会報 23号

第23号 2013年1月10日発行

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  極右反動 安倍政権を職場闘争で打倒しよう

非正規職化・原発再稼動・戦争をプロレタリア革命で吹き飛ばそう!

2013年は世界中とりわけ日本で、99%の労働者階級と1%の資本家階級が非和解で激突する階級戦争とプロレタリア革命の時代です。
最末期帝国主義の最後の延命形態が新自由主義だ。その新自由主義が破産し、社会は完全に崩壊している。その明快な現われが、未だ収束の展望が一切ない福島第一原発事故であり、笹子トンネル事故だ。それだけではない。列車に飛び込む自殺者が後を絶たない社会、労働者家族の中心勢力である40歳代にPTSDの発症率が最大であるという社会、日毎に生活保護者が増大する社会、非正規職化が増大し、労働者が人間として生きられず、労働者家族が破壊されている社会、日々、職場で労働者が殺されながら自己責任論で闇から闇に葬り去られている社会、これらとて氷山の一角だが、これらのすべてが、社会が完全に崩壊している明快な現れである。新自由主義とは、子供や青年の未来すら奪いつくしても、1%の社会的存在でしかない資本家が今日、明日の利益だけを極限的に追い求める社会である。要するに新自由主義には人類の未来はないということだ。
昨年末の衆院選で自民党が「圧勝」した。だがこの選挙結果は、断じて、全労働者階級と兵士らとその家族が選択した「民意」ではない。そもそも59・32%という戦後最低の投票率、さらに自民党の比例区獲得票数は、惨敗した09年よりも219万票減であり、自民党の得票数は過去最低だ。小選挙区制度の東京1区では23・9%の得票率で自民党候補が当選し、小選挙区全体の約40%の得票率で全議席の80%を自民党が独占している。
要するに、安倍政権の基盤は、既に、崩れているということだ。だから極反動安倍政権は凶暴化し、国家暴力を前面に押し出す反革命政権として全労働者階級民衆の前にその姿を全面的に現している。安倍政権は外注化・非正規化攻撃を極限化し、労組解体攻撃、フクシマの反原発闘争の圧殺・解体・原発再稼動と核武装化、クデター的改憲と日米安保強化ー世界大的戦争国家化、沖縄の辺野古基地建設など、すでに強権的突進している。
安倍は政権発足前の昨年12月18日、辺野古移設に向けたアセスメントの補正評価書を抜き打ちで沖縄県に提出した。沖縄へのオスプレイ配備強行に加え、自衛隊へのオスプレイ導入を決定した。これは沖縄闘争の解体と全土出撃基地化への突進である。
「デフレ脱却・景気回復のインフレ政策」への「積極財政への転換」とは、所詮、財政危機を労働者民衆に犠牲転嫁を拡大するというものでしかない。これらすべてが労働者階級民衆の命と引き換えに強行されようとしている。
2013年は、冒頭から全職場・全社会・全地域で99%と1%の革命と反革命が、すでに真っ向から激突している。この非和解の激突は、職場権力の奪取・確立とソヴィエト建設の闘いを全職場・地域で推し進める絶好のチャンスである!
プロレタリア革命への一切の核心は、職場生産点における資本と体制内勢力との非和解の闘いとその実践であり、闘う労働組合を甦らせる闘いと行動である。プロレタリア革命による労働者階級の解放は、労働者自身の手で行う人類解放の事業だ。外注化阻止・非正規職撤廃・原発再稼絶対反対の国鉄全国運動で、極反動・反革命安倍政権を根底から吹き飛ばそう!
(滝山)

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外注化阻止・解雇撤回・非正規職撤廃を掲げ勝利まで断固 闘い抜く鈴コン分会

東京西部ユニオン 鈴木コンクリート工業分会 書記長・吉本伸幸

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(写真 解雇撤回を突きつける12・1鈴コン社前闘争)

安倍自民党の「圧勝」は 新たな階級決戦の始まり

2012年12月の総選挙で野田・民主党は壊滅的に惨敗し安倍・自民党と公明党が325議席という、衆議院での3分の2超の議席を獲得して「大勝」した。これは一方では、野田政権の原発再稼働、消費大増税、オスプレイ配備、大失業と外注化・非正規職化などの超反動政策に対する、労働者人民による怒りの爆発の結果です。しかし他方でそれは、自民党・公明党のバブル的な勝利が「民意」であるということなど断じて意味していません。これから本格的に階級的矛盾が爆発していきます。 戦後体制のあらゆる枠組みが最後的に崩壊していき、新たに巨大な激突と階級決戦が始まります。その中で超反動・極右の安倍新政権は、一方で戦争と改憲、自衛隊を国防軍、日米安保体制強化、拝外主義とナショナリズム、原発推進・再稼働、消費大増税などの極反動政策に突き進み、他方では、首切り・大失業、民営化・外注化・非正規職化、労組破壊攻撃を一層強めてきます。また大々的な公共事業と超金融緩和に示される、破滅的なインフレ政策にも訴えてきます。安倍・自民党は、「地方公務員の政治活動の規制」など、明らかに労働組合活動を破壊することを目的とした政策も公約にしています。

ストライキで階級的労働運動を再生させる時代に突入

r23-3-1 これは、「自主憲法制定」を掲げた「日本維新の会」の橋下や石原のやり方や考え方と同じで、自治体や教員などの労働組合を解体しなければ、改憲や戦争政策を簡単に進められないと考えているからです。ますます、労働組合の再生が待ったなしに問われる時代に入りました。

われわれ鈴コン分会も2011年12月の不当解雇から1年が過ぎました。2011年8月に急逝した組合員の即時解雇撤回と謝罪、一方的賃下げ撤回を掲げ9月27日に1日ストライキを行いました。会社は「ストライキが無断欠勤」とし、われわれ組合員一人一人に7日~2日間の出勤停止処分を行いました。しかし、会社の不当な出勤停止処分に反撃・怒りの連日社前・駅前街宣を1週間行うと、会社は鈴コン分会三役三人を「名誉毀損・信用失墜行為」を理由に問答無用の解雇としました。これこそ、労働組合は認めない、労働組合への団結破壊、組合潰しそのものです。社会に蔓延する新自由主義の労働者への非正規職化を国鉄分割・民営化当時から率先して行ってきたのが鈴木コンクリート工業=有限会社東豊商事(鈴木一族同族支配会社)なのだ。職場に労働組合を絶対に作らせない、労働者を団結させない、分断するために25年前から実施してきた雇用形態、それが三ヶ月雇用契約だ。この雇用形態の中に、会社が労働者を団結させない、職場に労働組合を作らせないという不当労働行為の意志が明確に示されている。 しかし、鈴コン分会は労働組合として、職場で堂々と、元気に、当然の闘いとして、「一人の仲間の解雇をも絶対に許さない」という非和解の原則を1ミリも曲げずに闘い抜いている。会社がありとあらゆる団結破壊の手段(権力と金)を用いても絶対に潰すことが出来なかった鈴コン分会に対し、ついに追いつめられた会社が強行してきたのが「名誉毀損」「会社への信用失墜行為」と言う労働組合潰し、団結破壊の明白な「解雇権の乱用」の組合三役への「雇い止め=解雇」でした。

闘う支援の連帯・団結・共闘で 仮払い勝利判決を戦取

われわれ鈴コン分会は会社の意図する組合破壊と組合潰しの解雇に対し、2012年の1年間は「解雇撤回・非正規職撤廃」で闘い抜いてきました。
2012年の2月29日仮払い勝利判決。10月3日には会社の異議審は棄却、再度、仮払いのわれわれの大勝利を掴み取りました。
7月15日に鈴コン闘争支援・連帯共闘会議結成。職場・地域・労働組合を駆け回り、闘う支援と連帯・共闘を訴え続け、膨大な団結・連帯が発展・進化・拡大し続けています。 地域から東京全体へ、そして全国の仲間の支援と連帯で、鈴コン分会も闘い、生き抜くことができていると思っています。

鈴コン分会の闘いと動労千葉の闘いは一体

鈴コン分会と鈴コン闘争共闘会議が闘い抜いてきたことは、動労千葉をはじめとする国鉄闘争1047名解雇撤回、10・1全面外注化攻撃との新たな非和解の闘いと一体であり、動労千葉をはじめとする国鉄―JRの闘いに全労働者の未来がかかっています。
動労千葉の解雇撤回・非正規職撤廃の闘いは、非正規化を阻止する労働組合の復権・再生と固く一体の闘いで、鈴コン闘争そのものです。

三位一体の実践が 2013年の大いなる野望に挑戦し 勝利する展望を切り開いた

この1年、鈴コン分会と共闘会議が実践し抜いてきたことは、職場で動労千葉の闘いを徹底的に実践し、生コン産別では徹底的に関西生コン支部の闘いを実践し抜く、そして、地域では地区労復権をかけて港合同の闘いを実践し抜く。この三位一体の実践を徹底的にこだわり闘い抜いて来たことです。これが実となり花が咲いたのは、2012年12月1日の鈴コン解雇1ヶ年池袋総決起集会でした。東京・関東から正規・非正規職の闘う労働組合7労組が結集できたことです。大きな成果と前進を勝ち取ったと考えています。
2013年はまた一歩大きな野望と実践の方針で踏み込んで行きたいと考えています。7労組で掴み取った団結の前進を「闘う関東労組連絡会(仮称)」という月1回の定例会から各職場、労働組合の垣根を取り外し、闘う労組の核を組織し増大させていく。連合、全労連、全労協という既成の枠を取り壊し本当の労働組合を作り上げていく大いなる野望と挑戦です。その中心に鈴コン分会が位置する。いよいよ、動労千葉、動労水戸の闘いを先頭に鈴コン分会、鈴コン闘争共闘会議と全てが13年の第2ラウンドに突入します。闘いのさらなる攻めの大攻勢に突入します。時代は、大反動と戦争、労働者大衆の怒りの爆発の時代に完全に入りました。いよいよ本番到来です。全ての労働者は立ち上がり社会をわれわれ労働者、労働組合が取り戻すときが来ました。

自衛隊兵士も 鈴コン労働者も非正規労働者 共に闘いましょう!

全ての自衛隊の皆さんへ訴えます。われわれ闘う労働組合と共に世界から核を廃絶し、戦争を無くし、貧困と格差・差別を無くし、新自由主義(資本主義)を打倒し、われわれの力で生きていける社会を13年は掴み取っていきましょう。鈴コン分会は合同・一般全国協の先頭で闘い抜いていきます。共に闘いましょう!

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2013年を外注化阻止・非正規職撤廃で労働運動を変革する年に!

京大で「大学改革実行プラン」粉砕の全学ストに突入しよう!

全学連・山本進

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(写真 熊野寮生が本部棟に突入し 団交!【2012年12月4日】)

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( ※写真はすべて編集局責任です。)

(1)大恐慌の本格的爆発 争闘戦と国際階級闘争の激化

情勢は激動に突入しています。米帝は大恐慌とその根底にある「過剰資本・過剰生産力」を解決できず、全ての金融政策が破綻した結果、ついに「財政の崖」=逃れることのできない大恐慌の本格的爆発へと行き着きました。この「財政の崖」と一体で、欧州恐慌の爆発と中国バブル崩壊が進行し、日本も製造業の崩壊的現状に追い込まれています。
こうした根底的危機の爆発が、全ブルジョアジーをいっそう新自由主義の展開(大失業と戦争)へと駆り立て、その最大の焦点として米中対立の決定的激化が進行しています。 野田に代わって登場した安倍政権もまた、大恐慌に打ちのめされた存在であり、体制の生き残りをかけて外注化・非正規職化と改憲・道州制へと突撃する極反動政権です。一方で、外注化阻止・非正規職撤廃を共通のスローガンにした国際プロレタリアートの決起が発展し、エジプト・ギリシャから中国・インドネシア・南アフリカへと全世界でゼネスト的決起が生み出されています。まさに新自由主義の展開自体がその墓掘り人であるプロレタリアートの国際的軍勢を登場させています。

(2)外注化阻止・非正規職撤廃で労働運動を根底から塗り替えよう!

日本における外注化阻止・非正規職撤廃闘争は、決起する国際プロレタリアートと結びつき「大失業と戦争」を根底的に粉砕する闘いそのものです。その焦点は、インフラ輸出戦略の柱となったJR全面外注化を打ち破ることです。それは「9割非正規化」で国際的コスト競争に勝ち抜くことを狙う日帝ブルジョアジー総体の生命線を断つ闘いであり、原発推進や道州制をも打ち破る最大の政治闘争課題です。昨年の外注化阻止決戦が生み出した青年の反乱、労働運動全体の革命的変革の展望を全戦線に普遍化し、一切の地平を国鉄闘争全国運動6・9全国集会へ集約しましょう。

(3)学生運動の歴史的高揚を準備した2012年の闘い

r23-5-1 外注化阻止・非正規職撤廃闘争の前進と一体で、学生運動も巨大な高揚に向けた端緒を2012年に切り開きました。それは法大文化連盟、東北大学生自治会、京大全学自治会同学会など、全国大学で自治会が新執行部を樹立し、新自由主義的大学改革と対決する主体が続々と生み出されていることです。国鉄分割・民営化を契機とした新自由主義は、大学・教育においても学費の高等、就活の激化、奨学金の商業化などを生み出し、ポスドク(博士課程を終了した非常勤職員)の激増や有期雇用・非正規職の拡大、国公立大学経営への資本家の参入と、研究資金を楯にとった買収・御用学者の氾濫など腐敗の極へと行き着きました。それは、徹底的な大学自治破壊と一体であり全国各地の学生自治会が解体される中でこそ展開されてきたものでした。
2006年の3月以来の法政大学における学生運動つぶしと対決してきた法大および全国の学生は、この闘いを通して新自由主義の核心が団結破壊であり、非和解的激突の中で団結を守りぬくなら新自由主義は打ち破れることを実践的に掴んできました。この法大闘争の路線が全国に拡大し、今や新たな活動家が層となって大衆的自治会権力の中心を担うという情勢が生まれています。
こうした中で、京都大学では約25年ぶりに全学選挙を実施し「新自由主義との全面的対決」を宣言する執行委員会が再建されました。再建された同学会は直ちに京大経営協議会に巣食う関西電力元社長・藤洋作を追求し、これを解任に追い込む勝利を切り開いています。いまや階級的労働運動の前進と一体で、学生運動も新自由主義への全面的反撃に立ち上がる情勢が切り開かれています。
(写真 大学奪還・再稼動反対の学生行動座り込み【関電京都支店前】)

(4)松本総長&JR東海・葛西の「大学改革」を打ち破ろう

r23-5-2 2013年決戦の核心は、文部科学省の「大学改革実行プラン」を粉砕することです。この大学改革の実態は、大学自治を徹底的に解体し、ブルジョアジーによる独占的支配を確立するものです。京大・松本総長は大学改革を遂行するために、学内のあらゆる反対意見を踏みにじって国際高等教育院と学寮型大学院思修館の開設を強行。それらの攻撃の推進軸として、経営協議会にJR東海会長・葛西敬之を就任させました。
葛西こそ国鉄分割民営化を推進し、闘う労働者を解雇するための不採用基準を作り上げた張本人です。3・11以降も誰よりも早く「国際競争に勝つために原発再稼働を」と主張したのもまた葛西です。
その葛西が今、鉄道輸出戦略の尖兵育成を狙って京大の経営に入り、学寮型大学院では直接に講義をもって学生を扇動することも狙っています。大学改革を打ち破る京大決戦はJR外注化阻止決戦と名実ともに一体の決戦です。すでに松本総長の自治破壊攻撃に対し、学内から全面的に怒りは噴出し、闘いの機運は全学に充満しています。この怒りを一つに結集させる自治会の強固な発展を勝ち取り、2013年は松本・葛西打倒の全学ストへと挑戦します!
(写真 25年ぶりの京大全学自治会同学会選挙で圧倒的信任)

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三里塚軍事空港粉砕!

日本農民の先頭で闘う市東さんの農地を、断固、守り抜き労農学兵連帯の新たな段階を切り拓こう!

全学連三里塚現地行動隊 N

決戦を迎えるにあたっての現地行動隊の決意

おじいさんの代から耕していた畑を「不法耕作だ、明け渡せ」と空港会社が市東さんを訴えたのが06年。それから6年がたち、裁判闘争がいよいよ今年佳境を迎えます。5~7月には判決が出されようとする情勢の中で、われわれはこの決戦をいかに闘うのかが問われています。
故戸村一作委員長は、「決戦に先立って求められるものは、深い自己反省である」と述べています。勝利のために何が必要なのか。何が足りないのかを徹底的に考え抜くことから決戦は始まります。
必要なことは、国鉄決戦を軸に外注化阻止・非正規職撤廃で闘う労働者とりわけ青年労働者と反原発闘争に立ち上がる膨大な人民と結合し、市東さんの農地を守るための十重二十重の実力阻止部隊の形成です。これまで三里塚闘争と切り離されてきた青年・学生の決起を勝ち取ることです。三里塚闘争勝利のために3・11世代の決起を呼び覚ますこと、これが今市東さん農地決戦勝利のために現地行動隊に求められていることだと思います。
全学連は昨年12月拡大中央委員会を開催し、「3・11」福島現地闘争へ向けた反原発闘争の爆発と全国大学での学生自治会の建設、闘う1000の部隊を登場させようと決意を固めました。増強した現地行動隊はその最先頭で、市東さんととことん団結し、青年・学生のほとばしるような情熱と迫力、決意をもって三里塚闘争を再び時代の先端に押し上げる決意です。

軍事空港絶対反対![反戦の砦」三里塚を守り抜こう

そもそも成田空港建設は軍事空港建設の一環として進められてきました。65年に始まった米軍による北ベトナム空爆。その中で米軍チャーター機の羽田利用が増加し、新空港建設構想が本格化しました。しかし、横田基地の米軍専用空域として関東地方の「制空権」を米軍に握られていた関係から内陸空港にせざるを得ず、結局千葉県西南の農地を空港用地にすることになりました。日米安保とベトナム戦争のためという、いわば戦争の論理で決定されたのです。
三里塚闘争は、ベトナム戦争の最中、史上空前のスケールで学生・労働者が実力闘争に立ち上がり、戦後の日本階級闘争史の一大エポックを築いた70年安保・沖縄闘争と一体で闘われ、現在に至るも「反戦の砦」として君臨しています。
4000メートル滑走路は横田・嘉手納・成田にしかなく、成田空港は朝鮮有事の際、50万の米兵受け入れ・兵站拠点とされることが決まっています。作戦計画「5027」では、兵員の宿泊・糧食・移動、医療施設、貨物輸送、航空機整備などの動員計画もマニュアル化されています。民間空港としての成田は完全に破綻する中でもはや軍事空港化しか成り立たない状態です。また、市東さんの農地強奪攻撃は戦時徴発にも等しい攻撃です。これを阻止することは日米帝の戦争政策にとって決定的な意義を持ちます。
大恐慌が深化し、帝国主義間・大国間の争闘戦が激しく展開される中で、三里塚闘争の「反戦の砦」としての役割、軍事空港建設の完成を阻む闘いはますます重要になってきています。

市東さんの農地・生活を守る闘いは金と暴力に屈しない闘いだ

奪われようとしているのは、市東さんが耕作している面積の6割。農地だけではなく、営農に必要不可欠な農作業場や育苗のためのハウス、トラクター置き場、離れなども撤去の対象とされています。さらに3月31日から供用開始をしようとしている第三誘導路。これは市東さんの家と畑を空港の中にすっぽりと囲い込み、 両サイドからの騒音・振動・排気ガスによって営農・生活を破壊するとんでもない攻撃です。
単に土地を奪い取るだけにとどまらず、農民としての生活を根こそぎつぶそうとするものなのです。まさに市東さんに死ねと言わんばかりの攻撃です。
『一億八千万円を補償するからいいんだ』。これは市東さんの年収の150年分なんだと空港会社は傲岸不遜な態度をとっています。
しかし、市東さんは、「一本百円の大根を作ることの方が大事だ。自分が出て行って世の中がよくなるんだったら、土地を譲ってもいいが、決してそうじゃない」と、農民としての誇りと農業の未来をかけて闘うことを宣言しています。「金と暴力には屈しない、自分の土地を守ればそれでいいという問題ではないと」、ここに支配階級は恐怖しているのです。

全国農民の未来のために

さらにこの攻撃は農民切捨て政策の一環であり最先端の攻撃であり、日本農民の未来のかかった問題です。
資本が生き残るためだったら人間が生きる根幹に関わる農業であろうが破壊する。これが最末期の帝国主義がとっている新自由主義政策です。 人間は食べるということがなくては生きていくことができません。にもかかわらず、危機にのたうつ資本主義社会のもとでは、いかに安全で美味しい無農薬・有機栽培で作られた野菜であろうが儲けにならなければ潰す。逆に、どんなに不味くて農薬漬け、栄養のない野菜であろうが儲かればつくる。農業までもが利潤の追求の場とされ、金融マネーによって投機の対象にまでなっています。農業を売り飛ばすその先に社会に未来があるでしょうか。

被災地の地震・津波で更地になった土地で工場野菜をつくるといった「復興特区」もトヨタといった輸出大資本の利益のために農業をつぶすといったTPPも新自由主義による農業破壊の問題です。資本が儲ける限りにおいてしか農民もまた生きていくことができないことを強制されている以上、資本家が独占している生産手段を奪還し、共同の管理の下におくたたかい、すなわち、労農兵学ソヴィエトによるプロレタリア革命が必要です。

世界革命の一大根拠地としての三里塚

プロレタリア独裁に向けた労農同盟ー労農コミューンをつくる闘い

三里塚闘争46年の闘いは、「農民は農地を武器に、労働者は鉄路を武器に」という労農同盟の力、階級的団結の力によって闘い抜かれてきました。三里塚は革命の根拠地としての労農コミューンをつくる闘いでもありました。
歴史家の故羽仁五郎氏が喝破するように三里塚は現代のパリコミューンです。エンゲルスはプロレタリア独裁とは何かと問われて「パリコミューンを見よ」といいました。パリは自らの手で守ると自治体制をとったのがパリコミューンです。パリコミューンはわずか72日間でしたが、三里塚は46年、農民が闘いながら見事に生き抜いています。

三里塚闘争は、人情のしがらみや金との対決といった資本の論理を実践的に乗り越え、敵権力の介入を許さないためのコミューンを生み出しました。他人の痛みを自分の痛みとする連帯意識、お互いの信頼関係に基づく人間の心と心のかたい結合体を基礎として、闘いを生活化する中でそれは実現しました。
韓国公務員労組マッポ支部事務局長のクォンジョンファン事務局長が、「三里塚を現地調査してみて空港に反対しているというよりは資本主義そのものに反対している闘いだと感じた」と発言したように、資本主義と闘う全世界の規範として三里塚闘争はあります。
労農学がこれほど大量に長期間、しかも強い連帯をもって共闘した例は他にはありません。労働者と学生が自らの問題としてかかわりあうことによって従来の枠を超えたのです。
これを生み出す最大の力となったのが動労千葉によるジェット燃料貨車輸送阻止闘争です。そしてこの労農同盟が国境を越え国際連帯へと発展しています。世界革命の一大根拠地が三里塚です。国境を越えた労働者の団結こそ戦争を止め、資本主義に終止符を打つ力です。

実践方針は鮮明です。2・4萩原事務局次長―2・18市東さん証人尋問で千葉地裁を包囲する闘いをやろう。3・24集会へ大結集し、第三誘導路粉砕! 市東さん農地死守決戦へ! 青年・学生先頭に立ち上がろう!

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自衛隊裁判に連帯を!

長原

崩壊する軍隊

今、全世界の軍隊で、戦闘ではなく、いじめや隊内集団暴行によって、若い兵士の命が失われています。女性兵士へのレイプも後を絶ちません。米軍女性兵士の被害は1万9000人(20万人の女性兵士の9・5%)に達しています。自衛隊では、体に触られる被害を受けた女性兵士は2人に1人、18・7%が「性的関係の強要」を受け、7・4%(700人超)が「強姦・暴行」を受けた、と回答しています(1998年データ)。
イラク・アフガン侵略戦争は兵士の心身を深く傷つけています。米退役軍人省は、退役軍人の5人に1人、27万5千人をPTSDと認定しています。この統計には、現役兵は含まれていません。自衛隊員の統計は公表されていませんが、イラク・アフガン侵略戦争に参戦し、3・11に全面投入され、現在もホルムズ海峡封鎖作戦や米海兵隊との共同強襲上陸訓練の先頭をきっている兵士にPTSDの発症がない筈がありません。
「たちかぜ」裁判や「命の雫」裁判、イラク派兵隊員の国家賠償訴訟などは、自衛隊の崩壊とさらなる凶暴な侵略軍隊化に対する非妥協的対決点です。連帯して闘いましょう。

「たちかぜ」裁判

「たちかぜ」裁判について、私たちも「RISE」22号で、特集を組みました。是非再読してください。
「これ以上自衛隊員の自殺を増やしたくない」「自衛隊の責任がすべて認められた」と墓前に報告できるよう闘う家族に、私たちも連帯して闘っていきます。家族の闘いは、全自衛官の根底的解放につながる深い意義ある闘いになっています。国防軍化や集団的自衛権行使の策動に対決する闘いになっています。

「命の雫」裁判

r23-8-1 陸自真駒内駐屯地で06年11月、沖縄市出身の島袋英吉さん(当時20歳)が、徒手格闘技訓練を名目とした執拗なリンチによって虐殺された事件です。徒手格闘技訓練自体が、イラク・アフガン侵略戦争下で陸自に採用されたものです。両親と弟・妹と家族全体で国を相手に損害賠償請求を求めて闘っておられます。
ところで、「命の雫」裁判も、「たちかぜ」裁判と共通のものがあります。
ひとつは現役自衛官による内部告発文書があることです。裁判での国側の主張とは異なる、訓練当日の上官の行動などが記され、自衛隊のイラク派兵以降「人命を軽視し、安全管理を無視した訓練が」激化していると綴られています。
「徒手格闘技訓練」と上官の着任以降、島袋さんは、非番でも駐屯地からの外出を禁止されていたこと、自衛隊側の「予定にない『投げ返し』で島袋さんの表情が変わり、このままの方が訓練効果があると判断」なる言辞によって、ご両親は、「英吉は訓練ではなく、体罰、リンチで殺された」と怒りと確信を強めておられます。まさに侵略軍隊は、いじめや体罰・リンチなどの恐怖支配によって侵略軍隊化していく。ご両親は「裁判によって自衛隊が変わるききっかけになれば」と闘っておられます。これも「たちかぜ」裁判と共通です。

イラク派兵隊員の提訴

06年7月4日の事件です(昨年12月21日、口頭弁論開始)。武装米兵の空輸作戦が始まった時で、空自は、米民間軍事会社のバスにひかれて重症を負った池田さんの存在の抹殺をはかりました。帰国してからも、「治癒」していないのに「公務災害補償」の取り消しを強要し、後遺症の残る身に肉体的負荷のきつい部署への配置転換などの嫌がらせを続け、退職に追い込みました。「何度も自殺を考えた」池田さんが提訴に踏み切ったのは、「自衛隊員が声をあげられるため」「このような責任放棄と隠蔽が起きないため」と言っておられます。みな共通です。自衛隊兵士の根底的解放に向けた闘いです。
(写真 米軍と自衛隊の格闘技訓練・座間基地)

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―自衛官との団結は職場の団結から始まる―

発行:労働者兵士行動委員会
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