会報 第14号

第14号 2011年7月10日発行


no14

フクシマを返せ!!  反失業・反原発!
6.5国鉄大集会から激闘の7月へ! 8月大行動へ!!

【宮城県沖地震と大津波は想定されていた】

 自衛隊3軍の統合運用は、今回の大震災で初めて実施。仙台の陸自東北方面隊総監部(仙台市)が陸海空3軍10万6千を統括・指揮した。
実はこの東北方面隊総監部が、今から2年半前「MG8・0の宮城県沖地震、震度6強、大津波発生」を想定、隊員の半数と全部隊参加で災害実動訓練「みちのくアラート2008」を実施していた。
「近い将来、発生するとされる宮城県沖地震を想定し。・・・31日(1日も)、岩手、宮城両県の22市町に東北6県の隊員約1万人や車両約2千台・・・。災害訓練では最大規模」(08年10月31日『産経』)。 想定しているではないか。何が想定外だ。ふだけるな!

【被災地の怒りと結合した6・5国鉄大集会】

被災地の怒りが新自由主義の支配を突き破り、怒りの行動が全国に波及している。その中心には自ら被災しながら被災者の生命と生活を守るために奮闘している4大産別の労働者がいる。
動労千葉は大震災後、直ちに「声明」を発し、「仙台市役所・動労千葉を支援する会」はじめ宮城や福島の仲間を中心に「震災解雇を許すな!」の闘いを開始した。

【6・5で国鉄決戦と反原発闘争を宣言】

30年におよぶ地方切り捨てと核・原発政策の促進、膨大な労働者の非正規職化、沖縄階級闘争への攻撃、これらは労働組合への分断・解体攻撃と一体で進められた。  解雇撤回の国鉄闘争と反原発闘争・反失業闘争・沖縄闘争は一体である。国鉄全国運動の展開の中で、非正規職青年労働者が全国的闘いを開始した。沖縄基地労働者も国鉄闘争の旗を高く挙げた。

【核・原発と被曝労働を許すな!】

原発事故の現場では非正規の労働者が殺人的な労働条件のもとでメルトダウンと闘っている。放射能汚染で福島県の瓦礫は90%以上が放置。原発対応や 南北600キロに及ぶ被災地の破壊された遺体の捜索など軍服を着た労働者、自衛隊兵士の過酷な任務。
「労働者は物じゃない!」。労働者や兵士に使い捨てと死を強制する奴隷労働への労働者の回答は労働者の団結と労働組合の再生です。  兵士の皆さん。この労働者解放の闘いの中で出会いましょう。共に闘いましょう。

【大震災情勢と「5月転換」の大反動と6月の激闘】

08年のイージス艦「あたご」事件。防衛省も自認の「有罪」を逆転させた5月11日横浜地裁無罪判決。同日、国鉄全国運動の呼びかけ組合・関西生コン支部13名不当逮捕。5月20日、東京高裁構内で一挙50名逮捕の三里塚闘争弾圧。これらは資本とその国家・軍隊の前に立ちはだかる者は蹴散らし殲滅するという攻撃であり、大震災情勢下、労働者本隊や農民・兵士と動労千葉派との結合への権力どもの心底からの恐怖だ。 「福島を返せ!」「敵を許すな!敵は倒せ!」これが資本と番犬どもへの被災地労働者の声です。
6・5大集会の大成功を決定的な階級的土台として6・11反原発全国行動と6・19フクシマ大行動は大爆発しました。
激闘の7月、職場・学園・街頭から8月大行動へ!(岐部)
(写真 【 6.19怒りのフクシマ大行動。林立する組合旗!学生旗!】)

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階級間戦争に勝利し、全原発の廃炉を!

反原発・反失業・階級的労働運動路線の一体的推進でプロレタリア革命へ!

東京・滝山

【労働者は、原発で殺されてはならない】

悪化の一途をたどる福島第一原発事故の現実は、日帝支配階級の危機の深化として進行している。そしてこの現実は、世界のすべての労働者階級人民に、例外なく、「核と原発」の即時廃止か存続かの歴史選択を突きつけている。それが、どのように困難な道であろうとも全世界の労働者階級人民の選択肢は、「全原発の即時停止・廃炉」以外の選択はない。すでにドイツ、スイス、イタリアでは原発廃止が労働者の意思として動き始めている。日本の世論調査の結果でも「82%が原発廃炉を希望」である。普遍的な真理は
核と原発存続の中には労働者階級人民と全人類の未来はありえないということだ。
6月4日、1号機原子炉建屋1階で事故後最高の毎時4000㍉シーベルト(※以下、表示のない単位は㍉シーベルト)の放射線量が測定された。5月13日の測定時は2000である。また東電は汚染水浄化システムで汚染汚泥が7000以上になる可能性を明らかにしている。
3月14日午前5時03分時点の3号機については、「測定結果は毎時140シーベルトであり、その値から評価したところ、炉心損傷割合は約25%と推定した」と当時の報告書に記載されている。
東電は4月27日、「データに一部誤りがあった」として損傷割合を、「1号機を55%」「2号機を35%」「3号機を30%」に「訂正」しているが、いずれにしろ公表されている上記、放射線量は人間が確実に死亡するレベルであり、接近すらできない放射線量である。
54年のビキニ環礁水爆実験で被爆直後死亡した第5福竜丸の久保山さんらの最大被爆線量は約6シーベルトと推定されている。99年JOC事故で死亡した大内さんは17シーベルト、篠原さんは10シーベルトの被曝である。

3月の原発作業で判明している被曝労働者は①250以上が9人、②100~250が115人、③50~100が288人、④20~50が623人の計1035人⑤20以下が2478人。合計3514人である。上記①の6人の内2人は、678・08(30代)~643・07(40代)が確定している(内部被曝590~540)。線量検査は作業員の3分の1程度でしかない。
厚労省4月27日、初めて76年度以降、35年間の被曝労働の労災認定内訳を公表した。被曝手帳なしで原子力作業に従事させられ1年半で殺された労働者もいる。被曝労働者が闇から闇に葬り去られている中、労災認定はわずか10人だ!認定された10人の内、 白血病を発症した6人の最高累積被曝線量が129・8と記録されている。上記3月の原発作業労働者の被曝線量がいかに危険なレベルであるかは一目瞭然だが、大半は闇の中だ。収束のめどさえたたない福島原発事故の危険性は留まるところをしらない勢いで高まっている。これらはすべて新自由主義・資本主主義がつくり出したものであり、国家犯罪以外のなにものでもない!
日帝ブルジヨァジーは恐慌と震災・原発事故で「復興」といいながら全労働者を大失業の中に叩き込み、「仕事が欲しければ、被曝覚悟で原発で働け」というところに労働者を叩き込んで生き延びようとしている。これが新自由主義・資本主義だ!。

【反原発闘争は階級間戦争】

日帝ブルジョアジーの階級意思は、東電や電力会社の株主総会で明らかだ。問答無用の原発維持・推進である、海江田経産相の「原発安全宣言」と全自治体への「原発稼動要請」は、菅政権の核・原発推進と原発輸出の国家戦略が強化されているということだ。
したがって原発事故と復興政策をめぐる日帝支配階級の基本的な方向性は、予防反革命的な階級間戦争の全面的な激化として推し進められている。帝国主義ブルジョアジーは、福島原発事故を契機に拡大している全世界での労働者の反原発闘争を抑え込む以外に延命策がないところに完全に追い込まれている。全原発廃止は、日帝支配階級の国家戦略との非和解的激突であり、日帝支配階級の根底的否定と打倒にまで行き着く闘いとして非和解的に、徹底的に、階級間戦争として激化・発展していく。「全原発・核の廃止」闘争の圧殺攻撃は、日帝ブルジヨァジーに歯向かう勢力とイデオロギーを根絶やしにする「階級間戦争」として激化する。それは同時に徹底的に凶暴化した国家暴力の全面的な発動として、労働者階級人民と被災地労働者・住民の闘いに襲い掛かり、その反革命攻撃の重心が労働組合と労働運動の徹底的な壊滅攻撃として推し進められている。

日帝ブルジヨァジーの絶望的な階級意思の表れがJR東海会長葛西発言だ。葛西は、「◇原発継続しか活路はない◇原子力を利用する以上、リスクを承知のうえで、それを克服・制御する国民的な覚悟が必要である。国はそれを正面から問うべきだった。◇日常の訓練により十分に習熟しておけば同じ災害に直面しても今回の事態は避けられる」と、日帝ブルジヨァジーの階級意思を全面的に押し出している。この発言こそ、労働者階級人民への内乱的な階級戦争宣言だ。この戦争宣言は新自由主義の破綻の中から絶望的に打ち出されたものであるがゆえに、凶暴であると同時に極めて脆弱なものでしかない。労働者階級の怒りで打倒せよ!

【世界の根底的変革ープロレタリア革命へ】

全原発の廃止は、階級と階級、組織と組織、人間と人間との全存在をかけた非和解的闘争である。それは同時に本質的・現実的に、被曝と被曝労働者の死として現れているようにブルジヨァジーとプロレタリアートの生死をかけた戦争である。
階級間戦争に勝利する唯一の道が、全産別の職場で労働者の権力奪取へむけた猛烈で断固たる総決起だ!その道水路が国鉄闘争全国運動の組織化と運動的拡大である。資本との非和解的な職場闘争を基礎に地域・街頭での全原発廃止の運動と組織の拡大であり、社会を根底から変革するという強力で目的意識的なプロレタリア階級意思の猛爆発である。新自由主義・資本主義の根底的打倒以外、労働者階級と「フクシマの怒り」は消えないのだ。
労働者階級が真の社会の主人公として権力奪取に躍り出るということ。そのためには労働組合の名で原発を推進し、130万人とも言われている被曝労働の強制に加担し、膨大な労働者の死の強制に手を染めてきた連合をすべての職場・生産点で打倒する。一方、決定的に重要な闘いがフクシマを中心に被災地現地から闘う労働運動・労働組合を甦らせ労・農・漁民の階級的団結をかちとることである。
全ての職場・地域の闘いが「フクシマの怒り」と結合し、一体化し、日本階級闘争におけるすべての課題の中心に全原発廃止の闘いを据えきり、全原発の廃止と階級的労働運動の一体的な闘いを飛躍的に大前進させる。唯一この闘いの前進がプロレタリア革命への巨大な展望を切り拓くのです。
血を吐くような苦闘も階級的な正義の闘いによって支えられる。プロレタリア正義は闘う者に限りない勇気を与えると同時にあらゆる試練にたちむかわせ力を与えます。勇気は勝利感によってのみ得られるものではない。苦闘と試練に触れ、それをのりこえようとする目的意識的行為の中から生まれる。絶望と無縁な闘い、それが全人類の普遍的解放をめざすプロレタリア革命への非和解的闘いであり、全原発廃止の闘いである。だからこそ労働者階級人民は革命的に前進することができるのだ。労働者階級の団結は、個人の能力をはるかに超えた無限の能力と英知を生み出す。それがプロレタリアートである。労働者の団結した力で世界を根底的に変革するプロレタリア革命へ!
兵士は被災地労働者・住民と共に、闘いに決起しよう!
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福島の農民・長沢さんにお話を伺いました

福島の労働者・農民、兵士は怒りを煮えたぎらせている

「ライズ13号」を読まれた読者の皆さんは、「福島で農業を行っている長沢です」に始まる「被災地・福島からのアピール」を憶えておられると思います。
私たちは「マグマの怒り」をともにし、6・19集会1510名の結集をかちとりました。次は7・17いわき集会です。私自身は、長沢さんから直接お話しを伺う機会があり、「原発さえなければ」を本当に実感しています。原発(帝国主義)は、労働者・農民・漁民の生存条件を奪い去った上に、「創造的復興」と称する究極の新自由主義攻撃をもって被災地全体から膨大な利潤を吸い上げようとしています。この強欲と仁義のなさには、考えつく比較や比喩も見当たりません。しかし、労働者・農民・漁民から怒りと生きる意志を奪うことはできません。負けてはいません。私たちは、被災地の怒りをともにし、4大産別を拠点化し、自衛隊兵士を獲得していこう。この決定的情勢の中に飛び込んでいこう

《長沢さんの話》

 福島県に行った人は自然の雄大さと地元の人の土性骨を実感すると思います。しかし原発は、この自然を破壊し、30㌔以上離れた飯舘村は計画的避難地域にされ全村民の90%以上が村を離れています。さらに50㌔以上離れた伊達市の霊山町などの4地区113世帯が「特定避難勧奨地点」に「指定」され、避難を決めた人も出ています。霊山町の隣の相馬市玉野の酪農家は、6月11日に首吊り自殺した姿で発見されています。3人目の自殺者です。原発を弾劾する遺書を残しています。原乳の出荷停止が3月以来続き、牧草の使用を禁止され、あるいはコメの作付けを禁止され、ウメ農家はウメの出荷を禁止され、葉物野菜の出荷も突然禁止され、「農家はどうやって生きていけというのか」(と長沢さんが言っていました)。
原発は漁民の生活を破壊しています。確かに巨大津波は甚大な被害をもたらしましたが、それでも岸壁の修理や道路整備、港のごみの除去、船の整備は徐々に進んでいます。しかし地元の漁港のひとは、「物なら直せるが、原発事故のせいで3ヶ月以上出漁できない。今後も再開の見通しはない」と言っています。こうした中で大規模漁港復興優先、民間企業活力導入なる選別「復興」計画が策動されています。
南相馬市は、警戒区域・計画的避難区域・緊急時避難区域の三区域に分断されたうえ、霊山町のように「特定避難勧奨地点」指定の検討もなされています。中小の企業や東電と関連企業の労働者には、倒産や失業が襲いかかっています。原発によって、半数以上の市民が避難を余儀なくされています。小中高は「疎開」状態です。
市役所の労働者は、市内の遺留品展示場や開設された一時帰宅者の除染所で東電の労働者や自衛隊の兵士と一緒に頑張っています。彼らの多くは実家のコメの作付けや野菜の出荷制限に直面し、原発への怒りをフツフツと煮えたぎらせています。
(写真 津波で陸に残された漁船【相馬市】)

《危機=革命的状態下の、自衛隊治安活動の全面的展開》

①福島駐屯地と郡山駐屯地=南北の治安対策拠点
もともと、福島第一原発は、福島駐屯地(第6師団 44普通科連隊・11施設群)の重要警備対象になっています。つまり福島県北部の治安は福島駐屯地の担当になっています。だから44普連や11施は震災と原発事故直後から情報収集と治安対策に全力で動いています。君塚JTF司令官が言っている「御用聞き」作戦です。また第一原発に最初に入ったのも、福島駐屯地と郡山駐屯地の隊員で、12人の被ばくが確認されています。50㍉シーベルトを超える隊員は4人、最高は80㍉シーベルトを超えていました。
郡山駐屯地は同じ第6師団の第6特科連隊と第6高射特科大隊が駐屯し、南部地域が担当になっています。ただし今回、原発対応の県外の旅団や師団は、福島駐屯地ではなく、まず郡山駐屯地に集中しています。また郡山駐屯地は物資集積ターミナルとして機能し現在も物資輸送トラックが駐屯地を発進しています。

②12旅団・中央即応連隊・第一空挺団 東京の治安部隊が真っ先に福島到着
第一空挺団や第一ヘリ団、中特防などが原発と周辺で活動を開始したのは事故翌日の12日からで、原発周辺住民の避難輸送もやっています。指揮をとることになる12旅団が到着したのは13日未明。
3月中、第一空挺団(など)は、第一原発南部の広野町や北部の南相馬市に入り、個別訪問し、山林にも分け入って調べています。《情報収集》《自主避難困難者の確認》《残留者捜索》とも言っています。「北朝鮮軍のゲリラ戦・原発攻撃」対処作戦そのものです。
4月18日からは30㌔圏の捜索に入り、そしてタイベックスーツを着込み20㌔圏内に。6月には10㌔圏に入り、最後は3㌔圏直下まで入っています。
③3自衛隊4万3千人(6/29) 第6師団や第9師団の給水や入浴、生活支援に活動の軸を移しています。被災地で44普連や6特連が連日、高機動車に乗って個別訪問し「要望」を聞き情報を収集しています。

④派遣隊員は疲労し、メンタルヘルスに関する記事が大きく報道されるようになった
ガレキ撤去と行方不明者の大捜索が続いていた4月には、隊員の中から「いたたまれない気持ちで一杯」「あまりの惨状にしばしその場にたちすくんだ」「目にやき付ついて離れない」などの証言が多く飛び出しました。幹部は「御用聞き」作戦に加えて、隊内「聞き耳」作戦が重要な作戦になったと証言しています。そして5月、「派遣隊員ケア推進チーム」を発足させ、被災地に近い8駐屯地に「戦力回復センター」を設置しています。
「極度の疲労にも関わらず眠れない」「不安を訴える隊員」「不調を訴える隊員を後送」などの記事が出ています。まさに戦争です。日帝自ら引き起こした大敗北状況に10万人の自衛隊員が引き込まれ、軍隊の解体と労働者階級との結合情勢が始まっています。

 葛西敬之はこのような状態にある労働者と自衛隊員について「家族や家財を失っても自己抑制を崩さない人々の姿、この人々こそ日本人だ。最も頼もしいのは自衛隊員、黙々と使命を果たす姿は日本武人の心が脈々と流れ」(ている)「中国は自衛隊の力と日米同盟の実効性を痛いほど感じ取」り「日本の安全」は守られたと発言。
葛西などブルジョアジーを絶対に打倒しよう!3・11情勢、5・20転換情勢、革命に向かっての労働者・兵士の巨大な組織化の展望と実践。読者の皆さん頑張りましょう!
(写真 原町高校に駐屯する第1空挺団(南相馬市))
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5・20三里塚大弾圧を粉砕し、完全勝利!

「フクシマの怒り」は、三里塚の怒りだ!

三里塚現闘・酒井浩二

現闘本部守る決戦が始まった

ライズ読者の皆さん、私たちは5・20弾圧を完黙非転向の闘いで粉砕し、完全勝利をもぎりとって、それぞれの闘いの場へと元気に帰還いたしました。皆さんからの檄文、支援活動にこの場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
獄内外一体となった怒りの決起こそがこの勝利を切り開きました。「6・5国鉄大集会の大結集でこの大弾圧に反撃するぞ!」が私たちの闘いの合言葉でした。6・5の大勝利が、敵・日帝権力の体制崩壊的危機ゆえの恐怖に駆られた凶暴な治安弾圧を粉砕し、閉塞感を突き抜けて解放感あふれる闘いを作り出しているのです。6・11反原発デモ、6・19フクシマ怒りの大行動へと、大きな決起を作り出しています。
3・11大震災、原発事故、震災解雇への労働者階級、農民、漁民の怒りが、今、本当に爆発しようとしています。フクシマの怒りは三里塚の怒りです。国策に抗し、労農同盟の強固な基盤の上に農地死守・実力闘争で45年間不屈に闘い抜く三里塚闘争が、今、再び強く輝こうとしています。天神峰現闘本部の代執行を粉砕しましょう!

5・20仮執行宣言付き 反動判決許せない!

5・20東京高裁の天神峰現地闘争本部裁判控訴審判決で井上裁判長は、全く不当にも控訴を棄却しただけでなく、仮執行付きの反動判決を下しました。反対同盟が45年前に建設した天神峰現地闘争本部(木造)は鉄骨の中で今も生きぬいているのです(成田治安法をもって現闘本部を封鎖しても木造建屋は完全に残っているのです)。そして市東さんの農地とともに今も空港の完成を阻み続けているのです。これに、反対同盟を先頭に抗議する50人を、国家権力・警視庁公安部は「不退去罪」をデッチ上げ、なんと裁判所内で全員を逮捕するという前代未聞の大弾圧を強行したのです。

 フクシマをかえせ! 農地をかえせ! 三里塚をかえせ!

この5月、関西生コン支部への弾圧、「日の丸・君が代」反動判決、イージス艦「あたご」衝突事件反動判決、そしてこの5・20三里塚弾圧と、反動の嵐が吹きまくっています。しかしこれは、この日本において、エジプトのように階級間戦争が激しく火を噴き始めたことの証左です。国鉄闘争全国運動へと発展するおそれのあるところへの、動労千葉を先頭にたたかう階級的労働運動の発展への権力の恐怖の現われ以外にありません。5・20は、三里塚闘争と反原発・反失業闘争との結合、「フクシマ」との結合を阻止しようとしたものであり、敵権力の目論見は完全に破産しています。

6月11日、三里塚・市東さん宅離れで奪還歓迎会がおこなわれました。萩原事務局次長は「あの闘いで高裁の反動判決を実体的に押し返すことができた。5・20で現闘本部決戦は始まった」と決戦を提起しました。市東さんは「被災地の闘いと三里塚が結合することを権力は怖がっている。三里塚とフクシマの連帯が課題」と発言。私も天神峰現闘本部決戦、原発事故弾劾、そして日帝・菅政権打倒へと決意を改めて明らかにしました。
6月9日、NAA(空港会社)は仮執行宣言付きの反動判決を口実に、千葉地裁に対して「建物等収去命令申立書」を提出しました。天神峰現闘本部をめぐる攻防はすでに始まっているのです。
動労千葉との労農同盟、韓国民主労総ソウル本部との合流、米国、全世界で三里塚の闘いを求めています。一回でも三里塚に来れば「とりこ」になってしまいます。私自身もそうでした。
では皆さん、7・18三里塚現地集会で会いましょう!

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フクシマに思うこと

真喜志 康彦(NTT労働者)

 6月19日、私の北限である千葉を越えて、ついに東北・福島の地を踏むことができました。福島現地は、私の想像を超える筆舌では言い表せない状況でした。特に、飯舘村は、全村が“ホット・スポット”とは言え、ほんとに人ひとり見ることはありませんでした。唯一例外的に、酪農家と思われる男性が遠くに一人見えるだけでした。また生き物といえば、やせ細った牛と、ポニーが十数頭という現実でした。
この現実を強制しているのが、東電の福島原発事故にあることは間違いありません。国策として建設されてきた原発が、人類とは相容れないものであることが、現実をもって証明されたのです。
6・19怒りのフクシマ大行動は、政府・東電・原発に対する福島の労働者・農民・漁民・住民の腹からの怒りを爆発させる感動的な集会となりました。北は北海道から南は沖縄まで全国から結集した1510人の怒りは、政府・東電には底知れぬ恐怖と、福島の労働者・住民には限りない激励を与える歴史的な闘いとなりました。ヒロシマ‐ナガサキ‐オキナワに“フクシマ”が加わったのです。この歴史的瞬間に立ち会うことができたことを誇りに思います。
 さて、国策としての原発、国策としての日米安保。この日米安保の集中点である沖縄の状況は、菅首相の退陣表明にもかかわらず、否、そうだからこそ激しさを増しています。6月21日の日米安全保障協議委員会での「名護市の辺野古崎にV字型の1800㍍の滑走路を建設することで合意」し、6月27日の菅首相と仲井真知事との会談で、菅首相は「普天間の固定化を避けるためには、今申し上げているようなやり方(辺野古移設)以外ではなかなか決まらない」と言い、「辺野古移設か固定化か」という脅しをかけているのです。さらに、米軍は来年の10月にMV22オスプレイを普天間基地に配備すると発表し、辺野古移設を認めなければ“危険な普天間”に“危険なオスプレイ”を配備するという恫喝を行っているのです。
しかし今や、沖縄の怒りは岩盤の如く強固なものになっており、脅しに屈するものではありません。ストレートな怒りとして表現される、普天間基地の県外移設や国外移設の主張は、全国の闘う団結ではなく、分断を持ち込むものです。あくまでも、普天間基地撤去=沖縄米軍基地撤去を掲げて闘うべきです。また、「思いやり予算を復興支援に」と言う主張も、基地撤去の主体である基地労働者が措定されておらず誤りといわなければなりません。
軍隊の組織化も青年労働者の組織化と階級的労働運動の前進にかかっています。
♪われらは若き兵士プロレタリーアーの♪ という革命歌にあるように。
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デモだけでは原発は止められない 闘う労働組合をよみがえらせよう!

東京西部ユニオン青年部・N

青年の怒りが頂点に

3・11大震災と原発事故で突き出されたことは、資本主義と労働者は非和解の関係だと言うことでした。
そもそも大震災以前から青年の怒りは頂点に達していました。仕事を掛け持ちしても、その日暮らしの低賃金では未来を展望できない。正規・非正規の分断、競争が青年を生きさせなくさせています。そして、3.11大震災と原発事故で起きた事態は、政府・東電の責任逃れと、すべての犠牲を労働者に転嫁するということでした。「原発こそ、青年労働者から搾り取り、使い捨てにして生き延びようとする新自由主義そのものじゃないか!」という怒りが一つになって爆発したのが4・11高円寺1万5千人デモでした。続く渋谷デモにも多くの青年が参加しました。しかし同時に、全力で決起したからこそ、「デモだけでは原発は止められない」という現実に私を含め多くの青年がぶちあたりました。

労組青年部が吉祥寺デモを計画

西部ユニオン青年部は、東京各地の労組青年部とともに会議を行い、5・28吉祥寺デモを計画しました。「大震災と原発事故は国家と資本の犯罪だ」と怒りの先頭にたち、「闘う労働運動を甦らせて、原発を止め社会を変えよう」という展望をデモコールにのせて吉祥寺に登場しました。大雨のなか、たくさんの飛び入り参加者ができました。そしてデモ後の交流会では6・5国鉄全国集会への参加を呼びかけました。
デモに参加した青年が、続々6・5国鉄集会に結集
新自由主義は大恐慌下で、3・11大震災と原発事故をもたらしました。この新自由主義の突破口こそ、87年国鉄分割・民営化による労働組合解体攻撃でした。2010年の4・9国鉄闘争政治和解攻撃に対して、わたしたちは「労働組合はいかに闘うべきか」を真剣に議論し、国鉄全国運動を軸に組織を拡大してきました。この地平にたち、青年部は国鉄分割・民営化をあいまいにせず、反原発で決起した青年労働者の怒りと必死に切り結ぶ闘いに打って出ました。こうした苦闘を経て、1000万人署名に協力した青年、吉祥寺デモに参加した青年たちが続々と6・5国鉄全国集会に結集しました。6・11新宿デモでは「労働組合のデモが一番良かった」とツイッターでつぶやかれ、労組青年部の隊列に多くの青年が飛び入り参加してデモコールを行いました。その力で、フクシマ現地闘争に参加し、フクシマの怒りと結びつきました。ついにフクシマの地から「闘う労働組合をよみがえらせよう!」の闘いが始まったのです!
次は7・10吉祥寺第2弾デモ、8・6ヒロシマ‐8・9ナガサキ大行動です。7月国労大会では国労本部が「国鉄闘争終結」を宣言し、労使一体の御用組合へと大変質しようとしています!この大攻撃こそ、完全に行き詰まった新自由主義の姿です。国鉄労働者をはじめ、青年労働者の誰も、こんな攻撃は許さない!しかし、6・5に参加したからといって、自然に次も次もというようにとんとん拍子に組織が拡大できるはずがありません!西部ユニオンのよりいっそうの団結がもとめられています。しかし、7・3鈴木コンクリート工業分会第3回大会の勝利が示していることは、資本と非和解の労働者の団結を崩さずに進めば勝てる!ということです。

兵士の怒りと結びつきたい

この問題は普遍的だと思います。なぜ、自衛隊では民間以上に労働組合が禁じられているのでしょうか?大震災・原発事故で日本発の世界大恐慌と戦争が始まっています。この情勢は労働者を一夜にして闘う存在へと変えます。だからこそ、菅政権は自衛隊をなんとしても資本の支配に縛り付けたいという危機感にかられていると思います。しかし、被災地を軍事的に制圧するという目的は崩れています、自衛隊員も怒りが爆発しているのではないでしょうか?自衛隊員・家族は労働者の一員です。西部ユニオンは、青年部の爆発的拡大をもって、必ずその怒りと結びつきたいと思います。西部ユニオンは国鉄闘争を軸に、闘う労働組合を地域に網の目のように張り巡らせ、労働組合をよみがえらせます!この戦列に加わり、ともに闘おう!