会報 創刊号

Rise(ライズ) 創刊号 2009年5月10日発行

no01

発行:労働者兵士行動委員会
URL: http:// www.h6.dion.ne.jp/~no-hahei  mail : kazokutomotoji@r9.dion.ne.jp
〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4階

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陸海空ソマリア沖派兵阻止! 「海賊対処法」成立阻止!

労働者・兵士・学生は麻生政権打倒!
6・14~15連続大闘争に起とう

《戦 争・改憲と民営化・労組破壊》の攻撃と日夜闘っている全国の労働者、学生のみなさん。そして自衛官と家族のみなさん。 私たちは、これまでの闘いに踏まえ つつも今日の「世界大恐慌と戦争の時代」に真っ向対決し、一切の元凶=帝国主義・資本主義の根底的打倒に向けて新たな闘いに決起することを明らかにしたい と思います。
時代は、改めて「旗色を鮮明にする」ことを求めています。私たちは「自衛官との団結は、職場の団結から始まる」この「戦闘宣言」を、しっかり共有したいと思います。自衛隊のイラク派兵を契機に

結 成された当会は、08年の激闘を経て早6年目に突入しました。この過程で到来した世界大恐慌と戦争の激化は、とりわけて私たち事務局員一人一人の在りよう を、改めて根本的に問いました。何のためにこの会を結成し、何のために闘っているのか。このことを階級的に根底的に自らに問い、時代認識と闘う路線・思想 と向き合いました。
「大衆運動だからいいんだ」という時代はすでに終わっています。時代は「戦争か革命か」が現実問題として鋭く問われる時代に完全に入ったのだと受け止めて います。 私たちは、改めて「動労千葉派」として「11月労働者集会派」として闘い抜く決意を打ち固めています。なぜなら、ここに革命勝利の展望があるか らです。労働者自己解放の未来があるからです。自衛官と家族のみなさんの真の未来もここにあります。団結し共に闘われんことを心から訴えます。
帝国主義・資本主義は、けっして永遠に続く体制ではありません。現に、世界大恐慌の爆発は、その歴史的命脈がすでに尽きていることを隠しようもなく示しています。
支配階級は、まさに打ち倒される運命に恐れおののき延命のための侵略戦争と階級戦争に猛然と突入しています。それを下支えしている体制内指導部も 政労使一体となって、闘う労働者・学生と兵士の闘いに敵対し、その妨害と弾圧に血眼となっています。我々はこれを絶対に許しはしない!
そもそも国家が介入し、莫大な「公的資金=血税」を独占資本に注ぎ込みその一切を労働者・兵士に押しつけ分断と首切りをし、搾取・収奪・抑圧し、あげくは侵略戦争の殺し合いを強制してでも延命しようとする帝国主義・資本主義に未来など断じて無いのだ!
「生きさせろ!」のストライキ・ゼネストに起ち上がっている世界の労働者・学生と 階級的に団結し、一刻も早く打ち倒し、社会の生産と運営を労働者階級の手でやる以外ありません。
したがって私たちは、新たな革命の時代に対応すべく会の趣旨・会則を練り直し、会の名称、会報の名称も変え再出発しました。以上を私たちの新たな決意とします。
(全国事務局・杉橋)

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会の趣旨と会則
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会則

09年4月5日に行われた全国事務局会議において、本会の趣旨および会則が新たに決定されました。
よって、その内容を報告し、新たに会員の継続を要請致します。

会の名称の変更

本会の名称を「とめよう戦争!隊員家族と元自衛官連絡会」から「労働者兵士行動委員会」へと変更することとする。

会則(規約)

第一条 会員の条件
本会の趣旨 (目的) と会則を認め、年会費を納め、会報の定期的発行の一端を担い、目的の実現にむけ団結・協力してたたかう。

第二条 会員
会員申し込みの取り扱いは、全国事務局が行う。

第三条 会組織の構成
本会は、会員と全国事務局を基本(組織)とする。
本会は、代表と副代表の各1名をおく。

総会は本会組織の最高議決機関であり、代表、副代表、全国事務局員の選出・承認をおこなう。代表、副代表は全国事務局員を兼ねる。
全国事務局は、総会から次の総会までのあいだ、本会の方針決定をおこなう。
方針決定は全国事務局の過半数以上の賛成によって成立する。
全国事務局は「会報」編集委員会を組織する。全国事務局は、会計担当を組織する。
全国事務局は、本会を支え、本会の組織的・運動的発展のために必要な組織部門を設けることができる。

第四条 会員の活動
会員と各組織は、会の目的実現のために、会則を守り、活き活きと自己解放的に活動し、活動を担う。
会員はあらゆる討論の自由を保障され、行動においては統一する。

第五条 会の財政
会の財政は、会費、カンパ、会報購読料でまかなう。
会計は、全国事務局が組織する会計担当がおこなう。
年会費 2000円
会員外会報定期購読料1200円。

第六条 会員の処分
本会の目的と会則にそむき、重大な違反を犯した会員に対しては除名その他の処分が実施される。処分は全国事務局の3分の2以上
の多数決によって成立する。
なお、処分を受けた会員は、次の総会に対して書面で再審を請求できる。

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連絡・振替口座(郵便振替口座の名称と電話番号が変更しましたのでお知らせします)
〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4階
tel:
[郵便振替]00930-2-226024 労働者兵士行動委員会

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会の趣旨
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人 類の全歴史は、太古の土地共有が解消して以来、階級闘争の歴史である。社会的発展のさまざまな段階において差別・抑圧・搾取される階級と搾取する階級、す なわち、支配される階級と支配する階級のあいだの闘争の歴史である。しかし、今や300年の歴史をもつ資本主義の歴史は終止符を打とうとしている。 2008年以降、開始した世界大恐慌は、1930年代大恐慌をはるかに超える大恐慌を全世界の労働者人民・兵士に強制しようとしている。
しかし、この強制を打ち破ることは、搾取され、差別され、抑圧・圧迫されるプロレタリア階級人民とプロレタリア兵士が共に団結し、搾取・差別・抑圧-圧迫するブルジョア階級から自己を人間的に解放するための普遍的闘いの実践によってのみ勝利し、解決することができる。
そして労働者階級人民・兵士が自己の人間的解放を実現するために決起し、勝利したときにはじめて全人類の真に人間的で普遍的解放を実現することができる。それは、すでに始まっている
世界大恐慌を全労働者の犠牲転化によってしか出口を持たない資本主義体制の根底的変革=最末期帝国主義を労働者階級人民・兵士の階級的団結を基礎とする協同した実力で根底的に打倒することによってのみ可能となる。
そもそも、資本主義・帝国主義は、労働者階級人民を無限に搾取・収奪し、強労働・強搾取で労働者を虐殺し、資源略奪と新植民地化のために労働者兵士を侵略 戦争に動員し、被侵略国労働者人民を虐殺し、自国兵士にも死を強制することによって、どこまでも延命せんとする存在である。
したがって本会は、この全世界の地上から賃労働と資本の廃絶、搾取と収奪、差別と分断、抑圧と圧迫、侵略戦争と自然破壊の全ての消滅を目指し、その実現に 向け、世界単一の階級である労働者の国境をこえた団結の強化と労働者・兵士の階級的団結の強化を基礎にあらゆる手段と方策を駆使する。
本会は、この目的に賛同し、その実現にむけ、真摯に実践的に努力する全階級、全階層、全人民、全兵士の参加を幅広く受け入れ、会員にすることができる。
同時に本会は、会の目的に反する立場や労働者階級人民・兵士と全人類のプロレタリア的で普遍的な解放闘争を阻害し、敵対する存在と勢力とは絶対的に相容れず、これらと断固、非妥協的に闘うものである。
2009年4月5日

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活動報告 (3月~4月)

3.20イラク反戦6周年渋谷デモ

イ ラク開戦から6年。3・20イラク反戦闘争は「労働者のストライキと国際的団結で戦争をとめよう!」のメインスローガンのもと、世界大恐慌の真っただ中で の階級的反戦闘争として動労千葉の3日間ストを先頭に全国から1850人が渋谷に結集、体制内派の制動をぶっとばす戦闘的な集会とデモをやりきった。
基調報告に立った青年労働者は「路線が問われ、労働組合をよみがえらせることに一切がかかっている」「職場から闘う団結を作り出そう!」「民営化賛成で戦 争反対を闘えるか!」と4・4派を徹底批判。動労千葉とともにストライキを貫徹した動労水戸の木村書記長の開会あいさつ。
動労千葉の田中委員長は「スト初日、業務命令を受けた国労の組合員がその場で動労千葉に加入し、ストに突入」したことを報告。連合、4・4派を批判し、アメリカの仲間たちも闘っていることを報告した。
三里塚反対同盟の北原事務局長は、労・農連帯、3・29三里塚への総力結集を訴えた。闘う弁護士の森川さん。国労5・27臨大闘争弾圧被告の羽廣さん。八 尾北医療センター労組の灰垣さん。部落解放同盟全国連合会西郡支部の岡さん。3・6大阪集会を先頭で闘い抜いた大阪豊中市の自治体労働者。広島の青年教育 労働者。ストライキをやって集会に合流した精研労組の仲間。派遣先の森精機で3派のストライキをぶちぬき集会に合流した関西合同労組技能育成センター分会 の仲間。
法大解放を闘っている文連副委員長。そして、全学連織田委員長は「戦争にどういう態度をとるかは、民営化に反対するのかどうかの路線闘争」だと喝破。機動隊の弾圧を跳ね返し、沿道の圧倒的な注目の中、解放的デモを勝ち取りました。(杉橋)

3.29三里塚 全国集会

3月12日、千葉地裁・仲戸川裁判長は、天神峰現闘本部裁判で、反対同盟欠席のまま、自ら合意した証人調べを突如取り消し、最終弁論の指定を強行した。さらに、3月23日には成田空港で米国の貨物専用機が着陸に失敗、横転・爆発炎上し、2人のパイロットが死亡した。
3・29三里塚全国集会は、全国から1580名が結集。この許し難い暴挙と大事故に怒りを爆発させた。基調報告に立った萩原事務局次長は、①天神峰現闘本 部裁判を実力闘争で闘う。②農地収奪を粉砕し、市東さんの農地を守り抜く陣形を構築する。③農地法改悪と闘い全国農民の決起をつくりだす。④成田の軍事空 港化を阻止する――の四つの闘争方針をうちだし10・11全国集会への大結集を呼び掛け、全参加者が拍手で応えた。全参加者の力で労農連帯・農地死守・実 力闘争であくまで闘い抜くことを日帝・国土交通省・千葉地裁にたたきつける集会とデモを勝ち取りました。(杉橋)

道州制反対! 橋下打倒! 3・6府庁前行動

「道州制反対!橋下打倒!3・6府庁前行動」は全国450人の結集で成功しました。
この勝利を切り開いたのは、豊中市職女性部の労働者の闘いでした。資本主義を擁護する体制内労働運動の指導部連中が3・6行動を潰そうとしてきました。直 前に女性部のニセビラまで撒くなど、ファシストさながらでした。しかし、当該の自治体労働者はこれまでの長年の人間関係のしがらみをぶっ飛ばして、全労働 者の利害の立場に立ちきり、怒りを燃やして立ち上がったのです。これは呼びかけに全労働者が必ず応えて決起するという信頼に裏打ちされたものでした。まさ に動労千葉が国鉄分割・民営化に対して唯一ストライキをで闘った路線そのものです。これこそ勝利の路線です。
また、道州制は「一旦解雇、選別再雇用」の対象から自衛官を外して侵略派兵と治安弾圧に動員し、「軍服を着た労働者」である自衛隊員とわたしたちを分断する攻撃でもあります。絶対に粉砕しましょう!( 京都読者・A)

日本原基地撤去の闘い

09年2月11日。「建国記念日」に、毎年、日本原では自衛隊に対して基地撤去のデモや取り組みが闘われています。

【概要】
日本原基地は、四国はじめ西日本の陸上自衛隊にとって数少ない実弾を撃つ場所です。岡山の中国山地・奈義町。戦前には、村の頭上を実弾が飛び越す演習も、やられていました。朝鮮半島に似た山岳地形。冬は積雪し、酷寒の朝鮮北部への侵略戦争を想定した実戦演習場です。
また最近では、イラクのファル―ジャ市街戦のころに模擬市街が作られ、レジスタンス掃討作戦の演習が沖縄ー岩国の海兵隊と陸上自衛隊の合同演習として行われています。まさに、最前線基地です。(写真は私たちの演習場内の現地調査の様子。)

【地元の農民と労働者  の反対運動】
ところが、日本原基地は決定的弱点を抱えています。内部には田圃があり、演習場は同時に地元農民の生活の糧そのものでもあります。自分の町がそのまま戦場 に結びついていることへの怒りは激しいのです。地元の基地内営農、基地撤去運動は、営々とわれてきました。 日本原では、動労千葉派の労組が、基地をデモ し、「制服を着た労働者」に団結を呼びかけていました。兵士が「狭い兵営心理の残りかす」から自らを解き放ち、労働者の側へ常識破りに合流する取り組みが 始まっていました。(四国会員・S)

3.14呉現地闘争

「ソマリア沖に敵は居ない。敵は麻生や資本家だ!」「労働者と自衛隊兵士は団結しよう!」「自衛隊兵士は出兵命令を拒否しよう!」「首切りと戦争を許さないぞ!」「生きさせろゼネストに総決起するぞ!」
潜水艦桟橋から大音量のシュプレヒコールが隣接する海自呉基地と出航式典を繰り返し直撃した。

【敵は誰なのか】
3月14日、反戦共同行動委員会呼びかけのソマリア沖派兵阻止・呉現地闘争には全国から100人の労働者や学生が急遽結集した。
レーダーを回転させ出撃態勢の「さみだれ」と「さざなみ」にもシュプレヒコールが直撃した。
11時、司会学生の鮮烈なアジテーションで集会が開始された。続いて広島県労組交流センター代表の基調提起。今まさに世界中で労働者から仕事を住居を命を 奪っている資本家・帝国主義者どもがその利益防衛のためにソマリア沖に派兵し軍隊を集結していることが徹底的に暴露弾劾された。
麻生や防衛相浜田が出席した式典が正午に開始。参加者のボルテージはさらに上がった。当会の幟旗と共に登場した元自衛官で全国事務局の仲間は「何のための 派兵か。海外派兵の恒久化への決定的な攻撃だ。絶対に許せない。資源を奪い生活基盤を破壊した帝国主義が彼らを『海賊』にした。本当の敵は誰なのか。労働 者と自衛官の階級的団結の力で資本主義を根本からひっくり返そう。闘う労働者と団結して一緒にゼネストをやろう!」と艦上の兵士たちに呼び掛けた。
関西の学生は「資本家どものから奪われた物を取り返す闘いを『海賊』と呼ぶなら3・20イラク反戦6周年で世界の労働者はみんな『海賊』になろう」と激烈にアピールした。
常々、会報への投稿にご協力頂いている徳島のSさんは「徳島星野文昭さんを救う会」から発言。「71年の渋谷大暴動闘争で沖縄全軍労のストライキ、ゼネス トと一致団結して星野さんは34年目の獄中闘争を今も闘いぬいている。自衛官の皆さんも絶対反対派として起ちあがろう。『さみだれ』は『戦艦ポチョムキ ン』になろう。『さざなみ』は『蟹工船』になり上官を縛り上げ赤い旗を立ててこの呉の港に戻って来よう。そういう闘いをやる時だ」と。

【職場の団結から兵士との「対決・合流」へ】

資本や権力に屈服を深める体制内既成勢力はこの日呉現地には現れなかった。「海賊盗伐」や「北朝鮮ミサイル迎撃」を支持する既成労組指導部は「首切りと戦争」の翼賛化の先兵だ。断じて許してはならない。
小多氏と共に、三尾代表と当会への攻撃を続けてきたグループは10人そこそこで登場。既成勢力の集会への「潜り込み路線」で横断幕もトラメガ も持たずに来たようだが、頼みの綱の本隊はいくら待っても来なかった。  そして、もう一つの頼みの綱である「反戦の顔役」小多氏もとうとう最後まで顔を 見せなかった。道具が無くては独自集会もままならぬのか寒風の中にただただ立ち尽くしていた。一方、我が闘う部隊は 熱気溢れる集会の後はいよいよデモ。基地前を通り呉駅までだ。機動隊による不当な三重規制をガンガン押し返す。基地の兵士がそれに注目する。何台も通り過 ぎる大型バスから家族も注目。コールとプラカードでアピールしデモを完徹した。
資本家階級と権力が死ぬほど恐れている兵士や家族との階級的合流は「生きさせろ!」ゼネストへの闘いの前進の中で必ず可能だ。兵士や元兵士はどこにでもい る。彼彼女らとの「対決・交歓・合流」の観点と実践は重要だ。この闘いを「職場の団結から」開始しよう。 3・14呉の闘いは決定的な闘いだった。4~6 月の闘いにつなげ更に前進を勝ち取っていこう。(岐部)
(写真 襲いかかる機動隊をはねのけデモは前進。団結した労働者の力を見せつけた)
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自衛隊三軍ソマリア派兵阻止!  K(東京会員)

【ソマリアに自衛隊3軍 が展開】
政府防衛省は、ソマリアへの海自P3C対潜哨戒機の派兵を決定し、赤星海幕長は、P3C2機を5月中に海自厚木基地から派遣し、6月にも現地で軍事行動を開始する方針を明らかにした。
拠点となるジプシ空港にはP3Cの駐機・警備の必要物資輸送のために小牧基地から空自1輸空のC130輸送機も派兵される。またこれらの警備の名目で陸自 の中央即応集団直轄の中央即応連隊(宇都宮駐屯地)一個小隊40人が派兵される。 中央即応連隊は「テロ.ゲリラ」に対応する部隊として昨年3月に宇都宮 駐屯地に本部管理中隊と三個中隊700人で編成されている部隊である。拳銃、小銃、機関銃、軽装甲機動車などで武装された戦闘部隊だ。イラク戦争での空自 展開=米軍支援輸送を行った際にも陸自の派兵はおこなわれていない。
ソマリアでの陸海空3軍の動員・派兵・恒常的展開は歴史を画する戦争政策への踏み込みだ。

【自衛隊3軍1000人 の恒常的展開】
5月派兵要員は約150名だ。インド洋の補給艦と護衛艦、ソマリア沖の護衛艦2隻、P3C2機がアラビア半島を包む海域で一体的な軍事的展開を行い、米軍 とともに合同の軍事行動を行う。 インド洋派兵に加え3・14ソマリア派兵と5月P3C派兵で陸海空1000人を超える規模の兵士が問答無用で戦場に送り 込まれることになる。 それだけではない。3月に呉基地から派兵された護衛艦2隻の交代として、6月中には横須賀と青森の大湊から護衛艦が派兵される。日 帝の海外派兵-侵略戦争政策は恐るべき勢いで進行している。
現在ジプシに派遣されている哨戒機は米軍が3機、ドイツ、フランス、スペインは各1機だ。日帝のP3C2機の送り込みは突出している。
米軍のソマリア沖での「海賊対策」は、「対テロ戦争」の一環として展開され、P3Cを海上だけではなく陸上の偵察にも用いている。そして海自P3Cの情報は米軍が統括することになる。
すでに国連決議は陸海空からのソマリア攻撃を容認している。「海賊対策」は名ばかり。米帝は「陸上拠点」への侵攻を画策している。
【「海賊対処法」の成立を許すな】
「海賊対処法」は今国会での成立が目論まれている。この法案では、自衛隊の誤射でソマリア漁民を虐殺しても「正当」とされ責任は問われず、護衛対象は外国 船を含む全船舶に拡大され、ソマリア領内への侵攻はもとより、沿岸国への「追跡」という名目の領海侵犯も容認し、全世界に派兵できる恐るべき「侵略戦争 法」そのものである。  「違憲」とか「改憲」のレベルをすでに超えている反革命的クーデター攻撃そのものである。31年9・18「柳条湖事件」に匹敵す る侵略戦争がすでに始まっているのだ。
現在、ソマリア沖では日帝も含め17カ国の艦船が「軍事作戦」を展開している。日帝の陸海空三軍のソマリア派兵は、「海賊対策」を口実にした中東石油と資 源をめぐる帝国主義間争闘戦への日帝的踏み込みである。 道州制攻撃、裁判員制度、北朝鮮「ミサイル」排外主義攻撃や日帝内部から吹き出ている「国連脱退 」「核武装化」「集団的自衛権行使」などの一連の発言、入管体制の強化など。
そして、すでに「集会制限」報道すら飛び出している「新型ウイルス」をも奇禍とする戦争国家化への危機管理体制の強化などは一本の糸で繋がっている日帝の侵略戦争国家体制強化への攻撃である。

【職場の団結から労働者 兵士の団結へ】
世界大恐慌下、全世界的で帝国主義ブルジョアジー・翼賛国会・体制内指導部VS全労働者階級との非和解的な対決構造が、日々、明らかになってきている。
30年代恐慌時がそうであつたように帝国主義ブルジョアジーは、「国益と排外主義」「保護主義と自衛権」などをかかげ、一方では「職と住」を奪う大失業攻撃 を激化させ、「青年労働者の生きる道は軍隊だけ」という攻撃をすでに開始している。
だが新自由主義破綻の世界大恐慌に震えているのは帝国主義ブルジョアジーと体制内指導部、そしてその追随者である。
「戦争・改憲と民営化・労組破壊」攻撃粉砕の闘いと一体で4大産別を先頭に全ての職場・生産点をプロレタリア革命の拠点と化し、職場・街頭を軸に 厚木、小牧、宇都宮現地闘争を大爆発させ5月陸海空ソマリア派兵・P3C派兵阻止の反戦闘争を爆発させよう!
職場・学園での団結を労働者兵士との団結へ!労働者と兵士の階級的団結の力で世界大恐慌をプロレタリア革命に転化しよう!麻生・オバマ打倒!6・14ー15連続闘争に起とう!

「ミサイル迎撃」戦争態勢許すな! 榎本(京都会員・ユニオン自立)

4・17日経夕刊によると、「ソマリア沖派兵関連で新たに海自P3C対潜哨戒機2機と空自空輸部隊と陸上自警備部隊の5月中派兵に向けた準備命令が発令された」
これはこの間の「ミサイル迎撃指令」以降の戦争態勢の激変を意味する。世界金融大恐慌下の危機の中で日帝は「外への侵略戦争態勢作り」と「国内の労働者への階級戦争」とも言うべき民営化・労組破壊の攻撃を激化させてきている。
4月5日に打ち上げられた北朝鮮の「人工衛星ロケット」は、日本の上空3~400kmの大気圏外を通過し太平洋上を東方に飛んだ。
政府は3月27日、浜田防衛相に「弾道ミサイル破壊措置命令」を発令させ陸海空自衛隊3軍は迎撃態勢に入った。
【臨戦態勢発動】
戦争発動に等しいこの軍事作戦は3月14日に呉を出航した海自ソマリア沖派兵と一体の戦争政策の新段階だ。07年以降、配備してきた弾道ミサイル防衛システム(BMD)の初の発動だ。
日本海には海上配備型迎撃ミサイル(SM3)積載のイージス艦、地上では地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を防衛省はじめ秋田、岩手両県などに配備した。陸自も「災害発生」の名目で部隊を配置した。
政府はこの一大軍事行動を大々的に公開し「ミサイル迎撃」キャンペーンを満展開した。麻生派議員は「これをうまくやれば支持率が上がる」「神風だ」と公 言。金融大恐慌にのた打つ麻生政権は、起死回生の逆転を民主党小沢への国策捜査とこの「ミサイル迎撃」キャンペーンにかけた。
自治体労働者を動員した東北地方での住民防災無線による「ミサイル実況中継」。資本家階級の広報機関=NHK などを使って、「北朝鮮脅威」「国難」を煽り、「非常時」の挙国一致を扇動した。これは道州制攻撃そのものでもある。
そもそも北朝鮮の「人口衛星ロケット」打ち上げとその予告は、米オバマ新政権への交渉メッセージであり、国内支配体制の強化と武器輸出拡大のための演出でもある。
しかし、今回の「ミサイル問題」の最大の問題はどこにあるのか。それは北朝鮮の種々の動向を口実にした日米帝国主義による体制転覆ー北朝鮮侵略戦争策動だ。そしてその占領と支配を足がかりに中国スターリン主義の体制転覆、中国の帝国主義支配をも狙っている。
【社共体制内指導部の  戦争翼賛化】
27日発令の「迎撃命令」後の31日の衆参両院本会議の「ミサイル決議」。この決議への社民党や共産党の支持は「迎撃」そのものへの支持であり戦争翼賛勢力化そのものである。
共産党は『赤旗』や街頭で「危機管理能力の確立を!」「自衛隊しっかりしろ!」と絶叫を繰り返している。「迎撃能力」や「自衛隊の探知能力」「誤報(情報伝達)問題」について流されている議論を誰が喜ぶのか。
事実、元首相安倍を先頭に日帝内部で「敵基地攻撃論」や「核武装論」が再燃している。
【日米韓朝鮮侵略戦争  態勢を許すな】
また5日からの韓国国会では、韓国による射程300km以上のミサイル開発を禁じた01年の「米韓ミサイル指針」の見直す趣旨の答弁を首相と国防相がしている。
今回の軍事作戦はまた日米韓合同作戦だった。判明しているだけでも、米早期警戒衛星、米戦略偵察機コブラボール、在韓米空軍の戦略偵察機U2、空自EP3 偵察機、イージス艦は海自が3隻、韓国の「世宗大王」、米のBMD艦数隻。青森の空自基地の「Xバンドレーダー」や全国4ヶ所の高性能レーダー「EPS3 改」などが展開した。
これはこの間進められている米軍再編・日米同盟再編と一体だ。その核心は座間の米軍4軍前線司令部化。自衛隊中央即応集団司令部と在韓米軍の座間司令部への配置・編入にある。
政府防衛省は海自P3C対潜哨戒機の増派と陸自・空白=3軍の派兵も打ち出している。侵略戦争と戦争政策の強化・拡大を一気に進めている。断じて許してはならない。
敵はソマリア人民でも北朝鮮でもない。戦争で労働者と家族そして兵士の命を奪い、首切りで職を奪い命を奪う資本家どもの「戦争・改憲と民営化・労組破壊」と闘おう。
世界的につながった労働者階級の闘いによって真の強盗どもを打ち倒さなければならない。自衛隊兵士は労働者階級の同志としてこの闘いに合流しよう。「生きさせろ!」ゼネストへの一歩を全国で共に実現しよう。
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掲示板 本の紹介
『新版 甦る労働組合』 中野洋著(出版: 編集工房 朔)  定価1890円

“労働者を軽んじ、軽蔑する考えに取り込まれない限り労働者は必ず勝てる”

確かに資本主義末期、「悲惨」な事件が続発している。気分が暗くなることばかり・・『甦る本』はこれから「何かしたい」と考える労働者にお勧めの書であることに間違いない。
動労千葉を指導していた中野氏の労働組合論が現在の情勢とマッチした形でテンポ良く展開されている。論というよりは中野氏の「生き様」として表現されてい る。「生き様」で比べれば松崎明(や4者・4団体派指導部)と中野氏とは対比鮮明である。この本を通じて自分が労働者であることの誇りも取り戻せる。極め てシンプルな提起、「労働者を軽んじ、軽蔑する考えに取り込まれない限り労働者は必ず勝てる」なるほど!・・昨今は労働者に対して「自己責任」「スキル アップ」みたいな風潮が流布されているが、労働者階級こそ分断をはねのけて団結すれば、資本主義を打ち倒して、無限の力を発揮できる階級であることを改め て中野氏は提起している。
また、本書は国鉄決戦の基軸性を新たに3・25反動判決情勢のなか、動労千葉を先頭に国鉄闘争の爆発が革命に直結するほどのデカさもっていることを動労千 葉の歴史を通じて明確に証明している。民営化・道州制の攻撃に対して、動労千葉のように労働者の無限の力に確信して闘えば、必ず勝利できる。(河)

【著者紹介】

中野 洋
1940年東京生れ。59年国鉄入社。63年動労千葉地本青年部長。73年地本書記長。79年動労本部から分離・独立。国鉄千葉動力車労働組合結成に参 加。同書記長。83年同委員長。85~86年分割・民営化反対ストを指導。現在は動労千葉常任顧問、労働者学習センター代表

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「生きさせろ!」と不当解雇を闘う女性自衛官と団結しよう!

前 号会報にて報告しました女性自衛官に対して、新たに不当な攻撃がかけられてきました。自衛隊は2年ごとに任用更新を行います。1月30日、次期も自衛隊で の勤務を希望していた原告に対して再任用を拒否し、3月21日をもって、退職と通告してきました。健康診断もクリアし、職務も問題なく遂行していました。 前日には原告の 4月からの勤務についての打ち合わせも行われており、自衛隊は、再任拒否の理由すら明らかにしていません。
この再任用拒否が、もし、原告の裁判、もしくは裁判に関わる言動を問題にしたものであるのなら、憲法32条で保障された裁判を受ける権利に対する重大な侵害であるとし、「女性自衛官の人権裁判を支援する会」を中心に抗議の声をあげています。
都合の悪いことに対して隠蔽し、個人の責任に転嫁する。このように政府の体質は全く変わっていない!絶対に許せないことです。この原告にかけられている解雇攻撃は、わたしたち労働者にかけられている攻撃と同じです。ともに団結しましょう!
次回公判は5月21日(木)です。新しい情報など詳しいことは、下記まで。
「女性自衛官の人権裁判を支援する会」 http://jinken07.dtiblog.com/