千葉ストライキ、12・3朝鮮侵略戦争阻止闘争を闘い抜きました。
2010年は、大失業と戦争攻撃、4・9「政治和解」攻撃と対決し、それを打ち返し、動労千葉の闘いを先頭に国鉄闘争全国運動の開始と11月労働者集会を頂点として組織拡大・階級的団結の拡大を実現し、労働運動再生の偉大な勝利の地平を切り開きました。
この闘いの中で、労働者は資本と非和解に闘い抜くことによってこそ新たな団結を勝ち取れるし、飛躍も勝ち取れること。階級として団結を強める事ができるし、団結強化によって新たな展望・新たな可能性が開かれること。このことを実践的に掴んで来ました。
2011年は、この団結の力を資本主義を根底的に打ち倒す力に転化していくそういう大激闘の飛躍の年だと思います。 国鉄全国運動を大発展させ、JR外注化阻止決戦を大爆発させ、絶対に勝利しよう。
日帝・菅民主党・連合政権は、大恐慌の重圧と米帝による朝鮮侵略戦争への踏込み、そして何よりも4・9「政治和解」攻撃を打ち返して前進する国鉄全国運動にグラグラとなりながらも日米安保同盟に依拠し、自己の帝国主義的利害をかけて、米帝の朝鮮侵略戦争に全力で参戦しつつあります。
侵略戦争の核心は階級的労働運動の圧殺であり、団結破壊です。この戦争を阻止する力は、資本と絶対非和解で闘う労働組合にこそあります。
「自衛官との団結は、職場の団結から始まる」この真理を、今こそ職場生産点を基軸として団結の拡大を勝ち取って行くことだと思います。日帝・菅政権の朝鮮侵略戦争への踏込みは、自衛隊内部にイラク派兵時をも越える歴史的分岐と大流動を生み出しています。 兵士とは、軍服を着た労働者に他なりません。兄弟よ「何のために」「誰に銃を向けるのか?」このことを真剣に問わねばなりません。
田母神反革命を打倒して、帝国主義軍隊を包囲・解体・獲得する闘いに断固突き進もう。階級的労働運動とがっちり結合し、戦争・改憲阻止への全人民的決起を新たな決意でつくりだそう!
2011年、国鉄全国運動と外注化阻止決戦を大爆発させ、絶対に勝利しよう! (杉橋)
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日米帝の朝鮮侵略戦争と革命情勢の到来

2011年、労働者・労働組合の壮大な決起で、帝国主義軍隊の包囲・解体・兵士獲得へ!

★戦争の開始に対して、勝利の路線を確立した、反軍闘争2010年の闘い

昨年11月23日、挑発的な米韓合同軍事演習のただ中で、延坪島(ヨンピョンド)での北朝鮮軍と韓国軍の砲撃戦が発生しました。
これを利用した排外主義・愛国主義キャンペーンの中で、それを吹き飛ばすようにその夜、韓国・民主労総現代自動車ウルサン工場ストライキでは、「戦争はヨンピョンドでではなくウルサンの工場で、現代資本と労働者の間で起きているのだ。」と宣言されました。さらに12月3日、反戦闘争としても動労千葉のストライキが闘われ、その夜の渋谷デモで、労働組合で闘う元自衛官の労働者が発言に立って、「労学の決起と一体の反軍闘争の力で戦争を阻止する!」力強い発言がなされました。
この一連の情勢と闘いの中に、「ついに戦争が始まった」すさまじい情勢への突入時に日本階級闘争が、国際連帯闘争に大きく援助された力も得て、反軍闘争の路線的確立を勝ち取った決定的意義を確認することができます。
兵士とは軍服を着た労働者です。2011年、帝国主義軍隊の包囲・解体・獲得へ!

★帝国主義の絶望的危機の深まりと戦争衝動

2年前に米帝ブッシュ共和党政権が倒れる時点で米帝の危機はどん詰まりにあった上に09年2月、オバマ政権の初仕事の「景気対策法」では7872億ドルの大企業救済と、保護主義による「輸出倍増」を決定しました。
リーマンショック以降、世界貿易は7割に縮小している中で、基軸国・米帝が「2倍化」するとは、他帝国主義国・大国をたたきのめしてしか実現しません。こうしてオバマは通商戦争・為替戦争に突進し、ギリシャから始まる欧州危機・日帝危機を加速しました。中でも米帝は対中国政策を激化させています。人民元切り上げの執拗な要求や、中国の鼻先の黄海での軍事演習もその一環です。北朝鮮の砲撃もこの挑発に誘導された面ももちます。
今日がかつての世界戦争とも違うのは、「世界最大の米帝が戦争主導国」であることです。では米帝は「余裕を持って」戦争挑発しているのか?とんでもありません。「日帝の借金1千兆円」と言われますが、米帝の負債は6千兆円ともいわれ、利子だけでもすさまじい増え方です。国の借金の一部の財政赤字も毎年百兆円規模で拡大し、もはや絶望的なのです。
昨年7月にスウェーデンが徴兵制を廃止したのに続き、ドイツも今年7月に廃止する動きにありますが、理由は国家財政の危機です。では世界は平和に向かっているでしょうか?全く反対です。戦争する金もないほどに危機だからこそ、帝国主義は戦争で生き残ろうと凶暴化してします。このことは、資本家が工場で労働者を使い捨てにするように、兵士と家族をさらに酷いあつかいにしていきます。
こうして、自衛隊の朝鮮出兵の策動は、自衛隊内部にイラク派兵時をも超える歴史的分岐と大流動を生み出さずにはおきません。今こそ、「誰に銃を向けるのか」と正面から提起し、兵士を「かけがえのない仲間」と獲得しよう。

★ロシア革命と、戦前の反軍闘争から学ぶ

 ロシア革命では、軍隊を地域の労組が包囲・獲得する、『戦艦ポチョムキン』のオデッサ市のような闘いは随所で起こり、17年の勝利に至りますが、日本でも営々と闘われました。
戦前、日帝は1931年9月18日に「満州事変」、翌年1月18日に「上海事件」を起こして、「上海の日本人居留民保護」の名目で横須賀・呉・佐世保の海軍2800名を上海に急派することを決定します。これに対して、「中国出兵反対!水兵の待遇改善をせよ!」などのスローガンで、隊内新聞『聳(そび)ゆるマスト』が同年2月に発刊されました。
秘密裏に2号、3号と40部発刊、水兵からの評判が良く、4月に発刊された4号は百部、印刷された。必死に追求する特高警察の網をくぐるため、発行者も変えて10月に5号、6号を各百部配布した後の11月に逮捕されました。20人以上が逮捕されましたが、『赤旗』1部と『聳ゆるマスト』1部が発見されただけで、軍隊内読者の多くを弾圧から守り抜きました。
呉軍港と言えば、今でも「大和ミュージアム」に象徴されるような海軍の拠点です。そこでこれだけ大規模な反軍闘争が組織されたのは、1931年当初から海軍工廠労働者解雇撤回闘争の中で、2万人の労働者の中に金属労働組合が結成され、『唸るクレーン』という工場新聞を千部、配布する読者網があったからです。配布は水兵が中で配るルートと、地域と労組の労働者のルートが作られました。印刷機材や技術者も、旧制呉港中学自治学生会ニュース『学生仲間』以来のもので、ガリを切ったのはバス会社の女性労働者でした。
(写真 2月革命で首都を制圧する労兵)

★国鉄闘争全国運動で自衛隊を包囲して、2011年、兵士との合流をかちとろう

『聳ゆるマスト』『唸るクレーン』という機関紙名にも、分かちがたい一体感がありますが、軍隊内での壮絶な決起と一対になれるだけの、労働者・労働組合の壮大な決起を構えることが、反軍闘争に勝利する核心だと思います。また、労働運動が軸に座ったからこそ、学生運動や地域の運動、女性の決起と言った総合的な闘いがもの凄い力を発揮しています。

(『ライズ』で毎回『自衛官との団結は職場の団結から始まる』と強調しているとおり!!)

「11・23」に対し菅首相は「韓国在住の日本人保護のために自衛隊派遣の検討」と叫んでいます。当時と同じではないですか!!
街頭で出会った自衛隊員からの「あんたたちの言うことはわかる。でも勝てるのか?」の問いかけに対して、最末期帝国主義の「外への侵略戦争、内への階級戦争」の最前線である国鉄闘争に「勝利してみせる」ことが、一番説得力のある闘いです。自衛隊内での「いじめ」「自殺」裁判でも、自衛隊員と家族の苦しみや悩みが浮き彫りにされています。帝国主義軍隊が兵士の団結を破壊してしか支配できないからです。 2011年、兵舎の壁を越えて、労働者と兵士の団結をつくりましょう。
いまの日本の軍事施設は、例えば首都圏では国道16号線沿線に集中しています。これに対して国鉄闘争全国運動が動労千葉(幕張車両センターこそ、自衛隊最強部隊の習志野空挺団のそば)や神奈川(横須賀は海上自衛隊本部、米海軍本部)、首都東京で闘われていることは壮大な意味を持っています。
これと、11月集会の国際連帯闘争の力で戦争を阻止し、新たな社会の建設に向かおう。 (群馬会員・T)
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投稿
朝鮮侵略戦争下の基地労働者の闘いと課題  基地労働者・M

戦争突入下での基地労働者の解雇攻撃を打ち破ろう

菅・民主党政権下で基地労働者に対する解雇・非正規化(外注化)攻撃がついに始まりました。
12月14日、在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の見直しが行われ、IHA職場(米軍人・軍属の福利厚生部門)で働く430人の基地労働者の解雇が日米間で合意されました。まさに基地労働者の分断と団結破壊を狙った大攻撃です。
11月23日の朝鮮半島の延坪島(ヨンピョンド)での砲撃戦、米日韓による北朝鮮に対する戦争重圧・戦争挑発が背景にあります。
菅・民主党政権の「防衛大綱」における「静的抑止」から「動的抑止」への大転換、帝国主義による朝鮮侵略戦争の本格的な突入が、基地労働者への解雇・非正規化攻撃、労組破壊(=団結破壊)として始まっているのです。いよいよ決戦が始まりました。
労働者が団結して闘えば必ず勝利できます。解雇撤回を投げ捨てた4・9反革命と対決する国鉄闘争を軸に基地労働者への解雇、外注化・非正規化攻撃を打ち破ろう!動労千葉を支援する会を職場・地域につくり、国鉄全国運動の爆発を勝ち取ろう!

国鉄闘争勝利と一体の基地労働者の闘い

 菅・民主党政権によるIHA労働者430人の解雇攻撃は始まりでしかありません。米軍再編に伴う基地労働者の大量解雇攻撃にむかって、基地労働を外注化・下請化し、そこで働くすべての基地労働者を非正規に置き換えることを狙っています。 1997年の「労務管理事務移管」攻撃、2006年「格差給」「語学手当」廃止攻撃はまさにその突破口でした。IHA職場での派遣労働者や時給制労働者の急増は基地労働者を無権利状態に置き、いつでも解雇できるようにするものです。まさに1995年の日経連プロジェクト報告で打ち出された「労働者の9割非正規化」路線そのものです。
 基地労働者への解雇、外注化・非正規化攻撃は、元をたどれば1987年の国鉄分割・民営化が始まりです。この国鉄分割・民営化以降、非正規雇用が急速に拡大していきました。民営化とは非正規化そのものでした。
この攻撃と真正面から対決したのが動労千葉の闘いと国鉄1047名解雇撤回の闘いです。新自由主義攻撃に対する労働者の対抗軸となってきました。基地労働者の闘いは国鉄闘争と一体です。 動労千葉を先頭とした国鉄闘争全国運動は、基地労働者の闘いの勝利と展望を指し示すものです。
(写真 上、ストライキ決行中。下、ピケ)

「11・23」と「4・9」情勢で変質した全駐労本部

 今、全駐労本部指導部の変質が急速に進んでいます。今年の全駐労全国大会では「米軍再編等によりポストの廃止が予想される臨時的業務に限定期間従業員を充て、人員整理を最小限に抑える」「育児休業などの長期休暇も限定期間従業員に代替させ、この限定期間従業員制度の運用で雇用安定確保を図る」としています。
非正規労働者にすべての犠牲を押しつけ「使い勝手のいい」労働者として徹底的に利用しようという立場であり、全駐労本部指導部のもっとも腐敗した姿をさらけだしています。
このような全駐労本部指導部の腐敗と転向・変質が、今回のIHA職場における430人の解雇攻撃を引き出しているということです。    また全国大会の方針案では、基地労働に関して    「国防に関   係する純粋公共財と位置づけ、政府は駐留軍労働者の公平・公正な地位を責任をもって果たすべき」とまで言い始めています。基地労働者は「国防」という「崇高な任務」を負っているというのです。
基地労働者の戦争への動員攻撃は、基地労働者への解雇、外注化・非正
規化、労組破壊(団結破壊)の攻撃として現れてきます。全駐労本部の主張はまさに沖駐労(「基地・安保・米軍」を賛美する右翼組合、今は四分五裂状態で組織の体をなしていない)の「われわれは駐留軍労働者としての誇りと自信をもって日々の職務を遂行する」という主張とまったく変わりません。全駐労の沖駐労化が「11・23」と「4・9」情勢のもとで急速に進んでいるのです。
(写真 全国第2波ストライキ)

労働運動の力で戦争動員―解雇攻撃を粉砕しよう!

 基地労働者の団結を破壊し、奴隷の思想をうえ付ける攻撃を打ち破ろう。 基地労働者こそプロレタリア世界革命の主体であり、労働者階級の自己解放闘争のなかに基地労働者の解放の道もあります。そしてかつての全軍労牧港支部青年部の「解雇撤回・基地撤去」「労働者は死んではならない。死すべきは基地だ」という闘いを階級的労働運動路線(動労千葉型労働運動)のなかで、今こそ復権していくことです。
動労千葉の検修業務全面外注化阻止の闘いは「4・1実施」を中止へと追い込み、国鉄全国運動の新たな発展を切り開いています。この闘いは日本労働運動の階級的再生の闘いです。
 この闘いのなかに基地労働者の戦争動員と解雇攻撃、外注化・非正規化攻撃を打ち破る道筋もあります。
基地労働者の職場では民主党政権と全駐労本部への怒りが渦巻いています。沖縄では「基地労働者が動くとき、沖縄労働運動も動く」と言われています。問われているのは労働組合です。
闘う労働組合を甦らせ、朝鮮侵略戦争を阻止しよう! (了)

(写真 基地労働者は、闘うぞ!)
(写真  ◆9・29県民大会)
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朝鮮侵略戦争を阻止して、社会を変えよう!
12・3渋谷デモ報告  反戦共同行動委員会事務局長 北島邦彦(杉並区議会議員)

12月3日週末の若者でごったがえす渋谷の街を、「朝鮮侵略戦争阻止!大失業と戦争の菅民主党政権打倒!」とアピールする440人のデモが席巻しました。
田母神俊雄・山田宏といった右翼ファシストが、そして排外主義攻撃の先頭に立っている日本共産党スターリン主義が戦争扇動によって蹂躙しようとしてきた渋谷の街は、いまや断固とした革命的反戦闘争のうねりが覆い尽くす街となりました。

ダイヤ改定反対ストと一体のデモ

この渋谷デモの最大の意義は、12・3~4の両日貫徹された国鉄千葉動力車労働組合のダイヤ改定反対のストライキ闘争と一体のものとして闘いとられたことです。
世界大恐慌情勢下で相争って激突してきた帝国主義と中国残存スターリン主義が、ついに戦争に突入しました。それは朝鮮半島を戦場にして、アメリカ帝国主義を軸とした朝鮮侵略戦争となって爆発しています。いまこそ労働者の団結で戦争を止めよう!労働者の国際的団結こそ戦争を止める力だ!戦争動員反対・戦争協力拒否のストライキ闘争に決起しよう!この階級的叫びに応えきったのが動労千葉です。
動労千葉のストライキ闘争は、ローカル線切り捨て反対、検修業務全面外注化阻止を掲げたストライキでしたが、同時に朝鮮戦争絶対反対を訴えるストライキでもありました。その過程で、平成採の青年労働者をはじめ新たな組合員を獲得する組織拡大をも成し遂げています。
こうした闘う労働組合のストライキ闘争が全国いたるところで貫徹される状況をつくりだすことができれば、帝国主義の侵略戦争は具体的に阻止することができます。
そしてその労働者の闘いは、日韓米・日朝中労働者の国際的団結を必ずつくりあげるはずです。

闘う元自衛官が 連帯アピール

デモに先立つ神宮通公園の集会では、法政大学生、東京労組交流センターの女性青年労働者の若々しいエネルギーにあふれた発言が全体をリードし、動労千葉争議団、反軍闘争を闘う元自衛官、婦人民主クラブ全国協議会、三里塚現地闘争本部からの力強い発言が応えました。職場で闘う元自衛官は「戦争は究極の団結破壊だ!国益・資本家の利益のために労働者どうしで、兵士どうしで殺し合いをやるんですか!絶対反対だ!国境を超えた階級的団結の拡大で朝鮮・中国侵略戦争を阻止しよう!」と熱烈にアピールしました。
 この大失業と戦争の時代にあって、真っ向から戦争阻止を叩きつける政治勢力は私たち以外にいなくなっています。世界大恐慌と朝鮮侵略戦争の激動のなかで、帝国主義の「最弱の環」=日本帝国主義・菅民主党政権は翻弄され、だからこそ日米安保同盟を唯一の指標にして絶望的な軍事大国化・戦争突入を決断しています。戦争をする以外に国家として延命する道はないと決断しているのです。したがって、階級的労働運動が職場・生産点からの反戦闘争に決起し、戦争阻止のストライキ闘争の嵐によって日本帝国主義の侵略戦争突入が実際にぶっ止められてしまった時、菅民主党政権は労働者階級の闘いによって打倒されます。
それは菅民主党政権の命運にとどまらず、この日本における社会の根本的変革=プロレタリア革命への道筋をくっきりと照らし出す闘いになることでしょう。
反戦共同行動委員会はその階級的責務を果たす組織として飛躍していきます。
(写真 朝鮮侵略戦争阻止!のデモ)

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訪韓闘争報告 東京西部ユニオン・N

 11月9日、100人を超える動労千葉訪韓団は、G20戒厳体制を打ち破ってソウル市内に到着し、11・7労働者集会をともにかちとった民主労総ソウル本部の仲間たちと再合流しG20粉砕闘争を闘いました。
訪韓団は10日夜、「G20糾弾!チョンテイル烈士精神継承!労働弾圧やめよ!ロウソク文化祭」に参加しました。会場中央には約120人の金属労組クミ支部KEC支会組合員がおり、「KEC闘争勝利!民主労総死守!」の文字が鮮やかでした。 この集会で動労千葉は「日本で1047名闘争を闘っている動労千葉の田中委員長が参加しています」と紹介され、大きな拍手で迎えられました。4・9政治和解という動労千葉を解体し、全国の労働運動壊滅を狙った攻撃にたいして動労千葉が国鉄全国運動を呼びかけている事に、熱い注目が集まっていることがわかりました。
(写真 訪韓闘争で闘う東京西部ユニオン)

1万人の労働者・農民・学生が実力デモに決起

11日にはゼネストを闘う金属労組とソウル駅前広場で合流し、「韓米FTA強行と労働弾圧のイミョンバク政権糾弾大会」に参加しました。
250人あまりの金属労組をはじめ、KEC、双龍自動車、韓進(ハンジン)重工業など争議を闘う労組が次々とイミョンバク政権の労働弾圧を弾劾しました。その集会に続き「人が優先だ!経済危機の責任を転嫁するG20糾弾!国際民衆行動の日」本大会に参加し、1万人を超える労働者・農民・学生とともに実力デモを行いました。
デモの後、訪韓団はソウル本部と総括集会を行いました。田中委員長は「この三日間、ソウルで学んだことも、僕ら自身が日本で闘う労働運動を作らなければならないということです。来年の11月集会には今年の5900人を倍にする。その決意はいいですか?」と呼びかけ、訪韓団全員が拍手と歓声で応えました。  そしてソウル本部のイジェウン本部長は「チョンテイル精神を受け継いで労働運動をともに闘っていきましょう」と応えました。

外注化阻止ストと国際連帯で戦争を阻止しよう!

 11・23の砲撃戦をもって、日米帝国主義は朝鮮侵略戦争へ突入しました。 工場占拠スト中の現代自動車の労働者は「戦争は南北間で起きているのではなく、このウルサンで行われている」と発言し、正規・非正規労働者が団結して資本との闘いに立ち上がっています。
12・3~4、外注化阻止・組織拡大のストライキに立ち上がった動労千葉は「今ストは国際連帯で戦争と対決する闘いでもある」と発言しています。国鉄全国運動を軸に資本と非和解で闘い、自らの職場で闘う労働組合をよみがえらせる闘いは、国際連帯で戦争を阻止する闘いと一体です。11月集会過程、訪韓、そして朝鮮侵略戦争という情勢をとおして、ますます私たちの進むべき道がはっきりしたと思います。
東京西部ユニオンは団結し組織拡大の先頭に立ち、闘っていきたいと思います! (読者)
(写真 G20粉砕!!)

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帝国主義軍隊を育成する大学を解体し反戦闘争の爆発で2011年革命を!

全学連委員長代行・坂野陽平

「ライズ」読者のみなさん! 私たち全学連は2011年を胸躍る革命的大激動期の到来として捉え、すべての学生の未来をかけて闘う決意を固めています。

(1)

11月23日をもって本格的に開始された朝鮮侵略戦争と現代における「第2インターの崩壊」4・9「政治和解」に対して私たちはいかにして立ち向かうべきか。
私たち全学連は訴えます。いまこそ「侵略を内乱へ」の旗を高々と掲げ、あらゆる反動をなぎ倒し、革命にむかって進撃する、このことが唯一にして最大の反戦闘争であり、全世界の労働者民衆の進むべき道であると。未曾有の大恐慌とそこから惹起される戦争と大失業の現実が示すものは暗黒の時代の到来では断じてなく、この腐りきった世界を丸ごと変革する大チャンスの到来であるということです。
全学連は2011年「大学を安保粉砕・日帝打倒の砦に」を掲げ自らのキャンパスで闘い抜くと同時に、安保・沖縄・三里塚の領域で日本帝国主義の政治支配を大激震させます。自らの闘いをもって階級闘争の一大転換を成し遂げ、日本革命・アジア革命・世界革命への永続的な発展を必ずや成し遂げます。

(2)

日本帝国主義の敗戦と戦後革命の血の圧殺以来積りに積った日本の労働者民衆の怒りが、朝鮮侵略戦争への本格的参戦を前にして今まさにあふれだそうとしています。それは沖縄から、そして「学徒動員」という痛苦の歴史をもつ大学から必ず爆発します。
大学で推し進められてきた新自由主義政策は一方で教育の民営化(教育の商業化)という事態を生み出しながら、他方では大学の戦争協力の道を押し広げています。
東京大学や東京工業大学などの名だたる大学で、米軍マネーを使った軍事研究が始まっています。国家財政の破綻は教育予算の大幅削減を生み出し、大学間の激しい生存競争が巻き起こっています。それをも利用して大学の戦争動員が始まっているのです。
さらにここで法政大学と私の母校である上智大学で起こる事態を暴露し、弾劾したいと思います。
「法政大学新聞」は就活特集として「職業としての自衛官」ー「国民の安らぎのために」 という記事を掲載しました。「未来を見据えて、全ての人の安らぎに貢献できる存在でありたいと願う意思がなにより求められている」、「それぞれの能力を伸ばし、生かす場が自衛隊にはある」、「国の安全保障に携わり、世界でも活躍できる」、「過酷な時代の中にあらゆる可能性を秘めた職業」などと自衛隊を全面賛美し、就職難の現実を利用し、積極的に自衛隊入隊=学生の戦争動員へと駆り立てようとしているのです。
上智大学では防衛研究所で研究室長にまで就いた人物が、自らのゼミに自衛隊の幹部候補生を積極的に招き入れており、その数はゼミに参加する学生の半数を優に超える数になっています。大学を帝国主義軍隊を育成する場として積極的に活用しているのです。
大学の戦争動員への道を大失業の現実にあえぐ学生の現実とともに、吹き飛ばさなくてはなりません。

(3)結語

朝鮮侵略戦争の開始とその下での大学の戦争動員は、学生の帝国主義支配総体に対する怒りを燃え上がらせています。
全学連はこれに対する回答として安保・沖縄・三里塚での反戦政治闘争を爆発させます。そして労働者階級と一体となって大学から日本帝国主義打倒の嵐を巻き起こします。
激動と動乱の2011年を革命をかちとる第一年とすべくともに闘いましょう。反戦政治闘争の爆発で帝国主義軍隊を包囲し、解体し、兵士を革命の側に獲得しよう!
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会報 第10号

第10号 2010年11月10日発行

no10

職場の中に、闘う息吹を!

 職場闘争は、職場で労働をともにする相手だけに、ある意味、簡単ではない。人間関係や仕事にも影響する恐れがあるからだ。しかし、それを乗り越えなければ、なにも変えられない。
読者のみなさんは、職場闘争に奮起し、闘っておられることだろう。職場は違えど、資本主義社会で生きている以上、同じ立場に代わりはない。それは、この国だけでなく、全世界の労働者が置かれている環境でもある。
私の職場は医療現場であり、資格を持っていれば、いつでも今の職場を辞めて他の職場に移ることが容易である。そのため、入れ替わりも激しい。人間関係を深めることさえままならないし、男女関係のトラブルなど複雑な人間関係が絶えない。つまらないこととは思いつつも、それが現状だ。運動の中では「時代は革命情勢だ」と叫ばれてはいるものの、職場との温度差が激しい。「組合活動はじゃまくさい」と露骨に毛嫌いする者もいるし、職場集会を開いても、組合員の一割も集まらず、モチベーションガタ落ち。
 その一方で、組合アンケートでは、「組合があるから安心」と言った声や組合の大切さに気づいている組合員も決して少なくはない。そのような声が、私自身の精神的支柱となって組合運動を続けいく原動力となっている。
しかし、応援してもらっているだけでは、組合は強くならないし、闘えもしない。そのような職場の仲間をどう一歩を踏み出させるか、どう結集させるかが思案のところだ。
人は、納得しないと行動を起こさないものだ。ひとつの問題を取り上げても、その人の知識や経験、感性によって受け止め方は大きく変わる。目の前にある問題を、どのように分析し、どれだけわかりやすく現場に伝えることができるか。そこをいかに努力するかによって、職場の中に闘う息吹を芽生えさせることができるのではないか。努力なくして、闘いも団結も創りだせない。(三尾)

(写真 「11.7労働者集会」(右)と同日韓国の民主労総がおこなった「11.7全国労働者大会」(左)。ともに、労働者の国際的団結を呼びかけている)
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「尖閣諸島(釣魚台)」問題の核心
労働者は国境を超えた世界単一の階級

兵士と労働者階級には国境も「固有の領土」も存在しない
反戦・職場権力の奪取で右翼ファシスト・田母神を粉砕しよう!

「戦争か革命か」の歴史選択》

恐慌は労働者に大失業と非正規職化・低賃金ー強搾取を強制し、大失業が労働者に戦争を強制する。世界恐慌は、中国・朝鮮戦争の危機へと深化しています。東アジアを戦場として高まっている米中対立の激化は、同時に日・米・欧帝国主義の争闘戦の激化として進行している。帝国主義世界の首脳は「通貨切り下げ戦争は止めよう」と悲鳴を上げつつG20がぶち上げた「世界大恐慌の解決策」とは、「雇用なき成長」である。つまりG20は、過剰資本、過剰生産力という出口なき経済危機・財政赤字の全てを、世界中の労働者に、極限的な犠牲を強制することをとおして、支配階級の利潤を極大化する世界秩序を、戦争に訴えてでも維持するという宣言を発した。
巨額の経常赤字を抱える米帝・オバマはAPECでアジア市場への輸出増大を押し出し、菅政権は帝国主義間争闘戦に対応するためにTPP参加協議を表明し、構造改革の強化と日本農業の解体を宣言した。

世界金融危機が生じれば膨大な血税の投入で金融機関を救済し、その結果、巨額の財政赤字に陥れば、国家財政の削減を口実に、再び、その全矛盾を労働者に犠牲転嫁し、首切ー非正規職化・大幅賃下げを強制している。世界恐慌と大失業は労働者階級が生きていけないところに叩き込み、最後は、「労働者が生きるためには戦争しかない」というイデオロギー、排外主義・国益主義をまき散らし、労働者階級を侵略戦争に動員し、資本家だけの利益のために労働者階級に死を強制する。これが帝国主義だ。
中国漁船衝突事件ー「尖閣諸島(釣魚台)」をめぐって繰り返えされている排外主義・愛国主義・国家主義のイデオロギー扇動の核心も労働者を戦争に狩り出すためである。

帝国主義支配階級にとって侵略戦争と戦争国家化への国内的な絶対条件は労組解体である。「4・9政治和解」という国鉄1047名解雇撤回闘争解体攻撃は、闘う労働組合の根絶を目的に強行された一大反革命攻撃である。その核心は全労働者の侵略戦争への動員である。「4・9政治和解」攻撃と一体で推進されているのが外に向けての侵略戦争だ。それが菅政権が唱える「新成長戦略」と「東アジア共同体」構想だ!まさに釣魚台をめぐる排外主義・愛国主義・国家主義のイデオロギー扇動がこれらと一体的に推進されている。
この歴史を画する「4・9政治和解」攻撃は、24年間闘いぬかれてきた国鉄1047名解雇撤回闘争の解体のみならず、日本階級闘争から闘う労働組合を根絶し、労組を戦前の「産業報国会」へと塗り替える攻撃である。したがって「4・9反革命」は、全労働者に向けられた攻撃であり、「戦争か革命か」の歴史的選択が全労働者に例外なく突きつけられている。

《資本主義の時代はすでに終わっている》

「生きていけない」という青年労働者の現実のなかに、資本主義の終りが明解に示されている。
だからこそ、闘う労働組合を蘇らせ、全ての職場に闘う労働組合をつくり、全労働者の階級的団結・国際的団結の強化でゼネストをぶち抜き、労働者の煮えたぎる怒りで資本主義・帝国主義を打倒しなければならないのだ。労働者階級の闘う武器は団結とゼネストであり、資本と非妥協で闘う労働組合である。

《右翼・田母神ファシスト粉砕》

「日本固有の領土」と叫ばれている釣魚台は、歴史的・地理的に見れば、紛れもなく中国領土である。「尖閣諸島は歴史的、国際法的にも日本固有の領土」という帝国主義支配階級―菅民主党・連合政権、ファシスト田母神らの主張は、日帝の中国侵略戦争を居直り、新たな朝鮮・中国侵略戦争にむけた排外主義の扇動以外ではない。
そもそも「尖閣諸島の領有」は、1894年の日清戦争の結果、日本軍の武力制圧によって日本帝国主義が清国から強引に略奪したものを94年12月に閣議で協議し、95年1月14日に「日本の領土」として閣議決定し、翌96年4月1日の勅令13号で帝国主義支配階級が沖縄に編入したものである。今日、日清戦争が日帝の中国への侵略・略奪戦争であったことは周知の事実だ。
自然地理的にみても「尖閣諸島」は中国大陸棚に接続し、沖縄諸島と「尖閣諸島」の間には2000メートル以上の海溝が横たわっている。

そして帝国主義支配階級がいうところの「国際法」とはなにか。それは、帝国主義列強が自己の利益のためにのみ得手勝手に創り上げた「法」でしかない。帝国主義支配階級がいう「国際法」とは労働者階級の利益とは真っ向から無縁であり、労働者階級の利益に100%反革命的に敵対しているのが帝国主義ブルジョアジーどもがいう「国際法」である。
さらに日帝は72年の「沖縄施政権返還」によって「尖閣諸島」はその返還範囲に含まれていると主張しているが、これも詭弁だ。

《帝国主義の戦争政策はすでに破綻している》

資本家は戦争で利益を上げ、過剰資本・過剰生産力を戦争という手段で暴力的に処理すると同時に、資本に対する労働者階級の団結と抵抗を鎮圧・圧殺し、労働者同士を戦わせ、資源と領土を略奪し、勢力圏を拡大しようとする。これが資本主義・帝国主義戦争だ。
だが帝国主義の延命策は必ず破綻する。なぜなら、すでに米国内でEU各国で、アジアで、アフリカで資本主義・帝国主義に対する数百万・数千万の労働者の怒りがゼネストとして爆発し、インドでは1億人が反乱への決起を開始している。
中国では日本・外国資本に強搾取されている数千万の労働者が賃上げストに決起し勝利している。中国労働者の反日デモは日本資本の搾取と侵略に対する怒りであると同時に中国スターリン主義の腐敗と弾圧・抑圧に対する根底的で人間的な怒りの反乱だ! 日・中青年労働者・学生・全労働者の共通の打倒すべき敵は帝国主義であり、中国スターリン主義だ!
全面的な崩壊へと突き進んでいる資本主義・帝国主義は、今日、明日の利益だけしか考えていない。労働者階級人民・兵士に戦争の地獄を強制しても資本家のみが生き延びる道を選択している。 ①菅政権が閣議決定した「新安保懇」では、中国・北朝鮮への戦争を提言し、武器輸出3原則の見直し=輸出解禁をも提言し、②陸自1万3000人の増員計画、③沖縄配備の自衛隊員を南西諸島配備も含め10倍の2万人増員計画、さらに④陸自強襲部隊の沖縄への臨戦配備、日本最西端・与那国島への陸自200名の配備計画、⑤日米共同での「離島奪回訓練」(=「尖閣諸島」略奪訓練)の実施計画、⑥日米韓など10カ国が釜山周辺海域で「(大量破壊兵器)拡散に対する安全保障構想(PSI)」訓練の強行、⑦日米合意として辺野古への新基地建設の強行方針など、これらは全て菅民主党・連合政権下で行なわれている戦争国家化への激しい動きである。兵士の隊内反乱と決起は不可避である。これらの軍拡と一体で中国―朝鮮侵略戦争に労働者階級人民を動員する排外主義・国家主義イデオロギーの扇動が叫ばれている。これが「尖閣諸島は日本固有の領土」論の核心だ。
世界単一の階級である労働者階級が国境を超え、団結し、怒りを一つにして決起すれば巨大な力で世界を変えることができる。プロレタリアートの共通の敵・帝国主義打倒!スターリン主義打倒!これが労働者階級の唯一の実践的な回答である!(会員・滝山)

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11・7労働者集会報告

歴史を画する新たな階級間戦争が始まった!
「戦争か革命か!」 労働者階級と兵士は団結を強化して闘おう!

歴史を画する「4・9大反革命」を打ち砕き、大失業と戦争攻撃と闘う世界の労組代表が結集した。なによりも青年労働者・学生の集会参加の増大が集会全体をリードし、
G20粉砕闘争に決起する韓国民主労総と固く連帯し、日本での11・7労働者集会は勝ち取られた。
会場を埋め尽くす5900の隊列は、前日の田母神らの右翼ファシスト集会とデモをぶっ飛ばし、、これまでにない階級的団結と国際連帯、国際反戦闘争として、断固、打ち抜かれた。
世界の労働者、そして、兵士・元兵士にとって「戦争か革命か」がリアルな現実の問題となっている。

労働者・兵士行動委員会は、日比谷野音に結集する世界の仲間たちに『Rise』特別版のビラ撒きを行ないました!  「兵士・労働者階級には国境もなく、固有の領土も存在しない」「兵士も元兵士も労働者だ!階級的団結と国際連帯で世界を変えよう!」の日本語・ハングル・英語の大見出しに注目が集まり、ビラはどんどん受け取られ、特に、徴兵制を義務化する韓国の労働者・兵士にとって、このビラは決定的であったことは間違いありません。

集会の始めに港合同の中村副委員長の呼びかけで、11月集会の陣頭に起ってきた動労千葉の中野洋前委員長をしのんで黙とうが行なわれた。中村副委員長は「4・9政治和解」を徹底弾劾し、開始した国鉄全国運動を押し進め、あくまで解雇撤回まで闘い抜くことを熱烈に訴えた。

高山俊吉弁護士、三里塚芝山連合空港反対同盟、沖縄の元全軍労牧港支部青年部の宮城盛光北中城村議、韓国からは民主労総ソウル本部の40名を超える代表団、アメリカからはILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル34、UTLA(ロサンゼルス統一教組)、ドイツ、ブラジル、フィリピン、星野文昭さんのメッセージ、さらに滞日外国人労働者の大部隊が登壇し、入管当局への怒り、国際連帯と自由を求める血の叫びをあげた。

呼びかけ労組から関生支部の高副委員長と動労千葉の田中委員長が基調アピールを行なった。高副委員長は4ヶ月を越える激烈なストライキの経過を報告し「今回のストは、たとえ少数であっても切実な要求を掲げれば多くの仲間を結集できることを証明した」、非妥協で闘えば必ず勝利すると確信に満ちた提起を行い、田中委員長は「国鉄全国運動の中に労働者と労働運動の未来がかかっていることを確信して闘い続ける」「この秋から来春にかけてストライキを構え闘いに起ち上がる」と闘争突入を宣言し、全参加者は圧倒的な拍手で応えた。

新たな国鉄全国運動呼びかけ人の決意表明。国鉄1047名闘争当該の動労千葉争議団と4人の国労争議団が登壇し、満場の拍手の中、元気に力強いアピールを行った。  全逓、教労、自治体、医療、合同労組、動労千葉を支援する会、法大文化連盟が決意表明。集会後、権力の不当弾圧を突き破り、都心を貫く力強いデモをやり抜いた。デモ終盤での労働者1名の不当逮捕は、翌日には奪還された。新たな歴史を画する決戦の始まりだ。11・7‐G20粉砕‐APEC粉砕の連続闘争から激闘の11年の勝利へ! 団結して共に闘おう!(会員・杉橋)

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巨大資本に労働者の底力を見せつけた

10・15関西国鉄集会 (会員・見谷)

 10月15日に大阪で動労千葉が呼びかけた関西国鉄集会に参加しました。集会は350名の労働者が結集して、内容的にも画期的な集会となりました。
動労千葉の田中康宏委員長の報告と 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の高英男副委員長の報告は巨大資本に対して、労働者の団結を信じて立ち向かうならば「勝てる!」という力強い報告でした。
今の大恐慌の情勢到来に対して、労働組合の階級的再生をかけて、国鉄全国運動の大発展を今こそ始めていくことに参加全員がひしひしと緊張感を持って感じました。
労働組合が職場闘争を一切放棄した体制内労働組合の敵対をはねのけて、職場の団結をつくる闘いから街頭での右翼との激突、反戦闘争まで文字通り労働者階級のプロレタリア革命を目指した全人民的運動の拠点として、それは10・15集会で関生支部が提起した、中小零細企業も含めた全人民的運動とも言うべき内容、「生きさせろ!」として資本と対決する階級的内容がはらまれています。
動労千葉はJRの外注化攻撃の本質を資本による9割非正規化攻撃、新自由主義攻撃としてあり、JRのみならず全ての労働者に仕掛けられた攻撃である点を鮮明にしました。
関生支部からは、7月以来4ヵ月間にわたり激しく闘い勝利を切り開いている生コンゼネストの報告があり、連日の闘いで組合員が鍛えられ、絶対譲れない闘いの中に労働者が決起する確信を組合指導部が持つことの意義について語られました。
二人の報告のベースは「4・9政治和解」攻撃に      ついての鋭い批判でした。労働運動の岐路にある現在の情勢の中で「4・9政治和解」攻撃を許すのか、どうかに労働組合の命運がかかっていると提起。関生支部からは、ここに確信を持ち、国鉄闘争全国運動に組織として呼びかけ団体になった経緯を力強く述べました。更に、国鉄1047名解雇撤回の動労千葉争議団と国労闘争団からの発言がありました。4者・4団体への激しい怒りと解雇撤回闘争の展望を力強く述べました。
特に圧巻でしたのは、青年労働者の発言です。(写真)大阪の自治体労働者の青年とJR契約社員制度撤廃を掲げ不当解雇と闘う動労西日本の青年労働者です。新自由主義攻撃をまともに直撃している青年労働者が今こそ、労働組合に結集して起ちあがることを自分の職場での闘いを通じて発言しました。
10・15集会のもう一つの柱として、青年集会としても位置づけていました。この集会に向けて、労組青年部へのアンケート郵送を始め、積極的に青年労働者の獲得に向けて組織化を推し進めました。青年部からのアンケートの返答も私たちの予想を超える数が届きました。
大失業と戦争の時代だからこそ、青年労働者と兵士(青年!)の獲得が緊急の課題であることが明らかになりました。そしてその両者を結びつけるものが労働組合運動であり、街頭での反戦闘争の爆発です。関生支部のストライキは文字通り大阪のど真ん中である梅田で闘われていました。そのストライキとストライキへの宣伝活動に触れて、青年自衛官との交流も始まっています。まさに10
・15に向かう過程での出会いです。
10・15の集会は巨大資本に対して真っ向から闘える勢力が「4・9政治和解」攻撃をはねのけて結集したことに最大の意義があります。11月労働者集会のうねりにも繋がりました。「4・9政治和解」以降、労働組合運動を始め、あらゆる社会的運動が雪崩現象的に政府と資本に屈服し始めています。
魚釣台問題もそうです。労働組合が闘わないから、右翼的跋扈の中に労働者が「取り込まれて」しまう現象を許しているのです。階級的労働組合を作り出そう!労働組合をめぐる闘いに突入したことを肌身で感じた集会でした。

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自衛隊兵士・家族は階級的労働運動に合流し共に闘おう

 扇動されている「釣魚台(尖閣)」問題。「日本国有の領土」という主張がはばをきかせている。しかし、アジア史を紐とくまでもなく、近現代資本主義の歴史は日本を含む帝国列強の争闘戦の歴史であり、いわゆる「国境線」といわれる国家間の線引(領土・国境)とはその結果であることを示して余りある。
結論を先にいうならば、釣魚台は「明治」国家のアジア侵略戦争の開始、「日清戦争」を突破口とする日本帝国主義のアジア侵略戦争の結果、中国より略奪した島しょにほかならない。日清戦争に勝利した日本軍・政府は、台湾と釣魚台諸島の割譲、そして賠償金2億両(当時)を清国政府に認めさせ、アジアの植民地支配への足掛かりを得たのだ。この戦争を突破口にアジアにおける資源・領土の略奪によって日本帝国主義は、「明治維新」による江戸・徳川幕藩体制(そして「琉球処分」〉から明治天皇制国家へと転換し、「日韓併合」を強行、天皇制ボナパルティズム政権へと推転し、全面的な中国・朝鮮ーアジア・太平洋侵略戦争へと突入していく。後のオキナワ・本土(東京)空襲ーヒロシマーナガサキはこれら日帝のアジア侵略史の総結果であることは明白であり、日本共産党の「国際政治で合法的に認められた事実」などとする右翼を凌駕する歴史認識に怒りを禁じえない。

4・9国鉄闘争「政治和解」は5・28「日米合意」の辺野古基地建設強行宣言と一体で繰り出された。それは鳩山内閣辞任、菅新内閣で起死回生をはかろうとする民主党・連合政権による鋭角的な階級攻撃だ。11月労働者集会、G20・APEC粉砕闘争を闘いとった地平、国鉄・勤労千葉闘争勝利ー非正規職撤廃、釣魚台略奪阻止~安保・沖縄闘争勝利、労働者の国際連帯で北朝鮮・中国ーアジア侵略戦争を阻止するときだ。
国鉄闘争とともに、安保・沖縄(反軍)闘争をめぐる情勢は一変した。釣魚台をめぐる排外主義扇動、安保・沖縄・国鉄闘争解体を許すな。勤労千葉・関西生コン闘争を切っ先とする階級的労働運動で反撃に転じよう。

自民党以上に凶暴な民主党政権によって、日米同盟の深化、アジア侵略戦争の政策と諸準備が進行中である。安保の最大の実体である在沖(在本土)米軍基地、すすむ米軍・自衛隊との融合一体化。日米帝は対抗しながらも共同して、北朝鮮・中国ーアジア侵略戦争に総力で対応しようとしている。米韓安保同盟も北朝鮮政権崩壊をめざし、「天安」沈没事件、韓国への戦争指揮権移譲の延期、「作戦計画5029」(北朝鮮への突入作戦)の完成など、米軍(自衛隊)と共同で北朝鮮・中国への軍事圧力を極大化させつつある。他方、沖縄の自衛隊・南西混成団の旅団化と増員(3月)、南西諸島(尖閣)奪還演習、「尖閣」を中心とする哨戒・監視強化と新警戒機の導入・配備計画など。

経団連も同調し「現代版大東亜共栄圏」ともいうべき、東アジア共同体、新成長戦略構想は、日帝の延命政策であり、世界恐慌下にあえぐ日米中のアジアをめぐる争闘戦の表現にほかならない。それは溢れだす排外主義と一体化し軍事レベルに達している。国家財政の破綻と円・ドル・ユーロ・元をめぐる国際通貨安戦争がその根底にある。
「今の日米共同演習は戦争そのものだ」と公言する自衛隊高級幹部ら。漁船衝突事件での日米帝の「尖閣は日米安保の範囲」とする脅迫を許すな。労働者に国境なし、「万国の労働者、団結せよ」の旗高く、自衛隊兵士・家族は階級的労働運動に合流し共に闘おう。(東京会員・直井)
(写真 11・14 APEC粉砕デモ)
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新たな三里塚闘争が始まった!

10月10日、三里塚全国集会は、民営化・大失業攻撃と戦争にひた走る日帝・菅政権を打倒する戦闘宣言を発した。
44年にわたり不屈・非妥協に闘い抜く三里塚闘争へ、今まさに競争に駆り立てられ、分断され、未来を奪われようとしている青年労働者や学生が、「これは自分の問題だ!」と、言いきり新たに結集を開始している。
10・10をもって三里塚闘争は、沖縄闘争とともに、巨大な反戦政治闘争として新たな一歩を踏み出した。「現闘本部強奪・市東さんの農地強奪」、「団結街道封鎖」、「第3誘導路建設」攻撃は、動労千葉を破壊・解体して労働運動を根絶やしにすることを狙う「4・9反革命」と一体の攻撃だ。「大恐慌をプロレタリア革命へ!」が現実の課題として問われる情勢に突入した今日、階級的労働運動=動労千葉労働運動を貫く闘いがすべてを決する。「4・9反革命」を打ち砕く国鉄全国運動と一体となって三里塚闘争が前進し発展することの中に、プロレタリア革命の実践的な一階梯がある。、検修外注化阻止の動労千葉ストを先頭に決戦の12月ー11年へ突き進もう!

【かけがえのない三里塚闘争】

今日の階級的労働運動路線における三里塚闘争の位置を、田中委員長は集会で次のように明解に語った。「三里塚闘争が44年間国家権力のあらゆる攻撃から闘いの拠点を守り抜いたことが、どれほどかけがえのないことか。三里塚があったから、労働者人民は闘いを守り、力関係を築き、戦争や改憲を止めてきた。こんなすごい闘いは日本階級闘争においてほかになかった!動労千葉は反対同盟と車の両輪として闘い、…その後の国鉄分割・民営化と闘う力を得た。中曽根の改憲と戦争の攻撃を阻んだ力も、三里塚の労農連帯から始まった」。
世界大恐慌下、釣魚台問題で排外主義・愛国主義が一斉に吹き出し、一切の階級的闘いを絶滅する攻撃として「4・9反革命」攻撃がかけられている。この状況の中で、三里塚闘争が「公団(NAA)と同盟は水と油」、「絶対反対」、「非妥協・不屈」の根底的で普遍的闘いとして貫かれ、階級的労働運動の鉄の心臓部としての動労千葉と一体化し、反帝・反スタ世界革命への新たな実戦的で実践的闘いの幕が切って落とされたということである。

【三里塚農民と共に闘うことが世界を変える】

「派遣切りでクビを切られた。資本家と労働者が非和解であること、団結して闘えば勝つことを学んだ」(青年労働者)。「農民が生き方をかけて闘っている。この三里塚をもう一度、私たちの怒りで絶対に勝利させよう」(織田委員長)。「私は三里塚は初めて。人間的に闘うことが、今の時代は資本との闘いになる。農民とともに闘うことが世界を変えることだ」(文連・斎藤君)と学生が、最もラディカルに世界と社会の根本的転覆をかけて三里塚に結集を開始した。非和解的に闘うこと、これこそが三里塚の「闘魂」であり、反動と体制内派を打ち砕く闘いなのだ。

【敵対する反革命を打ち砕け!】

「三里塚闘争の変質化を願う者と沖縄闘争の破壊者は同じ。体制内派を粉砕・打倒し、階級的労働運動を推進することこそ勝利の道」と、私は本誌『Rise』第5号に書いた。闘いが進めば進むほど、三里塚には有象無象の反動・反革命どもが集まってくる。それも「市民運動」の仮面をかぶって。労働運動に「市民運動」を並立・対立させることをもって三里塚闘争を破壊し、動労千葉との労農同盟を破壊しようと、浅薄にも蠢いているのだ。それが階級闘争から逃亡し、破産を重ねている旧与田派と塩川一派だ。「大恐慌と戦争」の時代の階級的労働運動の苛烈な闘いと一体化した三里塚闘争の非和解的前進が、恥知らずな「市民運動」面した体制内水準の反動的企てを木端微塵に粉砕して突き進む。人生をかけて、「大恐慌を世界革命へ」の闘いに決起しよう!疾風怒涛の11月、12月を闘い抜き、決戦の2011年へおどりこんでいこう!
(三里塚現闘会員・川森)

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投稿
大恐慌下の自衛隊 –08年リーマン・ショックで入隊状況が激変

【自衛官との交歓の新たな開始と展開】

兵士や元兵士は社会を変える掛け替えのない存在です。6月以降の国鉄闘争全国運動の中、職場や組合や街頭宣伝の場で兵士や元兵士との交流・交歓が新たに始まっています。解雇撤回・国鉄闘争全国運動への現役青年自衛官の賛同なども報告されています。
「解雇撤回」や「非正規雇用撤廃」は兵士や元兵士を含む全労働者の課題です。以下これまでの『ライズ』の既報内容も含め簡単に報告します。

【04年~有事法制と募兵の拡大】

03年の有事法制制定と04年の国民保護法施行の中で危機管理や防災の専門家・担当者として退職自衛官の採用が全国の地方自治体で急増。08年12月時点で44都道府県84市町村です。自衛隊への協力は「国からの法定受託事務」(地方自治法)として地方自治体に義務化されていますが、広報・募兵が危機管理・防災と一体で労働者住民の生活の中に持ち込まれています。

【隊内の状況】

04年の自衛隊のイラク戦争参戦は戦時法制の整備や広報・募兵活動の強化と同時に戦時派兵下の訓練の激化とそれに伴う自衛官への暴行・虐待・自殺などを激発させています。
99年の佐世保・護衛艦「さわぎり」艦内での21才3曹の自殺に続く05年の空自浜松基地29才3曹の自殺。06年北海道当別基地での21才女性兵士への上官の性暴力と自衛隊当局による退職強要。08年横須賀・補給艦「たちかぜ」艦内での38才2曹の自殺。隊内での自殺者は03年以前の50~70人が04・05・06・07年で94・93・93・83人と増加等々。自殺の10倍とも言われる未遂とそれら家族の苦難も含めこれらは氷山の一角です。
【07年 自衛隊の募集  方式の転換】
防衛省は「防衛力の人的側面についての抜本的改革に関する検討会」を設置し07年6月に報告書を提出。「募集基盤の拡大」としてここに大きな転換があります。

【07年「ハイスクールリクルーター」制度】

陸上自衛隊に「ハイスクールリクルーター」制度が07年度に創設(INでの検索請う)。これは高校や専門学校出身現役隊員(ハイスクールリクルーター)が広報官と一緒に母校に出向き学内で体験談を語るなどする募兵活動制度。防衛省の08年度版「ハイスクールリクルーター指定者名簿」では全国で650をこえる高校や専門学校の卒業生が登録されています。

【07年~ 小中高生の体験入隊の急増】

教育法制の改悪の中で、学校への募兵の強化と同時に小学生・中学生・高校生の自衛隊への体験入隊が一気に増加。小・中・高生の総合学習・職場体験学習での体験入隊がそれです。06~07年で1353件から2087件。約21000人から約32500人に。1年間で1万人以上も増えています。

【08年 リーマン・ショックで入隊状況が激変 自衛官の内定取り消し】

防衛省は08年度の任期制自衛官の試験で20300人の受験者から8800人を合格内定しましたがこの年のリーマン・ショックの後4200人の内定を取り消しました。4000余名の任期制自衛官が深刻な大失業を前に任期を延長して隊内に残ったからです。任期のない曹以上の自衛官の募集でも倍率は4倍台です。
「実は他に就職したい民間企業があったんですが、それがダメで。…正直、いずれ海外の戦地に送られるかもしれないという怖さよりも、どこにも就職できないのが怖かったんですよ」(09年3月高卒自衛官の入隊動機)「戦地に行くよりも就職できない怖さ」での入隊。これが大恐慌下の青年労働者の現実と怒りです。
08年リーマンショックの現実は世界を覆い、大失業の嵐は隊内の自衛官をも直撃しています。

【自衛官との団結は職場の団結から始まる】

国鉄闘争全国運動を軸とする階級的労働運動の実践の中で兵士や元兵士との交歓を着実に前進させ階級の軍勢の強化に結実させていきましょう。(会員・岐部))

会報 第10号

第10号 2010年11月10日発行


no10

職場の中に、闘う息吹を!

職場闘争は、職場で労働をともにする相手だけに、ある意味、簡単ではない。人間関係や仕事にも影響する恐れがあるからだ。しかし、それを乗り越えなければ、なにも変えられない。
読者のみなさんは、職場闘争に奮起し、闘っておられることだろう。職場は違えど、資本主義社会で生きている以上、同じ立場に代わりはない。それは、この国だけでなく、全世界の労働者が置かれている環境でもある。
私の職場は医療現場であり、資格を持っていれば、いつでも今の職場を辞めて他の職場に移ることが容易である。そのため、入れ替わりも激しい。人間関係を深めることさえままならないし、男女関係のトラブルなど複雑な人間関係が絶えない。つまらないこととは思いつつも、それが現状だ。運動の中では「時代は革命情勢だ」と叫ばれてはいるものの、職場との温度差が激しい。「組合活動はじゃまくさい」と露骨に毛嫌いする者もいるし、職場集会を開いても、組合員の一割も集まらず、モチベーションガタ落ち。
 その一方で、組合アンケートでは、「組合があるから安心」と言った声や組合の大切さに気づいている組合員も決して少なくはない。そのような声が、私自身の精神的支柱となって組合運動を続けいく原動力となっている。
しかし、応援してもらっているだけでは、組合は強くならないし、闘えもしない。そのような職場の仲間をどう一歩を踏み出させるか、どう結集させるかが思案のところだ。
人は、納得しないと行動を起こさないものだ。ひとつの問題を取り上げても、その人の知識や経験、感性によって受け止め方は大きく変わる。目の前にある問題を、どのように分析し、どれだけわかりやすく現場に伝えることができるか。そこをいかに努力するかによって、職場の中に闘う息吹を芽生えさせることができるのではないか。努力なくして、闘いも団結も創りだせない。(三尾)

(写真 「11.7労働者集会」(上)と同日韓国の民主労総がおこなった「11.7全国労働者大会」(下)。ともに、労働者の国際的団結を呼びかけている)
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「尖閣諸島(釣魚台)」問題の核心

労働者は国境を超えた世界単一の階級
兵士と労働者階級には国境も「固有の領土」も存在しない

反戦・職場権力の奪取で右翼ファシスト・田母神を粉砕しよう!

《「戦争か革命か」の歴史選択》

恐慌は労働者に大失業と非正規職化・低賃金ー強搾取を強制し、大失業が労働者に戦争を強制する。世界恐慌は、中国・朝鮮戦争の危機へと深化しています。東アジアを戦場として高まっている米中対立の激化は、同時に日・米・欧帝国主義の争闘戦の激化として進行している。帝国主義世界の首脳は「通貨切り下げ戦争は止めよう」と悲鳴を上げつつG20がぶち上げた「世界大恐慌の解決策」とは、「雇用なき成長」である。つまりG20は、過剰資本、過剰生産力という出口なき経済危機・財政赤字の全てを、世界中の労働者に、極限的な犠牲を強制することをとおして、支配階級の利潤を極大化する世界秩序を、戦争に訴えてでも維持するという宣言を発した。
巨額の経常赤字を抱える米帝・オバマはAPECでアジア市場への輸出増大を押し出し、菅政権は帝国主義間争闘戦に対応するためにTPP参加協議を表明し、構造改革の強化と日本農業の解体を宣言した。

世界金融危機が生じれば膨大な血税の投入で金融機関を救済し、その結果、巨額の財政赤字に陥れば、国家財政の削減を口実に、再び、その全矛盾を労働者に犠牲転嫁し、首切ー非正規職化・大幅賃下げを強制している。世界恐慌と大失業は労働者階級が生きていけないところに叩き込み、最後は、「労働者が生きるためには戦争しかない」というイデオロギー、排外主義・国益主義をまき散らし、労働者階級を侵略戦争に動員し、資本家だけの利益のために労働者階級に死を強制する。これが帝国主義だ。
中国漁船衝突事件ー「尖閣諸島(釣魚台)」をめぐって繰り返えされている排外主義・愛国主義・国家主義のイデオロギー扇動の核心も労働者を戦争に狩り出すためである。

帝国主義支配階級にとって侵略戦争と戦争国家化への国内的な絶対条件は労組解体である。「4・9政治和解」という国鉄1047名解雇撤回闘争解体攻撃は、闘う労働組合の根絶を目的に強行された一大反革命攻撃である。その核心は全労働者の侵略戦争への動員である。「4・9政治和解」攻撃と一体で推進されているのが外に向けての侵略戦争だ。それが菅政権が唱える「新成長戦略」と「東アジア共同体」構想だ!まさに釣魚台をめぐる排外主義・愛国主義・国家主義のイデオロギー扇動がこれらと一体的に推進されている。
この歴史を画する「4・9政治和解」攻撃は、24年間闘いぬかれてきた国鉄1047名解雇撤回闘争の解体のみならず、日本階級闘争から闘う労働組合を根絶し、労組を戦前の「産業報国会」へと塗り替える攻撃である。したがって「4・9反革命」は、全労働者に向けられた攻撃であり、「戦争か革命か」の歴史的選択が全労働者に例外なく突きつけられている。

《資本主義の時代はすでに終わっている》

「生きていけない」という青年労働者の現実のなかに、資本主義の終りが明解に示されている。
だからこそ、闘う労働組合を蘇らせ、全ての職場に闘う労働組合をつくり、全労働者の階級的団結・国際的団結の強化でゼネストをぶち抜き、労働者の煮えたぎる怒りで資本主義・帝国主義を打倒しなければならないのだ。労働者階級の闘う武器は団結とゼネストであり、資本と非妥協で闘う労働組合である。

《右翼・田母神ファシスト粉砕》

「日本固有の領土」と叫ばれている釣魚台は、歴史的・地理的に見れば、紛れもなく中国領土である。「尖閣諸島は歴史的、国際法的にも日本固有の領土」という帝国主義支配階級―菅民主党・連合政権、ファシスト田母神らの主張は、日帝の中国侵略戦争を居直り、新たな朝鮮・中国侵略戦争にむけた排外主義の扇動以外ではない。
そもそも「尖閣諸島の領有」は、1894年の日清戦争の結果、日本軍の武力制圧によって日本帝国主義が清国から強引に略奪したものを94年12月に閣議で協議し、95年1月14日に「日本の領土」として閣議決定し、翌96年4月1日の勅令13号で帝国主義支配階級が沖縄に編入したものである。今日、日清戦争が日帝の中国への侵略・略奪戦争であったことは周知の事実だ。
自然地理的にみても「尖閣諸島」は中国大陸棚に接続し、沖縄諸島と「尖閣諸島」の間には2000メートル以上の海溝が横たわっている。

そして帝国主義支配階級がいうところの「国際法」とはなにか。それは、帝国主義列強が自己の利益のためにのみ得手勝手に創り上げた「法」でしかない。帝国主義支配階級がいう「国際法」とは労働者階級の利益とは真っ向から無縁であり、労働者階級の利益に100%反革命的に敵対しているのが帝国主義ブルジョアジーどもがいう「国際法」である。
さらに日帝は72年の「沖縄施政権返還」によって「尖閣諸島」はその返還範囲に含まれていると主張しているが、これも詭弁だ。

《帝国主義の戦争政策はすでに破綻している》

資本家は戦争で利益を上げ、過剰資本・過剰生産力を戦争という手段で暴力的に処理すると同時に、資本に対する労働者階級の団結と抵抗を鎮圧・圧殺し、労働者同士を戦わせ、資源と領土を略奪し、勢力圏を拡大しようとする。これが資本主義・帝国主義戦争だ。
だが帝国主義の延命策は必ず破綻する。なぜなら、すでに米国内でEU各国で、アジアで、アフリカで資本主義・帝国主義に対する数百万・数千万の労働者の怒りがゼネストとして爆発し、インドでは1億人が反乱への決起を開始している。
中国では日本・外国資本に強搾取されている数千万の労働者が賃上げストに決起し勝利している。中国労働者の反日デモは日本資本の搾取と侵略に対する怒りであると同時に中国スターリン主義の腐敗と弾圧・抑圧に対する根底的で人間的な怒りの反乱だ! 日・中青年労働者・学生・全労働者の共通の打倒すべき敵は帝国主義であり、中国スターリン主義だ!
全面的な崩壊へと突き進んでいる資本主義・帝国主義は、今日、明日の利益だけしか考えていない。労働者階級人民・兵士に戦争の地獄を強制しても資本家のみが生き延びる道を選択している。 ①菅政権が閣議決定した「新安保懇」では、中国・北朝鮮への戦争を提言し、武器輸出3原則の見直し=輸出解禁をも提言し、②陸自1万3000人の増員計画、③沖縄配備の自衛隊員を南西諸島配備も含め10倍の2万人増員計画、さらに④陸自強襲部隊の沖縄への臨戦配備、日本最西端・与那国島への陸自200名の配備計画、⑤日米共同での「離島奪回訓練」(=「尖閣諸島」略奪訓練)の実施計画、⑥日米韓など10カ国が釜山周辺海域で「(大量破壊兵器)拡散に対する安全保障構想(PSI)」訓練の強行、⑦日米合意として辺野古への新基地建設の強行方針など、これらは全て菅民主党・連合政権下で行なわれている戦争国家化への激しい動きである。兵士の隊内反乱と決起は不可避である。これらの軍拡と一体で中国―朝鮮侵略戦争に労働者階級人民を動員する排外主義・国家主義イデオロギーの扇動が叫ばれている。これが「尖閣諸島は日本固有の領土」論の核心だ。
世界単一の階級である労働者階級が国境を超え、団結し、怒りを一つにして決起すれば巨大な力で世界を変えることができる。プロレタリアートの共通の敵・帝国主義打倒!スターリン主義打倒!これが労働者階級の唯一の実践的な回答である!(会員・滝山)

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11・7労働者集会報告

歴史を画する新たな階級間戦争が始まった!
「戦争か革命か!」 労働者階級と兵士は団結を強化して闘おう!

歴史を画する「4・9大反革命」を打ち砕き、大失業と戦争攻撃と闘う世界の労組代表が結集した。なによりも青年労働者・学生の集会参加の増大が集会全体をリードし、
G20粉砕闘争に決起する韓国民主労総と固く連帯し、日本での11・7労働者集会は勝ち取られた。
会場を埋め尽くす5900の隊列は、前日の田母神らの右翼ファシスト集会とデモをぶっ飛ばし、、これまでにない階級的団結と国際連帯、国際反戦闘争として、断固、打ち抜かれた。
世界の労働者、そして、兵士・元兵士にとって「戦争か革命か」がリアルな現実の問題となっている。

労働者・兵士行動委員会は、日比谷野音に結集する世界の仲間たちに『Rise』特別版のビラ撒きを行ないました!  「兵士・労働者階級には国境もなく、固有の領土も存在しない」「兵士も元兵士も労働者だ!階級的団結と国際連帯で世界を変えよう!」の日本語・ハングル・英語の大見出しに注目が集まり、ビラはどんどん受け取られ、特に、徴兵制を義務化する韓国の労働者・兵士にとって、このビラは決定的であったことは間違いありません。

集会の始めに港合同の中村副委員長の呼びかけで、11月集会の陣頭に起ってきた動労千葉の中野洋前委員長をしのんで黙とうが行なわれた。中村副委員長は「4・9政治和解」を徹底弾劾し、開始した国鉄全国運動を押し進め、あくまで解雇撤回まで闘い抜くことを熱烈に訴えた。

高山俊吉弁護士、三里塚芝山連合空港反対同盟、沖縄の元全軍労牧港支部青年部の宮城盛光北中城村議、韓国からは民主労総ソウル本部の40名を超える代表団、アメリカからはILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル34、UTLA(ロサンゼルス統一教組)、ドイツ、ブラジル、フィリピン、星野文昭さんのメッセージ、さらに滞日外国人労働者の大部隊が登壇し、入管当局への怒り、国際連帯と自由を求める血の叫びをあげた。

呼びかけ労組から関生支部の高副委員長と動労千葉の田中委員長が基調アピールを行なった。高副委員長は4ヶ月を越える激烈なストライキの経過を報告し「今回のストは、たとえ少数であっても切実な要求を掲げれば多くの仲間を結集できることを証明した」、非妥協で闘えば必ず勝利すると確信に満ちた提起を行い、田中委員長は「国鉄全国運動の中に労働者と労働運動の未来がかかっていることを確信して闘い続ける」「この秋から来春にかけてストライキを構え闘いに起ち上がる」と闘争突入を宣言し、全参加者は圧倒的な拍手で応えた。

新たな国鉄全国運動呼びかけ人の決意表明。国鉄1047名闘争当該の動労千葉争議団と4人の国労争議団が登壇し、満場の拍手の中、元気に力強いアピールを行った。  全逓、教労、自治体、医療、合同労組、動労千葉を支援する会、法大文化連盟が決意表明。集会後、権力の不当弾圧を突き破り、都心を貫く力強いデモをやり抜いた。デモ終盤での労働者1名の不当逮捕は、翌日には奪還された。新たな歴史を画する決戦の始まりだ。11・7‐G20粉砕‐APEC粉砕の連続闘争から激闘の11年の勝利へ! 団結して共に闘おう!(会員・杉橋)

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巨大資本に労働者の底力を見せつけた

10・15関西国鉄集会 (会員・見谷)

 10月15日に大阪で動労千葉が呼びかけた関西国鉄集会に参加しました。集会は350名の労働者が結集して、内容的にも画期的な集会となりました。
動労千葉の田中康宏委員長の報告と 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の高英男副委員長の報告は巨大資本に対して、労働者の団結を信じて立ち向かうならば「勝てる!」という力強い報告でした。
今の大恐慌の情勢到来に対して、労働組合の階級的再生をかけて、国鉄全国運動の大発展を今こそ始めていくことに参加全員がひしひしと緊張感を持って感じました。
労働組合が職場闘争を一切放棄した体制内労働組合の敵対をはねのけて、職場の団結をつくる闘いから街頭での右翼との激突、反戦闘争まで文字通り労働者階級のプロレタリア革命を目指した全人民的運動の拠点として、それは10・15集会で関生支部が提起した、中小零細企業も含めた全人民的運動とも言うべき内容、「生きさせろ!」として資本と対決する階級的内容がはらまれています。
動労千葉はJRの外注化攻撃の本質を資本による9割非正規化攻撃、新自由主義攻撃としてあり、JRのみならず全ての労働者に仕掛けられた攻撃である点を鮮明にしました。
関生支部からは、7月以来4ヵ月間にわたり激しく闘い勝利を切り開いている生コンゼネストの報告があり、連日の闘いで組合員が鍛えられ、絶対譲れない闘いの中に労働者が決起する確信を組合指導部が持つことの意義について語られました。
二人の報告のベースは「4・9政治和解」攻撃に      ついての鋭い批判でした。労働運動の岐路にある現在の情勢の中で「4・9政治和解」攻撃を許すのか、どうかに労働組合の命運がかかっていると提起。関生支部からは、ここに確信を持ち、国鉄闘争全国運動に組織として呼びかけ団体になった経緯を力強く述べました。更に、国鉄1047名解雇撤回の動労千葉争議団と国労闘争団からの発言がありました。4者・4団体への激しい怒りと解雇撤回闘争の展望を力強く述べました。
特に圧巻でしたのは、青年労働者の発言です。(写真)大阪の自治体労働者の青年とJR契約社員制度撤廃を掲げ不当解雇と闘う動労西日本の青年労働者です。新自由主義攻撃をまともに直撃している青年労働者が今こそ、労働組合に結集して起ちあがることを自分の職場での闘いを通じて発言しました。
10・15集会のもう一つの柱として、青年集会としても位置づけていました。この集会に向けて、労組青年部へのアンケート郵送を始め、積極的に青年労働者の獲得に向けて組織化を推し進めました。青年部からのアンケートの返答も私たちの予想を超える数が届きました。
大失業と戦争の時代だからこそ、青年労働者と兵士(青年!)の獲得が緊急の課題であることが明らかになりました。そしてその両者を結びつけるものが労働組合運動であり、街頭での反戦闘争の爆発です。関生支部のストライキは文字通り大阪のど真ん中である梅田で闘われていました。そのストライキとストライキへの宣伝活動に触れて、青年自衛官との交流も始まっています。まさに10
・15に向かう過程での出会いです。
10・15の集会は巨大資本に対して真っ向から闘える勢力が「4・9政治和解」攻撃をはねのけて結集したことに最大の意義があります。11月労働者集会のうねりにも繋がりました。「4・9政治和解」以降、労働組合運動を始め、あらゆる社会的運動が雪崩現象的に政府と資本に屈服し始めています。
魚釣台問題もそうです。労働組合が闘わないから、右翼的跋扈の中に労働者が「取り込まれて」しまう現象を許しているのです。階級的労働組合を作り出そう!労働組合をめぐる闘いに突入したことを肌身で感じた集会でした。

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自衛隊兵士・家族は階級的労働運動に合流し共に闘おう

 扇動されている「釣魚台(尖閣)」問題。「日本国有の領土」という主張がはばをきかせている。しかし、アジア史を紐とくまでもなく、近現代資本主義の歴史は日本を含む帝国列強の争闘戦の歴史であり、いわゆる「国境線」といわれる国家間の線引(領土・国境)とはその結果であることを示して余りある。
結論を先にいうならば、釣魚台は「明治」国家のアジア侵略戦争の開始、「日清戦争」を突破口とする日本帝国主義のアジア侵略戦争の結果、中国より略奪した島しょにほかならない。日清戦争に勝利した日本軍・政府は、台湾と釣魚台諸島の割譲、そして賠償金2億両(当時)を清国政府に認めさせ、アジアの植民地支配への足掛かりを得たのだ。この戦争を突破口にアジアにおける資源・領土の略奪によって日本帝国主義は、「明治維新」による江戸・徳川幕藩体制(そして「琉球処分」〉から明治天皇制国家へと転換し、「日韓併合」を強行、天皇制ボナパルティズム政権へと推転し、全面的な中国・朝鮮ーアジア・太平洋侵略戦争へと突入していく。後のオキナワ・本土(東京)空襲ーヒロシマーナガサキはこれら日帝のアジア侵略史の総結果であることは明白であり、日本共産党の「国際政治で合法的に認められた事実」などとする右翼を凌駕する歴史認識に怒りを禁じえない。

4・9国鉄闘争「政治和解」は5・28「日米合意」の辺野古基地建設強行宣言と一体で繰り出された。それは鳩山内閣辞任、菅新内閣で起死回生をはかろうとする民主党・連合政権による鋭角的な階級攻撃だ。11月労働者集会、G20・APEC粉砕闘争を闘いとった地平、国鉄・勤労千葉闘争勝利ー非正規職撤廃、釣魚台略奪阻止~安保・沖縄闘争勝利、労働者の国際連帯で北朝鮮・中国ーアジア侵略戦争を阻止するときだ。
国鉄闘争とともに、安保・沖縄(反軍)闘争をめぐる情勢は一変した。釣魚台をめぐる排外主義扇動、安保・沖縄・国鉄闘争解体を許すな。勤労千葉・関西生コン闘争を切っ先とする階級的労働運動で反撃に転じよう。

自民党以上に凶暴な民主党政権によって、日米同盟の深化、アジア侵略戦争の政策と諸準備が進行中である。安保の最大の実体である在沖(在本土)米軍基地、すすむ米軍・自衛隊との融合一体化。日米帝は対抗しながらも共同して、北朝鮮・中国ーアジア侵略戦争に総力で対応しようとしている。米韓安保同盟も北朝鮮政権崩壊をめざし、「天安」沈没事件、韓国への戦争指揮権移譲の延期、「作戦計画5029」(北朝鮮への突入作戦)の完成など、米軍(自衛隊)と共同で北朝鮮・中国への軍事圧力を極大化させつつある。他方、沖縄の自衛隊・南西混成団の旅団化と増員(3月)、南西諸島(尖閣)奪還演習、「尖閣」を中心とする哨戒・監視強化と新警戒機の導入・配備計画など。

経団連も同調し「現代版大東亜共栄圏」ともいうべき、東アジア共同体、新成長戦略構想は、日帝の延命政策であり、世界恐慌下にあえぐ日米中のアジアをめぐる争闘戦の表現にほかならない。それは溢れだす排外主義と一体化し軍事レベルに達している。国家財政の破綻と円・ドル・ユーロ・元をめぐる国際通貨安戦争がその根底にある。
「今の日米共同演習は戦争そのものだ」と公言する自衛隊高級幹部ら。漁船衝突事件での日米帝の「尖閣は日米安保の範囲」とする脅迫を許すな。労働者に国境なし、「万国の労働者、団結せよ」の旗高く、自衛隊兵士・家族は階級的労働運動に合流し共に闘おう。(東京会員・直井)
(写真 11・14 APEC粉砕デモ)
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新たな三里塚闘争が始まった!

10月10日、三里塚全国集会は、民営化・大失業攻撃と戦争にひた走る日帝・菅政権を打倒する戦闘宣言を発した。
44年にわたり不屈・非妥協に闘い抜く三里塚闘争へ、今まさに競争に駆り立てられ、分断され、未来を奪われようとしている青年労働者や学生が、「これは自分の問題だ!」と、言いきり新たに結集を開始している。
10・10をもって三里塚闘争は、沖縄闘争とともに、巨大な反戦政治闘争として新たな一歩を踏み出した。「現闘本部強奪・市東さんの農地強奪」、「団結街道封鎖」、「第3誘導路建設」攻撃は、動労千葉を破壊・解体して労働運動を根絶やしにすることを狙う「4・9反革命」と一体の攻撃だ。「大恐慌をプロレタリア革命へ!」が現実の課題として問われる情勢に突入した今日、階級的労働運動=動労千葉労働運動を貫く闘いがすべてを決する。「4・9反革命」を打ち砕く国鉄全国運動と一体となって三里塚闘争が前進し発展することの中に、プロレタリア革命の実践的な一階梯がある。、検修外注化阻止の動労千葉ストを先頭に決戦の12月ー11年へ突き進もう!

【かけがえのない三里塚闘争】

今日の階級的労働運動路線における三里塚闘争の位置を、田中委員長は集会で次のように明解に語った。「三里塚闘争が44年間国家権力のあらゆる攻撃から闘いの拠点を守り抜いたことが、どれほどかけがえのないことか。三里塚があったから、労働者人民は闘いを守り、力関係を築き、戦争や改憲を止めてきた。こんなすごい闘いは日本階級闘争においてほかになかった!動労千葉は反対同盟と車の両輪として闘い、…その後の国鉄分割・民営化と闘う力を得た。中曽根の改憲と戦争の攻撃を阻んだ力も、三里塚の労農連帯から始まった」。
世界大恐慌下、釣魚台問題で排外主義・愛国主義が一斉に吹き出し、一切の階級的闘いを絶滅する攻撃として「4・9反革命」攻撃がかけられている。この状況の中で、三里塚闘争が「公団(NAA)と同盟は水と油」、「絶対反対」、「非妥協・不屈」の根底的で普遍的闘いとして貫かれ、階級的労働運動の鉄の心臓部としての動労千葉と一体化し、反帝・反スタ世界革命への新たな実戦的で実践的闘いの幕が切って落とされたということである。

【三里塚農民と共に闘うことが世界を変える】

「派遣切りでクビを切られた。資本家と労働者が非和解であること、団結して闘えば勝つことを学んだ」(青年労働者)。「農民が生き方をかけて闘っている。この三里塚をもう一度、私たちの怒りで絶対に勝利させよう」(織田委員長)。「私は三里塚は初めて。人間的に闘うことが、今の時代は資本との闘いになる。農民とともに闘うことが世界を変えることだ」(文連・斎藤君)と学生が、最もラディカルに世界と社会の根本的転覆をかけて三里塚に結集を開始した。非和解的に闘うこと、これこそが三里塚の「闘魂」であり、反動と体制内派を打ち砕く闘いなのだ。
【敵対する反革命を打ち砕け!】
「三里塚闘争の変質化を願う者と沖縄闘争の破壊者は同じ。体制内派を粉砕・打倒し、階級的労働運動を推進することこそ勝利の道」と、私は本誌『Rise』第5号に書いた。闘いが進めば進むほど、三里塚には有象無象の反動・反革命どもが集まってくる。それも「市民運動」の仮面をかぶって。労働運動に「市民運動」を並立・対立させることをもって三里塚闘争を破壊し、動労千葉との労農同盟を破壊しようと、浅薄にも蠢いているのだ。それが階級闘争から逃亡し、破産を重ねている旧与田派と塩川一派だ。「大恐慌と戦争」の時代の階級的労働運動の苛烈な闘いと一体化した三里塚闘争の非和解的前進が、恥知らずな「市民運動」面した体制内水準の反動的企てを木端微塵に粉砕して突き進む。人生をかけて、「大恐慌を世界革命へ」の闘いに決起しよう!疾風怒涛の11月、12月を闘い抜き、決戦の2011年へおどりこんでいこう!
(三里塚現闘会員・川森)

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投稿
大恐慌下の自衛隊 –08年リーマン・ショックで入隊状況が激変

【自衛官との交歓の新たな開始と展開】

兵士や元兵士は社会を変える掛け替えのない存在です。6月以降の国鉄闘争全国運動の中、職場や組合や街頭宣伝の場で兵士や元兵士との交流・交歓が新たに始まっています。解雇撤回・国鉄闘争全国運動への現役青年自衛官の賛同なども報告されています。
「解雇撤回」や「非正規雇用撤廃」は兵士や元兵士を含む全労働者の課題です。以下これまでの『ライズ』の既報内容も含め簡単に報告します。

【04年~有事法制と募兵の拡大】

03年の有事法制制定と04年の国民保護法施行の中で危機管理や防災の専門家・担当者として退職自衛官の採用が全国の地方自治体で急増。08年12月時点で44都道府県84市町村です。自衛隊への協力は「国からの法定受託事務」(地方自治法)として地方自治体に義務化されていますが、広報・募兵が危機管理・防災と一体で労働者住民の生活の中に持ち込まれています。

 【隊内の状況】

04年の自衛隊のイラク戦争参戦は戦時法制の整備や広報・募兵活動の強化と同時に戦時派兵下の訓練の激化とそれに伴う自衛官への暴行・虐待・自殺などを激発させています。
99年の佐世保・護衛艦「さわぎり」艦内での21才3曹の自殺に続く05年の空自浜松基地29才3曹の自殺。06年北海道当別基地での21才女性兵士への上官の性暴力と自衛隊当局による退職強要。08年横須賀・補給艦「たちかぜ」艦内での38才2曹の自殺。隊内での自殺者は03年以前の50~70人が04・05・06・07年で94・93・93・83人と増加等々。自殺の10倍とも言われる未遂とそれら家族の苦難も含めこれらは氷山の一角です。

【07年 自衛隊の募集  方式の転換】

防衛省は「防衛力の人的側面についての抜本的改革に関する検討会」を設置し07年6月に報告書を提出。「募集基盤の拡大」としてここに大きな転換があります。

【07年「ハイスクールリクルーター」制度】

陸上自衛隊に「ハイスクールリクルーター」制度が07年度に創設(INでの検索請う)。これは高校や専門学校出身現役隊員(ハイスクールリクルーター)が広報官と一緒に母校に出向き学内で体験談を語るなどする募兵活動制度。防衛省の08年度版「ハイスクールリクルーター指定者名簿」では全国で650をこえる高校や専門学校の卒業生が登録されています。

【07年~ 小中高生の  体験入隊の急増】

教育法制の改悪の中で、学校への募兵の強化と同時に小学生・中学生・高校生の自衛隊への体験入隊が一気に増加。小・中・高生の総合学習・職場体験学習での体験入隊がそれです。06~07年で1353件から2087件。約21000人から約32500人に。1年間で1万人以上も増えています。

【08年 リーマン・ショックで入隊状況が激変 自衛官の内定取り消し】

防衛省は08年度の任期制自衛官の試験で20300人の受験者から8800人を合格内定しましたがこの年のリーマン・ショックの後4200人の内定を取り消しました。4000余名の任期制自衛官が深刻な大失業を前に任期を延長して隊内に残ったからです。任期のない曹以上の自衛官の募集でも倍率は4倍台です。
「実は他に就職したい民間企業があったんですが、それがダメで。…正直、いずれ海外の戦地に送られるかもしれないという怖さよりも、どこにも就職できないのが怖かったんですよ」(09年3月高卒自衛官の入隊動機)「戦地に行くよりも就職できない怖さ」での入隊。これが大恐慌下の青年労働者の現実と怒りです。
08年リーマンショックの現実は世界を覆い、大失業の嵐は隊内の自衛官をも直撃しています。

【自衛官との団結は職場の団結から始まる】

国鉄闘争全国運動を軸とする階級的労働運動の実践の中で兵士や元兵士との交歓を着実に前進させ階級の軍勢の強化に結実させていきましょう。(会員・岐部))
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