会報 第55号

Rise 第55号 2020年7月10日発行 Rise55号.PDF

Power To The People!

Power to the people
Power to the people
Power to the people

Power to the people, right on
Say you want a revolution
We better get on right away
Well you get on your feet
And out on the street
…………
(Written by John Lennon )

人々に力を
人々に力を
人々に力を、そうだ!

革命を起こすなら
今すぐ始めるよう
さぁ、立ち上がり
表に飛び出せ
…………
(Written by John Lennon )

(写真 2020年5月~6月。アメリカ。BLMで立ち上がる民衆。バリケードを築き、解放区をつくる。炎上する警察署。出動した州兵。連邦軍は撤収した。コロナ・パンデミック下、闘いは進む。)

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腐りきった安倍政権を打ち倒し、命を守り社会を変えよう!

東京西部ユニオン(元自衛官) 杉橋幸雄

安倍を倒し、命を守り社会を変えよう!

 生き残る為に核軍拡を押し進める米中対立が朝鮮戦争の危機をも引き起こし、そのことがまた世界大恐慌を激しく誘発し、追い詰められている安倍政権は、監視国家化、宇宙作戦隊の新設、敵基地攻撃能力保有に公然と踏み込み、あくまで9条改憲を狙っています。こんな連中に人類の未来などある訳がありません!
 新自由主義のグローバリズムによって生み出されたコロナ危機を契機として、全世界で階級的覚醒が促進され、差別・分断され搾取・収奪されつつも社会を動かしている労働者民衆が、香港やアメリカをはじめとして世界各地で、そして中国においても、社会の根底的変革と団結・連帯を求めて立ちあがっています。日本でもデモやストライキが闘われ、「安倍やめろ!権力よこせ!」の新たな闘いが労働組合を先頭として始まっています。そうした最中、長期勾留されていた関西生コン労組委員長と副委員長の保釈を勝ち取ったことは、新たな時代を切り開く決定的勝利です。安倍の求心力は地に落ち、河井夫妻が買収容疑で逮捕され、まさに安倍打倒情勢です。
 感染第2波不可避のもとで、中小個人事業の倒産・失業・生活困窮者が続出し、大資本による新たな雇止め・解雇が追い打ちをかけ、一回限りの「10万円給付」では生活が成り立たず、疑惑まみれの「中小企業持続化給付金」の実施も進まず、「雇用調整助成金」の申請窓口も大混乱です。特効薬もワクチンもこれからで、感染第2波対策が求められる中で、医療・介護現場での雇止めも発生し、地震や台風が重なる事態です。問題は山積みですが、労働組合がはたすべき役割、国際連帯を掲げる階級的労働運動がはたすべき役割は実に決定的となっています。団結こそ力です!

(写真 5月24日 横須賀在日米軍司令部への要請行動)

戦争・改憲絶対反対!兵士と労働者の命を守ろう!
 『ライズ』前号で報じたように、3月24日、フィリピン沖で展開中の米原子力空母セオドア・ルーズベルトで兵士3人の感染が判明。4月12日時点で乗組員585人の艦内感染が判明し、翌日には兵士1人が死亡しています。同空母のクロジャー艦長は米国防総省と多方面に「感染拡大防止策」と乗組員の命を守る為に、大半の乗組員の下船と2週間の隔離措置を要求したところ、太平洋艦隊司令官はクロジャー艦長を解任したのです。しかし、同空母の全兵士は艦長解任に抗議し、解任された艦長を拍手で讃え感謝した一方で、艦長解任を主導したモドリー海軍長官代行は兵士や議会の批判が高まり、辞任に追い込まれています。
 5月24日、わたし達は横須賀中央駅駅頭での宣伝活動の後、横須賀の在日米海軍司令部司令官宛てに「要請書」を提出し、同基地の感染状況や感染者をどのようにケアしているのか等の情報の公開と、横須賀市と情報共有するよう要求しました。沖縄をはじめとして、東京・神奈川にも「出入国ノーチェック」の巨大な米軍基地が存在し、陸海空自衛隊基地も全国に存在しています。軍隊における感染防止対策の徹底と情報公開要求の闘いは、戦争・改憲に反対し、兵士と労働者の命を守る重要な闘いであり、労働者としての当然の権利です。
 軍隊は文字通りの「三密」で閉鎖的存在ですが、社会とつながっている以上、隊内感染を阻止することは不可能です。事実、在日米軍にも自衛隊にも感染者が発生しています。自衛隊では、5月4日までに陸海空3自衛隊で計13人が新型コロナに感染したと言われていますが、統括責任者である安倍も、各都道府県知事も野党も、隊内感染については一切言及していません。実に無責任です!

(写真 6月21日 横須賀中央駅頭での街宣行動)

戦争やめろ!命を守るために団結しよう!

 2017年の政権発足以来、米帝トランプは「米軍再建」を掲げ、国防予算の増額を押し進め、世界各地の駐留米軍の撤退・縮小を進める一方で、地上戦や紛争地域の軍事占領などを日本や韓国、欧州諸国などの「同盟国」に肩代わりさせ、米軍は核兵器の使用を含めた空爆やミサイル、AI装備のドローン攻撃などに特化させ、「宇宙軍」創設に踏み込んでいます。その核心は中国・ロシア・北朝鮮敵視に貫かれた核兵器の実戦使用(先制核攻撃)です。
 そうした中でのイージスアシュアの配備中止は迎撃能力の限界を突きつけられたからに他ならず、「住民の安全の為」は表向きに過ぎません。事実、18年の「大綱」と「中期防」によって、空中給油機やF35ステルス戦闘機の導入、無人偵察機や長射程の巡航ミサイルも、護衛艦「いずも」の空母化も、「陸自総隊」の創設や、南西諸島への自衛隊の配備、オスプレイも、ことごとくが米帝の「新軍事戦略」と一体となった日米安保の「核戦争同盟」への転換であり、敵基地攻撃能力の獲得です。自衛隊での「宇宙作戦隊」の新設はその典型に他なりません。それは「やられる前にやる」先制攻撃戦略への転換であり、完全な「専守防衛」の逸脱です。
 しかも、中東現地には総勢約460人の自衛官が派遣されています。防衛省幹部は「(感染拡大し)最悪の場合、派遣隊員の撤退も選択肢」だと語っていましたが、ペルシャ湾に面するバーレーンの多国籍部隊司令部に派遣されている隊員が、新型コロナに感染したと報じられています。中東現地も新型コロナ感染が拡大しており、直ちに、中東から全自衛隊を撤退させるべきです。
 核軍拡を押し進める米中対立が戦争の危機を激生し、安倍政権も戦争国家化・改憲に突き進み、沖縄辺野古新基地建設を強引に進めています。絶対に許せません!
 問題はそうした殺し合いの矢面に労働者・兵士が立たされていることです。こんな社会は根本からひっくり返さなければ、労働者も兵士も人間らしく生きて行くことは絶対にできません!世界各地で労働者自己解放の闘いが爆発しています。そして、元三等空曹池田さんの国賠控訴審闘争も始まっています。この闘いは自衛官を「使い捨て」にする安倍政権・自衛隊との闘いであり、戦争・改憲に反対し、自衛官と労働者の命を守る闘いそのものです。
 自衛官と家族の皆さん!戦争ではなく命を守るためにこそ、階級的労働運動のもとに団結し、腐りきった安倍政権を労働者民衆と兵士の総力で今こそ打倒しましょう!命を守り社会を根本から変えていくためにこそ団結を強化・拡大し、断固闘っていきましょう!
 (2020年6月)

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自衛隊は民衆を攻撃するのか?

ーBLMが突き付けた国内出動の是非ー

なんぶユニオン執行委員 大野八千代

BLMの核心

 2020年5月25日、米北部ミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性のジョージ・フロイドさんが偽ドル札使用の疑いをかけられ、弁明の余地も無いまま、白人警官に膝で頸部を8分以上も強く圧迫されて殺された。繰り返される警察による黒人惨殺に怒りは爆発、「Black Lives Matter(黒人の命は重要だ)」を訴えるデモが全米に拡大し、海を越えて世界中に拡がっている。BLMの核心は、単に人種差別や警察の暴力に対する批判ではない。アメリカ社会の根底にある黒人差別構造の撤廃を求める闘いだ。銃社会において、黒人は常に警察の暴力を警戒しなければならない。ミシガン大学社会調査研究所によれば、黒人の死因の第6位が警察による暴力だ。

国家の暴力装置としての警察

 アメリカ警察の歴史は、強制労働から逃亡した黒人奴隷の追跡・捕獲から始まり、人種隔離政策の推進、白人による黒人リンチ殺人の支援(黙認ではない!)、公民権運動の弾圧と続き、現代でも本質は変わらない。まさに、「国家の暴力装置」として、警察権力が存在する。1990年には国防総省が警察に武器を無償提供する「1033プログラム」が開始され、警察の軍隊化が進んでいる。米軍と警察の一体運用を視野に入れた計画だと考えられる。

(写真 6/1 ワシントンBLMデモ隊と対峙する警官隊)

 

米軍内でのBLMの高まり、軍の投入断念

 トランプは、抗議デモ開始直後から連邦軍投入を画策していた。武器を持たない市民に対し、軍隊化した警察と州兵を大量投入し、ワシントン近郊の基地に米陸軍を待機させた。抗議デモを利用して、
軍警一体運用の実地訓練を目論んでいたのではないだろうか。当初より、トランプは州知事が「暴動」を制圧できない場合は反乱法を発動し、大統領権限で各州知事の合意なしに軍隊を投入すると示唆していた。エスパー国防長官もトランプの意向に従い、州知事との電話会談で、抗議デモが拡大する街頭を「Battlespace(戦場)」と形容し、連邦軍投入を迫った。
 しかし、米軍の中でBLMの声が高まり始めた。
 Military.comによると、最初に声を上げたのはカレス・O・ライト空軍最上級曹長で、「私はジョージ・フロイドです」から始まる怒りの声明で、黒人航空兵が懲戒を受ける確率は白人の2倍だと訴え、軍の司法制度の見直しを求めた。デビッド・ゴールドファイン空軍参謀本部長は、「アメリカの路上で起きていることは空軍でも起きている。私達は、このことから逃げずに立ち向かう」と宣言した。黒人初の空軍参謀総長に決定したチャールズ・Q・ブラウン太平洋空軍司令官も、黒人差別について、「どうやって一緒に変化を起こせるか、あなたの考えを聞かせて欲しい」と、一緒に取り組もうと呼びかけた。
 BLMに連帯する訴えは米軍全体に拡がり、一般兵から将軍まで、次々と発せられる黒人差別撤廃を要求する声は国防総省にも届いた。同時に、マティス前国防長官やケリー元大統領首席補佐官、退役した米軍高官らも、トランプの軍投入を批判し始めた。誰もが沈黙することは共犯になると考え、行動した。軍の投入で事態がエスカレートすることを恐れた国防総省は、2つの動きを武器にトランプと対決。6月5日、連邦軍撤収を正式発表した。
 トランプと米軍、両者の板挟みで迷走し続けたエスパー国防長官とミリー統合参謀本部議長も、最後は米軍を出動させない意見を支持し、トランプは怒りのうちに連邦軍投入を断念。かくして、「米軍が自国民を攻撃、虐殺する」という最悪のシナリオは避けることができた。

(写真 6/3 ホワイトハウス前 デモ隊の前に立つ兵士)

(写真 6/7 ワシントン 撤収準備をする兵士)

「自衛隊の国内出動」

 このことと、日本は無関係ではない。60年安保闘争では、連日数万人のデモ隊が国会を囲み、岸信介首相は首都圏に2万人の自衛隊を待機させた。6月15日、全学連率いる学生デモ隊が国会に突入。機動隊との激しい衝突で東大生の樺美智子さんが殺された。学生の死への怒りで闘争は更に激しくなる。岸は自衛隊出動を要請したが、防衛庁長官の赤城宗徳はこれを拒否、自衛隊が国民の敵になることを回避した。69年国際反戦デーの新宿騒乱では、市ヶ谷、朝霞、練馬の各駐屯地で自衛隊が出動準備していた。戦車には催涙ガス放射機や機関銃が搭載されたが、国内出動は見送られた。
 抗議デモを「平和的」とするか、「暴徒化した」とテロリスト扱いするかは、国家権力の思惑次第だ。何万人も集まれば、扇動する者や破壊行動をする者もいるだろう。一部を切り取り全体がそうであるかのように見せ、治安出動を狙うことは可能だ。何が真実か。意図的に与えられた情報で判断することは難しい。「自衛隊の国内出動」を、自衛官一人一人が真剣に考えることが重要だ。民衆を攻撃するとはどういうことか。憲法で保障された集会や抗議行動に対し、武力行使するとはどういうことか。もしも、総理大臣あるいは防衛大臣が憲法に違反する命令を下したら、自衛隊と自衛官は拒否できるのか。

戦争のための戦闘か、 戦争を止めるための戦闘か

 5月29日、新型コロナウイルス感染症に対応する医療従事者らに敬意と感謝を込めて、ブルーインパルスが都心上空を航過飛行した。河野太郎防衛大臣は、飛行決定のプロセスは「どうでもいい」と語らず、後日、自分の発案だったと明かした。防衛費を使ってサプライズを提供し、都心上空を自衛隊機が飛行することへの国民の反応を確認してから、「自分の発案」だと公表する。要領が良いというより狡猾に近い。自衛隊は戦闘力であり、防衛力であり、災害時は命と暮らしを守る力である。人々が自衛隊に抱く感情を国家権力は利用する。河野大臣が青空とブルーインパルスで国民の心を掴もうとしたように。
 いつか、戦争のために戦闘するのか、戦争を止めるために戦闘するのか、選ばねばならない日が来るかもしれない。BLMが突き付けた「自衛隊の国内出動」を、自衛隊のみならず、日本国籍を有する者すべての責任として考えなければならない。それが、沖縄戦と原爆投下の悲惨さを知る私たちの責務だ。

(写真 6/11 シアトル 解放した警察署前で集会)

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池田人権裁判に関わって

元、航空自衛隊(小牧基地)

池田裁判支援する会 近森泰彦

 2018年11月26日、名古屋地裁(民事第7部、前田郁勝裁判長)で判決が下された。裁判長は「原告の請求は棄却する」の一言を述べ退廷した。国の主張を全面的に認める判決。「車椅子裁判長」にたいして傍聴席から勇気ある裁きの期待があったが・・。

判決は原告訴え3つの要点を全面否定

 54頁に及ぶ判決文の末尾で裁判長は、「なお、前記認定事実によれば、本件事故後、原告は肩や首の痛みや不眠に悩み、帰国後にはさらに顎関節の痛みやうつ病、パニック障害等の症状にも悩まされるようになったのであり、本件事故が原告の人生にとって著しい悪影響を及ぼしていることは否定できない。」と心中の思いを述べている。ここまで云うなら何故だ!
という気持ちが募るばかりである。

 裁判長は判決理由書で

 ①米軍基地内でのマラソン大会参加は池田本人の決めたことで米軍や上官の関与はない。(隊員個人の判断で「自由」参加だったと強調)

 ②重篤な怪我をした後の手当に不足はない。(事実はほったらかし状態)

 ③帰国後、治療など十分な配慮を行った(治療妨害、配転、隊内のパワハラ野放し、退職に追い込んだ!)と国の主張を支持。
 原告と弁護団は判決報告会で控訴を決意、名古屋高裁にたたかいの場は移った。(2020年1月28日、控訴理由書提出)

 振り返えると綱渡り的な支援運動だった。最初の弁護団の不始末を引き継ぎいだ現弁護団、長期に
わたる弁論組み立て協議(原告、被告、裁判官)を経て法定弁論にこぎつけた。法廷で鋭く国側を追い詰めた高山俊吉団長、加藤寛崇、秋田光治、増本陽の弁護団の活躍は傍聴者にひしひしと伝わってきた。

 初回の控訴審法廷が来月7月2日(木)14時から名古屋高裁1号法廷で開かれる。多くの方に傍聴をおねがいしたい。いきなり結審、次回判決ということも考えられる。安倍政権下、戦争する国へ変貌しつつあるなか、裁判官の姿勢が問われる。

 池田裁判は国・自衛隊(雇用責任者)の自衛官に対する安全配慮義務を問うたたかいである。半世紀近く前、青森の陸上自衛隊基地の自衛官が自動車整備作業中に大けがをして裁判で争い、使用者(国、自衛隊)に「安全配慮義務」という責任があるとする判決を勝ち取った。この判決はその後、全ての労働者に広げられ(広げた!)企業の使用者に安全な労働環境づくりの責務を課し、1972年に労働基準法から分離した労働安全衛生法の主柱となっている。

 パワハラや過重労働(これはいつもワンセットだ!)で自死される労働者は今も後を絶たない。私は「NPO愛知働く者の健康センター」で20年あまりボランテイアを続けてきたが安倍政権の労働法制改悪によって過労死は見えにくくなってきているが減りそうにはない。こういう文脈でみれば池田裁判は一自衛官にとどまらず全ての労働者の安全にかかわるとても大事な意義をもっている。

 すこし脇道に逸れるが裁判支援運動の経緯についてふれておきたい。池田さんは2012年9月、国に損害賠償を求め名古屋地裁に提訴しました。同年12月、第1回口頭弁論前に旧知の弁護士から支援組織づくりを依頼されました。支援者を増やし、法定傍聴呼びかけを広げながら翌年8月に「世話人会」を当該の辯護士とともに立ち上げ支援する会発足につなげました。

 裁判を憲法擁護、戦争反対などに短絡させず人権を守る闘いとして位置付け、自衛官の闘いで勝ち取った「安全配慮義務(1975年最高裁判決)」を生かすなどを決め、私が共同代表につきました。その後、支援要請オルグ、入会呼びかけなど活動を広げていきました。支援する会世話人会(役員会)の議事録は2015年4月の第18回(2015・4)まで手許に残っています。この間、東海合同労組(坂野委員長)から池田さんに対する働きかけがあって最終的には池田さんは労組のバックアップを受けて彼らが主導する裁判に移っていきました。この経過は私たちの支援する会メンバーにすべて伝え判断をゆだねました。会員はほとんど退会しました。私は裁判の意義を重んじて役員有志による運動はその後も継続してきました。東海合同労組の坂野委員長、小林書記長とは連絡を取って裁判支援の共同活動を行ってきました。私どもは傍聴席を埋めることに力を入れてきました。

 この間、池田さんは権力の仕組んだ策略に囚われて二度ほど逮捕され、収監される事態もありました。「権力」の恥も外聞もない行為だと思っています。支援する会として裁判毎に防衛庁の東海防衛支局に出向いて公平裁判申し入れを続けてきました。自衛隊中部情報保全隊小牧情報保全派遣隊一等空尉から「池田さんを調べています」という手紙と名刺が郵送されたり、同隊の「三等空佐ΟΟ氏に気をつけてください」という別便が届いたりしました。このような経過はありましたが、東海合同労組が果敢に取り組んできたことは評価しています。

 自衛艦がホルムズ海峡周辺のひろい海域で警戒・監視活動を始めました。この地域はアメリカの狡猾な介入によって民族間の友好が粉々に砕かれ、戦争の火種が埋め込まれて何時火がついてもおかしくありません。

 2004年2月、自衛隊イラク派遣違憲裁判が名古屋地裁に提訴されました。(会代表、池住佳憲さん)第一次提訴1262人、第2次提訴1101人、合計2363人の原告による裁判が始まりました。その後も第3次にと、全国から参加される方が後を絶ちませんでした。「差止NEWS(さしどめニュース)」は2004年5月の1号から2009年3月、21号まで充実した臨場感のある編集で裁判の進行を伝え続けました。歴史的な資料集です。2008年4月17日、名古屋高等裁判所(青山裁判長)は「現在イラクにて行われている航空自衛隊の空輸活動は、(中略)武力行使を禁止したイラク特措法2条2項、活動地域を非戦闘地域に限定した同条3号に違反し、かつ、憲法9条1項に違反する活動を含んでいることが認められる」と判じました。「政府と同じ憲法解釈に立ち、イラク特措法を合憲とした場合」であったとしても、空自がイラクで行っている空輸活動は憲法違反、法律違反であると断罪しました。(ニュース19号)

 池田裁判をこのような時代背景と文脈の中で押さえておくことが大事だと思います。

 東海合同労組のかたがたとお付き合いも長くなり今は「関西生コン労組弾圧を許さない東海の会」でともに活動しています。最近、池田さんが資格を生かして仕事を始めたと聞き喜んでいます。長い間、怪我に苦しんでこられたことを思うと仕事をつづけながら普通の労働者として暮らしていかれるよう心から願っています。 以上 (2020年6月)

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コロナ危機情勢下の内乱と革命情勢

滝山

 人類が初めて直面している新型コロナ危機下、新自由主義攻撃を最先頭で推進し、搾取と収奪、格差と貧困、差別と分断を極限にまで世界で拡大してきたアメリカ帝国主義の足元で新自由主義への怒りが、激しく、広く、深く爆発している。これらへの怒りと歴史的にも根深い人種差別と人権剥奪への怒りがコロナ危機と結びつき、一気に、全社会的に爆発している。
 黒人虐殺事件を導火線に全世界で爆発しているBLM運動(黒人の命を奪うな!)は、確実に米軍兵士内にも拡大し、その力は米国防総省やトランプをも無視できないところに追いこんでいる。
 ワシントン州シアトルでは住民や抗議デモ参加者により自治区宣言が発せられた。しかもアメリカという「民主主義の先頭を走る国家」で起きているという事態そのものが、内乱であり、革命情勢である。トランプが軍隊による鎮圧を強行すれば、労働者民衆の怒りはさらに燃え広がり、米軍内の反乱に発展するのは確実である。トランプと一握りの支配階級はその「現実」の前に震え上がったということだ。
 日本でも安倍政権の改憲と戦争国家化を阻止し、支配階級の思惑を破綻させている。その端的な現れがイージス・アショア配備のNSC(国家安全保障会議)の撤回決定だ。安倍政権に配備を断念させ、撤回にまで追い込んだ実力は、配備反対運動と住民の非和解で粘り強い闘いの貫徹である。闘いの形態は異なるが、本質的には、BLMなどアメリカの労働者民衆の粘り強い闘いと同様であるといっても過言ではない。粘り強い、非和解の実力闘争が貫徹された結果である。配備撤回に追い込んだ闘いは、それは同時に日帝・安倍政権の対中・対北戦争を射程に入れた日米一体のMD(BMD)戦略や、改憲と戦争国家化の攻撃(安倍戦略構想)を根底で粉砕しているといえる。河野のブースター問題の釈明は安倍政権の破綻を塗り隠すものでしかなかろう。

米中戦争を見据えた米海兵隊の再編戦略

 一方、新型コロナウイルスの感染拡大が米軍の「動的戦力運用(DFE)」の本格運用を危機にさらしている。DFEは18年米国防総省が公表し、国家防衛戦略に盛り込まれた米帝トランプ政権の戦略である。対中(露)戦争を見据えた「長期的かつ戦略的な競争」に臨むとされ、国内外の固定化された部隊配備を見直し、「予測不可能な形」での部隊運用を目指す。敵対勢力に米軍動向の予測を困難にさせ、有利な状況を作り出す目的が明示されている。核心は敵のミサイルと戦略爆撃機の攻撃や宇宙・サイバー攻撃を回避し、先制的に敵基地を戦術核で攻撃するという戦略である。04年以来グアムに配備していた戦略爆撃機も米本土から運用する戦術に転換した(4月)。航空機に関してはドローンや無人航空機を倍増し、航空部隊は減らす。戦車大隊も削減する。
 ポイントは「海兵沿岸連隊(MLR)」の創設である。MLRは沿岸や離島での戦闘に特化した部隊。1800~2000人ほどの規模を予定し、連隊は3部隊からなる。MLRの車両は機動性が高いJLTV軽戦術車や水陸両用車が配備され、他に巡航ミサイルを搭載した高機動砲兵ロケットシステムやロケット砲を搭載した無人車両も配備される。自衛隊の南西諸島への配備と一体で中国軍を第一列島線内に封じ込めんとする部隊だ。だが米軍は、空母ルーズベルトの乗組員4860人の6割に新型コロナの抗体が確認されているように機能停止の壊滅状態。
 安倍は敵基地先制攻撃力の「保有は憲法の範囲内」と言明し、21年9月までの改憲を押し出している。コロナ危機に乗じた日帝独自の「国家戦略」の見直しである。見直しの核心は、「敵基地攻撃能力の構築」と「戦術核武装化」である。労働者民衆と兵士の団結と実力で阻止しよう!
 労働者自己解放の事業は、労働者自身の行動で実現できる!

会報 第54号

Rise 第54号 2020年05月10日発行 Rise54号.PDF

コロナ感染で隊内反乱 艦長(大佐)が決起!

(写真 米空母「セオドア・ルーズベルト」(乗組員 4860人)で、955人が新型コロナ感染(4/27現在)。 クロジャー艦長は3月末、米軍幹部に宛てた4ページの文書で、艦内で加速度的に感染が広がっていると指摘し、「我々は戦争中ではなく、兵士らが死ぬ必要はない」として、大多数の乗組員を下船させて隔離する「断固たる行動が必要だ」と訴え、解任された。
 米空母「ロナルド・レーガン」でも感染が拡大しているといわれている。)

イラク派遣で負傷 池田自衛隊裁判・控訴審支援を!

命と生活を守ろう!

兵士の団結で胎内暴力といじめをなくそう!

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コロナ情勢に立ち向かい、労働者・兵士の団結で命と生活を守ろう!

東京西部ユニオン(元自衛官)杉橋幸雄

未知のウイルスが突きつけているもの

 「世界のサプライチェーンの中核」中国に端を発した新型コロナウイルスの感染が全世界に広がり、4月29日現在、感染者数は312万人を超え、死者は21万人を超えて増えつづけています。中国・武漢の封鎖は既に解除され、韓国や台湾は落ち着きを取り戻しつつあり、医療崩壊を起こしたヨーロッパやアメリカも「感染拡大のピークは越えた」と言われていますが、油断はできません。米・トランプ大統領は「経済再開」を叫び、支持者らを煽っています。絶対に許されないことです。しかも感染は、アフリカ大陸や難民キャンプ、南アメリカ・アマゾン原住民などにも広がっています。日本は医療崩壊の真っただ中であり、リーマンショックを遥かに超える世界大恐慌が激しく始まっています。ただならぬ事態です。
 資本も生き残りに必死であり、あらゆるしわ寄せが労働者民衆に押し付けられ、軍隊をも巻き込んだ「命か金儲けか」をめぐる激しい攻防戦が、労働組合を先頭にして世界各地で闘われています。長期戦になると思います。覚悟を決め、古い価値観をぶち壊し、社会を根本から変えていく、その為にこそ団結しましょう!

生き抜くために団結し、安倍政権を倒そう!

 コロナの前から独法化・民営化・非正規職化が押し進められ、医療崩壊は既に始まっていたのです。しかも、「五輪優先」でPCR検査を阻んできたのは安倍政権です。4月7日の「緊急事態宣言」は、その責任を居直る許しがたい攻撃です。全国で怒りが大爆発し、追い詰められた安倍政権は4月16日、「緊急事態宣言」を全国に拡大しました。それは、全国の怒りを押さえつけ、政権危機を乗り切ろうとする「緊急事態条項」先取りの攻撃です。絶対に許せません!
そもそも、諸外国と比べ日本の感染症医療体制の脆弱さを見れば、「起こり得る最悪の事態は」予測できた筈です。しかし、安倍政権は「五輪優先」で早期の感染対策・経済対策を怠り、自らの失政のツケを非正規労働者や中小事業者、地方自治体に押し付けた。その責任は絶対に免れないし、責任を取らせなければなりません! 
 巷には巨大な怒りと不安・ストレスが渦巻いており、延命を策す安倍政権や資本と労働者民衆との闘いは、地方自治体をも巻き込んだ生き残りを賭けた激しい闘いに発展しつつあります。命と生活を守るために労働組合に団結し、現場で苦闘する労働者民衆こそが安倍政権にとって代わる。このことが切実に求められています。その決定的武器こそ動労千葉が闘い取ってきた「安全運転保安闘争路線」と「国際連帯」の地平だと思います。団結こそ力です。

(写真 ダイヤモンド・プリンセス号に派遣された自衛隊(NHK「クルーズ船 自衛隊は何をした?」より)

働く仲間を守り、医療体制の拡充と生活補償を!

 感染拡大が止まりません。人手不足・病床不足・医療物資不足の下で疲弊する医療労働者を守り、命を守るための検査・治療体制の拡充・実施は待ったなしです。
 感染経路不明者も無症状の感染者も増えており、一般患者か感染者なのかの見分けは困難で、院内感染や外来受け入れ拒否も相次ぎ、陽性患者が自宅療養を強いられるケースも発生しています。
 追い詰められた政府・東京都は、軽症・無症状感染者を新たな隔離施設へ異動させ、「接触8割減を!」と叫んでいますが、「休業補償」も「生活補償」もこれからです。
 4月下旬、ようやく新たなPCR検査所での検査が各地で始まり、軽症・無症状感染者の隔離施設の拡充も始まっています。しかし、現場からは「人手不足・医療物資不足。現場の負担を減らして!」との切実な声が上がっており、検査を求める患者も急増しています。現場で闘う労働組合の役割は実に決定的です。
 医療現場に限らず、人手不足の介護現場も尋常ではありません。しかも、マスクや消毒液不足も未だ解消していません。PCR検査への保険適用も、国家予算を投じた休業補償・生活補償もあまりに当然であり、もっと予算を拡充し、早急に実施すべきです。特に、仕事を失った非正規労働者やフリーランスに対する現金給付は急務です。
 現場からは「自粛要請は補償とセットでなければ意味が無い!」「対応が遅すぎる!」と全国で怒りが大爆発です。追い詰められた安倍政権は、「一世帯30万円給付」を「全国一律、一人10万円給付」に転換し、「地方創生臨時交付金」の使用条件緩和に追い込まれ、他方で「雇用調整助成金を拡充する」としていますが、現場からは「会社から自宅待機を言われたが、休業補償が無い」と労働相談が上がっています。冗談ではなく「黙っていたら殺される」事態です。労働組合に団結し、声を上げていきましょう!

(写真 ダイヤモンド・プリンセス号で防護服を装着する自衛隊員(NHK「クルーズ船 自衛隊は何をした?」より)

戦争やめろ!命を守るために団結しよう!

 報道によれば、米原子力空母セオドア・ルーズベルトや原子力空母ロナルド・レーガンでも複数の乗組員が感染したと報じられ、米国防総省は3月25日、海外での米軍の移動を60日間停止すると発表。韓国やフィリピンとの合同軍事演習も延期や中止に追い込まれています。ニューヨーク州などの医療現場には米軍の医療専門部隊が動員されています。また、フランス海軍空母シャルル・ドゴールでも感染者が発生し、乗組員全員に検査が実施されました。
 コロナ感染は自衛隊も例外ではありません。ダイヤモンド・プリンセス号での感染抑止対策に自衛隊の対特殊武器衛生隊を中心に述べ2700人の自衛官が動員され、軽症・無症状感染者の隔離施設への移動補助や配膳作業にも自衛官が動員されています。戦争をしている場合ではありません。自衛官と家族のみなさん!置かれている状況は一緒です。こうした緊急事態の中で、元三等空曹:池田さんの国賠控訴審闘争は自衛官の命を守る闘いでもあります。その闘いは、ますます重要性を増しています。命を守るためにこそ団結しましょう!
 労働相談も増えており、闘う労働組合こそが求められています。 安倍政権の「緊急事態宣言」を許さず、関西生コン労組に対する許しがたい弾圧を打ち砕き、改憲狙う安倍政権を労働者・兵士の団結で今こそ打倒しましよう!
 健康に留意し、命と生活を守るために団結を強化し、誰もが人間らしく生きられる新しい社会をめざして、断固闘っていきましょう!

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天があたえてくれた最後のチャンス

動労千葉執行委員 佐藤正和

 ライズ読者の皆さん、お久しぶりです。ライズ編集部から「木更津支部長への許せない攻撃、そして中労委の却下、関西生コン支部への不当極まりない弾圧など、絶対に許せない資本・国家権力の攻撃が激化していますが、これらと対決し打ち破る『路線と心意気』・・」という原稿の依頼を受けました。こたえることができるかどうかわかりませんが、仲間の力をかりて、今の自分の思いを書いてみます。

これが、「路線と心意気」

 動労千葉は3月13日から15日まで、木更津・花崎支部長への減給・強制出向処分撤回、ジョブローテション反対等を掲げ、20春闘ストライキを貫徹しました。花崎支部長への強制出向は、職場内での些細なトラブルという処分にもならない問題を取り上げ、しかも退職まで1年という中で、「本人のステップアップ」と称して職場から排除するという、組織拡大闘争の先頭に立つ木更津支部、動労千葉への組織破壊攻撃として行われました。絶対に許すことはできません。
 当該の花崎支部長は、「俺が木更津運輸区にいるのが邪魔だから出したって、あからさまに言っているようなもんだよね。ストライキをやって電車を止めて今の職場や社会の現状を変える。それを自分がハンドルを持ってできなくなるというのは、やっぱり悔しい」と、そして、「みんな動労千葉に結集してくれと言いたい。動労千葉は労働運動の王道を行って道を開いてきた。もちろん大変なこともあった。だけど、それで屈しない。自分たちが闘って道をひらく。扉っていうのはそうやって開くものだ。それが労働組合の本当の姿だし、労働者としての考え方だと思う・・世の中を変える、自分の生活を変える。自分自身を変えるきっかけが、動労千葉だ。絶対に道は切り開ける。声を大にして言いたい。すべての仲間は動労千葉に結集してほしい」と、不当な処分と配転攻撃に屈せず、みんなを鼓舞激励しています。

動労千葉魂の体現者

 これが「路線と心意気」です。彼は、国鉄分割・民営化阻止の1985年11月の第1波ストライキの時、スト破りを拒否して国労から動労千葉に結集しました。それから35年たつ今も、動労千葉魂を体現している男の一人です。
 自分は、こうした労働者を生み出した動労千葉という労働組合、その組合員であることに、ものすごく誇りを感じました。
 もう一人が、幕張支部の山田支部長です。自分の3つ上の先輩で、いつも怒られています。「子や孫の世代に、非正規職だけの社会を残してはならない」と、新自由主義の核心的攻撃である、外注化と最先頭で闘い、現在の動労千葉の屋台骨を作ってきた人です。
 その山田支部長が田中顧問に現在のコロナ情勢をとらえて、「天が与えてくれた最後のチャンスではないか」と、語ったそうです。もう、自分があれこれ言う必要はありません。深く胸に刻み、実践あるのみです。新型コロナの感染拡大は、パンドラの箱をあけたように、新自由主義の闇をあきらかにしました。世界中で、労働者が壮大な決起を開始しています。時代は変わる。この情勢に主体者として、今まで生きてきたことをかけて、この危機を「世の中を変える、自分自身を変える」好機としたいと思います。

中労委の暴挙について

 国鉄1047名解雇撤回をめぐる中央労働委員会闘争において3月18日、中労委は驚くべきことに一回の調査さえ行わず、一切の連絡さえなく、突然に却下・棄却の命令を送りつけてきました。
 調査も開かず、労働者の言い分を聞こうとさえしないーこれが「労働者の救済機関」であり、「労働者の団結権擁護」を使命とする労働委員会の姿でしょうか? 労働委員会制度の根幹を揺るがす暴挙です。30年を超える国鉄解雇撤回の闘いは、国家的不当労働行為の真実を完全に暴きだしました。JR不採用とした基準そのものが不当労働行為だったと最高裁に認めさせ、その基準の策定を斎藤英四郎JR設立委員長が指示し、設立委員会として正式に決定したことも突き止めました。国鉄改革法23条第5項では、「設立委員会が行った行為はJRの行為」と規定されています。中労委は国家的不当労働行為の真実に触れた途端、解雇撤回を認めざるをえなくなることを恐れ、事実調べ以前の調査さえ拒否してまで、真実を隠蔽しようとしています。

労働者の権利と未来かけ

 安倍政権のもう一つの改憲攻撃である「働き方改革」は、JRと関西生コン支部弾圧に見られる「労組なき社会」の労働委員会版です。集団的労使関係を基本とし、曲がりなりにも労働者の団結権を擁護してきたあり方を、根本から解体する攻撃です。多くの労働者の知らぬところで、尋常ならざることが起きているのです。
 これに対する闘いに労働者の権利と未来がかかっています。労働者の権利を根底からくつがえすこの攻撃に警鐘を乱打し、国鉄1047名解雇撤回闘争に、あらためて全力で決起しなければなりません。いうまでもなく、国鉄分割・民営化は戦後最大の労働運動解体攻撃でした。そして、社会の力関係、資本家階級と労働者階級の力関係が大きく転換され、2千万人を超える膨大な非正規職労働者が生み出される出発点となりました。動労千葉は、国鉄分割・民営化と闘ってきた者の責任にかけて、労働者の権利と未来をかけたこの闘いに全力で決起し、闘い抜く決意です。
 最後に、ライズ読者のみなさんへ。「闘うことはけっこう楽しいものだ、朗らかに闘おう!」、6・7国鉄集会であえるといいですね。では、また。 了

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新型コロナウイルスと軍隊

 滝山

新型コロナ情勢下 開始された兵士の反乱

 軍隊は新型コロナウイルスに脆弱な組織である。軍隊組織としての「集団性」、戦闘部隊としての「密集性」、狭い営内生活(特に空母や潜水艦)での「密閉性」という軍隊組織の基本形態が脆弱性に転化している。だが、この脆弱性を24時間・365日維持し、再生産しなければならないのが軍隊という組織だ。感染拡大を阻止するには、軍隊としての活動や訓練、異動、出張、家族も含む移動などの全行動を停止し、全兵士を個々に分散するしかないのである。これは軍隊しての「機能停止」=「軍隊としての死」を意味するが、「兵士の命」は、「軍隊の死(解体)」と交換する以外に守る事は出来ないのである。仮に兵士を分散・隔離したとしても軍隊組織そのものが社会とつながっている以上、隊内への感染を阻止することは、所詮、不可能である。軍隊での感染拡大は「軍隊の死」に至るだけではない。隊内感染が拡大すれば、兵士の反乱へと必ず、発展する。
 それはすでに始まっている。米原子力空母「セオドア・ルーズベルトは3月24日フィリピン沖での展開中に兵士3人の感染が判明した。4月2日の時事通信は艦内感染が150人から200人に達したという情報を報道した。4月27日の時点で乗組員4860人のうち、955人の艦内感染が判明している。米海軍は13日、感染した兵士1人の死亡を発表した。艦内死者は初めてだ。
 時事通信の情報源は3月31日、空母ルーズベルトのクロジャー艦長(大佐)が米国防総省と多方面に発した電子メールである。
 クロジャー艦長は、「空間は元来、制限されている」「感染拡大は進行、加速している」「断固たる行動をとる必要がある」「いま行動を起こさなければ、兵士という最も信頼できる資産を守れない」「われわれは交戦中ではない。水兵らは死ぬ必要はない」「配備された原子力空母の兵員の大半を下船させ、2週間隔離することは異常な措置にみえるかもしれない」だが「これは必要なリスク」だとして全兵士の下船と隔離・治療支援という艦長として当然な要求を発したのである。他方、米原子力空母「ドナルド・レーガン」はメンテナンス期間中で横須賀に停泊中であり、軍事展開できないうえに空母レーガンの兵士も感染している。これとは別に横須賀基地の海軍兵士の感染も判明していた。
 空母ルーズベルトの兵士の大半が下船すれば、コロナ情勢という不安定情勢下でインド太平洋軍配属の艦隊機能が制御不能に陥るだけではない。米帝・トランプはインド太平洋軍の軍事力そのものが停止する危機に直面する。
 31日、アクイリノ太平洋艦隊司令官は、「ルーズベルトが常時出動できる態勢を維持することが重要だ」と、艦長の要求を拒否し、4月2日、米国防総省はクロジャー艦長を解任する攻撃にでた。空母ルーズベルトの全兵士は艦長解任に怒りの抗議を態度で表明している。艦長解任を主導し、艦長の要求を「ばか過ぎる」(ママ)と一蹴したモドリー海軍長官代行への兵士や議会の批判が高まり、モドリーは辞任に叩き込まれた。下級兵士、士官だけではなく佐官クラスや将官の決起・反乱が不可避な情勢だ。 自衛隊でも熊本・秋田駐屯地の陸自隊員、統幕監部所属の海自幹部などが感染し、拡大は始まっているが、米軍・自衛隊ともに感染状況は軍事機密扱いである。

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解任されても…乗組員は拍手喝采

『・・・・ だが、艦内の受け止めは違ったようだ。3日には、解任されて空母を下船するクロジャー氏に向けて、何百人もの乗組員が「クロジャー艦長! クロジャー艦長!」と連呼しながら拍手喝采を送る動画がツイッターなどに投稿された。自らの立場よりも、乗組員の安全を重視した姿勢に感謝を示したとみられる。米メディアによると、クロジャー氏自身も感染が確認されたという。』(4・8朝日)

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(写真 4・13、新型コロナ感染で米原子力空母セオドア・ルーズベルトの乗組員が死亡。艦内での死者は初めてだ!4・27現在、クロジャー大佐を含む955名の乗組員の感染が判明している。)

スペイン風邪と米軍

 全世界で推定 2500万人、最近の研究では4500万~4800万人が死亡したスペイン風邪の第一波は、第1次世界大戦中の1918年3月初めに米カンザス州のファンストン陸軍基地から始まったとみられる。4月米帝は、欧州に大規模な米軍を送りこんだ。基地からヨーロッパ西部に到着した米軍兵士らがウイルスを運んだと考えられており、7月にはポーランドにまで感染拡大し、米軍によって世界中にばらまかれた。収束するまでに3年。致死率を高めた第2波と第3波による死者の約半数が20~40代。新型コロナとの闘いは続く。労働者・兵士は命を守り、生きるための全要求を国家と資本に突きつけよう!拒否するような資本・国家は打倒しよう!

(写真 病棟で治療を受けるスペイン風邪に罹患したファンストン陸軍基地(カンザス州)の兵士)

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国は約束を守らない!

控訴審で自衛隊のウソを暴きます!

元三等空曹 池田頼将

 自衛隊イラク派兵の任務で負傷し、その後、自衛隊からパワハラ・退職強要を受け、国家賠償裁判の控訴審を闘っている元自衛官の池田頼将です。

 昨年11月26日、名古屋地裁での判決には驚きました。「事故にあって重大な影響が出て大変ですね、でも国にはなんの責任もありませんから。裁判費用は払いなさい。」というものです。7年待ってこの判決ですか。
 2006年の事故ですが、その後の自衛隊の対応に問題がなければ、これほど長期に苦しむこともなかったと思います。どんなきつい任務でも自衛隊員は、上官の命には逆らえず、表立って不満も言えません。怪我をしても我慢というかいい顔をする。そういう都合のいい写真や同僚の証言を裁判で
は出してきました。しかし、全部本当のことを隠蔽するためのものです。仕事もできず、寝ることも、食べることも苦痛でした。また自衛隊の設備も不十分だったため、顎の損傷についてのちのちまで大きな影響が残ることになった原因を突き止めることができなかったということが真実です。

 新潟救難隊で私が後輩から暴行を受けながら、通信班をはずされてしまったこともそうです。いじめで有名な班に飛ばされて、重たい荷物を運ばされたり、日中一人で草むしりまでさせられます。ここでも、「みんな池田さんのためにしたこと」だとか「希望していたこと」のように自衛隊の嘘を認める判決でした。
 もともと、私が派遣されたイラク復興支援が大きな嘘でした。当時小泉政権は「非戦闘地域」での「復興支援」だから大丈夫だと言っていました。大丈夫というのは憲法違反ではない、侵略戦争への派兵ではないということです。また、自衛隊員に犠牲者を出さないということでもあったかと思います。しかし、サマワに基地をおいた陸上自衛隊も、隣のクウェートに基地をおいた航空自衛隊も、米軍と一緒に攻撃される状態になっていたのです。実際私自身も、宿舎地域での地雷の爆発などを経験しています。

 真実を隠して自衛官や労働者に「国のための犠牲になれ」という社会は間違っていることを学んできました。どの国も「国益のための戦争」を正当化しようとしますが、そこにあるのは労働者や民衆の利益とはかけはなれたものです。そのため、イラク戦争やアフガニスタンでの戦争に動員されたアメリカの兵士が今なお多くの自殺者を出しつづけ、苦しんでいます。日本の自衛隊員や家族の気持ちも同じです。私たちの犠牲が、「愛国心」の名の下に義務化されることはあってはならないと思います。
 裁判への傍聴とカンパありがとうございます。そして控訴審へのご支援をお願いします。

【お知らせ】

 名古屋高裁からの連絡で、5月12日開廷予定の池田さん原告の自衛隊国家賠償裁判が延期となりました。
 弁護団からは7月2日・7日・8日を提示していますが、高裁から返事がありません。期日が確定した段階で「闘う会」HPでお知らせ致しますので、傍聴をお願いします。
 《池田裁判をともに闘う会》

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池田裁判闘争に絶対勝利しよう

池田裁判をともに闘う会・会員D

 新型コロナウィルス感染症者が世界で312万人(日本で1万3千人)を突破し増え続けています(4月29日現在)。実際は既にこの10倍~12倍の人が感染していると推定されています。
 今から100年前の1918年~1921年のインフルエンザ「スペイン風邪」は、世界の1/3の人々が感染し5000万人以上の死者を出したと推定されています。革命と内戦(と感染症対策)を戦っていたボルシェビキの中にも「スペイン風邪」に罹る人が当然出て、中心的活動家であったスベルドロフは33歳の若さで亡くなっています。 
 当時7万3千人の兵士を動員し米英など他の列強が撤退してもなお、シベリア出兵を継続していた日本において、1918年と19年に「スペイン風邪」が2度猛威をふるい38万人の人々が亡くなっています。また日本軍は革命ロシアの労働者と日本の労働者の闘い(米騒動とストライキ、共産党の創立)によって敗北しシベリアから撤退しています。
 そして現在、100年前と同じように、戦争と貧困と医療崩壊を引き起こし感染症を蔓延させた張本人どもが、「緊急事態だ」「自粛だ」とのたまい、労働者人民の感染拡大を阻止し生き抜くための闘いを妨害し、戦争拡大と体制延命に突進しています。
 しかしながら今、「休ませろ」「100%の賃金補償を」「安倍やめろ」の「革命」の要求が、全労働者階級民衆の要求になろうとしていますし、ならざるを得ません。米核空母「セオドア・ルーズベルト」号の艦長は、米国防総省と対決し乗組員を退艦させる闘いをやりぬいています。軍隊反乱の気分が兵士の中に溢れてきているのではないでしょうか。皆さん、安倍やコロナに負けず、老いも若きも生き抜いて、革命をやりぬきましょう。

 前置きが長すぎましたが、池田三曹の闘いです。今回は、池田さん自身のアピールもあるので、私は池田さんの怒りと闘いが根源的なものであると感じている点を述べたいと思います。
 私は、名古屋地裁の裁判を傍聴して強烈な印象を受けました。それは国側の反対尋問に対する池田さんの回答の時でした。国側は新潟救難隊の木戸司令(前)と池田さんの関係について、メールを示しながら「『雲の上の人』というのは事実ではないでしょう」と卑劣に迫って来たのです。しかし池田さんは怒りこめて、軍隊の階級関係は絶対的なものだと国側の卑劣な落し込め策動を粉砕したのです。 
 池田さんは新潟救難隊(鮫田指令)の中で、何回も存在自体を抹殺させられるようなパワハラ攻撃を受けています。クルー長にも選任され「信頼できる隊員」とされてきた池田さんを公務災害療養期間が長引いているとの理由だけで一転して「問題隊員」扱いしたこと。通信班内で暴行(実質的集団暴行だ)を加えて通信班から追い出したこと。暴行事件の被害者である池田さんを鮫田指令や副指令、人事部、庶務部の責任者を含む基地幹部7人で事情聴取を行い暴行事件自体の抹殺をはかったこと。この事情聴取の時に鮫田指令は主張を曲げない池田さんに対して「お前を自衛隊にいられなくしてやる」と脅迫しています。池田さんはまさに「雲の上の人達」の集団脅迫にも屈せず、警務隊に暴行事件を訴え出て、自らの生存と権利をぎりぎりの地点で守り抜きました。池田さんは諦めてしまっても「当然」のような状態の中で「奇跡」のような闘いに何回も決起してきているのです。 
 池田さんの本物の怒りと本物の闘いに連帯しともに怒り、ともに闘い勝利しましょう。

会報 第53号

Rise 第53号 2020年03月10日発行 Rise0053.PDF

自衛隊の中東派兵に反対です!
木更津へのオスプレイ配備反対!
労働者の団結で新型肺炎をのりこえよう!
池田自衛隊裁判控訴審勝利へ

(写真  2・2護衛艦「たかなみ」派遣への抗議行動(横須賀ヴェルニー公園と海上から))

腐りきった安倍・自民党を今こそ打倒しよう!

労働者・兵士の階級的団結こそが命を守る!

東京西部ユニオン(元自衛官)杉橋幸雄

人間が人間らしく生きられる世界を創造していきましょう

 感染抑止の医療対策が追いつかず、「水際対策」に失敗した安倍政権は、2月25日、ようやくにして「新型コロナウイルス対策の基本方針」を発表した。
 「私たちは絶滅を前にしている。なのに、あなた方はお金と永遠の経済成長という『おとぎ話』を語っている。よくもそんなことが!」(19年9月、国連、グレタ・トゥーンベリさん)。ー私たちは、改めて彼女の必死の糾弾をしっかりと受け止めなければならないと思います。
 帝国主義にもスターリン主義にも未来はありません!新たに決起し始めた世界の青年達と共に、環境破壊・戦争破壊を食い止め、人間が人間らしく生きられる世界を、国境を越えた労働者階級の団結した力で創造していくべき歴史的転換点に起っていると思います。

核戦争の衝動強める没落米帝

 没落するアメリカ・トランプ政権は一昨年、イラン核合意から一方的に離脱し、今年1月早々、イランのソレイマニ司令官を殺害するという激しい戦争挑発を強行し、中東における核戦争の衝動を強めています。19年6月、米統合参謀本部が発表した「核作戦」という文書によれば、中央アジアと中東地域を担当する地域統合軍の作戦計画の中に戦術核兵器を組み込むということが具体的に検討され、「核兵器の使用は戦闘の展望を根本的に変え、紛争でいかにして敵を圧倒するかに影響する諸条件を作り出す」「核爆発後の放射線環境の中でいかに作戦を行うかが統合軍が直面する最大課題」だと言い切っています。これに続く8月、米帝は中距離核戦力(INF)全廃条約を失効させ、直後に地上発射型巡航ミサイルの発射実験を行い、今年2月には小型核弾頭搭載の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を実戦配備し、沖縄・本土への中距離核ミサイルの配備も計画中とのこと。核先制攻撃も辞さないという構えです。

安倍政権の自衛隊中東派兵は侵略戦争への決定的踏み込み

 そうした最中、安倍政権は全国の反対の声を押し切り、当該自衛官や家族の心配をも押し切って、国会審議もせず、世界で最も軍事的緊張の激しい中東海域に自衛隊(P3C,護衛艦)を派遣しました。絶対に許せないことです。
 政府が言う「調査・研究」は建前にすぎず、状況次第でいつでも自衛隊法に基づく「海上警備行動」へと切り替えることも明言しています。問題はこれにとどまらず、場合によっては15年成立の安保戦争法に基づき、米軍などの他国軍と共同作戦に自衛隊が武器をとって加わる事態すら起こり得るのです。この中東派兵は、これまでの安保政策をも逸脱する侵略戦争への決定的踏込であり、憲法違反にほかなりません。直ちに撤退すべきです。
 政府は「有志連合には加わらない」としていますが、バーレーンにある米中央海軍司令部に幹部自衛官を連絡員として派遣し、情報を共有すると言われており、ある幹部自衛官は「実情は(有志連合に)参加しているようなもの」「そもそも何者が相手になるかわからない任務でもあり、短期間で万全の準備は不可能」と漏らしています。そもそも、戦争を強引に挑発しているのはアメリカ・トランプではないのか!それに与しているのが安倍政権ではないのか!その矢面に立たされているのが現場自衛官なのだ!

大恐慌の激化と日本経済の崩壊

 さらに、「国際的なサプライチェーンの中核」「世界の工場」と言われる中国での新型コロナウイルスの感染者は7万人を超えて世界に広がり、中国では感染対策にあたっていた医師までも死亡し、死者は2200人を超えています。日本ではダイヤモンド・プリンセス号での「水際対策」の失敗が世界から厳しく批判される中、感染が全国各地に広がり、感染経路も不明瞭なまま、ついに死者もでてしまいました。街のクリニックでは新型コロナウイルスのウイルス検査ができず、患者の検査希望を断るケースが相次ぎ、各地でのイベントの中止やホテル・旅館のキャンセル、学校の臨時休校なども相次いでいます。大手企業は「テレワーク」を推奨していますが、それで済む労働現場ばかりではありません!
 また、消費増税強行のあおりで19年10~12月期の実質GDPは前期比1.6%減、年率換算で6.3%の大幅マイナスとなり、東日本大震災の時(年率5.5%減)を越える規模です。これに新型コロナウイルス感染の影響が重なり20年1月~3月期のマイナス幅が更に膨らむのは必至です。事実、2月7日、日本製鉄が20年3月期の連結最終損益が4400億円の大赤字の見通しを発表し、同時に、呉製鉄所(広島県呉市)は高炉の休止から閉鎖することが明らかとなり、和歌山製鉄所の高炉も2基のうち1基を休止することを発表しました。自動車業界も同様の事態であり「リーマンショックが起こった直後の09年以来の景気停滞に転じる恐れがある」とも言われています。給料など全然上がっていない労働者の生活破壊や地域経済破壊の規模は尋常ではないと思います。

戦場で殺し殺されるか、感染で殺されるか、職場で殺されるか!
改憲を狙う安倍政権を今こそ労働者民衆・兵士の団結で打倒しよう!

 「景気は緩やかに回復しつつある」等と嘘ぶいてきた安倍は、国会でも桜疑惑等でウソをつき、暴言をはき、黒川検事長の定年延長問題で居直り、原発再稼働を押しすすめ、辺野古新基地建設をゴリ押しし、「感染拡大の非常事態」をも利用して、あくまでも改憲を狙っています。とんでもないことです!
 当然にも安倍政権に対する怒りの声が全国で噴出し、支持率が急落してグラグラとなっています。しかし、体制を守ろうとすればするほど、どれだけ絶望的であろうと労働組合を解体し、労働者民衆・兵士を犠牲にして9条改憲で戦争のできる国へと大転換する以外に、資本主義・新自由主義の日本に延命の道はありません。
 問題は、あらゆるしわ寄せが現場労働者や現場自衛官に押し付けられているという現実です。「戦場で殺し殺されるか、感染で殺されるか、職場で殺されるか」こうした事がリアルに突きつけられています。「ふざけるな!あんな連中の為に殺されてたまるか!」という根底的怒りが全国で沸騰し爆発しつつあります。中東派兵を強行し、ウソと詭弁で延命を策し、あくまで改憲を狙う安倍政権を今こそ労働者民衆・兵士の団結で打倒すべき時です。池田元3等空曹の国賠控訴審の闘いも始まっています。国際連帯のもと関西生コン労組に対する許しがたい弾圧を打ち砕き、階級的労働運動、戦争・改憲阻止大行進運動を断固押し進めましょう!
 (※コロナウイルス関連の記述は、2月25日現在です)

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木更津市長はオスプレイ暫定配備容認を撤回せよ

動労千葉を支援する会・木更津

渡辺木更津市長の暫定配備容認は裏切りだ

 昨年12月25日、渡辺義邦木更津市長は防衛省に出向き、「暫定配備5年でどうでしょうか」と自ら進言し、陸自オスプレイの木更津駐屯地暫定配備を容認しました。「5年」は何の根拠もありません。防衛省にとって「努力する」というものでしかありません。
 そのわずか1か月前、渡辺市長は「暫定期間を示さなければ受け入れの判断はしかねる」(11月定例記者会意見)と表明していたのです。15回開かれた住民説明会ではすべての会場で「暫定は何年だ」「今でも騒音に悩まされている」と、周辺住民と全市の人々は怒りを表明していました。これに対して防衛省は「期間は申し上げられない」と一貫して回答を拒否していました。市長の受け入れ容認は、住民の意思を無視するとんでもない裏切りです。

陸自オスプレイの配備は宙に浮いている

 佐賀空港への配備は頓挫しています。防衛省は地元漁協や佐賀市との交渉は全く展望がありません。住民説明会で多かったのは「なぜ木更津駐屯地が最適なのか。他に候補地はないのか」という質問です。この質問に「ほかの候補地を挙げるのは防衛上問題がある」(防衛省)とふざけ切った対応です。滑走路や格納庫の状況など、グーグルマップを開けば誰でもわかります。
 「期間」を示せない防衛省にボールが投げられているのに、木更津市は「5年でどうか」と救いの手を差し伸べたのです。
陸上自衛隊オスプレイ17機の暫定配備がなぜ木更津駐屯地なのか。島嶼防衛を名目に佐世保・相浦駐屯地の「水陸起動団」を輸送するために、なぜ陸自オスプレイを1000キロ以上も離れた木更津駐屯地に置くのか?

改憲・戦争阻止大行進運動の柱にオスプレイ闘争を

 今年1月10日習志野駐屯地において、日米合同演習で降下訓練中の陸上自衛隊第1空挺団兵士が習志野高校の園庭に誤って降下しました。習志野第1空挺団は日本最強の部隊を誇り、毎年年初に「降下始め」というパラシュート降下訓練することを恒例としていました。それがこの数年、日米共同訓練として米軍が参加してきました。まさに日米の即応訓練です。
 1月12日津田沼駅頭のリレートークとデモが闘われました。参加した関東圏の反戦・反基地団体のみなさんは口々に「戦争が足元に迫っている」「一人の自衛隊員も死なせてはならない」と発言しました。横田基地と闘う人は「米空軍のオスプレイはハッチを開け、機関銃の銃口を下に向けて飛んでいる」と訴えました。もし陸自オスプレイが木更津駐屯地に配備されたら、間違いなく首都圏はオスプレイが飛び交い、共同訓練拠点になります。木更津駐屯地は戦争の出撃拠点になります。陸上自衛隊習志野第1空挺団と木更津第1ヘリコプター団は、発足以来、鹿野山周辺で共同訓練をしてきました。
 木更津駐屯地が沖縄海兵隊オスプレイの整備拠点であることを見れば、あらかじめ暫定配備は木更津ありきであったことは間違いありません。防衛省がオスプレイ17機を木更津に配備することは、防衛の範囲を逸脱し、日本を再び戦争する国にするものです。
この3月下旬にも部隊が発足されようとしています。絶対に撤回させましょう!。

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オスプレイの木更津配備と頭上に迫る危険

2・14オスプレイ学習会での頼 和太郎氏の講演より

オスプレイは敵前上陸のため

 2019年12月25日、木更津市長は、陸上自衛隊購入のオスプレイ17機の暫定受け入れを表明しました。「暫定期間とは?」「市民の安全な守れるような航空機なのか?」市長表明には根本的に問題点と認識の間違いがあります。 「なぜ木更津なのか?」ー具体的な回答はありません。「オスプレイの安全性は?」ー市長は「防衛省の説明に不合理な点はない」と言うのみです。

 当初自衛隊オスプレイは相浦の水陸機動団に近い佐賀空港に狙いをつけていましたが、佐賀空港建設当時の、佐賀県と漁協との間の公害防止協定覚書で自衛隊との共用を否定したいきさつと反対運動から、佐賀空港へのオスプレイ配備のめどが立たず、木更津を暫定使用するという動きになりました。
 「オスプレイ必要の根拠」として島嶼防衛ということが掲げられていますが、オスプレイの構造上の問題から島嶼の防衛には使えず、むしろ敵前上陸のためのものです。

(写真 米本土で訓練中の「日の丸オスプレイ」(海兵隊のホームページより))

オスプレイはオートローテーションが効かない

 木更津基地にかかわる危険性として、木更津は羽田への民間機の着陸経路にあたり、民間機の下を飛ばなくてはならず、より危険が増すことになります。場周経路の高度も、他の基地と比べて低く設定されています。
 しかしオスプレイはオートローテーションが効きません。オートローテーションが効かないオスプレイは、高度の低いところでの飛行は極めて危険なのです。防衛省の言う「オートローテーション」の実態は滑空であり、実際は滑走路のあるところにしか安全に降りれません。滑空率を2:1とすると、飛行高度の倍の距離に飛行場がなければ、安全に降りることができません。したがって、高度500メートル以下で有視界飛行するオスプレイは、木更津基地のフィールドから1㎞以内しか合法的に飛べないということになります。
 またオスプレイの飛行中に動力装置が故障して非常時の滑空をするシミュレーションをした場合、1トンの機体が時速130㎞で降りてくる(落ちてくる)のであり、無事な着陸は不可能です。
 航空法第81条(最低安全高度)で、航空機は国土交通省の定める高度以下の高度で飛行してはならないと定められており、自衛隊機であっても自衛隊法による適用除外は適用されず、最低安全高度を守らなければなりません。

オスプレイの構造的問題

①上記のようにオートローテーションが効かない
②氷結に弱い(そもそも重量と出力が合っていないので、条件が少しでも変化すると落ちる)
③「ヘリモード」でエンジンが真下を向き、まき上がったものすごい土埃が吸気口に入って墜落の危険性が増す
④プロペラの長さが短いので落ちやすい

 冒頭言いましたように、オスプレイ配備は離島防衛(島嶼防衛)のために必要だと言われていますが、そもそも離島に敵が来ることはありません。またオスプレイは離島防衛に何の役にもたちません。結局オスプレイは上陸作戦のためのものなのです。
 軍事での日米一体化の動きが強まっています。オスプレイの木更津基地暫定配備に反対していきましょう。

頼和太郎さん
リムピース編集長。1996年12月、米軍基地を抱える議員たちと「追跡!在日米軍リムピース」をたちあげた。
URL: www.rimpeace.or.jp

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新型コロナウイルス問題の本質は新自由主義の破綻

それをのりこえるのが労働運動・階級闘争

滝山

 新型コロナウイルス(COVID19・以下「新形肺炎」)の世界的感染・波及が帝国主義と中国スターリン主義の経済と政治体制を根底から揺がし、米中を軸とする戦後世界の崩壊を促進するものに転化している。新型肺炎は人類の英知でいずれ収束するであろうが、感染の拡大はこれからである。感染拡大の「山場はここ1~2週間」という安倍政権の見解は根拠がなく破綻する。。
 そもそも新型肺炎は1%の支配階級のみの利益を世界市場で貪りつくしてきた新自由主義・帝国主義と中国スターリン主義そのものが生み出したものである。医療システムの崩壊や社会の安全を無視・崩壊させてきた結果である。株やGDPの下落も必至だ。世界経済の不況・恐慌の深まりはこれから本格化する。労働者への解雇攻撃もすでに始まっている。
 中国国内では「有事対応」がとられ人民解放軍兵士が総動員されている。人民解放軍内部での感染拡大は必至で習近平を脅かしている。軍隊や監獄は集団生活を日常としている組織。しかも帝国主義軍隊(自衛隊)という組織の内部では、安全対策が無視され、真実も隠される。兵士や監獄・受刑者への感染の拡大が危惧される。
 世界は激変化している。そして激変は常に体制崩壊とその突破かけた「戦争か革命か」という時代に突き進む。今がその時代だ。そして戦争で犠牲になるのは常に労働者市民であることも歴史が示している。新型肺炎の感染者、犠牲者も弱者ら労働者に集中し、安倍政権の全国一斉休校という「知見なき政治的判断」で労働者の生活も破壊されている。そのような社会を変革するのが労働運動と革命運動だ。感染予防を強化しながら、今こそ労働運動の前進を!労働現場こそ新型肺炎と向き合い、生きるための戦場です。自衛隊員も隊内から労働者とともに闘おう。

感染の急速な世界的拡大

 感染状況についてみてみよう。昨年12月10日までの中国での感染例4人のうち最初の1人を含む3人の感染源が華南海鮮市場とみなされていた。だが最初の患者を診た中国・金銀潭医院の医師たちのリポートには無関係であることが記されており、感染源が1つではないことが示された。
 中国国家衛生健康委員会は2月28日、中国本土における新型肺炎の死者が2788人(※うち湖北省の死者は2682人)、累計感染者数は7万8824人(※うち湖北省の感染者は6万5914人)と発表した。要するに湖北省以外の中国での死者は106人、累計感染者は1万2910人である。いかに湖北省に集中しているかが判る。その原因は習近平子飼いの湖北省と武漢市のTOP(公安出身)が新型肺炎問題を「感染阻止」ではなく「治安問題」として対処したことが爆発的な感染拡大を許したのである。
 世界保健機関(WHO)は29日、「危険性評価」で世界全体を中国と同じ最高レベルの「非常に高い」に引き上げた。感染者の多い国・地域を見ると中国に次いで韓国が感染者2931人、死者16人。日本が同941人(うちクルーズ船705人)、死者11人。イタリアが同888人、死者21人。イランが同388人、死者34人。シンガポール感染者が98人。香港同94人、死者2人。米国の感染者が60人。そして仏(同57人)。独(同48人)と続き、世界に拡大している。

クルーズ船の感染拡大

 ダイヤモンドプリンセス号の船内感染状況は、客室待機(上陸拒否の隔離)を閣議決定した2月5日から、下船を認めた19日までに感染者は621人に拡大した。2・19から開始された乗客の下船は3日間で970人。国内では14日間の経過観察で陰性の60代女性が下船後、感染が確認され(栃木県)、その後、感染拡大が確認されている。アメリカでも陰性とされてチャーター機で帰国を認めた乗客から感染が判明。米疾病対策センター(CDC)は21日、米国人乗客約330人の内、18人の感染が帰国後に確認されたと発表。帰国時、すでに陽性が確認されていた14人もチャーター機で帰国した。これを事後に知ったトランプは、中間選挙で政権批判につながることを恐れて激怒したと報じられている。
 安倍政権のダイヤモンドプリンセス号の「上陸拒否・隔離}は、世界の科学者らから「海上の監獄」「新たな震源地」「ウイルスの培養器」「失敗した実験」「日本政府には防疫の概念はないのか」等の批判が相次いでいる。安倍政権には反論できない。

伊で非常事態宣言

 イタリアはコスタ・スメラルダ号の乗客6千人(内750人が中国から)、乗員1千人を検査後の1月31日、全員下船させ、翌2月1日、初の国内感染の確認で「非常事態宣言」を発した。
 韓国では2月19日の感染者は51人、それが4日後には10倍以上の602人に急増。これは大邱(テグ)の教会での集団礼拝での感染拡大が指摘されている。文在寅政権は「危機レベル」を「警戒」から4段階の最高の「深刻」に引き上げた。最高の危機レベルへの移行で文在寅は、集会や行事を禁止できるほか、航空機・鉄道などの運行制限、学校の休学措置、国内規制などの強権発動を可能にした。だが、イタリアの急激な感染拡大が示している事実は「非常事態宣言」などではなく、検査キットと検査体制の世界的構築、ワクチンの早期開発である。
 検査キット・ワクチン開発はこれからだ。 労働者の英知と団結、闘いで早期に必要である。

 日本国内では下船後の乗客は、隔離や医療機関の観察下には置かれていない。船内業務に従事した厚生労働省の職員、検閲官、医療スタッフは検査なしで下船し、通常業務や日常生活を送っていたという衝撃的な事実も明らかになっている。要するにその施設とその機能がないということである。
 安倍政権は1月27日、新型肺炎を「指定感染症」に閣議決定した。感染症法では感染力や重症度などに応じて1類感染症から5類感染症まで分類され、エボラ出血熱は1類感染症、新型コロナウイルスと同じコロナウイルスであるSARSやMERSは2類感染症に定められている。感染性や病原性の強い1類感染症、2類感染症は診療する医療機関も定められている。第2種感染症指定医療機関(351施設、1758床))、1類感染症と2類感染症を診療するのは第1種感染症指定医療機関(55施設、103床)となっており、さらに「未知の病原体による感染症」と認定された新感染症を診療する特定感染症指定医療機関は4施設、10床でしかない。安倍政権は、今後予想さる感染拡大に対処できる国内医療機関・施設を民営化政策で破壊し、破壊してきたことを示している。要するに決定的に不足しているという現実が示されている。

 国立感染症研究所は、通常ワクチンの開発には「年単位の時間が必要」という。新型肺炎のワクチン開発は新規の開発である。米国立アレルギー・感染症研究所は、1月28日の記者会見で「3か月以内にワクチンの効果や安全性を確かめるための臨床試験を始める」と公表した。ノルウェーに本部を置くグローバルな官民機関・感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)は1月23日、「3つの異なる研究チーム」が少なくとも1種類のワクチンの臨床試験を6月までに開始する計画であると公表したが、「全く新しい薬やワクチンを開発する場合、一般的に10年ほどの期間がかかる」ともいわれている。すでに4次感染の発生も報道されている。いずれにせよ研究・開発はこれからだということが示されている。社会を動かし、研究・開発に従事し、その中核を担っているのが労働者だ。 

戦争・改憲阻止へ

 支配階級による、隔離と封鎖、非常事態宣言、緊急事態宣言などの強権発動は、差別と排外主義を鼓吹する国家権力の全労働者への紛れもない分断攻撃だ。労働者の団結と、国際連帯で事態をのりこえていく力強さが求められている。安倍政権は新型肺炎を逆手に取り、「自衛隊明記」「緊急事態条項」の改憲衝動を強めている。これをも許さず安倍打倒へ、労働者の団結で新型肺炎の克服へ突き進もう。これは労働者階級にとって一つの闘いだ。

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イラク派兵で負傷、池田元3等空曹の国賠訴訟控訴審

池田裁判をともにたたかう会・東海 小林

(国は自衛隊員を使い捨てにしか考えていません。私と共に国のウソを暴いていきましょう! 5月12日、名古屋高裁に来てくださいね!)

 池田自衛隊裁判控訴審の日程が5月12日開廷と決まりました。現行憲法に自衛隊を明記する改憲の動きを阻む最前線の闘いとして、自衛隊を労働者の側に獲得する闘いとして控訴審闘争の勝利にむけての闘いは始まりました。
 今なお、自衛隊と国家による監視と裁判つぶしのなかにある原告の生きるための闘いとして、裁判闘争を支えともに闘っていきましょう。
 今回は、2月8日に原告池田元3等空曹、原告弁護団、私たちともに闘う会と支援する会の4者の呼びかけで開催された判決学習会の報告をします。
 増本陽弁護士は、「本件裁判は、控訴人の受傷から退職に至る一連の経過を通じて、海外派遣中の自衛隊員に対する安全保障の内容及び負傷した隊員に対する自衛隊の
対応を明らかにすることにより、今後一層拡大するであろう自衛隊の海外派遣の当否を問う裁判である。」と裁判の意義をまず強調しました。
 そのうえで、制定過程の政府見解などを精密に分析したなかで、「イラク特措法9条は、直接対応措置を実施する隊員とそれ以外の隊員を区別することなく、イラク特措法に基づき対応措置実施のために現地に派遣される隊員すべてについて、その安全を確保すべき規定であることは明かであ(る)」として、限定的に解釈した原審判決を弾劾しました。
 また、原告のマラソン大会が「公務に準じた状況下ではない」とした名古屋地裁判決が、「(池田さんの受傷が)官の支配下にあるが管理下を離れて公務に従事している場合に該当する」(公務災害調査書 乙11号証・43頁)という被告国側の決定をも根拠なく覆す違法認定であることを暴いています。
 そして、公務災害療養給付の打ち切り、原告に対する暴行と不当な配転、いじめなど一連のパワハラによる退職強要についても自衛隊の隠蔽に加担した原審判決を厳しく弾劾したいと控訴審の意義を訴えました。 
 参加者からは、弁護団による名古屋地裁判決批判の切り込みの鋭さへの賛意とともに、池田さん自身が控訴審で一連のパワハラや事件の隠蔽への怒りをぶつけて欲しいという声があがっています。
 安倍政権のもとで自衛隊中東派兵が強行され、自衛隊員と家族は大きな不安を抱えたままです。フクシマ原発事故でも、沖縄基地建設でも政府は真実を隠して責任をとろうとしません。
 池田元3等空曹が裁判に起ち上がったのは「国は平気で嘘をつく」ことへの渾身の怒りです。わたしたち労働組合も「資本家は平気で嘘をつく」ことへの怒りから池田さんの裁判に参加してきました。是非この兵士と労働者を結びつける運動に自衛隊員と家族がつながってほしい。戦争(紛争)・核武装をなくす真の国際連帯が実現するためには、労働者の国際連帯の力がもっとも大切であり、はじめて軍隊を必要としなくなる社会・世界が実現できる基盤もそのなかから生まれてくるのだと考えています。

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(写真  2・2護衛艦「たかなみ」派遣への抗議行動(横須賀ヴェルニー公園と海上から))

 

会報 第52号

Rise 第52号 2020年1月10日発行 rise0052.PDF

池田裁判不当判決弾劾! 控訴審勝利へ!

香港デモの全土化と中国スターリン主義の危機

 

(写真 オスプレイ暫定配備反対! 2019・12・1県民集会 木更津市で、県内の労働組合、市民団体ら2千名が集まった)

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自衛官にも人権や生存権がある!

人間が人間らしく生きられる社会を求めて

東京西部ユニオン(元自衛官)杉橋幸雄

池田元3等空曹の請求をすべて棄却

 イラク特措法に基づく自衛隊派兵の一環としてクウェートに派遣され、任務中に負傷した池田元3等空曹が国に損害賠償を求めた裁判で、名古屋地裁(前田裁判長)は、昨年11月26日、原告の請求をすべて棄却する反動判決を言い渡しました。絶対に許すことはできません。
 判決によれば、原告の池田さんの陳述をことごとく「信用できない」として退け、「イラク特別措置法9条は復興支援活動の対応措置を行うにあたっての配慮を求める規定」で「池田さんのマラソン大会への参加は公務に準じた状況下にあるとは言えない」として、負傷によって池田さんが肉体的・精神的にも打撃を受けたことは認めながら、国・自衛隊には一切責任はないと切り捨てたのです。また、暴力行為を伴う退職強要の事実も認定しませんでした。国家の事情で戦場に派兵された自衛官には「人権も生存権もない」と言うのか。ふざけるな!と言いたい。
 派遣先で池田さんは、任務の一環としての体力錬成の「マラソン大会」に参加中に米軍関係の軍用車両に跳ね飛ばされて負傷したのです。米兵と共に数十人の自衛官も走者として参加していました。 しかし、現地自衛隊は具体的な安全対策を何も施していませんでした。にもかかわらず、国・自衛隊側は「米軍主催だったから」「イラク特措法は、そこまでの安全配慮義務を負っていない」と居直り、裁判所もこれを踏襲したのです。断じて許せません!原告の池田さんと弁護団は即刻控訴し、新たな闘いを開始しています。

 「判決」を前にして池田さんは「国家の都合で戦場に送りながら、犠牲になっても泣き寝入りさせられてきたのが自衛官です」「裁判を始めたのは、国が隊員に嘘をついて私のように怪我をしても隠してしまう、自殺者の事も隠蔽されてしまう、こうしたあり方が今後も続けられてはならないと思ったからです」と述べています。

(写真 ろうそく革命 韓国2016年10月)

 改憲は侵略戦争への道

 自衛官の皆さんに問いたい。安倍政権が狙っている憲法9条に「自衛権」「自衛隊」を明記したら「安心して戦場に赴く」ことができますか? わたしたちは9条改憲も戦争も絶対反対であり、絶対に阻止する覚悟です。言うまでもありませんが、9条改憲がなされたら日米安保同盟のもと地球上どこでも派兵は必至です。そして、
すべての国民に「国防」が義務化され、学校での「国防教育」や公務員に対する「募兵業務」も公然と強制され、「徴兵制」も必至です。戦争に反対することが「憲法違反」となってしまいます。そんなことは絶対にあってはなりません。

 9条改憲前でさえ「海外での実任務」が1990年の「湾岸戦争」を契機としてペルシャ湾への掃海艇の派遣や、陸自のPKO派兵、イラク派兵(名古屋高裁では違憲判決)などの「海外出動」が増えています。さらに、安倍政権による2014年7月1日の閣議決定と翌年9月の安保戦争法の成立により、国の都合で海外の危険な戦場・戦域に自衛隊が派遣される機会が格段に増えており、その為の実戦訓練も激しさを増しています。これに加えて、災害派遣も増えており、慢性的な人手不足のもとで任務を遂行する自衛官の皆さんにのしかかるプレッシャーやストレスは尋常ではないと思います。だから、自衛隊志願者が激減し、パワハラが横行し、自衛官の自殺者数も増えているのではありませんか。

池田自衛隊裁判と改憲阻止の闘いはひとつ

 危機にかられた安倍政権・防衛省は、2018年10月、自衛官の採用年齢の上限を28年ぶりに変更し、従来の26歳から32歳へと大きく引き上げました。けれど、これで問題が解決すると思いますか? さらに安倍政権は、中東に「調査・情報収集」との名目で自衛隊を派遣しようとしています。しかも、国会承認は不要とされ、河野太郎防衛相の判断で実施されると言われています。「しかたがない」と思いますか?

 池田自衛隊裁判の判決を持ち出すまでもなく、国や安倍政権は現場で苦闘する自衛官の人権や生存権など微塵も考えていません。むしろ、政権の延命・大資本の延命が第一と考えているのです。都合が悪くなれば自衛隊の「日報隠し」、公文書の隠蔽、改ざん、破棄が常態化し、「桜を見る会」の招待名簿と大もとの「データ」を破棄し、早々と国会を閉会して逃げたではありませんか。国政を預かる当の安倍政権は公職選挙法違反・政治資金規正法違反の疑いについて「説明責任」を果たしていません!こういう連中が「閣議決定」でやりたい放題をやっているのです。絶対に許すことはできません!
 9条改憲は国のかたちを根本から変えるとんでもない攻撃です。絶対に阻止しなければなりません!日本を「戦争をする国」にしてはなりません!池田自衛隊裁判に勝利することと9条改憲阻止の闘いは一体です。自衛官とその家族の皆さんに心から呼びかけます。「国益」の為に殺しても殺されてもなりません!人間が人間らしく生きられる社会をめざして団結して共に闘いましょう!

(写真 ロシア革命-行進する赤軍兵士 1917年11月)

戦争ではなく革命を

 2020年、「戦争か革命か」の歴史を分かつ巨大な階級決戦が国境を越える形で始まっています。「戦争ではなく革命を!」その最焦点こそ東アジアであり、国際連帯を積み重ねてきた日本の階級闘争であり階級的労働運動に他なりません。
 安倍政権に対する根源的怒りが全国で沸騰し、爆発しつつあります。2020年の年頭にあたり、「労働者民衆に国境はない!」「労働者階級(プロレタリアート)の解放は、労働者自身の事業である」このマルクスの言葉をしっかりと胸に刻み、断固として闘い抜いていきたいと思います。(1月1日)

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池田自衛隊裁判 控訴審へ!

国賠請求棄却弾劾 中東派兵と一体の暴挙

池田裁判をともに闘う会

名古屋地裁 国・自衛隊の責任を免罪

 2006年にクウェートの米軍基地に派遣され、基地でのマラソン大会に参加して負傷した元航空自衛隊3等空曹の池田頼将さんが「十分な治療を受けられなかったため身体的、精神的苦痛を受けた」と国に損害賠償を求めた裁判で11月26日、名古屋地裁(前田郁勝裁判長)は請求をすべて棄却する判決を出しました。
 そもそも、2003~09年のイラク・クウェートへの自衛隊派遣そのものが違憲です。そのうえでこの反動判決は、安倍政権の改憲攻撃と一体であり、原告の主張を認めれば自衛隊の海外派兵はすべて破綻するという巨大な危機感が根底にあるということです。

(写真 記者会見で「納得できない」と話す池田さん)

「公務災害ではない」と切り捨て

 判決によれば「イラク特別措置法9条は復興支援活動の対応措置を行うにあたっての配慮を求める規定」で「池田さんのマラソン大会への参加は公務に準じた状況下にあるとは言えない」として、国側に安全配慮義務違反はなかったと判断しています。
 同様に現地で受けた治療も適切だったとして、負傷によって池田さんが肉体的・精神的に打撃を受けたことは認めながら国・自衛隊には一切責任はないと切り捨てたのです。
 イラク特措法9条の安全配慮義務の規定がマラソン大会には及ばないとしたことや、その後のけがの増悪にも責任は負わないとしたことは大問題です。これは、大幅に遅れたものの池田さんの負傷を公務災害として治療の責任を自衛隊自身が認めてきたこととも矛盾します。表向き復興支援を掲げながら現地で米軍支援を行ってきた航空自衛隊は、隊員を送り込むときには、「石ころにつまずいても公務災害」としてきたからです。 特別公務員としての自衛隊員には厳格な服務規律や職務専念義務(自衛隊法52条、57条、60条等)が課せられており、国の安全配慮義務もより厳格でなくてはならないはずです。万全の対策によって負傷等を防止し、万一負傷した場合にはその増悪を防止するために最善の対応をする必要があるのです。判決はそれを真っ向から切り捨てました。〝負傷しようが、死んでも文句を言うな。自己責任だ〟と言っているのです。

 池田さんは「責任を隠蔽(いんぺい)したがっている自衛隊の言い分を、裁判所がそのまま受け入れたら現場の自衛隊員はどんどん追い込まれます」「判決は治療をめぐる不備やいじめを容認し、精神面での安全配慮義務を踏みにじるものであり、このまま終わらせるわけにはいかない」と控訴して闘う考えで、一層の支援を訴えています。
 弁護団は「法廷で主文だけ読み上げて理由に触れることができないことに示されるように、この判決は国民の手でもう一度裁かれる必要がある」「事実認定や判断の誤りについての精査はこれからだが、イラク特別措置法9条の解釈によって自衛隊と国の責任をなかったことにする政治的な判決だ」と原告とともに控訴する方針を固めています。

(写真 愛知県庁前で池田自衛隊裁判の支援を訴え)

控訴審の勝利へ池田さん支援を

 傍聴には60人を超える支援者がつめかけ法廷に入りきれませんでした。報告会の参加者も30人を超え「マラソン大会も含めて派遣中すべてが安全配慮義務だったはず」「池田さんが勇気を持って立ち上がったことで国を追い詰めてきた」と判決を批判する声、池田さんを激励する声が続きました。 安倍政権は、国会承認が不要な「調査・研究」の名目で、海上自衛隊の護衛艦とP3C哨戒機の中東への派兵を国会閉会中に閣議決定し、派兵を強行しようとしています。池田さんの裁判は、日帝の中東侵略に真っ向から立ちはだかる闘いでもあります。池田さんの闘いをしっかり支えるために、裁判費用カンパと池田さんへの激励をお願いします。

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池田3等空曹の派遣されたアリ・アルサレム基地(クウェート)は戦場そのものだった

池田裁判をともに闘う会・会員D

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全自衛官の人権と生存権を踏みにじる判決

 名古屋地裁判決(=2019年11月26日。以下判決)は、事実認定を誤り、違法な暴論で池田元3等空曹の人権と生存権を踏みにじった。24万全自衛官に対して、「自衛隊に歯向かうな、自衛官に生存権などない。お前たちは国家のために死ね」とする判決だ。
 判決は、派遣された自衛隊の「安全の確保」を定めた《イラク復興支援特別措置法》9条に基づく安全配慮義務を「対応措置を実施するにあたっての配慮を求める規定」と切り縮め、違法な認定を行った。
 判決は、「マラソン大会は米軍の主催で、自衛隊は参加する自衛官の安全を確保する義務を負っていなかった」と意図的事実誤認かつ違法な認定を行った。また、「米軍は安全対策をとっていた」と意図的に事実でない認定をした。
 判決は、大型バスにはねられて重症を負ったにもかかわらず、適切な治療が不可能だった現地の医療体制と(敵性証人の)山室証言さえ無視し、「現地で適切に治療されており、直ちに帰国させなければならないものではなかった」と、意図的に事実ではない認定をした。 さらに、症状固定認定判断の明確な誤りを認めなかった。
 最大最悪のパワハラとランク付けされている暴力行為を伴う退職強要の事実も認定しなかった。同様に最悪のパワハラである本人の意に反する配置転換(警務隊通報に対する報復)のパワハラと退職強要の事実も認定しなかった。

《イラク特措法》と違憲の空自活動に触れられず

 判決は、《イラク復興支援特別措置法》と「復興支援」活動に全く触れることができなかった。また、名古屋高裁の違憲判決(2008年4月17日)にも、違憲の空自活動についても、全く触れることができなかった。
 池田元3等空曹のマラソンの際のケガの根本原因は、憲法違反の《イラク復興支援特別措置法》とその実施、憲法に違反して米軍と武器弾薬を空輸していた空自の活動全体の中にある(自衛隊は、米軍基地を借りて違法空輸活動の拠点とし、自衛隊員が生活し、イラク人民を攻撃していたという事実)。米軍基地の共同使用に伴う米軍と自衛隊の矛盾、安保と憲法の矛盾した実態の中で生起したのだ。
 現にサマワはイラク人民から恒常的に攻撃され、デモに包囲され、路肩爆弾を仕掛けられ、イラク特措法に基づく「対応措置」は不可能になり、撤退する以外なくなって撤退した。同じくアリ・アルサレム基地もイラクとクウェート人民の包囲の中にあり、07年にはゲリラ攻撃を受けている。

放射能に汚染された戦場の基地‐アリ・アルサレム空軍基地

 池田元3等空曹が派遣されたクウェートのアリ・アルサレム基地はイラク国境に近く、放射能による汚染がすさまじい。1991年の湾岸戦争では、米・英両軍が、クウェートとイラク南部で、95万個(約320トン)の劣化ウラン弾を使用した。イラク特措法制定過程では、米軍が指摘した汚染情報を川口外務大臣(当時)は無視・隠ぺいした。「非戦闘地域」ということも、「石につまづいて転んでも公務災害」ということもウソだった。それどころか被曝を不可避とする高濃度放射能汚染地帯に、事実を隠蔽して自衛隊兵士を派遣したのだ。
 さらに、空自は同基地を拠点に、Cー130H輸送機3機で、イラクのバグダッド、タリル、アルビルにある飛行場に、武装した米軍兵士と物資、国連機関の人員、人道復興支援物資、陸自の人員と補給物資などを空輸していた。期間中の輸送回数が821回、輸送人員が4万5千人、輸送物資重量は673トンであり、その内輸送人員の63%の27300人が武装した米兵だった。
 アリ・アルサレム基地は、イラク侵略戦争の文字どおりの出撃拠点であり、戦場そのものだった。ここに派遣された池田元3等空曹たち自衛隊兵士の任務、生活―そのすべてが戦場の中にあった。「レクレーション」の名目のもとで行われたマラソン大会も例外ではない。
 池田自衛隊裁判は、戦争の不条理と国家のウソ・ペテンを暴露している。「イラク戦争の真実」は池田元3等空曹の存在と闘いの中にこそある。控訴審を、池田元3等空曹の人権と生存権、そして全自衛官の人権と生存権をかけたものとして闘っていこう。

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【Stray Soldier】のブログより May 13, 2006

※Stray Soldier-陸自第10次群でイラクに派遣された。「普段は空挺隊員」(ブログ文中より)

クウェートからイラクへ

 クウェートからイラク・サマワまでは、自衛隊のC-130輸送機を使用して、クウェートのアリ・アルサレム空軍基地から一路、タリル米軍基地に移動、そこから陸路(車両機動)によりサマワまで移動することになる。
 アリ・アルサレム空軍基地に行く途中、イラク戦争後に放置されたと思われる多数の戦車、榴弾砲が道路脇のゴミ捨て場のような場所に放置されていた。周りにはフェンスを張り巡らされ、クウェート軍が管理しているようだったので、そばまで行って見ることはできなかったが、これらの放置品を見ることによって自分が今、戦場にいるんだという生々しい実感がわいてくる。
 (キャンプ)ヴァージニアから車両で1時間ほど走るとアリ・アルサレム空軍基地へ到着する。アリ・アルサレム空軍基地ではイラク軍が使用していただろうMIGの格納庫に、これまた生々しい空爆の爪跡が残されていた。おそらくバンカーバスターのような爆弾によるピンポイント爆撃の跡であろう。これこそまさに戦争の生々しい傷跡であり、本当にこの地で戦争が行われていたんだと実感することができる。

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香港デモの全土化と中国スターリン主義の危機

滝山

香港デモ、香港区議選・「民主派」が歴史的な勝利で圧勝

 新自由主義に対する怒りが韓国、香港、チリ・南米、米欧、中東イスラエル・イランでも労働運動が爆発し、青年・労働者民衆の怒りは世界で爆発している。これが2020年代の基調である。
 香港デモの中国全土化も避けられないであろう。香港区議選は452議席中、民主派が85%に達する388議席を獲得し、歴史的な勝利をおさめた。改選前、議席の約7割を占めていた親中派は大敗し、両派の立場は完全に逆転した。1997年の中国への返還後、民主派が過半数を取ったのは初めてである。投票率は前回2015年の47%をはるかに上回る71%。中国返還後に実施された立法会(議会)選、区議選においても過去最高である。林鄭月娥率いる香港政府と中国スタ・習近平に真っ向から「ノー」を突き付け、警察の「暴力」追及や普通選挙実施など6項目を掲げ、警察の暴力と対峙・対決しながら抗議を続けてきた学生・青年のデモ活動が、香港労働者市民を獲得し、共に決起していることが示されている。
 各種世論調査では、香港市民の6~7割程度がデモに同意し、その多くが「暴力的な抗議行動」にも理解を示している。選挙結果はその世論調査とも一致する。
 しかし選挙後初の記者会見でも林鄭月娥は学生・労働者市民の要求に応じる考えを示していない。
 区議選前の11月18日、「自由のために!青年の未来のために!命をかけて闘う!」「自由がなければ死もいとわない。仲間たちよ、逮捕も死も恐れるな」。理工大に残った学生らは「絶筆」と称した声明を出した。
 声明は「血と涙を流して学校を悪魔の侵入から守った。何の罪になるのか!」と警察権力・政府と中国・習近平への怒りを噴出させた。11月4日、習近平は上海で林鄭月娥と会見し、香港デモに対し「暴力」での「制圧」を指示した。これを機に抗議活動への暴力的圧力を一段と高め、警察の発砲や大量逮捕、民主派議員の逮捕に踏み込んだ。
 18日未明、学生らが占拠していた香港理工大学に警官隊が突入。大学は「戦場のようになった」(香港メディア)と報じており、18日朝までに「重傷4人含む16~84歳の少なくとも24人が負傷」し、病院に搬送された、とメディアは報じた。
 警察権力は「抵抗」をやめなければ「実弾発射」を行なうと宣言し、実際、実弾3発を撃ち込み、大量の催涙弾発射と放水車での攻撃を続けた。学生は負傷者を出しながら火炎瓶と投石で徹底応戦し、警察の装甲車を実力後退させ、放った矢が警官のふくらはぎを射抜き、警官を後退させた。
 11・20は、理工大で1230人以上が逮捕されている。出てくる者はだれかれ構わず逮捕し、救護活動の学生・労働者まで逮捕した。20日現在で学内には「数十名」が籠城し抗戦している。林鄭月娥と警察は、「最後まで抵抗する学生は全員、暴動罪で逮捕する」と宣言した。だが学生・デモ隊はひるまずに闘った。学生らは「投降しても未来はない。死か、闘うかだ!」と壮絶な決意を表明している。

怒りは『国家と革命』の問題として爆発

 2019年10月23日、逃亡犯条例改正案が正式に撤回された。だが、抗議行動はより非和解的に激化し、拡大した。そもそも学生・労働者市民の抗議運動は、6月9日に起きた100万人規模の平和的デモと、同12日に起きた無許可デモ参加者に対する香港警察の暴力的弾圧=催涙弾発射、実弾の発射(11日)という暴挙から本格化した。抗議行動は7月上旬から「5大要求」へと非和解化し、発展した。10月以降は、香港警察の解体や、同月に施行された覆面禁止法が抗議行動の炎に油を注いだ。香港高等法院(高裁)は11月18日、覆面禁止法は香港基本法に「違反している」との判断を下したが、高裁は22日、政府の一時的取り締まり要求を受け入れ同法規則を29日まで有効との決定を下し、取り締まりを強化した。
 高裁の「違反決定」に対して中国の全人代常務委員会は、「全人代常務委だけが違憲判断できる」と香港に司法介入している。 
 デモ隊の原動力は、香港警察の暴力への怒り、青年、労働者民衆を無視し、問答無用で法案成立を強行する香港政府と中国・習近平への怒りである。
 まさに『国家と革命』の問題として怒りは根底的に爆発する。

(写真 周梓楽さん虐殺に抗議してデモを闘う学生と労働者(2019.11月8日 香港)-燃える世界の闘い-)

若者一人ひとりがリーダー

 抗議行動の根底にあるのが1997年の香港返還以降、徐々に拡大した階級矛盾、格差の拡大、政治システムへの怒りの爆発である。

 (1)周知のように1997年香港返還。鄧小平は、経済都市・香港の独自性を損なわずにゆるやかな形で中国の主権下に置く「方策」を打ち出した。香港人に中国の制度を押し付けず従来の社会体制を50年間保証し(一国二制度)、「香港人による自治の実現(港人治港)」を押し出した。

 (2)「一国二制度」は、その後10年間の世論調査では、「順調」ととらえている数字を示した。2008年に香港大学が18~29歳の青年を対象に実施した世論調査では、自分を「中国人」と考える人が30%近くで、「香港人」と考える青年は約23%である。

 (3)だが中国が台頭した2010年代に入ると中国・習近平の動向が変わる。
 要するに習近平の鄧小平的方策からの転換である。香港では返還前にうたわれた、行政長官の普通選挙による選出などの改革は行なわれず、経済の対中国依存を背景に、中国政府からの政治・メディア分野への介入が強化された。また香港行政長官は「北京の操り人形」といわれ、統治権力は中国政府の出先機関である中連弁(中央政府駐香港連絡弁公室)が掌握し、「港人治港の理念」は形ばかりであることが香港社会ではっきりしてきた。

 (4)2014年、学生・労働者の不満と怒りが爆発し、行政長官の直接選挙による選出を求めた学生運動・雨傘革命が起こる。15年には、反中国的な書籍を出版していた関係者5人が中国の治安当局により中国内地に連れ去られた銅鑼湾事件が起き、さらに、香港独立派や急進的民主派の立法会議員の資格剥奪事件など、「一国二制度」の形骸化を示す出来事が多発した。

 2019年の香港大の世論調査では、自分を「中国人」と考えている青年は27%にまで減少し、「香港人」と考えている青年は過去最高の75%にまで達している。 要するに、わずか10年で青年層の「中国スターリン主義離れ」が激しく進行している。それに拍車をかけたのが「逃亡犯条例改正案」である。
 中国政府による香港支配をより強化させるという怒りが学生・青年、労働者を先頭に香港社会全体を包み込んだ。200万人を超える怒りが行動で香港政府と中国・習近平に叩きつけられたのである。
 各種世論調査では、香港市民の6~7割程度がデモに同意し、その多くが暴力的な抗議行動にも理解を示している。「運動に明確なリーダーが存在しない」と報道されているが、若者一人ひとりが社会変革をめざすリーダーと化している。

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中国・習近平、香港への「全面的統治権」拡大を決定

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中国軍が障害物撤去 初の街頭展開、デモ隊けん制か―香港 (JIJI.COMより)

 

(写真 【2019 年11 月16 日23 時46 分】16日、香港で清掃活動を行中国人民解放軍の駐留部隊【AFP時事】)

 【香港時事】香港に駐屯する中国人民解放軍が16日、デモ隊が残したバリケードや障害物の撤去などの活動に参加した。公共放送RTHKが伝えた。人民解放軍の香港駐留部隊は昨年10月も台風後の清掃に加わったが、6月に大規模デモが起きて以降、街頭に展開するのは初めてとみられる。デモ隊をけん制するとともに、香港市民の反中意識を和らげる効果を狙った可能性もある。
 人民解放軍の数十人は16日午後、九竜地区の駐屯地から外出し、近くの路上で復旧活動に参加。そろいのTシャツと短パンを着用し丸腰だった。路上のブロックや鉄柵などを路肩に片付け、スコップやほうきで小石を除去した。
 RTHKによると、駐留部隊は「自発的参加」を主張し、香港政府は「(駐留部隊の)協力は求めていない」と明らかにした。一部の民主派議員は香港基本法などに反していると指摘し、「市民に解放軍を慣れさせ、徐々に解放軍の行動を合理化することを意図している」と非難した。

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 中国共産党は香港デモの最中の10月28日から31日、第19期中央委第4回総会(4中総)を開催した。最終日に「中国の特色ある社会主義制度の堅持と改善、国家統治体系と統治能力の現代化推進における若干の重大な問題に関する決定」を採択している。
 「決定」は「一国二制度」について言及し、「『一国』を必ず堅持することは『二制度』の前提・基礎」であり、「『二制度』は『一国』に従属」し、そこから派生するものであって、「『一国』の中に統一される」と明記している。
 さらに「『一国二制度』のデッドラインに挑戦する行為はどんなものであっても絶対に許容しないし、国家を分裂させる行為はどんなものであっても絶対に許容しない」とした上で、以下の方針を示している。
※下記「中央」とは、党中央の指導下にある中央政府や全国人民代表大会(全人代=国会)などの中央国家機関を指す。

 (1)基本方針として、

①「 愛国者を主体とする香港人による香港統治、マカオ人によるマカオ統治を堅持する」。
 ここでいう「愛国者」とは、親中派を指す。つまり、民主派などが長官になったり、立法会の過半数を民主派が占めたりすることを認めない方針は不変であるとの宣言である。習近平の1期目中の2014年の雨傘運動の時と同様、いわゆる「真の普通選挙」を導入する気は毛頭ないということだ。

②「中央が(中国)憲法と(香港・マカオ)基本法に沿って特別行政区に対して全面的統治権を行使する制度を整備する」とある。
 中央の「特別行政区に対する全面的統治権」は2014年、中国政府が「香港白書」で初めて出した概念で、基本法には書かれていない。要するに、これが法律の上位にある党中央の重要文書に明記されたことで、「一国二制度」の枠組みは基本法を改正しないまま、「一国を強め二制度を弱める」形で実質的に修正されたことを意味している。

 (2)そしてこの基本方針への取り組むべき課題・政策としては、

①「中央の特別行政区行政長官・主要当局者の任免制度とメカニズム、(基本法で規定された)全人代常務委の基本法解釈制度を改善し、憲法と基本法が中央に与えた各種の権力を法律に沿って行使する」。
 要するに中央が香港に対する統治権の行使を容易にするため、長官人事に対する中央の影響力や全人代常務委の香港に対する司法介入を拡大するということだ。全人代常務委は基本法の解釈権限を持っている。香港各界を代表して長官を選ぶ選挙委員(1200人)選出方法を改悪し、親中派を増やし、また親中派の中でも習政権に従わない財界系の委員を減らすなど構成を変えて中央の指示が確実に実行されるようにするという狙いだ。

②「特別行政区で国家の安全を守る法律制度と執行メカニズムを構築、整備する」。これは香港基本法23条に基づく「反逆」「国家分裂」「外国政治組織との連携」などの政治活動の禁止とそれに実効を与える法と暴力の構築である。

③「行政長官が中央政府に責任を負う制度を整備する」。
 香港基本法43条は、長官は中央政府に責任を負うと規定している。これに関連する「制度の整備」を指しているが、中央は昨年の2月、香港政府に対し、「香港民族党」の活動禁止に支持を表明し、その上で、禁止措置に関して報告を求める異例といえる「公式書簡」を送った。今後、報告義務=中央による統制強化の制度化を狙っている、ということ。

④「香港・マカオ社会、特に公職者と青少年の憲法・基本法教育、国情教育、中国史・中華文化教育を強化し、香港・マカオ同胞の国家意識と愛国精神を強める」。
 これは12年に香港政府が導入を断念した「国民教育」の復活を意味する。「香港人も中国人らしく振る舞え」「世界第2位の経済大国になった偉大な祖国・中国を誇りに思え」という排外教育の強制だ。

⑤「外部勢力が香港・マカオの問題に干渉し、分裂・転覆・浸透・破壊活動を行うのを断固として防ぎ、抑え込む」としている。
 「外部勢力の影響の排除」である。いうまでもなく外部勢力とは米帝である。上記②の政治活動の禁止立法が実現すれば、香港政府は「外部勢力」との結託を理由にして反政府運動や香港の民主独立勢力への規制強化が可能になる、ということ。
 香港政府は、中央からの指示または圧力を受けて、「国家安全条例制定」、「国民教育導入」、民主派を排除する長官「普通選挙」の導入、「逃亡犯条例改正」を試みながらもことごとく失敗してきた。 さらに、今回、デモ取り締まりのため、超法規的な緊急条例(緊急状況規則条例)まで発動し、逆に大きな反発を招いた。いずれも香港人の政治意識や感情を無視した強権と強硬路線の結果だが、4中総会の「決定」はこの路線を一段と強化するもので、火に油を注ぐことになるのは明白である。
 香港では、「雨傘運動」をきっかけに民主派から分離する形で「本土・自決派 (本土派と自決派)」と呼ばれる反中勢力が台頭している。この勢力は「一つの中国」に反対もしくは懐疑的という点で、「一つの中国」の枠内で民主化を目指す伝統的な民主派とは大きく異なるのであろう。本土・自決派(特に本土派)は警官隊との衝突も辞さない街頭行動を重視している。いうなれば「香港民族主義者」である本土派は中国ではなく香港を自分たちの「本土」と見なし、組織によっては香港独立を主張している。民族主義というより民主主義の徹底を追求する「自決派」は香港の「民主自決」を唱えている。
 習近平は香港デモに対して青年・労働者が求める改革の道とは文字通り真逆の徹底暴力による鎮圧の道を選択し、決定している。これが中国・習近平スターリン主義の本質であり、反労働者性だ。

(写真 教育労働者を先頭に3万人のデモ(2019.10月21日 米シカゴ)-燃える世界の闘い-)

(写真 「関西生コン支部弾圧許すな!」(2019.11月16日 大阪・西梅田公園) -燃える世界の闘い-

(写真 150万人の歴史的ゼネスト(2019.12月5日フランス)-燃える世界の闘い-)

香港デモは、近い将来、反帝・反スタ革命へ進まざるをえない

 仮に香港理工大が警察暴力で制圧されたとしても、デモは区議選の歴史的大勝を経て再び噴き出す。それは「4中総」の決定・方針から見ても不可避である。選挙後、すでに80万人のデモが行われている。香港デモ鎮圧に向け今後の中で、人民解放軍または人民武装警察部隊の暴力が行使された場合、香港革命の炎はさらに、一段と高く燃え盛り、その炎は世界の青年・労働者から支持され、闘いが中国本土に拡大するのは不可避であろう。香港デモへの暴力的鎮圧は1989年の天安門事件のときよりもはるかにハードルは高くなっている。人民解放軍がデモに対し戦闘服ではなくTシャツと半ズボンでしか登場できないところにそれが現れている、といえよう。

(写真 地下鉄運賃の値上げに反対し、武装した国家憲兵による暴力的弾圧に立ち向かう学生たち(2019.10月18日 チリ)-燃える世界の闘い-)

中国スターリン主義の「一帯一路構想」の目的

 「一帯一路構想(2013年)」は没落米帝主導の「世界秩序」に対抗する中国スタ主導の「世界秩序」の構築を目的としており、その秩序構築の中には、海外展開のための「軍事インフラ」、つまり、中国人民解放軍が使用する港、空港、鉄道・道路などの確保も入っている。中国は一帯一路構想の「デジタル・シルクロード(DSR:Digital Silk Road)」化に向けたインフラ建設の動きを強め、次世代「5G」をめぐり米帝と死活を賭けた争闘戦を激化させている。南中国海・東中国海の人工島建設と軍事拠点化は一帯一路構想と一体である。

 (1)一帯一路構想についての解釈はさまざま出ている。同構想は、米帝主導の世界秩序に対抗する中国スタの「国家戦略」である。そもそもスターリン主義は帝国主義の世界支配という「世界秩序」を前提にして、その秩序の枠中で、一方では労働者の決起を暴力的に抑え込み、経済的・軍事的に発展・台頭してきた「発展途上国」(米帝ニクソンからオバマ政権までの規定)である。
 李向陽(中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院院長)は、一帯一路構想とは「古代シルクロードを原型とし、インフラによる相互連結を基礎とし、多元的協力メカニズムと『義利観』(論語)を特徴とし、運命共同体の構築を目標とする発展主導型の地域経済協力メカニズムである」と定義し、そして中国の「価値観と理念を諸外国と共有する」ことにあると規定している。
 従来の「地域経済協力メカニズム」では、通常、インフラ整備による関係国間の相互連結を前提とはしていない。「貿易と投資の自由化」をその中核的な目標としている。
 要するに、一帯一路構想はインフラ事業・整備・建設をとおして「相互連結」を強め、沿線国の経済成長を促すだけではなく、沿線国間の貿易・投資自由化をも促進していきながら、中国の価値観と理念を共有する構想である。そのためには「各国の事情」に合わせて「異なる協力方法」を採ることになる。つまり、「多元的協力メカニズムを構築できる」というのが一帯一路構想の「突出した特徴」として強調されている。「白い猫であれ、黒い猫であれ、ネズミを捕ればよい猫だ」(1962年7月)という鄧小平の理念と通底しているということ。

 (2)「義利観」について
 これは「一帯一路」の中核的な理念とされている。「義利観」は中国儒教が掲げた「治国の理念」。「義」は理念・道義・倫理。「利」は利益・互恵・「ウィンウィン」。孔子をはじめ、歴代の儒教らは、「利」よりも「義」を優先すべきとの基本理念を強調してきた。中国の指導者は儒教文化の「義利観」を継承・発展させ、「国際交流に応用」し、「中国の特色ある経済外交の理念」としてきた。「義利観」に則ることは、中国が経済的・軍事的台頭を実現するための「中国の責任」としている。

 (3)一帯一路構想が最終的に目指すのは、「責任共同体、利益共同体」を土台とする「運命共同体の構築」である、としている。
 要するに中国スターリン主義による「世界秩序」の構築である。中国スタが掲げる運命共同体という目標は、その内包するものも外延するものも、資本主義・新自由主義的な従来のものの超越を目指している、といえる。「一帯一路」における「五通」(政策面の意志疎通、インフラの相互連結、貿易の円滑化、資金の融通、国民間の相互交流)を例にとると、インフラの連結や貿易円滑化、資金の流れの強化にとどまらず、経済分野以外を含む「政策協調」や労働者民衆の「心を互いに通い合わせる」ことにも言及している。
 習近平は2017年1月18日、スイスで「人類運命共同体を共同構築する」と題する基調演説を行なっている。その演説で、人類運命共同体構築という偉大なプロセスを共に推進し、対話と協議、共同構築と共有、協力とウィンウィン、交流と相互参考、グリーン・低炭素を堅持し、恒久的に平和で、普遍的に安全な、共に繁栄し、開放・包摂的な、クリーンで素晴らしいバラ色の「世界を築く」ことを主張した。また「平等な扱いを受け合い、互いに話し合い、互いに理解を示し合うパートナー関係を築くことが、運命共同体を実践する主要な方法であり、公正・公平で、共に建設し、共に享受する安全な構造を築くことが、運命共同体を築くうえでの重要な保障」である、としている。この「人類運命共同体構築」というプロセスにおいて一帯一路構想は「世紀のプロジェクト」として位置付けられている。

 (4)中国ではエネルギー・プロジェクトが海外での一帯一路関連の建設および投資の大部分を占めているが、エネルギー部門以外にも、輸送部門における一帯一路関連の建設プロジェクトや商品への投資の重視を押し出している。
 これは、エネルギー供給を確保し、海外との商品貿易と輸送の接続性を改善・確保するという中国スタの長年の野望と合致する。
 2013年10月から19年6月まで、現在の137ヵ国すべてに関係する9500万ドルを超える一帯一路案件を集計すると、建設プロジェクトは4320億ドル、投資総額は2570億ドルとなっている。商業的および政策的理由から、一帯一路では建設が投資を上回っている。要するに投資ではなく、建設が一帯一路の主要な経済活動になっている。これは一帯一路構想と一致している。
 一帯一路諸国は開発途上国で、「収益性の高い資産をほとんど持たない」から商業面では、買収する額が少なくなる。政策面では、中国の海外非営利建設推進は国有企業内の「過剰設備問題の解決」を目的に利害を貫徹している。国有企業は、一帯一路の枠組みの内外を問わず、グローバルな契約の圧倒的多数を担っている。国有企業を失敗させたくないという中国の姿勢は、肥大化した企業にビジネス・プロジェクトを提供する必要性を生じさせ、ひいては世界的な建設プロジェクトの継続的な流れを生み出している。
 だが、過去数年のデータと比較すると、2019年上半期の一帯一路建設プロジェクトの件数は40%減少し、資金量はほぼ140億ドル減少している。この3年間、上半期においては平均83件の建設プロジェクトがあった。しかし、2019年の上半期には58件しか報告されていない。要するに2018年6月から2019年6月までに新たなパートナー諸国として62カ国が加盟しているが、建設プロジェクトとしては伸びていない、ということ。原因は中国経済の後退と一体で資金不足が壁になっていることを示していると考えられるが、「国家戦略」としては長期戦略として構想されている。

(写真 学生と連帯する「あなたと一緒にランチ」行動(2019.11月28日 香港)-燃える世界の闘い-)

(写真 「5大要求」のボードを手に80万人がデモ(2019.12月8日 香港)-燃える世界の闘い-)

米中戦争

 米中通商協議対立は非和解になっている。昨年12月、延びていた「第一段階」の合意が報道されているが米中での食い違いが表面化している。中国は米帝が要求する中国経済の構造改革は拒否し、米帝は知的財産権や技術移転といった核心問題に対応しない通商合意での関税撤廃を拒否している。米中それぞれの要求が拡大し、対立している。
 さらに中国の香港デモに対する暴力的鎮圧をも口実とした争闘戦がある。昨年11月、トランプは「香港人権・民主主義法案」に署名し、同法を成立させ圧力を加えている。米議会は香港警察に催涙ガスや催涙スプレー、ゴム弾、スタンガンなど特定の軍用品の輸出禁法案も全会一致で可決。
 中国は、香港人権法案の成立に対抗し、「強力な報復措置」を宣言している。米中貿易戦争が緊迫し、国内経済の成長率がここ数十年で最低に落ち込んでいる中国にとって香港デモは米中争闘戦、米中戦争を激化する火薬庫そのものに転化している。
 中国は、一昨年トランプが米中貿易戦争の口火を切って以来、中国の対抗措置はほぼ報復関税に限定させてきた。米帝は、台湾への武器売却や新疆ウイグル自治区の人権侵害を理由とした制裁、華為技術(ファーウェイ)のブラックリスト入りなど関税以外の措置も打ち出してきたが、これについて中国は報復を警告しつつも対抗措置の実施には至っていない。だが香港人権法案の成立は中国スタを追い詰め、関税戦争を超えたレベルでの対抗措置へ踏み込む可能性がある。だがトランプも追い込まれている。ホワイトハウスの対立に加え、今年は大統領選を控え、中国との合意で接戦州の農産物を中国が大量に購入しないと再選も怪しくなるところに追いこまれている。

(写真 国会近くの幹線道路をせき止め開催された全国労働者大会。民主労総は労働改悪粉砕へ決意を固めた(2019.11月9日 ソウル)-燃える世界の闘い-)

(写真 民衆大会に2万人。「GSOMIA即時廃棄!」(2019.11月30日 ソウル)-燃える世界の闘い-)

米日韓同盟、破綻の危機

 韓国・文政権が在韓米軍駐留費負担の5倍超の50億ドル増額を拒否し、トランプは報復措置として在韓米軍の1旅団の撤退を示唆した。
 在韓米軍は約2万8500人、1旅団は通常では約3000人から4000人。米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表(国務省ナンバー2)は、「(同盟国は)いかなる国のただ乗りも意味しない。韓国とは経費分担を巡る厳しい交渉のさなか」で、負担増額は既定方針としている。安倍政権に対しても在日米軍駐留経費負担の4倍化を突きつけている。
 日韓GSOMIAが失効の危機にたたきこまれた。安倍の「半導体は安全保障に直結する戦略製品」論に対し、文在寅が日韓GSOMIAの解消を打ち出し、それに米帝が「再三の警告」を発していた。米帝トランプは、「GSOMIA失効」ならば、韓国の半導体産業をターゲットにし、韓国経済と軍事面でも韓国・文在寅政権に、打撃を与えることを表明していた。
 日米の韓国・文在寅政権への圧力は、文政権と韓国ロウソク革命勢力の解体・圧殺攻撃である。韓国の労働者民衆にとって、日米韓軍事同盟の粉砕は「生きさせろ!」の叫びと一体の切実な課題だ。

米帝の中東・イスラエル支配の危機

 昨年9月のやり直し国会選挙で第1党になった野党・中道政党連合「青と白」代表のガンツ元参謀総長が20日、リブリン大統領から指示された組閣断念を表明。与党の右派リクードのネタニヤフ首相は9月下旬、ガンツより先に大統領から組閣要請を受けたが、過半数の支持を得られず、10月に組閣を断念した。
 要するに米帝のイスラエル政策の破綻が噴出している。トランプがイスラエルの占領地ヨルダン川西岸のユダヤ人入植活動を「国際法に違反しない」と容認し、ネタニヤフが打ち出した「西岸の一部併合」を後押しする姿勢を示した。安保理がイスラエルの入植活動を「決議違反」との見解を改めて発表。
 英仏帝など欧州5カ国は安保理会合前、入植活動は「国際法違反で、2国家共存の実現性を損なう」との共同声明を発表。安保理の非常任理事国10カ国も同趣旨の共同声明を会合後に発表。中東支配の破綻とパレスチナ問題で米帝トランプが孤立を深めている。(※ネタニヤフ起訴)
 新自由主義の破綻と共に世界は革命情勢に突入している。これに階級的労働運動の戦略的前進で応えていこう。

 

(写真 国際連帯の力で安倍を倒せ!3900人が団結【2019年11月3日 東京・日比谷野外音楽堂)】-燃える世界の闘い-)

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「自衛隊明記の『改憲』の狙い」

 自衛隊の危機と矛盾は、慢性的な人員不足と近年における志願者数の急減に如実に現れている。
 防衛省は18年10月、自衛官の採用年齢の上限を28年ぶりに変更し、従来の26歳から一気に32歳へと大きく引き上げた。安倍政権による2014年7・1閣議決定と翌年9月の安保戦争法の成立により、集団的自衛権の行使を含むあらゆる戦争行為が「合法化」されたことで、若い世代の志願者が急激に減少したことが背景にある。
 自衛官候補生試験の応募者数で見ると、13年の3万3534人に対し17年は2万7510人に激減。18年度には、防衛省の採用計画数9882人に対し、実際に採用できた人数は7075人(19年3月末現在)で計画の7割程度にとどまった。陸海空ともに5年連続で計画を下回るという異常事態だ。特に安保戦争法で米艦防護などの任務が大幅に拡大される海自は、計画の59・9%しか採用できなかった。

 17年3月31日現在で、自衛官の定員24万7154人に対し、現員は22万6789人で充足率91・8%と1割近くも定員割れとなっている。最前線で戦闘任務などを担う実戦兵力としての陸士・海士・空士の充足率は73・7%まで下がる。実際の戦争では、兵員の3割を失った部隊は組織的戦闘が不可能となり、事実上の「全滅」とみなされる。自衛隊は戦う前から全滅していると言っても過言ではない状態なのだ。
 これでは日本帝国主義の延命のための本格的な侵略戦争はできない。安倍はそのことに激しく危機感を募らせ、こうした状況を突破するために「自衛隊明記の改憲」を狙っているのだ。その先にあるのは本格的な徴兵制の導入である。
 歴代日本政府は憲法9条をなし崩しに破り、日米安保の強化と一体で自衛隊の増強を進めてきた。1991年湾岸戦争後、機雷掃海部隊のペルシャ湾派兵をもって自衛隊の海外派兵が始まると、歴代政府は憲法9条を残したままで、PKO(国連平和維持活動)派兵やアフガン戦争支援のためのインド洋派兵、「復興支援」と称したイラク派兵、「海賊対策」を口実としたソマリア派兵などを次々と強行。それに対する憲法違反の疑義を問われるたびに「戦闘地域への派兵ではない」「米軍の後方支援はしていない」「付近で戦闘行為はなかった」などとうその説明を重ねてきた。だからこそ、池田元3等空曹のように海外派兵任務中の負傷者が出ると、徹底的な事件の隠ぺいと口封じ、パワハラ・退職強要などを繰り返したのである。
 安倍・自民党の改憲の狙いは、憲法9条の制約から自衛隊を「解放」し、「自衛の措置」と称した自衛隊のあらゆる戦争行為を合憲化することにある。そのような自衛隊の維持・増強を憲法上の義務として全社会に強制し、青年を戦場に動員しようとしている。
 安倍政権は改憲策動と並行して、海上自衛隊の新たな中東派兵を閣議決定しようとしている。池田裁判を支え、自衛隊員やその家族の怒りの声とつながり、侵略派兵阻止へ闘おう。改憲・戦争阻止!大行進を全国で拡大しよう。

2018労働者集会で訴え(ビラ)

2018年11月全国労働者集会、配布ビラです

r20181104fly.PDF  

 

池田・自衛隊裁判をともに闘おう!
自国第一と民族排外主義を国際連帯で打ち破ろう!
国境を超えたゼネストでプロレタリア革命へ!

이케다-자위대 재판을 함께 투쟁하자!
자국 위주와 민족배외주의를 국제연대 힘으로 타파하자!
국경을 넘은 총파업으로 프롤레타리아 세계혁명으로!

Let’s fight together the trial of SDF for former Air SDF officer Yorimasa Ikeda.
Overthrow my own country first and “patriotic” chauvinism by the international solidarity! Let’s achieve proletarian world revolution through general strikes across the borders.

 

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会報 第51号

Rise 第51号 2018年10月10日発行

アメリカ帝国主義の対中国軍事戦略

改憲・戦争を止めよう!

安倍を倒そう!

       

写真上:2014年の「リムパック」。各国から参加した艦艇や潜水艦を率いる米海軍の空母「レーガン」
写真下:「日本にオスプレイはいらない!」。陸自木更津駐屯地で米海兵隊のオスプレイを機体整備。日米でオスプレイが計画どおり日本に配備されれば、いずれ51機が整備で木更津に飛来する

【I】 国境を超えた労働者階級の国際連帯で プロレタリア革命へ

滝山

 安倍政権の凶暴性は脆さの現れ

 戦後最大の階級決戦に突入した。9ー10月改憲決戦から11・4、2019年統一地方選、改憲・天皇代替わり、参院選の全過程が戦後最大の階級決戦である。改憲・戦争への安倍政権の突進は日帝の脆さ、脆弱性の現れである。総裁選の結果は安倍圧勝とはならず政権の脆さを晒した。自民党支持者からも安倍は「信頼できない」として拒否された。改憲・戦争に向け突進すればするほど、そのすべての過程と凶暴性が安倍政権の脆弱性に転化する。安倍は盤石な体制で突進できていない。

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会報 第50号

Rise 第50号 2018年8月10日発行

  

改憲・戦争阻止!

イラク派兵で負傷-池田・自衛隊裁判の勝利へ、共に闘おう!

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投稿

9条改憲・戦争絶対阻止!

池田自衛隊裁判に勝利しよう

元自衛官・東京西部ユニオン 杉橋幸雄

はじめに

 イラク派兵で重傷を負い、国・自衛隊の安全配慮義務違反、治療妨害、パワハラ・退職強要と闘う池田元3等空曹の国家賠償請求訴訟は、9条改憲をめぐる激しい階級激突の真っただ中で、予定される公判再開に向かって大詰めを迎えています。
 弁護団は未だ開示されていないイラク派兵に関する「空自日報」の開示請求や、池田さんに対するパワハラを立証する「警務隊記録」の文書提出命令を求めて闘い抜いています。そうしたさなか、去る7月11日、池田国賠裁判勝利に向けた学習会が行われ参加してきました。

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会報 第49号

Rise 第49号 2018年06月10日発行 Rise0049,PDF

「ナチス・ファシスト 安倍打倒!

米朝共同声明は破綻する

帝国主義戦争情勢下のボリシェヴィキの反軍闘争(下)

 

(写真 1917年ロシア革命に武装して決起した労働者とレーニン)

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朝鮮・アジア、米・中東労働者の国際連帯の強化で プロレタリア革命へ

滝山

労働者階級の実力で安倍を倒そう 森友・加計疑獄の開き直りは ナチスの手法

森友・加計疑獄の開き直りは ナチスの手法

 愛媛県は5月21日、、2015年2月15日に安倍が加計理事長から獣医学部新設計画の説明を受け、「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と語ったと記された文書を含む関連文書27枚を公表し、参院予算員会に提出した。
 安倍は翌22日、面会や計画に関するやりとりなど全てを否定した。加計学園も21日、県文書の内容を否定するコメントを出した。柳瀬は、安倍と加計理事長の面会に同席したとの県文書に「同席した覚えも、この話を聞いた覚えもない」と否定。
 追い詰められた安倍・加計は31日、加計学園事務局長・渡辺良人を愛媛県庁と今治市役所を訪問させ、安倍と加計理事長が2015年2月に面会したと伝えていたのは虚偽だったとして謝罪させた。
 どこまでも嘘と開き直りで延命せんとする安倍政権に対する怒りは巷に充満している。

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会報 第48号

Rise 第48号 2018年04月10日発行 rise0048.PDF

世界核戦争情勢を革命に!

南北・米朝会談は戦争への道

  

(写真上:1917年10月25日、蜂起開始!軍事革命委員会から攻撃命令を待つ赤軍の兵士、写真下:1917年、赤の広場を進軍するボリシェヴィキ兵士)

森友・加計疑獄の核心 求められているのはプロレタリア革命

滝山

佐川証言の破綻

怒り心頭、怒髪天を衝く!

 佐川の国会喚問での証言拒否が、55回。安倍・麻生、昭恵の関与・指示に関しては、きっぱりと否定し、開き直った。14文書、300ヶ所に及ぶ公文書改ざんに関しては「財務局の中だけでやった」と言明しながら、改ざんに関わる証言に関しては「訴追される恐れがある」という口実で逃げ切り、森友疑獄の真実に関しては、ことごとく証言拒否を繰り返した。自殺者の「告発」を受けながら、安倍政権に都合の悪いことは、すべて「証言拒否」で逃げ切り、佐川は安倍政権のしもべであることに徹した。
 安倍も、「佐川証言に関しては「コメントしないというのが政府の立場」とどこまでも開き直り、。「佐川証言をどう受け止めるかは国民の判断」と、労働者階級人民をなめ切った態度に終始した。
 だが安倍は己の首を、万力でギリギリと閉めつけている。労働者階級人民の怒りに心底から恐怖しているのが安倍である。だからこそ徹頭徹尾、開き直るしか手段はないのである。

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会報 第47号

Rise 第47号 2018年02月10日発行  Rise0047.PDF

朝鮮戦争-世界核戦争絶対阻止

国境を越えた労働者の国際連帯で戦争を革命に!

天皇制を打倒し改憲・戦争の安倍を倒そう

     

(写真 リムパック・環太平洋合同演習、空母「レーガン」と各国の艦隊)

朝鮮戦争は核戦争

国際連帯で 戦争を革命に!

滝山

侵略戦争か 革命戦争か

 人類は今、世界史的な分岐と歴史選択のときに直面している。世界核戦争を許し三度、人類を地獄の惨禍のなかに叩き込むことを許すのか、それともその戦争を世界プロレタリア革命に転化し、人類の新たな未来を切り開くのかという歴史的な選択である。
 言い換えれば戦争と人民虐殺によってしか延命できない帝国主義ブルジョアジーと、革命で全人民の人間的未来を獲得しようとするプロレタリアートの「階級戦争」の選択だ。
 さらに言えば、1%の利益のための「帝国主義侵略戦争」か、99%の労働者階級民衆が自己解放的に生きるための「プロレタリア革命」かのいずれの側に身を置くかという世界史的選択である。侵略のための不正義の戦争か、革命のための正義の戦争か、この選択は兵士・自衛官も例外ではない。むしろこの選択は、兵士・自衛官にこそ問われている。

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