巻頭言 敵基地攻撃能力保有で侵略戦争に突き進む岸田政権を打倒しよう!
東京西部ユニオン(元自衛官) 杉橋幸雄
●大軍拡・大増税・侵略戦争を絶対に許さない!
岸田政権は12月16日、安保3文書に政府として初めて「反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有」を明記し、「23年~27年までの5年間の防衛費を総額43兆円程度とする」ことを閣議決定しました。中国、北朝鮮、ロシアの動向に言及し「国際社会は戦後最大の試練の時を迎え、新たな危機の時代に突入しつつある」として「防衛力の抜本的強化にあたって重視する能力」として①スタンド・オフ防衛能力②統合防空ミサイル防衛能力③無人アセット防衛能力④領域横断作戦能力などとし、「鍵となるのはスタンド・オフ防衛能力等を活用した反撃能力である」と強調。「陸・海・空3自衛隊を統合運用する常設の統合司令部を創設する」と明記し、既に中国や北朝鮮と本気で戦争を構え、米日を中心に激しい実戦訓練を繰り返しています。断じて認めることはできません!
●戦争やめろ!国を守るな!命を守れ!
厳しい冬到来の下で米帝主導のウクライナ戦争が世界戦争に転化し、今や核戦争になりかねない事態であり、核武装を進める北朝鮮や中国・台湾をめぐる東アジアにおいてはなおさらです。にもかかわらず・それ故に、岸田政権は敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有と大増税で労働者・兵士たちを地獄に引きずり込もうとしています。断じて許せません!
しかも、その危機と矛盾は欧米による制裁や思惑を超えて全世界に広がっています。世界的インフレ・エネルギー、食糧価格の高騰・失業問題・難民問題や地球環境をも破壊しながら今や核戦争の危機を激しく惹起させ、その矢面に労働者・兵士たちが否応なく立たされています。こうした事態に、世界各地で労働組合を中心に「戦争やめろ!」「命を守れ!」「賃金上げろ!」「人間らしく生きさせろ!」の闘いが激しくまきおこり、その闘いはロシアや中国国内、イランにも広がりつつあります。
●労働者・兵士の団結で戦争を止め、社会を変えよう!
そもそも「防衛力の抜本的強化で脅威は抑止できる」というのは幻想でありペテンです。むしろ、新自由主義こそが核軍拡競争を激化させ、核戦争の危機を自ら引き寄せてきたのです。そうした矛盾と危機の矢面にたたされている労働者・兵士に求められていることは、国家や国益を越えて国際的に団結し、戦争・核戦争を事とする自国政府を打ち倒し、誰もが人間らしく生きられる社会を創造していくプロレタリア革命以外にありません!
自衛官の皆さん!いったい何のために誰の為に戦争をするのですか?一握りの資本家階級の為に殺し合いをやるのですか?自衛官のみなさん!今こそ、戦争・核戦争を止める為に世界の闘う労働者と団結し、人間らしく生きようではありませんか! 国境や国益を越えた労働者・兵士の国際的階級的団結こそが戦争を止め、人間らしく生きられる社会を築いていく力です。2023年はまさに「戦争ではなく革命を!」の実践が死活的に問われる時です。団結しましょう!団結して共に闘いましょう!(2022年12月21日記)
《緊急アピール》 決戦の三里塚に際し、心から訴える 労農連帯のとりで=三里塚を全人民の手で守ろう!
元三里塚現地闘争本部員 岸上雅博
(1)成田空港会社が強制執行申し立て
市東さんの農地強奪実力阻止へ全力決起を訴えます
岸田政権と成田空港会社(NAA)は、三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんの農地を奪う最後的手続きについに踏み出した。強奪・破壊の対象とされるのは、一農家である市東さん宅前に位置する農地、直線距離で約500メートル離れたもう一か所の農地の一部、そして宅地前に建つ作業場、農機具置き場、ビニールハウス、離れ(休憩所)、トイレなど、さらに空港建設反対の意思表示を示した看板、監視ヤグラだ。営農、生活に必要な一切のものを市東さんから暴力的に奪い取ろうとしているのだ。
裁判で「明け渡し判決が確定したから」となっているが、中身は法的裏付けもないデタラメそのものである。今の日本でこのようなことがまかり通っていいのだろうか、と問いかけたい内容である。
市東さんの農地は、祖父の代から100年間も耕し続けられてきたもので、市東さんにはゆるぎない耕作権がある。空港公団(NAAの前身)は1988年に市東さんの農地の一角である底地を、直接生産者である市東家に無断・秘密裏に旧地主から買収した。そして十数年もたってから勝手に登記して「NAAが地主だ」と名乗り出て、2007年に市東さんに立ち退きを求める裁判を起こしたのがことの始まりだ。長い裁判闘争の中で、千葉地裁、東京高裁、最高裁はNAAの違法の数々を不問にし、強制執行で農地を取り上げてよいとする反動判決を下したのだ。こんな法も道理も踏みにじる理不尽がまかり通っていいのだろうか!
市東さんに対する国家暴力の発動を絶対に許せない!全力決起を訴えるものです。
(2)戦争のための農地強奪(成田軍事空港化)許すな
今、三里塚で何が起ころうと(行われようと)しているのか
現在、中国との戦争が日に日に迫っている。防衛費を大幅に増やし、「敵基地攻撃能力」保有めざし、自衛隊基地の強化、民間空港をいつでも自衛隊が使えるようにする策動が公然とされている。市東さんの農地を奪う攻撃は、日本が再び中国侵略戦争をするために、反対運動をつぶし軍事空港を完成させるためだ。
1966年の一方的な閣議決定(成田空港建設)以来、用地取得から空港建設、暫定開港から今日に至るまで理不尽な国家暴力が吹き荒れてきた。特に1971年9月に強行された三里塚農民の大木よねさん宅に対する強制執行(民家への初の強制執行)は、体を張って国家暴力と対決した。よねさんは、空港公団が用意した住居を拒否し、敷地内東峰部落で亡くなるまで闘い続けた。この闘いは、その後の農地強奪についての法的根拠であった土地収用法の事業認定失効(1989年)をもたらし、さらに1993年、空港公団は強制執行を謝罪し、「今後は強制手段はとらない」と社会的に表明した。市東さんの農地法裁判で「話し合いが頓挫した場合まで、強制手段をとらないと約束していない」と、一度も話し合いをしようとしたことすらない空港公団が居直った。とんでもないことだ。
市東さんの農地強奪の理由とされている成田空港の機能強化。今年度のNAAの中間決算では3期連続赤字で乗客が少なく、拡張・機能強化の必要性もない。市東さんの宅地と農地を空港のバリケードで囲っておいて、今回市東さんの耕作地の約半分を強奪しても具体的な空港工事の現実性・必要性が全く存在しない。憲法と農地法を踏み破って農地を国と大資本の自由にしようとするのが、市東さんに対する農地取り上げ攻撃である。全人民の名において断じて許せるものではない。
<「日本農民の名において収用を拒む」と立ち上がった三里塚農民(1971年3月5日 農民放送塔=第1次執行)>
(3)市東さんの闘いに応え、三里塚強制執行を実力で阻 もう
決戦の地 天神峰に駆けつけ座り込みに参加しよう
すべての労農学市民、自衛隊兵士のみなさん。
市東孝雄さんは、反対同盟の先頭で闘ってきた父・東市さんが1999年に逝去、父の遺言を受け、「市東東市の遺志は長男の私が継ぐ。『空港反対』ならびに家族、農地は守る」と宣言し闘ってきた。市東さんは今日も農業に汗を流している。農薬や化学肥料を一切使わずに精魂込めて完全無農薬有機野菜を年間で50種類以上を栽培している。NAAは離作補償として1億8千万円を提示したが市東さんは「そんなお金より、ここで1本100円の大根を作り続けることの方が大事」と一蹴した。今回の強制執行申し立てに対しては、「やるなら受けて立つ。私にとって農地は命」と表明。この地で農業を続けるという市東さんの固い意志に全面的に応え、全国から共に闘う労働者学生市民の強制執行実力阻止の座り込みが開始されている。これに続こう。市東さんの生活と闘いを全人民の力で守り抜こう。労農連帯の砦=三里塚を全人民の力で守り抜こう。
攻勢的に闘い、農地強奪を強行すれば全人民的な怒りを呼び起こし、支配の危機を生み出す恐怖を権力・NAAに抱かせよう(2022年12月16日記)。
<11・27天神峰現地闘争で「市東さんのかけがえのない農地を奪うな!」とNAAに迫るデモ隊>
【編集部より】
12月21日、決戦本部は「強制執行阻止!天神峰を守ろう!四日間決戦」の訴えを発しました。年末の27日から30日の間にNAAが強制執行を強行しようとする極めて緊迫した情勢に入ろうとしています。決戦本部の訴えに応え、四日間決戦を闘いぬき、2023年はさらなる三里塚闘争の爆発を勝ちとっていきましょう!(12月24日記)
G7広島サミットを粉砕しよう。 安保3文書改定、大軍拡、増税の岸田政権を打倒しよう。
広島・高浜晃司
被爆地ヒロシマから呼びかける
23年5月19~21日に、広島でG7サミットが行われようとしています。サミットは、米帝をはじめとした帝国主義強盗どものウクライナ戦争の継続、そして中国への侵略戦争に向けた戦争会議です。
『Rise』読者はサミットの参加国をご存じのことと思いますが、G7の米英仏は核保有国で、独伊はNATO加盟で米の核を共有し、自国内に配備し、加はNATO加盟でかつて米の核を共有し、自国内に配備していた。そして日本は日米安保で日本全土に中距離核ミサイルの配備=核共有を目論んでいる。この7カ国が集まり、原発推進の岸田の言う「核兵器なき世界」などいかに嘘とペテンにまみれているかはお分かりになるだろう。
そのうえで22年5月に開かれたエルマウサミットの発表文書(外務省のホームページ)をぜひ一度読んでいただきたい。岸田は「『ウクライナは明日の東アジアかもしれない』という強い危機感の下、本年末までに新たな国家安全保障戦略などを策定するとともに、防衛力を5年以内に抜本的に強化する決意であり、日米同盟、有志国との安全保障協力の強化も車の両輪として進めていく」と述べ、次回の広島サミットについて「世界が、ウクライナ侵略、大量破壊兵器の使用リスクの高まりという未曽有の危機に直面している中、来年のG7サミットでは、武力侵略も核兵器による脅かしも国際秩序の転覆の試みも断固として拒否するというG7の意思を、歴史に残る重みをもって示したい旨述べました。また、唯一の戦争被爆国である日本の総理大臣として、広島ほど平和へのコミットメントを示すのにふさわしい場所はないと考えている、核兵器の惨禍を人類が二度と起こさないとの誓いを世界に示し、G7首脳の皆さんと共に、平和のモニュメントの前で平和と世界秩序と価値観を守るために結束していくことを確認したい」と述べました。G7の意思とは、大軍拡はもちろんのこと、中ロとの核戦争を遂行して勝利する核戦争能力を構築するということです。 被爆地・ヒロシマとG7は根本的に相容れないのだ。
だから反戦・反核の声が広島から上らないように、嘘やペテンだけでなく、サミット警備の暴力で労働者・民衆の闘いを抑え込む。いやむしろ、被爆地・ヒロシマが米・日帝国主義の中国侵略戦争(世界を巻き込む核戦争)へのお墨付きを与えたとすることが狙われている。
サミットと戦争は一体である
そして12月16日に閣議決定された、敵基地攻撃能力の保有を明記した安保3文書の狙いは、中国侵略戦争です。この広島でこの安保3文書に被爆者団体が反対の声を上げたという報道は皆無です。長崎では被爆者団体や平和団体ら34団体が反対の声明を上げています。この長崎の声も圧殺しようと米帝・バイデンはサミットに合わせ長崎訪問を検討としているのです。また長崎、佐世保、大村を中国侵略戦争の出撃基地とするための闘いを圧殺することが狙われているのだ。
さらにバイデン政権からは、サミットに先んじて日米首脳会談が行われ、中国侵略戦争に向けた安保強化を確認し、サミットとNATOが一体でやられることになった。G7サミット・日米安保・NATOが一体化し、対中ロ包囲、中国侵略戦争体制の形成が意識的に計画的に行われている。
それだけではない。共同通信によるとドイツサミットやNATO会議が行われていた6月下旬の一週間に渡り「米最新鋭ステルス戦闘機F22や同F35など大量の戦闘機を飛行させ、日中中間線を越えて中国本土に接近していた」と報道。また日本政府高官は「米軍による『史上最大の対中示威行動』だった」と述べたとされる。この米軍戦闘機は、沖縄の嘉手納基地と、広島の隣の岩国基地から飛び立ち、その中には米本土から派遣された戦闘機も含まれていた。
11月に開催されたG20サミットでも、11月初頭に台湾海峡での「航行の自由」作戦を行い、G20開催に重なる形で日米共同統合演習「キーンソード」(自衛隊から約2万6千人、米軍からは約1万人が参加するなど、日米が行う演習では最大規模)を行い、イギリス、オーストラリア、カナダも参加して10日間行われた。激しく戦争重圧=戦争挑発を繰り広げて、G7やG20を行っていること。まさにクラウゼヴィッツが「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」と喝破しているように、G7は軍事と一体で行われる戦争政治そのものだ。ウクライナ戦争と安保3文書によって、自衛隊などの戦争へのリアリズムと危機感は増している。自衛隊の応募者が一挙に減少したとの報道もある。労働者階級こそ自衛隊員を獲得していこう。また被爆78年の8・6ヒロシマ大行動に向けて、岩国、呉での反戦・反基地の行動や集会を勝ち取ろう。
労働者・学生の戦争動員を許さない
それだけではない。このサミット推進のために広島県、広島市の職員がそれぞれ数十名ずつ、各市町からもサミット推進会議に送り出されている。コロナ感染が波状的に押し寄せている中で、市民生活に直決する部署を中心に送り出し、全ての矛盾を現場の職員と労働者市民にしわ寄せするというまさにオリンピックや戦争と同じことが起きているのだ。
さらには、小学生から大学生までオリンピックに協力させられたように、自発的なものから始まり、次々に動員が行われようとしている。警備の警官に小学生があいさつをする運動(本質的に「兵隊さん、がんばれー」と同じ)など、とんでもないことが狙われている。このような戦争協力と同じものに教員が動員される。サミット=戦争に関係ない労働者はいないのだ。すでにマツダは、サミット成功のためにと、サミットの前日から終了の翌日まで工場の操業を取りやめた。関連企業や他の工場なども休業に追い込まれる。サミット=戦争への労働者の動員を許さない階級的労働運動の爆発は待ったなしである。
会場を直撃するデモを勝ち取ろう
私たちは11月20日に森川文人弁護士をお招きし「異議あり!G7広島サミット ヒロシマで戦争会議をするな! 講演会」を行い、「『国家対国家』とされている対立軸を、国家主義・資本主義の戦争に動員する『政府・資本対、私たち動員される側の民衆労働者』という対立軸に」「搾取され、兵士として動員される」のではなく、「戦争と搾取を終わらせる」「祖国防衛の名のもとに始められる戦争に」「祖国敗北主義で闘おう」と呼びかけられました。講演時間の倍する1時間半近くも熱烈な討論を勝ち取り、サミットと戦争に反対する戦闘的デモを貫徹しました。ここを皮切りに毎月のサミット反対デモは市民の注目の中で勝ち取られています。
みなさん。G7サミット当日は、日米をはじめとした帝国主義の戦争会議=サミットを直撃するデモをたたきつけよう。全国から被爆地・ヒロシマへの結集を呼びかけます。
沖縄をプロレタリア革命の一大拠点に転化しよう!
基地撤去、安保粉砕・日帝打倒!
垣内 武
世界戦争・世界核戦争に突き進む帝国主義とスターリン主義を打倒して、プロレタリア世界革命に勝利するしか、労働者階級と全人間の生きる道はない!
マスコミやリベラル連中がウクライナ戦争を、「専制国家の武力に対する民主主義を守る戦い」と規定している。このロジックにかなりの勢力がからめとられている。しかし、現実的にはこのような状況にプーチン・ロシアを追い込んだのは紛れもなく、米帝とNATOである。どちらかの側に立つ限り、この戦争はひたすら泥沼的に、長く深く続くだけである。
しかも米帝にとって中国侵略戦争に勝ち抜くことが絶対条件で、そのためにロシアを弱体化させる戦略をとっている。ゆえに軍隊そのものは送らないで、最新兵器を湯水のように注ぎ込んで、この戦争を米帝の利害優先でコントロールしようとしている。しかし、現実の戦争はそんなに簡単なものではない。何度も停戦が叫ばれながら、全く実現していない。ゼレンスキーはクリミア半島を含む全領土回復まで徹底抗戦の姿勢は全く崩していない。すでに電力施設へのロシアの攻撃への報復として無人機によるロシアの燃料基地などへの攻撃が行われている。国際反戦闘争の勝利の中にしか、この戦争を終わらせる道はない。米帝とNATOの側に立つことを拒否し、全世界のプロレタリアートと団結する道を歩もう!
安保3文書改定を機にした日帝の軍事優先国家への大転換
岸田政権は、大軍拡と中国侵略戦争遂行のための安保3文書改訂の閣議決定を強行した。これはほとんどクーデターに等しい。さらに、この戦後史を画するような大転換を、密室で決めてしまった。防衛費2倍化財源をめぐって自民党内でも「大議論」が行われているかのようなパフォーマンスを装い、そちらを焦点化させた。
この安保3文書改定に対し、「既成野党」は総屈服し、敵基地攻撃能力を「反撃力」に言い換えて、あくまで「抑止力」であると突っ張る政府に何ら対抗できていない。襲いかかってきている専制国家・中国から「国を守るため」「自衛」「抑止」といった洪水のようなプロパガンダには、正しく中国侵略戦争規定を対置しなければならない。基軸帝国主義として没落するしかなくなった米帝が、いよいよ中国スターリン主義の転覆を国家の本腰をかけて始めたことにすべての情勢は規定されている。日帝はその体制的危機を戦争で突破しようとしている。その衝動は第2次世界大戦での対米戦争突入時以上である。
米日帝の中国侵略戦争を阻止しよう!その力は労働者階級の反戦決起にかかっている。
今こそ兵士の決起が求められている
ロシア革命やベトナム戦争の時とも、戦争の形態は様変わりした。しかし、「軍服を着た労働者」としての兵士の本質は何ら変わらない。今日のロシア軍も、まさに前線で非人間的扱いを強制されている。ロシア国内でも総動員令に対して、不屈の抵抗闘争が闘われている。
自衛隊でもいよいよ侵略軍隊としての本格的確立へ、防衛費2倍化も基盤にして、すさまじい緊張が生まれている。自衛隊兵士の中に革命的祖国敗北主義を持ち込むことが喫緊の課題となっている。 沖縄では今までの旅団を師団に格上げし、中国侵略戦争の最大拠点として確立しようとあがいている。
こうした中で、自衛隊内女性兵士によるセクハラ・性暴力告発の怒りの決起が開始されている。自衛隊内のセクハラ事例は、内部調査でさえ1400件もあったそうだ。いかに抑圧軍隊であるかは明瞭だ。沖縄での米軍と軍属による事件は今でも減ることは全くない。戦争の激化とともに、さらに増えるのは目に見えている。
米軍基地撤去とともに自衛隊増強にも反対していく運動を構築していかねければならない。玉城沖縄県知事は、「自衛隊を増強するのであれば、その分米軍を縮小してもらいたい」などと言っている。眼前で「オール沖縄の崩壊」は激しく進行している。それでも沖縄で軍事演習の激化や、ペテン的避難訓練などに対して、自発的な市民や労働者の闘いは爆発している。これらに連帯し、革命派は屹立して登場していかなければならない。兵士の決起は、これらを劇的に促進する。
<公道を走行する戦闘車 キーンソード23 2022.11/17 与那国町>
沖縄は革命の火薬庫である
中国侵略戦争に向かって、その矛盾は沖縄と南西諸島にすごい勢いで押し付けられている。昨年11月に行われた、米軍と自衛隊の大演習、「キーンソード23」はまさに中国への具体的な軍事攻撃、すなわちEABOを具体的にどう進めるのかを想定したきわめて実戦的な演習であった。
与那国島では、「金は出すから何とか生き延びてくれ」と言わざるをえないほどの状況だ。「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓は、今も生きている。機動戦闘車が公道を走り回る様子は、衝撃的だ。2023年は、沖縄の戦場化をめぐる最大の決戦になる。「改憲・戦争阻止!大行進」を先頭に反戦闘争を爆発させよう。
沖縄大学では、赤嶺沖縄大学自治会委員長に対し、キャンパス内で「反戦を訴える集会」を行ったという理由だけで処分・呼び出し攻撃が行われている。また、これへの抗議集会には、30人の機動隊が導入され、参加者全員が暴力的に排除されている。「反戦の砦」として学生が大学で活動することを圧殺しまくっている。しかも「リベラル」と称する連中が率先してその先頭に立っている。
全学連は全国において反戦政治闘争を実力闘争としてやり抜く中で、この状況を打ち破りつつある。多大な矛盾が集中している沖縄の学生からも必ず決起は生まれる。さらに非正規職化攻撃のなかで、低賃金・生活苦を強いられている沖縄の青年労働者も新しい労組を立ち上げ、不屈の闘いを開始している。
「沖縄は革命の火薬庫である」、この言葉は決して古臭い言葉ではない。青年労働者・学生を先頭に、その闘いの火蓋はすでに切られている。「基地撤去、安保粉砕・日帝打倒!」に向かって、昨年「復帰50年」の5・15闘争は、青年と学生が闘争を圧倒的・戦闘的に牽引した。今年は、広島サミットと連続した形で5・15闘争は闘われる。辺野古新基地建設阻止の闘いも永続的に闘いぬかれている。正真正銘、決戦の2023年である。
街頭宣伝をやると沖縄では、実感としても東京の3倍はビラをうけとってくれる。それほど沖縄の人々の反戦のポテンシャルは高いものがある。
プロレタリア世界革命の先頭に沖縄の労働者民衆は立ち、その大拠点として沖縄闘争を大爆発させる。ともに闘おう!
木更津駐屯地オスプレイ闘争報告
動労千葉を支援する会・木更津 T
〔1〕 木更津オスプレイの現状
(1)22年11月11日、14日と相次いで飛来し、陸自オスプレイV―22は合計11機が配備されました。当初22年3月に17機「暫定配備」の予定が大幅に遅れています。元々の配備先である佐賀空港では、オスプレイ受け入れのための買収が頓挫しています。佐賀空港を自衛隊と共用しないと言う「公害防止協定」の一部「改訂」が報道されましたが、地権者である地元漁民は「絶対に軍用には使わせない」と強固に拒否しています。オスプレイ部隊受け入れのために必要な佐賀空港拡張工事は全くめどが立っていません。2020年7月10日にスタートした「暫定配備5年」はすでに2年半が経過しました。「暫定配備」は破産しています。それを承知で17機配備しようとすることは、木更津オスプレイは恒久配備であることを示しています。
(2)この間木更津オスプレイV―22は全国に展開し、侵略戦争の出撃拠点になっている。
昨年3月、木更津駐屯地を飛び立った2機のオスプレイV―22は、静岡県沼津海岸で、米海兵隊と日米共同訓練。5月には東富士演習場で、実弾訓練を実施し、群馬県相馬原駐屯地などでも訓練を行っています。木更津駐屯地が出撃拠点となって「離島奪還」を想定した実戦訓練を行っています。
7月には木更津を飛び立ったV―22オスプレイ2機は、途中徳島空港で給油し佐世保相ノ浦駐屯地の水陸起動団を載せて九州各地で「離島奪還」の訓練を行いました。北海道でも日米共同訓練が激化し、まさに全国展開です。
(3)相次ぐオスプレイ墜落、危険極まりない「欠陥機オスプレイ」は即刻飛行中止せよ
昨年はオスプレイ事故が全世界で頻発しました。
*3月米海兵隊オスプレイMV― 22がノルウェー北部で墜落、乗 員4名死亡(NATO軍事訓練)
*米カリフォルニア州南部で同じ く訓練中に墜落、5名死亡(M V―22)
8月スウェーデンでのCV―22オスプレイが「緊急着陸」し、修理に30日を要しました。たまらず米空軍は「オスプレイ特有のクラッチの不具合」でCV―22全51機を飛行停止にしました(8月16日)。「右にならえ」で陸自オスプレイも飛行停止になりました。 しかしその舌の根も乾かぬうちに飛行再開しました(9月3日)。理由は「構造的欠陥ではない。パイロットのウデでカヴァー出来る」と言うことです。陸自オスプレイも9月8日に再開しています。そんな非科学的根拠で全乗組員、自衛隊兵士を危険にさらすことは許されません。「欠陥機オスプレイ全機種とも即刻飛行停止・廃棄処分せよ」を実現しなければなりません。
〔2〕 防衛3文書と戦後の歴史を塗り替える「敵基地攻撃能力」=自衛隊は「専守防衛」から戦争する軍隊に
「台湾有事は日本有事と」岸田政権は日本を戦争する国にまっしぐらに進んでいます。スタンドオフミサイルを配備しようとしています。射程2500キロものトマホークやパトリオットミサイルは中国国家全体を標的にするものです。実戦配備の沖縄が再び戦場になり太平洋戦争で、沖縄の人々の1/4が犠牲になった沖縄戦が再び繰り返されようとしています。 配備した兵器を扱うのは自衛隊兵士であり、それを運ぶのは陸自オスプレイです。危険極まりないオスプレイ搭乗を許さない運動が今こそ求められています。
〔3〕 木更津オスプレイV―22とは
(1) 陸上自衛隊オスプレイは木更津駐屯地第1ヘリコプター団所属の輸送航空隊として2020年に発足しました。第1ヘリコプター団、習志野駐屯地の第1空挺団は中央即応集団に所属していましたが、2018年3月発足の防衛大臣直属の部隊、陸上総隊に編成されました。同時に創設されたのが、「日本版海兵隊」と言われる、陸上自衛隊水陸機動団です。陸自オスプレイV―22などが所属する輸送航空隊は、主な任務である「離島奪還」「強襲」の水陸機動団を運ぶことです。2014年のウクライナ戦争(ユーロ・マイダン、ロシアによるクリミア併合)、中国の「海洋進出」を口実とし、はじめから中国侵略戦争を想定した戦争突撃部隊です。「離島奪還」とは「敵国奥深く入り込み、占領する」ことです。
(2) 陸自オスプレイV―22は、第1ヘリコプター団、第1空挺団、水陸機動団を運ぶ侵略戦争の最強部隊です。
7月、初の九州における訓練での話。「引き続き水機団と輸送航空隊の連携強化に向け、錬成を積み重ねる」(水陸機動団)「今回の訓練の目的を木更津駐屯地から西部方面区に至る航路、地形などへの習熟と飛行支援能力の向上させる」(第1ヘリコプター団)と言っています(「朝雲新聞」8/22付)。すなわち陸自オスプレイは木更津を拠点に全国に展開することを宣言しています。
〔4〕 安保3文書で日本の戦後史は変わった
自衛隊員の皆さん、日本の戦後史は「安保3文書」で一変しました。中国を主要敵とするアメリカ帝国主義は、ペロシ米下院議長の台湾訪問を強行し中国との戦争を構えています。米中戦争に発展すれば、「集団的自衛権行使」で自動的に自衛隊は参戦します。その最先頭に木更津第1ヘリコプター団、習志野駐屯地の第1空挺団、そして長崎水陸機動団の兵士がたちます。「欠陥機オスプレイ」に搭乗する兵士の皆さんに訴えます。他国に行ってまで戦争をすることは自衛隊員になるときに義務づけられていません。
ウクライナ戦争が勃発しているロシアでは、兵士の母たち、連れ合いの人が「息子(夫)を返せ」と立ち上がっています。自衛隊を取り巻く情勢も同じことが起こります。
職場、地域、街頭、学園でも(2部学生に自衛隊員が多い)自衛隊員を見かけたら、戦争拒否を呼びかけよう。
革命と内乱の時代の指導原理
滝山猛師
(一)侵略を内乱へ!自国帝国主義打倒へ!
91年のソ連スターリン主義の崩壊後、現代世界の対決構造が帝国主義間争闘戦へ転化し、一方その過程で残存スターリン主義・中国が「本質的には受動的」だが経済的・軍事的には帝国主義に積極的に対抗してきた。そして21世紀初頭、基軸国米帝は没落を深め「世界の警察官」という地位から完全にずり落ちた。だが米帝に代わる帝国主義が存在しないという帝国主義世界支配体制の矛盾が激化し、その体制的矛盾が帝国主義世界体制の末期的危機を加速させている。ロシアのウクライナ侵攻は帝国主義の危機が引き出した侵略戦争である。ロシアが米帝・NATOの危機を衝いてウクライナの勢力圏―領土の再分割戦に踏み込んだという構図だ。つまりウクライナ戦争の元凶は没落米帝の米中戦争への踏み込みと一体で東欧の勢力圏拡大を激化させてきた結果である。そしてウクライナ戦争は今、長期化し、泥沼化の様相を呈している。同時にウクライナ戦争は、米中戦争―世界核戦争へ転化する危険性を高めている。バイデン、プーチン、ゼレンスキーらの発言がそれを世界に示した。言い換えれば戦争を内戦―内乱に転化し、帝国主義とスターリン主義を打倒するプロレタリア世界革命のチャンスの到来である。
この時代認識をはっきりと確認し、この世界革命情勢の到来に立脚し反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命戦略の堅実な前進をはかること、党建設とその指導の強化を重要な環として推進すること、これらを基礎に、帝国主義体制の最末期的危機をプロレタリア世界革命―武装蜂起に転化する質をもった反戦政治実力闘争を軸とする階級的労働運動を強固に推進し、全国・全産別の職場・生産点に無数の拠点を建設し、ゼネストと蜂起へと突き進むことである。それを可能にする時間と条件はまだある。23年は、大胆に実践と行動に打って出る。言い換えれば自国帝国主義を打倒する中・長期のプロレタリア革命運動に目的・意識的、系統的・継続的に決起することである。
活動家は自然発生的な闘いの中からも多く生まれる。だが革命を指導する革命家は育てなければ生まれない。日帝の中国―アジア侵略を内乱・内戦―蜂起へ!反帝国主義・反スターリン主義世界革命とプロレタリア独裁を実現する党への飛躍と指導、若き革命的指導部の活き活きとした育成がすべてを決する。進撃しよう!
(二)プロレタリア革命を目指す階級闘争
プロレタリア革命は、圧倒的に優勢な国家権力―反革命勢力に対峙し、劣勢な革命勢力が敵階級を打倒していく非和解の階級闘争―階級間戦争だ。国家権力とそれと結びつく翼賛勢力、社会排外主義勢力などこれら反革命勢力との非和解の対決である。そしてその全過程は本質的に流血と死闘の過程である。この対決に打ち勝ち前進する以外にいかなる方法もない。そして革命党と労働者階級は時代認識とプロレタリア革命戦略―指導原則の問題を正しく解決していくなかで勝利と前進をつかみ取ることができる。
(三)基地粉砕・安保粉砕・日帝打倒
反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命戦略と、その一環としての日本革命戦略をかかげ、闘うアジア人民、闘う全世界の被抑圧民族人民と国際的に連帯し、米日帝の中国侵略を内乱に転化し、基地撤去・安保粉砕・日帝打倒!を強力に推進することである。そのためには、全ての労働者人民の人間的正義の要求を自らのものとし、それと深く結合し、その全過程のなかで階級性と革命の大義を全人民のなかに浸透させ、どんな困難にもうちかつマルクス・レーニン主義(プロレタリア性)と進攻精神の高揚を全人民的につくりだすということ。これらを貫く全過程は決して容易ではないが、しかしこれが共産主義革命党の立場と指導原理だ。反戦闘争や女性の決起はすでに世界で開始されている。
軍隊内の兵士の決起・反乱と隊内運動はすべて階級闘争と革命運動の現れである。言い換えれば労働者階級人民の革命運動の内乱的発展に規定されている。そして兵士の決起・反乱は階級的労働運動の巨大な発展・前進と革命(党の目的意識的闘い)と深く結合していなければ兵士の反乱は成功しない。
※近衛兵の竹橋事件(1878年)といわれる武装兵士の反乱(259人)も孤立し鎮圧されている。
(四)暴力革命とプロレタリア独裁へ
侵略を内乱へ!日本帝国主義打倒!を実現するために、プロレタリアート人民の武装蜂起(暴力革命とプロレタリア独裁)の準備を党の指導の下、常に階級的・大衆的に計画的・系統的に推進するということ。米帝の没落と危機として現れ、ウクライナ戦争として爆発している帝国主義の最末期的危機が、米中戦争への踏み込みと世界戦争過程への突入として現れている現実のなかで、全人民に内乱と蜂起の準備の必要性を宣伝・扇動し、その実践を具体的に強化していくのが2023年だ。すべての闘いの現場で侵略戦争にプロレタリア革命を対置する革命党としての闘いである。国際反戦闘争と実力闘争の復権がその第一歩である。国葬実力粉砕も一歩だ。革命情勢における革命党の三つの義務の全面的実践が党と労働者階級にとって急務の課題となっている。
ストライキ・ゼネストも実力闘争である。内乱と蜂起の準備に向かって革命的労働者党のもとに全人民を組織し、資本・国家権力との実力闘争とその経験を通して一歩一歩武装していくことが勝利の一切の基礎である。
反軍闘争の強化は階級闘争―実力闘争の前進と一体で進む。帝国主義の危機という世界戦争情勢下の革命の現実性を論じるとき反軍闘争という党独自の課題を曖昧にして前に進むことはできない。回避は敗北に通じる。真剣に内乱―革命を論じるなら、暴力革命と蜂起―武装蜂起への全過程が反軍闘争の強化(革命的隊内工作)と一体で推進しなければならない。帝国主義世界戦争情勢を正しく認識すればするほどに革命党として緊要である。
<闘いは続く-軍政への抗議デモ 22.7/30ミャンマー・ヤンゴン>
(五)全人民の総武装へ
徹頭徹尾レーニン主義的プロレタリア暴力革命の視点に立ち、すべての階級闘争の基礎に労働者階級人民の総武装の思想をうまずたゆまず階級的労働運動を通して提起し抜くことが革命党の指導原則である。
ウクライナ戦争に始まる世界核戦争情勢への突入=世界革命情勢下での大衆的反戦政治闘争の貫徹が武装蜂起にむかって発展するのは不可避である。反戦闘争や女性の決起はすでに世界で開始されている。戦争と物価高騰による怒りは世界に渦巻き、反戦闘争と一体で賃上げストが世界で爆発する情勢である。全人民の武装と武装蜂起の思想が全人民をとらえ、その物質化が進展していく過程は、言うまでもなく、同時的・均質的なものとはなりえない。革命党の指導のもと革命の人民的大義と戦略的総路線の勝利は、内乱と武装蜂起の論理をもって反戦政治闘争と階級的労働運動を結合させて前進する中で獲得できる。革命的大衆的武装勢力の建設、反軍闘争の強化―隊内工作・細胞建設などを結合させ、これらが内乱と武装蜂起の計画的・系統的推進の具体的実践的過程であることを今日改めて、全党的に明確にしなければならない。階級的労働運動の根底にはこの思想と路線と実践が貫かれているのである。
ウクライナ戦争と米中戦争―日帝の参戦という今日的情勢から逆規定すれば、われわれの内乱―武装蜂起と全人民の武装にむけた組織的・計画的・系統的たたかいの取り組みは圧倒的に立ち遅れている。この現実を直視し、革命党として組織的実践的に突破しよう。
(六)非合法・非公然労働者党の建設を
内乱―蜂起、暴力革命とプロレタリア独裁をめざす強固な非合法・非公然党建設が、世界戦争と革命情勢下でこそ労働者革命党が推進しなければならない重大な闘いである。この課題と突破は、反戦政治闘争を軸とした階級的労働運動の前進、プロレタリア革命運動の前進とまさに一体不可分である。
圧倒的に優勢な帝国主義国家権力の打倒を実現するには、そこに至る過程で国家権力の革命党解体攻撃―内乱鎮圧攻撃と真っ向から対峙し、粉砕し、前進しなければならない。革命勝利に至る過程で非合法・非公然党建設は不可欠である。いうまでもなく非・非党とその指導は経験蓄積を基礎に科学的にも積み上げていかなければ構築できない。国家権力の情報収集の武器は圧倒的にして総合的に強化されている。圧倒的に劣勢ゆえに伴う困難性の前にたじろぐことなくそれを突破し、かつ、党の戦略的総路線を実現する全過程でこれらに勝利し、武装蜂起―プロレタリア革命の最終局面―革命と反革命の全面激突で決定的役割を果たすのが非合法・非公然の革命党である。非・非党建設と革命的大衆的武装勢力の建設は革命党としての独自の課題である。いうまでもなく革命運動はいかなる意味でも優勢から出発することはできない。したがって革命に勝利する道は、相対的に劣勢な革命勢力が優勢な帝国主義反革命勢力と対峙し、非妥協的、原則的、階級的闘いをとおして力関係を徐々に(ときには一挙に)転換し、敵階級を最後的に打倒していくという戦略と指導の合法則性の確立とその実践過程以外のなにものでもない。弱者が強者に抵抗し、対峙し、勝利していくためには党の強化、指導の強化、非・非党の建設・強化を推進する合法則的指導原則の実践と確立が重要だ。再確認しよう。
<民主労総9万人労働者大会で「非正規職撤廃」のスローガン 2022.11/12 ソウル>
(7)日帝・岸田政権を実力で打倒しよう!
岸田政権は米中戦争への参戦は絶対的に避けられないものとして位置付けている。世界戦争情勢下、日帝は帝国主義として延命する活路を対中戦争に見出し総力を挙げている。沖縄・本土が戦場と化し、厖大な犠牲と自衛官の戦死はすでに指呼の間に迫る情勢下にあるといっても過言ではない。侵略戦争に本格的に参戦させ、殺し殺される帝国主義軍隊として再形成し、問答無用で戦後的な制約を一挙に突破しようとしている。国家主義と差別・排外主義宣伝・扇動、安保3文書閣議決定、防衛費2倍化―増税、先制攻撃を意味する敵基地攻撃能力の保有、新型潜水艦の建造と最先端戦闘機の英日伊共同開発、原発政策の大転換=核武装化、そして日本学術会員の首相任命権限など、これらの突進は、支持率低下を戦争と強権で突破せんとする日帝の末期的危機そのものだ。これらを真っ向から見据え、粉砕し、日帝の危機を革命に転化する好機である。
ウクライナ戦争の長期化と泥沼化が世界核戦争への道を加速させている。それは没落米帝と残存スターリン主義・中国、旧スターリン主義・ロシアの戦後的平和共存体制の崩壊と危機が引き出した世界情勢だ。まさに「世界戦争か、世界革命か」の時代だ。<英看護師10万人ストライキ 2022.12/15 ロンドン>
2023年は反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命への戦いが世界の労働現場で、世界のあらゆる地域から、最前線の戦場からも国際反戦闘争の火が噴く時代である。その過程はすでに米国内で、英国内で、ロシア国内で、ウクライナ国内で、中国国内で現実として始まっている。第三次世界戦争の危機はプロレタリア革命の好機だ。無展望に強権と凶暴化で押し切ろうとしている岸田政権を全人民の実力で打倒しよう!(2022年12月21日記)