会報 36号

第36号 2015年02月10日発行

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「トモダチ作戦」被曝訴訟

決起した239人の米軍兵士・家族と連帯し
世界戦争へ突進する帝国主義を 打倒しよう

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(写真 2011年3月、福島第一原発の爆発で、防護服も着けず、空母「ロナルド・レーガン」の甲板から放射能を含んだ雪を洗い流し、除染作業に従事する米軍兵士)
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米海軍兵士・家族の「トモダチ作戦」被曝訴訟に勝利しよう

3・11から4年。「トモダチ作戦」に動員され、福島第一原発の爆発事故直後、高線量の放射性物質の飛散直下で被曝した空母レーガン乗組員の米軍兵士239人が東電、GE、東芝、日立など4社を相手にした集団訴訟の口頭弁論が闘われている。
昨年4月には30代のヘリコプター整備士が骨膜肉腫で死亡し、9月には20代の兵士が白血病で死亡している。この家族も原告に加わっている。
また「トモダチ作戦」中に妊娠し、生後、幼児が「多発性遺伝子異変」と診断されている。この子ども原告の一人として加わっている。自衛官と福島県民の被曝実態と被曝県民の死亡が闇に閉ざされている中、米軍兵士の被曝実態を明らかにする闘いが始まっている。労働者・兵士の国際連帯を強化し、ともに闘い、勝利し、戦争に突進する安倍政権と帝国主義を打倒しよう。

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(写真 3月12日、福島第一原発1号機が爆発、直後にレーガンが三陸沖に到着)

爆発直下で被曝米兵士2名が死亡

米帝の「トモダチ作戦」は、3月12日から4月20日まで、米海・空・陸・海兵隊の統合軍を福島原発事故対処を中心に投入している。
動員された米兵は2万4000人。空母レーガンを旗艦とする第9空母打撃群(約7000人、母港・カリフォニア州サンディエゴの米海軍基地・※)など戦艦24隻、航空機190機、車両数百台などが作戦に投入されている。
3・11東日本大震災発生時、米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」に乗船していた兵士は約5000人。韓国に向け走行していた。「トモダチ作戦」の下命を受けた空母レーガンは、1号機が爆発した12日に三陸沖に到着し、高線量の放射能物質が飛散している直下に停泊し、また16キロほどの距離を巡航していた。14日には福島第一原発から1・6~3キロの間で停泊していた。この時、空母レーガンは 兵士の証言では空母の放射能検知器も鳴っていた。乗組員はそのような中、防護服の着用もなく5時間の甲板活動をしていた。上空からのヘリによる原発事故調査も行われていた。さらに空母は海水を脱塩して飲料水にしている。3月15日の時点で脱塩水の飲用が中止されたが3日間、高線量の放射能物質の汚染海水を飲用し、調理にも汚染水が使われていた。体内被曝は確実である。
停泊中の空母レーガンの甲板の除染作業も防御服の着用もなく通常の戦闘服で作業を継続している。除染に使われた水も汚染海水である。
乗組員の中にはベッドが換気システムの脇にあり「ホット・スポット」の中で生活していた兵士はがんになっている。乗組員は半年間、ホット・スポットに缶詰状態にされながら「被曝労働」を強制されていた。

整備士のジェニファー・ミックさんは、「検知器のアラームがなる頻度が高くなっていた」と証言している。作戦の1年後カリフルニァの基地で突然倒れ、脳から悪性のがんが発見されている。彼女は「同じ悲劇を繰り返さないため。真実が隠されることで人々の命が危険にさらされるのをこれ以上、見たくない」として原告のひとりになった。
原告の一人、元空母操舵員のモーリス・エニスさんは記者会見の席で儀式的行為として日本の人たちに寄贈するために、空母の上に掲げられていた星条旗を降ろす際、旗が風で体にまとわりついたという。旗をたたんでから、エニスさんは友人と食事に行った。ふたりは気まぐれから放射線の検査を受けとところ、友人の検査結果は「汚染なし」。星条旗をたたんだエリスさんの「手でガイガーカウンターは恐ろしく反応した」。だが水兵たちの血液検査のための尿のサンプル採取や医師による本格的な診断も受けていない。
2014年4月24日、ヘリ整備士(38歳)が骨膜肉腫という癌で死亡。海軍の記録では189機の艦載機が被曝している。除染作業での部品交換など、被曝労働が強制されている。艦載機の除染作業=被曝労働は三沢基地の陸上でも行われている。9月には20代の兵士が白血病で死亡している。 “会報 36号” の続きを読む

会報 35号

第35号 2015年01月10日発行

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国鉄・反原発・安保決戦の爆発かちとり全国に労組拠点の建設を!

2014年の闘いは、階級的労働運動派が7・1閣議決定情勢を迎え撃ち、国鉄決戦を基軸として上り詰めた11月労働者集会の地平から12月衆院選に挑戦し、「安倍打倒」「新しい労働者の政党をつくろう」を真っ向から訴え総力で闘い抜くことを通して、プロレタリア革命を現実にたぐり寄せる2010年代中期階級決戦の本格的・全面的な発展の扉を押し開いた。

安倍の戦争政治と真っ向から対決し、鈴木たつお弁護士を押し立てて闘い抜いた12月衆院選・東京8区(杉並区)の闘いは、2014年の闘いの総決算と言い得る一大決戦において階級的労働運動派が首都のど真ん中で1万6981票という実に多くの熱い支持を獲得し、安倍政権を徹底的に追いつめた。そして、2014年は11・2全国労働者総決起集会をはじめ、国労本部の制動を打ち破って闘い抜かれた9・11郡山闘争。動労水戸の外注化阻止と被爆労働拒否のストライキ闘争。動労千葉の外注化阻止・非正規職撤廃の闘い。「戦争の道を許さない」宣言を発した8・17日比谷大集会。動労千葉の闘いに学び、組合破壊をはねのけて不当解雇を撤回させ、ついに職場復帰を勝ち取った鈴コン分会の闘い。公安警察を摘発・粉砕した京大と全学連の闘い。無実の星野文昭さん奪還に向けた新たな闘いの前進も勝ち取った。

世界大恐慌の重圧が戦争に転化しつつあるなかで、2015年は、安倍政権による戦争・改憲、原発再稼働、そして何よりも労働法による規制の全面撤廃と全労働者の非正規職化、労働運動解体攻撃との大激突となった。それは、国鉄決戦を基軸とした公務員決戦だ。7・1閣議決定のもとでの労働組合の本格的な「産業報国会」化への攻撃との大激突だ。国家機構内部の労働者が戦争に反対していては、政府は戦争を遂行できない。日帝・安倍政権は「連合の分裂・解体」すら狙っている。しかし、アベノミクスは破綻し崩壊している。いくら「異次元緩和」しても異常な円安は止まらず、輸入インフレと消費増税で労働者の実質賃金は低下し続けている。すでに日本国債の格付けが引き下げられ、円急落と国債暴落、「日本(円)売り」の危機、インフレ爆発の危機が増大し労働者の根源的怒りが爆発しつつある。

衆院選での鈴木たつお候補の「安倍政治を断ち切り、労働者が主人公の社会を!」「新しい労働者の政党をつくろう!」の真っ向からの訴えては労働者民衆の階級的魂を揺り動かし怒りの決起を呼び起こし、大合流を勝ち取った。労働者階級の歴史選択が党派選択として、巨大な規模で始まったのだ。その闘いの最先端に国鉄決戦を基軸とした階級的労働運動がある。階級的労働運動を徹底的に押し進めよう!国鉄決戦を基軸に全国に労組拠点を建設し、国鉄・反原発・安保決戦の大爆発をかちとろう!自衛官と家族の皆さん!団結して共に闘いましょう!
(杉橋) “会報 35号” の続きを読む

アピール・11月労働者集会2014/11/02

2014年11月労働者集会(2014/11/02)に配布したビラ。

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戦争反対!民営化反対!安倍政権打倒!
秘密保護法廃止、集団的自衛権行使・関連法案採決阻止!
世界の労働者階級・兵士は 団結して戦争を阻止しよう!

전쟁 반대! 민영화 반대! 아베정권 타도!
비밀보호법 폐지. 집단적자위권행사-관련법안 통과 저지!
전 세계 노동자계급-병사들은 단결하며 전쟁을 막아내자!
Stop War and Privatization! Down with Abe Administration!   Let’s abolish “Protection of National Secrecy Law!Stop Abe’s “Collective Self-Defense” and “Related Bills”!  The Working Class and Soldiers in the World, Unite!Let’s Stop Wars!

≪ 特定秘密保護法は 「運用基準」でより反動化 ≫

安倍は10月14日、特定秘密保護法の運用基準と政令を閣議決定した。「防衛」「外交」「特定有害活動(スパイなど)防止」「テロ防止」の4分野を細分化し、55項目を具体的に提示しているが、拡大解釈や閣議決定で増やすことも可能となっている。秘密指定の期間は30年。但し内閣の承認と軍事・情報などの秘密に該当すると判断すれば60年を超えて闇の中に葬ることができる。
安倍は10月6日の衆院予算委員会の答弁で、国家安全保障会議(NSC)が集団的自衛権行使を決定し、戦争への突入を決断した場合、その判断のもととなる情報が特定秘密に指定された場合、その情報は非公開になることを言明した。そして秘密指定の「適否」を点検する「管理監」も無力であることは明白。「適否」を点検せんとしても各省庁の大臣が、特定秘密に指定されていることを理由に情報提供を拒むことも可能である。その場合、拒否の「理由を疎明」すれば事足りるとしている。要するに労働者階級人民には一切、明らかにされないところで、NSCによって戦争に突入する体制構築が進行し、ある日突然、銃を持たされ、戦場に送られるという事態がすでに進行しているということです。国鉄決戦を基軸とする階級的労働運動の前進で安倍を打倒し、特定秘密保護法を廃止にしよう!

 ≪ 日米ガイドライン再改定・集団的自衛権関連法案、断固、阻止!≫

年内最終報告にむけたガイドライン中間報告では、「平時」から「有事(緊急事態)」まで「切れ目のない」12項目の戦争協力が出されている。最終報告では、自衛隊の活動が具体的に明記される。国会論議なく日米でガイドライン最終報告をまとめれば、それが既成事実化され、自衛隊の活動が世界的規模に拡大し、その地域も戦闘地域にまで拡大される。そしてそれは「24時間の戦闘態勢の維持・確保」体制の構築へと進むのです。
日米一体化による戦争国家化は、「周辺対処」から「世界的な地理的拡大」に加え、ミサイル防衛の強化、サイバー戦争や宇宙戦争の分野にも拡大している。安倍は「ガイドライン最終報告」と「集団的自衛権行使関連法」は「同時に出す」としている。そして来年1月からの通常国会で一括採決の強行をねらっている。武器輸出三原則撤廃と武器輸出の拡大、テロリスト資金提供処罰法、テロリスト財産凍結法、ガイドライン最終報告、集団的自衛権行使10数関連法一括強行採決など、階級的労働運動の力と反戦闘争の運動的拡大の力で断固、阻止し、安倍政権を打倒しよう!本日の11・2集会がその始まりです!

  ≪ 国際連帯の強化で安倍を倒し、プロレタリア世界革命へ! ≫

米帝オバマのイラク・シリアへの空爆は必ず破綻する。空爆の激化・拡大は全世界の労働者階級人民の怒りを引き出す。そして空爆でイラク・シリアの地上勢力を制圧することはできない。武装勢力の制圧は地上軍によってしか成立しない。だが米帝は恐慌と国家財政の危機に加えイラク・アフガン戦争によって軍隊は崩壊状態に叩き込まれている。その一端を示しているのがイラク・アフガン戦争に従軍した約260万の米兵の5人に1人が心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患い(米退役軍人省推定)、米国防総省に近いシンクタンク・ランド研究所は、イラク・アフガン戦争からの帰還兵200万人以上のうち60万人がPTSDなどを患っていると公表している。1日平均で、22人以上の退役軍人が自殺し、2012年の現役米兵の自殺者が349人。この自殺者数はアフガン戦争での米兵戦死数を上回っている。これが米軍の実態。日帝・自衛隊員の自殺は年間約80人。イラク派兵時の自殺者は年間100人を超えている。侵略戦争が人間と兵士を破壊するのです。
米国防予算の削減で米軍も弱体化されている。2011年8月に成立した予算管理法が12年1月に発動され、12会計年度から21会計年度までの10年間に約4,870億ドルの国防費の強制削減が決定している。オバマは2015会計年度予算教書で、国防予算については4,956億ドルの本予算を計上し、「事態対処作戦予算」については、アフガニスタンからの撤退方針により2014会計年度要求の水準から209億ドル減の586億ドルを計上し、計5,542億ドル。2011年度国防費が6,896億ドルであるから1,354億ドルの減少となっている。13年の超党派予算法で14及び15会計年度予算における強制削減は緩和されてはいるが、16年度で強制削減が再び開始されれば米軍総体の危機はさらに増大する。米陸軍は戦時57万人態勢から44万の第二次大戦後最小規模になり、16年度で強制削減が行われれば、さらに42万に削減される。海軍・空軍も同様に戦力は削減され、新技術の開発に投資するという。
本年3月、オバマは4年ごとの国防計画見直しであるQDRを発表した。2020年までに対中国戦略として米海軍艦船の60%を太平洋地域に配備する方針である。この転換の根底には国家財政の危機と米軍の崩壊という現実がある。だが、ウクライナ、イラク・シリア、中国・北朝鮮情勢は、米帝オバマのアジア太平洋重視の国防戦略の転換の破綻を突きつけながら、世界戦争へと突き進んでいる。安倍は20年オリンピック開催を口実に、日米一体化で国内治安体制の強化と戦争国家へ突進している。言い換えれば新自由主義が世界で破綻し、帝国主義間・大国間争闘戦が激化し、争闘戦の戦争化・軍事化がエスカレートしている現代世界は、国境を超えた世界のプロレタリアートにとっては戦争を世界革命に転化できる革命情勢であるということです。7・1閣議決定で日米一体化を強化し、戦争国家と原発再稼動に突進する安倍政権を、11・2労働者集会を新たな出発点にして打倒しよう!

≪ 自衛隊員は2000万青年労働者の現実そのものだ! ≫

全兵士と家族に心から訴えます! 帝国主義戦争を革命に転化する闘いにおいて、軍隊内兵士の決起と基地内労働者の決起は、プロレタリア革命の成否を決する重要な位置を占めています。軍隊内では、抑圧・差別・リンチ・いじめに対する怒り、その怒りによる自殺が後を絶たず、さらに7・1集団的自衛権行使の閣議決定に対する兵士・家族の「戦争反対」の意思表示と、「命令が出たら拒否する」という怒りが充満しています。
3・11に動員された全自衛隊員の内部被曝は隠蔽され、他方では、「経済的徴兵制」や民間労働者の予備自衛官制度が着々と整備され、「貧困ビジネス」や「戦争ビジネス」のもと、軍隊が帝国主義の全矛盾の最も鋭い集中点となって現れています。帝国主義軍隊とその基地を労働者の怒りの団結で包囲し、軍隊と基地を内外から解体していく闘いは、安倍政権とブルジョアジーを打倒する現実の武器に変えていく闘いとして、決定的な意義をもっています。「戦争か革命か」の時代に生き抜くために闘かう路線の選択を、全兵士・全労働者階級人民に、時代が問うています。全人民の歴史選択は迷うことなく、生き抜くためのプロレタリア革命の道です!非和解で資本・安倍政権と闘えば、必ず、勝利します!

 ≪ 兵士・元兵士は、「労働者・兵士行動委員会」に結集しよう! ≫

世界は革命前夜情勢です。11・2労働者集会に参加した全ての自衛官、予備自衛官、元自衛官とその全家族は、労働者・兵士行動委員会に結集し、階級的労働運動の前進で恐慌と戦争をプロレタリア世界革命に転化する闘いにともに決起しよう!1%の支配階級の利益のために労働者階級人民と兵士は死んではならない!死すべきは帝国主義である!
2014年11月2日

闘う労働組合を建設し 恐慌と戦争を革命に転化しよう!
労働者・兵士の国際連帯で新自由主義を打倒し 世界を変えよう!
帝国主義軍隊の包囲・解体・獲得へ!

투쟁하는 노동조합을 건설하며 전쟁을 혁명으로 전화시키자!
노동자-병사들의 국제연대로 신자유주의를 타도하며 세계를 바꾸자!
제국주의 군대를 표위-해체하며 획득하자!

Organize a Militant Labor Union in Every Workplace!  Transform “Economic Crisis and War” into Revolution!         Let’s overthrow the Neoliberalism and change the World through International Solidarity of Workers and Soldiers!
Encirclement, Dissection and Acquisition of Imperialist Armies!

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―自衛官との団結は職場の団結から始まる―
「Rise」労働者・兵士とともに決ちあがろう
発行:労働者兵士行動委員会
URL:https://www.rise-rou-hei.info/wp/  tel: 090・8961・0141
会報:隔月発行 購読料:1部 ¥100-労働者兵士行動委員会 年会費:2000円

会報 34号

第34号 2014年11月10日発行

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「戦争か、革命か」戦争を内戦へ! 中期階級決戦へ総進撃しよう!

衆院解散・総選挙の狙いは安保関連法の強行突破である

11・2労働者集会は5700名の結集で2010年代中期階級決戦へ総進撃を開始する新たな始まりとしての号砲を世界に発した。この号砲の対極に年内衆院解散・総選挙に追い込まれた安倍政権の危機がある。
中間選挙で惨敗したオバマは既に「死に体」政権と化し、日中、日韓首脳会談では会話すら成立しないほど争闘戦が激化している。安倍戦略の柱、「鉄道パッケージ輸出」も世界のビック3と中国のまえに完全に敗退しており、経済指標も次々と悪化し、安倍は消費増税10%引き上げなどおよそ問題にならない破産の中に叩き込まれている。
安倍改造内閣はすでに破産し、10%増税を強硬すれば安倍政権は完全に崩壊する。安倍の解散・総選挙の狙いの核心は、崩壊以前に解散し、1月の通常国会で安保関連法案の一括強行突破にある。7・1集団的自衛権行使決定も明文改憲から完全に弾き飛ばされ、絶望的に追い詰められた結果からの強行である。日米ガイドライン再改定「最終報告」策定に伴う安保関連法成立のメドが完全にデッドロックに乗りあがっている。 要するに日帝・安倍政権は、資源・石油、経済、外交をめぐる帝国主義間・大国間争闘戦の激化がウクライナ、イラク・シリア、中東、アジアなど世界で軍事化・戦争化に転換している国際情勢の中で安保問題で正面突破が出来ないという危機に直面している。その意味では安倍の年内解散・総選挙は凶暴化の現われである。野党の無力化が進行し、低投票率と低得票で「信を問うた」として強行突破を図らんとしているのが安倍である。 だが極右反動の安倍が絶望的に戦争国家へ突進すればするほど労働者階級人民の「安倍倒せ!」の怒りの声と行動は全国で爆発していく。怒りの炎は2名の「焼身自殺」としても爆発しているではないか!

「動労総連合を全国に!」が飛躍的に前進し、新たな学生運動が爆発する時代に突入した

11・2労働者集会に結集した5700人の労働者階級人民は、安倍の国家主義・排外主義・労組解体など階級戦争の激化と真っ向から非和解で対決し、安倍政権と体制内総翼賛勢力の敵対を粉砕して、結集した革命派勢力である。日帝・安倍政権の国家暴力と右翼の反革命襲撃を真っ向から粉砕して登場している5700という革命派の存在が、安倍に年内衆院解散・総選挙情勢を強制したといっても決して過言ではない。5700の背後には数百万、数千万の怒れる労働者階級人民の存在がある。 「戦争か、革命か」の時代には、戦争を内戦に転化する階級的労働運動と一体の国際反戦闘争の新たな前進、国際連帯の強化が決定的に重要である。この組織的・運動的前進が安倍の年内解散・総選挙に唯一対決し、次期通常国会での安保関連法一括強行を具体的に阻止し、安倍を最後的に打倒する力である。
11・2集会のデモで警察権力は3名の学生を不当逮捕した(2名が京大生)。京大構内への公安警察官のスパイ潜入は逆に学生の怒りに油を注ぎ、全国で新しい学生運動が爆発する時代になっている。京大でそれが明快に示された。 中期階級決戦の勝利に向け、兵士も労働者と総進撃を開始しよう!(滝山)

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米軍崩壊とオバマ新対テロ宣言

長原 豊

米帝のイラク・シリアへの空爆が 新たな民族解放闘争を拡大させている

イラク・シリアへの米軍の激しい空爆が連日続いている。9月10日オバマ大統領は「われわれは今とてつもないテロの脅威にさらされ続けている」「包括的で持続的な対テロ戦略でイスラム国を解体・破壊する」なる「新・対テロ宣言」、中東への再侵略戦争宣言を行った。
イラク・アフガンの長期侵略戦争を終わらせ、「アジア・太平洋へリバランス(重点の異動)」し、崩壊した米軍の再建をめざしたオバマ・米帝戦略の総破産ということだ。
オバマは新対テロ戦争という新たな大戦争に突入した。否、突入せざるを得なくなった。石油のための戦争だ。この社会主義革命の前夜情勢を告げる戦争は世界共通だ。中東でもウクライナでもアジアでも資源略奪の争闘が戦争化している。オバマはイラク・アフガンの戦争を終わらせるどころか、戦争を全世界に拡大している。オバマは世界戦争への引き金を引きプロレタリア世界革命を引き寄せる「戦時大統領」だ。

8月8日イラク北部への空爆開始以降イラク領内で確認された空爆は310回、9月23日シリア北部への空爆開始以降シリア領内で確認された空爆は231回にのぼる(10月22日時点)。空爆はアルビル、モスル、そしてコバニ(アインアルアラブ)に集中している。10月13日から14日にかけてのコバニ周辺への空爆は8月8日以降最大規模のもので21回に達した。石油のための戦争であることは明らかである。
米帝はPYD(シリアのPKK党=クルド労働者党組織)とクルド人民兵を対「イスラム国」の地上部隊として位置づけ、コバニ周辺で「イスラム国」に対する猛烈な空爆を連日続ける一方で、要衝コバニは「陥落寸前」と米中央軍司令官自身が悲観的評価を下していた。
しかし、このコバニの町を「トルコで避難生活を送るより故郷で死を選ぶ」と30日以上死守しているのは、クルド住民とPYD民兵だ。そしてコバニの「同胞救う」とトルコの一般クルド人が押し寄せ、イラクからはクルド人自治区の治安部隊「ペシュメルガ」が入った。米軍はクルド人をイラク「覚醒評議会」のように戦わせようとしているが、以前のやり方がそのまま通用するような情勢ではない。コバニの防衛戦争は米帝の思惑を超えた新たな民族解放闘争の情勢を開いているのだ。

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(写真 シリア空爆に初めて実戦投入された F22 ラプターステルス戦闘機)

オバマ 中間選挙で惨敗

米中間選挙は共和党の圧勝に終わった。米帝が戦時下にあり、労働者階級と兵士の怒りが深く強く渦巻き爆発寸前にあることを示した選挙だった。
非正規雇用の増加で数字上は低下していた失業率が上昇に転じ、景気回復の「実感」など誰にもない。米太平洋艦隊の基地の町サンディエゴではホームレスに退役軍人が占める比率が17%にも達し、半数近くが精神疾患を患っていた。50万人もの兵士がPTSDを発症し、「経済徴兵制」の100万軍隊が崩壊しているのだ。米帝は極少数の特殊部隊と民間軍事会社の職業軍人を戦場に投入し、空爆作戦で息をつないできていたのだ。イラク・アフガンからの全面撤退とアジア太平洋重視のリバランス戦略とは、長期侵略戦争の継続による疲弊・敗北と米軍崩壊が核心にあるのだ。

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(写真 10・2ペルシャ湾で強襲揚陸艦から飛び立ったオスプレイが動力を失い、脱出のため海に飛び込んだ搭乗員2名の内1名が死亡。対「イスラム国」軍事作戦で初めての米軍の死者。) “会報 34号” の続きを読む

会報33号

第33号 2014年09月10日発行

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9・11郡山から10―11月決戦へ総進撃しよう!

安倍政権による7・1集団的自衛権行使の閣議決定(戦争宣言)情勢に対して、労働者階級の根源的な「戦争絶対反対!」「安倍たおせ!」の怒りと国鉄決戦を核心とする階級的労働運動が巨大に結びつき、戦争と民営化に絶望的に突き進む安倍政権・JR体制を根底から打倒していく「戦争か革命か」の壮大な階級決戦が始まった。

3・11を生き抜いてきた東北現地の「命の恩人(自衛官)を戦場に送るな!」の怒りの爆発、動労水戸の被曝労働拒否の闘いは、被曝した膨大な自衛官の階級的魂を激しく揺さぶっています。
そうなのだ!3・11に動員された多くの自衛官は1%のために「人を殺すために」入隊したのではない。生活のため、共に生きるために入隊したのであり、本当は「戦争絶対反対!」なのです。

大恐慌の深化・米帝の没落のもと、ウクライナ、中東、東アジアにおける帝国主義間・大国間の市場・資源・領土をめぐる争奪戦が激しく軍事化・戦争化し、世界戦争にエスカレートしようとしています。この戦争情勢にくらいつき必死に生き延びようとする脱落日帝・安倍政権は、秘密保護法を強行成立させ、武器輸出3原則を撤廃し7・1閣議決定を強行した。

しかし、戦場に行くのは若い自衛官たちです。だから安倍は閣議決定の翌日、全国の18歳の高校生に自衛官募集の案内状を一斉に届けさせた。これに対して、首相官邸前をはじめ全国で青年労働者・学生を中心に巨万の「戦争絶対反対!」「安倍たおせ!」の怒りが爆発し、多くの自衛官と家族も「命令忌避(拒否)と戦争反対」の意志を表明しています。
階級的労働運動を軸とした兵士・家族を含めた全人民の団結と国際連帯の発展こそ、戦争を阻止し社会を根本から変革するプロレタリア世界革命への道です。

ヒロシマ・ナガサキの階級的魂と結びついた8・17大集会は、7・1情勢と真っ向から対決し、日比谷公会堂を埋める労働者民衆の総意をもって戦争絶対阻止・安倍打倒の「8・17日比谷宣言」を全国・全世界に発し、「戦争か革命か」の世界的規模での歴史選択を問う2010年代中期階級決戦勝利の展望を大きく切り開きました。その階級決戦の核心に国鉄決戦があります。

中曽根元首相は、国鉄分割・民営化攻撃を総括して「国労をつぶし総評・社会党をつぶし、お座敷をきれいして、床の間に立派な憲法を安置することを意識してやった」と白状し、安倍はデタラメな「解釈改憲」を閣議決定しました。真正面から「改憲」を提起できない。それを最も核心的な攻防点で阻んできたのが動労千葉の闘いであり動労水戸・動労総連合の闘いです。いよいよ全国に動労総連合をうち立てていく時です。
国際連帯を強化し全国から9・11郡山にはせ参じ10ー11決戦に総決起しようではありませんか!自衛官と家族のみなさん!団結して共に闘いましょう!
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世界の労働者階級・兵士に 領土・国境はない!’14/8/17

2014/08/17発行のビラ fly20140817.PDF

世界の労働者階級・兵士に 領土・国境はない!

世界単一の労働者党を建設しよう!

民族・国籍・国境を超えた労働者・兵士の団結で 世界を変えよう

≪イラク空爆 泥沼の危機に踏み込んだ没落米帝≫

オバマは8月7日、ホワイトハウス西棟地下にある状況分析室で約2時間の安全保障会議の後、イラクへの「限定的空爆とクルド人への支援物資投下」を命じた。米中央/軍は現地時間8月9日、18時20分から22時の間に4回の空爆を強行し、「イスラム国家」の移動式火砲などを破壊した。この空爆は6月から準備されていた。米帝オバマはマリキ政権の空爆要請に首都バクダッドや北部へ米軍事顧問団800名を派遣している。米国防総省は12日、北部アルビルに約130名を追加派遣した。米帝にはイラク敗退後の情報不足による目標選定能力の不足という現実がある。したがって軍事顧問団には多数の情報収集・分析要員が派遣されている。併せて無人偵察機を24時間態勢で「イスラム国」の動向監視を継続させてきた。
要するに軍事顧問団の情報収集をベースに、米空母から発進した2機のFA18攻撃機が現地軍事顧問団との連携で多数のレーザー誘導式500ポンド爆弾で空爆を強行した。空爆の口実は、イラク北部クルド人自治区の中心都市アルビルに滞在する「米国民保護」である。アルビル滞在の「米国民」とは米軍事顧問団を意味する。
内戦下のシリアを主要拠点とする「イスラム国」が6月にイラク北部のモスルを陥落させた後も空爆に踏み込めなかった理由は、イラクからの米軍撤退後の情報不足が大きな背景にある。昨年オバマがシリアへの空爆を宣言しながら空爆に踏み込めなかった理由として、米大統領報道官はピンポイントで空爆対象を選定できる情報要員を送り込めなかったことをあげている。米国防総省はイラク北部の「限定的空爆」後に米軍要員や施設を脅かせば、「直接行動」をとることを発表している。だがこれこそ没落米帝が、ベトナム、イラク・アフガン戦争以上の泥沼に陥る道である。ワシントン・ポストの世論調査では空爆反対が46%、賛成が45%だ。
米統合参謀本部のメイブル作戦部長は11日、国防総省での記者会見で、「イスラム国」への空爆でイラクの拠点都市・アルビルへの侵攻は一時的に停止したが、「イスラム国のイラクやシリアでの全般的な戦闘能力や活動に影響を与えることはほとんどない」と空爆自体の無力性を認めている。戦争の総力戦化時代における武装勢力の制圧は、地上戦によってしか不可能であることを認めている。だが今のアメリカ帝国主義にはイラクに米地上軍を送り込む余力はない。その根底には米帝の没落がある。世界恐慌下の市場・資源をめぐる争闘戦の激化と米帝の没落が、帝国主義・大国間争闘戦の戦争化を促進している。地上軍投入は没落米帝にとっては絶望的な選択であると同時にアメリカ国内の階級闘争がオバマ打倒へと一気に爆発する。没落米帝にはプロレタリア世界革命で打倒される道しか残されていない。

“世界の労働者階級・兵士に 領土・国境はない!’14/8/17” の続きを読む

会報 32号

第31号 2014年7月10日発行

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2014年7月10日発行 第32号

戦争・原発・首切りの安倍政権を打倒しよう!

安倍への怒りが全国で爆発

労働者階級人民の煮えたぎる怒りの爆発のなかで、7月1日、日帝・安倍政権は集団的自衛権行使を容認する「閣議決定案」を公明党を抱き込んで閣議決定した。憲法9条の破壊であり、海外での歯止めなき武力行使に道を開く断じて許すことのできない歴史的暴挙だ!そして6月24日には、新成長戦略・「日本再興戦略2014」と骨太方針・「経済財政運営と改革の基本方針2014」を閣議決定した。「新成長戦略」とは、むき出しの「稼ぐ力」が一切であり、そのための労働者階級人民への徹底した合理化・搾取と収奪を極限的に押し進める破綻せる新自由主義攻撃の極致だ。集団的自衛権行使容認の改憲・戦争攻撃と完全に一体の日本労働者階級人民へのすさまじい階級戦争攻撃であり、戦後史を画する一大反革命攻撃だ。断じて許すわけにはいかない!

絶望的な戦争攻撃をしゃにむに押し進める安倍政権に対し、巨万の労働者民衆の根源的怒りが全国で爆発している。国会・首相官邸前を中心に全国で万余の労働者民衆が連日決起し、「戦争絶対反対!」「安倍やめろ!」「安倍倒せ!」の怒りのシュプレヒコールが叩き付けられた。
杉並区議補欠選挙は、この日帝・安倍政権と真っ向から対決し、階級的労働運動路線のもと、安倍・石原・田中区政の打倒を唯一掲げ、東京西部ユニオン副委員長の北島邦彦候補を押し立て総力で闘いぬいた。本来なら不成立という低投票率28・78%のもとで堂々の4332票を勝ち取った。投票率激減のもとでの4332票は、安倍・自民党ばかりか、公明党や既成政党への耐え難い本当の怒りの爆発であり、国家・資本への絶対非和解の意思表明であり、体制内労働運動を根底から突き破る怒りの決起である。安倍は絶対たおせる。その力は階級的労働運動にある!それを4332人の区民が示した。

日帝・安倍政権は、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」をもって、これまでの「非戦闘地域」の線引きを取り払い、海外で米軍や他国籍軍と自衛隊が肩を並べ、兵站部もさることながら、実際に戦火を交える戦闘地域での武力行使に突進している。

湾岸戦争で、その後のイラク戦争で自衛隊は米軍艦等への給油や、掃海任務を担い、労働者民衆を欺いて大量の武装米兵・武器輸送を担った。しかし、今度の「閣議決定」によって「後方支援」では済まなくなった。安倍首相は「かつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことは、これからも決してない」と言うが、誰も信用していない。

大恐慌と新自由主義の崩壊のもとで「戦争か革命か」が掛け値なしに問われている。自衛官もまた「誰に銃を向けるのか」が根源的に問われている。1%の支配階級の為に命を落としてはならない。自衛官・家族の怒りの決起とともに闘う陣形を全国・全職場につくろう。杉並区議補選の地平から7~8月大闘争へ断固突き進もう。階級的労働運動のもと闘う労働組合を全国に甦らせ、共に団結してJR体制打倒・安倍政権打倒に進撃しよう! (杉橋)

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集団的自衛権の閣議決定  徹底弾劾!

労働者・兵士の怒りで 階級的団結を強化し革命で 安倍を完全に打倒しよう!

滝山

青年の怒りで 安倍を倒そう!

安倍政権への怒りが全国で爆発している。7・1閣議決定は憲法9条解体攻撃であり、戦後体制の解体に安倍が踏みこんだということだ。安倍の「戦後レジームからの脱却」とは、脱落帝国主義・日帝を戦争ができる国家、戦争をできる国家体制に転換させることを意味している。。
極右・安倍は改憲攻撃を真っ向から押し出すことができないところに追い込まれるなか、選択したのが閣議決定による集団的自衛権の解釈変更である。戦後史を画する戦争と戦争国家への突破口に姑息な閣議決定に拠らなければならないところに安倍政権と日帝支配階級の脆弱性と破綻性が曝け出されている。閣議決定の強行は安倍政権の崩壊の始まりである。。

7・1閣議決定は同時に階級戦争攻撃である。戦争と戦争国家化への道は国内階級闘争の解体と戦争総翼賛態勢の構築を必要条件としている。そのためには闘う労働組合の解体と革命勢力の一掃・絶滅攻撃の反革命的凶暴化が絶対条件となる。7・1閣議決定には、外に向けての侵略戦争と内に向けての階級戦争という二重の反革命が内在している。
だが7・1反革命によって安倍政権は完全に墓穴を掘った。なぜなら戦争と戦争国家に突進する安倍政権に怒りを激しく爆発させているのが青年労働者と学生であるからだ。戦争によって青年・学生の未来を拓くことは断じてありえない。1%の支配階級の利益のための戦争に動員され、「殺し、殺される戦場」に送り込まれるのが青年兵士であり、青年労働者であり、学生であるからだ。青年兵士・労働者・学生の安倍政権への怒りの爆発、反乱はこれからさらに大きくな

戦争への引き金は すでに引かれている

安倍政権の7・1反革命の背後にあるのが世界大恐慌と帝国主義間・大国間大争闘戦の軍事化・戦争化への転換である。「米経済の回復」とは所詮、株価の上昇でしかない。労働者の生活を支える実体経済は。過剰資本・過剰生産力状態で後退している。
古今東西すべての侵略戦争は市場・資源の分割・再分割戦と領土をめぐる戦争として始まった。ロシアのクリミア占拠とウクライナ内戦の激化、イラクの内戦激化と米、イランの介入、激化するイスラエルのパレスチナの空爆、中越対立の軍事化、日中対立の軍事的緊張化などすべてが1%の支配階級の利益のための資源と市場の分割・再分割戦として展開されている。米帝国主義は国家財政の破綻という現実の前に軍事費の強制削減、軍事力の大幅な削減により世界的な軍事的展開能力をすでに失っている。米帝の没落が大争闘戦の軍事化・戦争化を促進させる世界構造に転換している。そして安倍政権の7・1閣議決定そのものは日米同盟の強化に進むのではなく真逆の日米争闘戦の激化に転化する。要するに大恐慌の深まりのなかで戦後世界体制が崩壊し、世界戦争への引き金がすでに引かれているということだ。 安倍戦略はすでに破綻している。心ある労働者階級人民は安倍の戦争政策を誰一人として受け入れていない。それは安倍が解釈変更の閣議決定によってしか打開できないという現実が明快に示している。

労働者階級に国境はない

7・1反革命に対する労働者階級の回答は唯ひとつである。プロレタリア革命によって日本帝国主義と安倍政権を完全に打倒し、労働者階級人民が真の社会の主人公として躍り出ることでだ。社会を動かしているのは労働者である。日々の労働で労働者はすでに社会を動かしている。労働者一人ひとりは無限の力を持っている。労働者階級は明日にでも権力をとり、社会を動かす能力をすでに持っている。国境と領土は1%の資本家が自己の利益のために唱える概念。世界中の国々で1%の資本家に搾取・収奪されている労働者階級は国境や領土を持たない世界単一の階級である。だからこそ労働者階級は国境を超えた国際連帯と国際的団結を無限に強化できるのであり、プロレタリア世界革命を戦いとることできる唯一の階級なのだ。1%の支配階級の利益のための市場・資源の分割・再分割戦のための戦争と戦争国家への道を断固、拒否し、安倍政権と帝国主義をプロレタリア革命によって完全に打倒することで世界の労働者階級人民を差別と分断、搾取と抑圧そして侵略戦争から真に解放される。この立場から安倍の7・1閣議決定に徹底的に非和解で対決することで安倍を打倒することができる。それがプロレタリアートであり、プロレタリア革命への道である。

安倍打倒の決戦は 今秋

安倍は7月6日、集団的自衛権の行使に向け、「いかなる事態においても、切れ目のない対応を可能とする必要な国内法制を速やかに整備する」として関連法案を一括して次期通常国会に提出する方向で検討しているを示した。だが一方では、臨時国会前の内閣改造で「安保法制担当相」を任命し、秋の臨時国会への順次、提出をも可能にする法整備の作業事務局を国家安全保障会議(NSC)に既に設置している。決戦は今秋に引き寄せられている。

関連法案は、(1)武力攻撃に至らない事態(グレーゾーン)の対処(2)国連平和維持活動(PKO)を含む国際協力(3)集団的自衛権の行使の3分野で10数本の法改正の強行を目論んでいる。
関連法案で根底的で最大の影響を受けるのが自衛隊法だ。
①自衛隊法、第3条では「直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たる」として「専守防衛」を明記している。他国が攻撃を受けた場合に自衛隊が派兵される事態を自衛隊法は規定していない。米本土に向かうミサイルの迎撃、米軍防護と米以外の他国の防護、支援、海外派兵命令も明記される。そもそも入隊時の「宣誓」の中には海外派兵はない。要するに契約違反が続出する。
②武力攻撃事態法、③国民保護法には戦争に対応する具体的施策が盛り込まれ、国民の動員体制強化・義務も明記される。
④周辺事態法には地球の裏側にまで拡大された戦地での武器・弾薬の提供を可能とすることが明記され、米軍支援と日本の国益に影響を与える他国への支援が追加される。
⑤PKO法では、武器使用制限が撤廃され、「駆けつけ警護(他国部隊の救援)」が容認される。
⑥船舶検査活動法には、武力を行使した強制的な民間船舶の検査が新設される。
これら以外に、⑦海賊対処法、⑧米軍行動円滑法、⑨防衛省設置法、⑩NSC創設関連法などの改定が行われる。9条解体という戦後憲法の根本的解体攻撃をみれば、法改正は法全体に及ぶ可能性がある。そもそも憲法9条の根本を解釈で、強引に変質させるわけであるから、憲法の下で制定された法全体が、本質的に整合性が維持できなくなるのは明白だ。要するに安倍政権の暴挙は前例がないのだ。安倍政権は今秋臨時国会もしくは来春通常国会で関連法案が成立すれば新法の制定もなく、国会審議すら排除し、集団的自衛権の行使を発動できることになる。
だが法改正と集団的自衛権の発動は社会全体の階級矛盾を激化させる。自衛隊内の矛盾は極限化し隊員と家族の怒りは必ず爆発する。
防衛省は閣議決定と併せ、全国の高校生に応募はがきを発送するというエスカレートを行っている。これは戦前の徴兵制下の赤紙に匹敵する意味を持つ。この暴挙は、高校生、青年の安倍政権への怒りの反乱に必ず転化する。

戦争をプロレタリア革命へ!

特定機密保護法の施行が12月に控えている。一握りのNSCメンバーが、「国の安全保障に著しい支障を与える恐れがある」と判断すれば武力行使や戦争への突入そのものが特定秘密に指定される。その事態を隊内から暴露・告発した兵士に対しては、10年以下の懲役及び1千万円以下の罰金が科せられる。自衛隊内部ではすでに隊員に対して「取材に発言を慎め」という文書が出されているが繰り返す。これら全ては破綻する。なぜなら戦争は国家の総力戦であり、総力戦は労働者階級人民の総動員に成功しなければ成立しない。その意味でも安倍戦略はすでに破綻している。7・1反革命への回答はプロレタリア革命である。労働者・兵士の階級的団結で戦いとろう!

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国民も兵士も守ったことのない ブルジョア国家を労働者階級人民・兵士の団結した闘いで根底から打倒しよう!

全国労働組合交流センター代表 国鉄水戸動力車労働組合 執行副委員長 ・辻川 慎一

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(写真 5・31いわき総決起集会・デモ 「福島切捨て許さない! 常磐線・竜田延伸・被曝労働拒否」 のストで闘う動労水戸の労働者)

安倍の「国民の命を守る」は 口先だけの大嘘

労働者階級に対しては、労働組合を破壊し全面的な規制緩和・民営化による低賃金・非正規雇用化による解雇の自由化を進め、残業代ゼロ法でさらに過労死を強制する。国民全般には、公的社会保障を民営化・市場化で解体しながら大増税をかける。大企業には、民営化で公共財産を払い下げ、輸出額に応じて消費税をキックバックし、さらに法人税を減税する。こうして安倍政権は、「3・11大震災と原発事故」をも使い、大資本のために命を奪い続けています。命をも食い物にしているのが、現代日本社会とブルジョアジーの姿です。「国民を守る」など徹頭徹尾、口先だけの嘘です。国家機密保護法で治安弾圧を強化し、総翼賛国会で改憲国民投票法を可決。集団的自衛権の行使を既成事実化し、原発再稼働・核武装を進め、福島を切り捨て沖縄基地強化を強化する。安倍政権と労働者階級人民との非和解性がまさに「国民的」規模で激化する時代を迎えています。

労働者・兵士を切り捨ててきた連中こそ 支配階級と官僚の政治家

安倍は、戦争の責任から逃げまくった政治家の末裔です。その卑劣さは、原発事故を起こしながらその責任から逃げまくり、福島県民の怒りを「風評」として攻撃する姿に端的に表れています。私たちは労働者の階級的責任においてこの許せない現実を深く捉え、農民や兵士に共に団結し闘うことを徹底して訴えなければなりません。日本の支配階級と官僚の政治家が、労働者・農民出身の兵士を切り捨ててきた連中であることをはっきりさせなければならないのです。
日本帝国主義支配者と労働者階級人民の非和解的現実は、現在性においてだけでなく歴史性において深く根底的に規定されています。日帝は、敗戦がもたらした戦後革命の危機を米帝と日共スターリン主義によって辛うじて乗り切り、高度経済成長路線で体制内勢力を買収して延命してきました。この構造の中で封印されてきた戦争と戦後の真実の歴史を甦らせなければなりません。

日本兵への「玉砕作戦」は戦後革命の恐怖から発せられた

日帝ブルジョアジーの無謀で無様な戦争の実相は、「特攻」や「ゼロ戦」などの賛美とは全く違い、とてつもない棄民政策として展開されました。絶対に美化させてはなりません。第二次大戦では日本の兵士約250万人が亡くなり、太平洋戦争に限れば170万人が戦死しています。そのうち何と140万人が餓死したと、生還した兵士が弾劾しています。
そもそも新参帝国主義としてアジア人民をとことん蔑視して進められた侵略戦争が、アジア人民から支持されるはずがなく、激しい抵抗を受けました。そこから来る危機を見据えられない傲慢さから、対米開戦にまで踏み切りました。特にそれ以降は、無残としか言いようのない作戦が命じられ続けたのです。無謀で無様な戦争である故に、兵士が生き残り、帰国して革命の主体になることを恐れ、「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓がたたき込まれ、実際生きて返さない「玉砕」作戦が命じられたのです。

労働者民衆への分断・切捨ての棄民政策は 支配階級の革命への恐怖

日本の支配階級は、ロシア革命を反革命的に教訓化し、この様な教育と作戦を展開したのです。そのためにアジア人民はもとより、日本労働者階級人民は、とてつもない悲しみと苦しみを強制されました。私たちは、この戦争の階級的本質を徹底的に暴き出し、全人民に強く訴えなければなりません。満州では30万人の移民団が組織され、敗戦と共に軍隊がいち早く逃亡し20万人が捨て置かれました。沖縄戦では、10万人が捨て石にされました。「国体護持=ブルジョア支配維持」のために降伏が引き延ばされ、広島・長崎への原爆投下がありました。一体どこで「国民が守られた」のか!

戦後は、「一億総懺悔」や「血債主義」で戦争責任から逃亡しながら、国民の惨憺たる状況をも使い財産物資を隠匿し、生産サボタージュで金儲けに走り、米帝に卑屈に取り入り惨めに延命して来たのが日帝ブルジョアジーと国家官僚の真の姿です。安倍に卑劣な「DNA」が引き継がれていることは、沖縄と福島をはじめ全ての政策に貫かれています。基地や原発の被害や不安を訴えることが「非国民」であるかの様に攻撃し、分断し、切り捨てる。それは、明治維新を通じた日帝ブルジョア支配の確立期への「まつろわぬ民」への歴史的恐怖をも背景として、徹底した棄民政策として貫かれています。

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(写真 常磐線・竜田延伸絶対反対・被曝労働拒否・福島切捨て許すな!と地域住民と一体の闘いで継続的にスト貫徹で闘う動労水戸組合員)

労働者・兵士の団結と労働組合の革命的復権でプロレタリア革命へ

史上未曾有の原発事故は、根拠無き自己過信と傲慢さを土台とした、規制緩和・安全無視がもたらした人災です。この未曾有の惨禍の責任者は居直り、被害者である労働者大衆が責められる転倒。ここにこそ、敗戦以来の歴史的転倒の構造があるのです。これを根本からひっくり返す力は、階級的労働運動による労働組合の革命的復権の中にあります。動労水戸の5・30~31の常磐線竜田延伸絶対反対ストライキと集会・デモは、帝国主義の分断を突き破り仮設住宅への避難者はもとより、いわきの労働者・住民の圧倒的支持を受けました。
兵士もまた「3・11大震災と原発事故」にいち早く動員され、大変な状況におかれました。被曝した兵士もいるのに、隠されているだけです。私たちの闘いは、除染労働者、原発労働者はもちろん、本質的に階級の兄弟である下級兵士との団結に強固につながります。ロシア革命は、ブルジョアが侮蔑する油まみれの「転鉄手」(鉄道員)とボロボロにされた「下級兵士」の階級的人間的団結で切り開かれたことを、今こそ甦らせましょう! 了

(写真 5・31いわき総決起集会・デモ 「福島切捨て許さない! 常磐線・竜田延伸・被曝労働拒否」 のストで闘う動労水戸の労働者)

(写真 常磐線・竜田延伸絶対反対・被曝労働拒否・福島切捨て許すな!と地域住民と一体の闘いで継続的にスト貫徹で闘う動労水戸組合員)

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労働者階級の「戦場」は 職場・生産点

徹底的に 職場で 闘い抜く その非妥協的実践あるのみ!

東京西部ユニオン 鈴木コンクリート工業分会 分会書記長 吉本伸幸

闘う労働組合の復権が本格的に開始された

2010年代中期階級決戦は、6・8国鉄闘争全国集会の圧倒的な結集で階級的労働運動と国際連帯は新たな段階に突入しました。6・8集会は国鉄闘争全国運動の新たな発展のもと、民営化・外注化、非正規職化、労組破壊、集団的自衛権・改憲攻撃との真っ向からの闘いが、労働者階級の全産別での「生きさせろ」の闘いと一体化しながら、闘う労組青年部建設と労働組合の復権が本格的に始まっています。

杉並と沖縄で階級的労働運動が飛躍的に前進

杉並では郵政非正規ユニオンの新たな分会が結成され団結強と組織拡大の闘いが開始しています。沖縄・IJBS労組は4月書記長雇い止め粉砕闘争と5月沖縄闘争の勝利の上に、新たな雇い止め解雇攻撃を粉砕するストライキが貫徹されました。
杉並区議補選闘争では、安倍政権と闘う唯一の候補である東京西部ユニオン副委員長・北島邦彦の「職場から地域から労働者は闘う労働組合を作って立ち上がろう!」という訴えと一体で、「生きさせろ!闘う労働組合を職場につくろう!」「社会の主人公は労働者だ!」と解雇撤回闘争を闘う青年や非正規職の青年が訴え北島候補とともに青年・学生が先頭で闘った。選挙戦の全過程で東京西部ユニオンの「労働相談」の旗がなびき、多くの労働者が足を止め、労働相談とともに闘いに立ち上がる「現代革命」への活発な政治討論が杉並の地で本格的に始まっています。
杉並区議補選は2010年代中期階級決戦としてのプロレタリア革命に向けた選挙戦として徹頭徹尾闘い抜かれたのです。

なぜ、「闘う労働組合をつくろう、ともに闘おう」と 真剣に訴えるのか

労働組合の闘いは、解雇や賃下げ、権利侵害などの攻撃をいつもはね返せるわけではありません。必ずしも「得」になったり、「勝利」したりするとは限りません。それでも俺達が「闘う労働組合をつくろう、ともに闘おう」と訴えるのはなぜか。労働者階級の闘いの勝利は「賃上げ」や「解雇撤回」という直接的なものもありますが、それよりも全労働者の非正規職化攻撃と解雇自由、残業代ゼロ制度、労働者の戦争への動員と労働者・兵士の使い捨てという現実に対する根底的な怒りがあるからです。その一人ひとりの怒りは全労働者・兵士が団結することによって歴史を変える巨大な力・勢力に転化することができるのです。そして、その組織的団結を作り上げるのが闘う労働組合なのです。労働者の団結の拡大にこそ安倍をぶち倒す革命的な力が宿っている。それを組織し、開花させるのが労働組合であり、真に資本と非妥協で闘うのが労働組合である。「最後に勝利するのは労働者階級だ!」「労働者が闘えば必ず勝利する!」このことを確信し、仲間を信じて、仲間とともに、団結し闘い抜いていきましょう。

改憲と戦争に向かう安倍政権への怒りと「外注化阻止! 非正規職撤廃! 解雇撤回! 被曝労働拒否! 福島を切り捨てるな!」という闘いの爆発は、「生きるための団結」の拡大です。こうした職場拠点攻防と街頭での闘いが、新自由主義・安倍―葛西を追いつめる私たち労働者の選挙闘争です。 青年を始めとする労働者の希望は闘う労働組合の中にあることを徹底的に訴え抜き、今まさに闘いは拡大・発展しています。
安倍―葛西を先頭とする資本家どもが最も恐れるのはこの「一人の決起」が生み出す団結の拡大です。だからこそ西部ユニオンは副委員長・北島邦彦を推し立て組織拡大選挙として闘い、勝利したのです。この勝利をプロレタリア革命へと飛躍させる戦いはこれからです。

労働組合の原則を貫くことで 組織が拡大

鈴コン分会の職場闘争も今年で6年目に突入します。鈴コン資本は、2011年12月のストライキを無断欠勤だとして7日間の出勤停止処分をかけ、それに抗議した組合活動を「会社への名誉毀損・信用失墜行為」として、鈴コン分会三役と新人組合員一名の計四人を解雇した。しかし、職場には二名の組合員が元気に働き、今も「道交法を遵守し過積載をしない。安全を最優先する。昼休みは一時間休む」等の運転・保安闘争を続けています。「命・安全より金儲け」の資本に対し、労働組合の原則を貫き徹底的に闘っています。会社をガタガタに揺さぶりつつ、職場で闘う二人の組合員と解雇当該の団結強化を土台に職場闘争と組織拡大を内外の闘いで前進させています。

職場闘争と地域の連帯で「解雇不当」の地位確認訴訟に勝利

4月16日、東京地裁で「解雇は不当」とする地位確認訴訟で勝利した。これは鈴コン分会が、職場に徹底的にこだわり毎週、社前抗議行動を行い、職場の仲間に「鈴コン分会潰しの解雇攻撃、団結破壊を許せるか!」と訴え続けた成果です。そしてもう一つは、地元浮間舟渡駅前での街頭宣伝です。地域の労働者との団結を目指し、会社の組合潰しと解雇、権利侵害、不当な雇用条件などを徹底的に暴き、訴えてきました。これらの中心を担ったのが鈴コン分会闘争支援・連帯共闘会議です。小さな生コン会社での職場闘争を地域から東京、関東、全国、世界へ発信し、発展させ、労働組合の枠を超えて、解雇撤回・非正規職撤廃と闘う労働組合の復権を職場闘争の実践と貫徹をとおして訴え続けてきた地平だと思います。
職場で会社と闘い続け期限の定めのない雇用をもぎり取り、一方では会社の過積載の強要、厚生年金や社会保険に従業員を加入させず、健康診断も実施せず、組合員への差別的扱いなどの徹底的弾劾で4・16判決を勝ち取ることが出来ました。非和解の闘いと団結の勝利です。非正規の労働者でも職場で労働組合を作って仲間と団結して闘えば勝てるということです。鈴コン分会の職場闘争の実践は、全産別とすべての労働者に自信と確信を持てる闘いだと思っています。
安倍政権は戦争国家へと突き進んでいます。これと一体で労働者には、労働法制の解体、残業代ゼロ法、成果主義賃金、女性労働者を食い物とする法案、消費増税、社会保障解体など労働者への階級戦争がしかけられています。、解雇自由、高齢者への医療費増額、一方では法人税減税、大企業への利益優先の法制度など、これが安倍政権と新自由主義国家の本性です。

ゼネストで革命を!

鈴コン分会の闘いも大いなる野望を持っての攻めの第二ステージへと突入しました。「解雇撤回・原職復帰・組織拡大」を労働組合の闘いで戦取する。青年を始めとする膨大な労働者の積年の怒りを今こそ爆発させる。この闘いを通して、闘う労働組合を全国に生みだし、腐りきったこの社会を転覆し、革命を起こす。革命は、職場と地域で労働組合のゼネストを呼び起こすことで必ず出来ると信じています。労働者が社会の主人公だからです。鈴コン分会も先頭で闘います。選挙闘争と共に団結の拡大、労働者の決起に自信と確信を持とう!そして勝利しましょう! 軍服を着た労働者・自衛隊兵士の同志と家族に訴えたい。
「仲間よ!誰に銃口を向けるのか!」、打倒するのは国家であり、安倍政権だ。共に闘い立ち上がりましょう。万国の労働者・兵士ともに団結せよ!  了

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イラク派兵負傷国賠裁判 池田頼将・元三等空曹に 聞く

集団的自衛権行使の安倍に 怒り!

東海合同労組・小林丈二

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(写真 公判前の訴えで 「戦争で自分のような人を二度と出さないでほしい」と 熱烈に 訴える 池田頼将元三等空曹)

裁判は国側が安全を確保する義務を否定し長期戦になりそうですが、体調はいかがですか?

池田さん
冬はしんどくて、冬眠状態でしたね。一日24時間のうち20時間は蒲団の中という状況でした。横になっていても腰や関節が痛み、耳鳴りもしていました。その頃に比べれば暖かくなって動こうという意欲がでてきました。徐々にうわむいてきているようですが、また梅雨で足踏みです。今日も気温は24度ありますがまだ寒く感じてます。これだと夏は冷房もなしでいいくらいですね(笑顔)。
この冬は電気カーペットありがとうございました。この前娘がきたときにジュースをこぼしてしまって壊れてしまいましたが、本当に助かりました。

後遺障害の等級認定も最低の扱いでしたが

池田さん
そうです。直後に米軍も自衛隊も適切な診察と治療ができなかった。にもかかわらず2カ月もほったらかしでした。帰ってきてからも公費で手術ができなかったのです。
国が後遺症の認定を遅らせたうえに支給額も最低の決定をして生活費のやりくりがつかない大変な思いをしています。なんとか弁護団の努力で負担は軽くなりましたが、支援と励ましがなければ動くに動けない状態は続いています。
緊急避難で生活保護を受けていますが、(※裁判で損害賠償が認められても受給した分を返済するしくみ)住宅費が高いままなので、空きができたら市営住宅に移りたいと考えています。

咀嚼機能を奪われたことで体力や抵抗力まで低下しているということですね。

池田さん
流動食ばかりで、米を食べていないし、固いものが一切摂れないのです。気持ちも滅入るのですが、散歩に出て運動をするようにしています。
最近も地元の病院で診察を受けました。あごの骨が動くためには軟骨が必要なんですが、怪我のあと放置されたことによって軟骨がなくなって直接骨と骨がくっついてしまっているのです。手術して直せるという保障がないということでした。もうこのまま一生流動食ということも覚悟しなくてはならないかもしれません。本当は元気になって仕事を捜したいんです。
※自衛隊に入る前は型枠大工だった池田さんに、友達がトラックの運転手の仕事を世話をしてくれたこともあった。しかし、体力が落ちていて運転席に上れなかったという話を以前うかがった。

8月17日には、「戦争・原発・首切りの安倍政権をともに倒そう!」と集会が呼びかけられています。

池田さん
安倍は暴走してます。8・17集会に賛同します。

(つづく)

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次回裁判は 8月29日(金)13時30分
池田さんと共に闘おう!

 

会報 31号

第31号 2014年05月10日発行

 rise31

鈴コン分会勝利・国鉄  万署名を武器に、JR体制打倒・安倍打倒へ!

世界大恐慌の深化の下で、米帝の没落、EU・ユーロの解体、中国バブルの崩壊が進み、世界はウクライナと東アジアを最焦点に帝国主義間・大国間の大争闘戦が激化し、軍事化・戦争の危機を激生させ、脱落日帝を直撃している。
生き残りを賭けた日帝・安倍政権の絶望的な改憲・戦争と解雇・非正規職化の攻撃は、逆に全国の労働者民衆の生きる為の根源的怒りと闘いに火を付けている。人間が生きることそのものを破壊する新自由主義に対して、日本をはじめ世界各地で労働者階級の怒りと反撃が爆発している。

200人を超える犠牲者を出した韓国「セウォル号」の沈没事故は、崩壊しつつある新自由主義がつくり出した人為的事故だ。新自由主義の安全崩壊が、世界的規模のものであることを突き出し、韓国労働者と家族の怒りがパク・クネ政権を痛撃している。セウォル号船長をはじめ乗務員が低賃金の非正規労働者だった。金儲け優先・規制緩和で安全が無視され、救助訓練もなく、船は改造され、過積載だった。職場に闘う労働組合が絶対に必要だ!

JR体制・安倍政権を痛撃する国鉄10万筆署名運動は国際連帯の闘いでもある。1~3月決戦から4月決戦の重層的闘い、5・1メーデー闘争を通じて体制内労働組合幹部の制動を打ち破り、JRを中心とした4大産別や全国の職場・地域で、現場労働者・青年・学生の根源的な怒りと団結を組織して益々前進している。この国鉄決戦と一体で東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の闘いが、4・16東京地裁で、非正規職3人の解雇無効 (地位確認)と判決確定までの仮払いを命じる歴史的判決を勝ち取った!国鉄9・25判決戦取の地平をさらに巨大に押し広げ、階級的労働運動路線の下、2010年代中期階級決戦大爆発への展望を大きく切り開いた。

オバマ来日の4月23日には、護衛艦「たちかぜ」高裁判決で、「自殺予見は可能であった」「適切な指導を行っていれば」「自殺を決意する事態は回避された可能性がある」「被控訴人ら(国・防衛省)は1等海士の死亡について損害賠償責任を負う」として国・防衛省の国家賠償責任を認定する判決を勝ち取った。当初被告側だった3等海佐の反乱決起(自衛隊の証拠隠滅の暴露)は決定的だ。

日帝・安倍政権による鉄道・原発・武器輸出、解雇の自由化・総非正規職化、集団的自衛権の行使容認など絶対に許さない!青年労働者を絶望的な競争・戦争に駆り立てようとする安倍政権・1%の支配階級に対する激しい怒りが職場で渦巻いている。「戦争は職場でおきている!」職場に闘う労働組合をつくろう!労働者民衆の階級的覚醒が巨大な規模で巻き起こっている。鈴コン分会の解雇撤回の偉大な勝利をバネに解雇撤回・職場復帰の国鉄10筆署名をなんとしてでも達成し、6・8国鉄集会の大成功勝ち取り、JR体制打倒・安倍打倒に断固突き進もう!       (杉橋)

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ウクライナと東アジア情勢が示す争闘戦の軍事化・戦争化情勢の到来

資本主義・帝国主義はすでに終わりを遂げている

ウクライナ情勢は、世界恐慌の深化と新自由主義の破綻・崩壊による米欧とロシアの争闘戦がついに軍事化・戦争化に行き着いていることを世界に示しています。その根底には戦後世界体制の基軸国であったアメリカ帝国主義の没落と「世界の警察官」としての軍事的展開力の喪失がロシア、中国、日本帝国主義、ドイツ帝国主義の突出と争闘戦の軍事化・戦争化を引き出しているのです。

29年恐慌から、第二次大戦をへて、アメリカ帝国主義基軸の戦後世界体制の行き詰まりが74~75年恐慌として爆発し、帝国主義の最後の延命形態として登場したのが新自由主義でした。新自由主義の核心の第一は全労働者の非正規職化です。第二の核心が全労働者の非正規職化を推進するための絶対的必要条件としての労働組合の解体です。なぜなら労働組合は労働者が生きるために必要な賃金と権利を資本から闘いとるための組織であり、労働者の闘う団結形態なのです。米・レーガン、英・サッチャー、日本は中曽根の時代にこの労組解体を狙う民営化・外注化攻撃が世界的に強行されました。民営化・外注化攻撃とは労働者を丸ごと転籍・出向などで一旦解雇し、低賃金と非正規職で再雇用し、労働者の団結、生活と権利を破壊・解体して資本が利益を得る仕組みです。労働者が賃下げと非正規職での再雇用がいやなら会社を辞めろということです。

日本での大量解雇・賃下げ・非正規労働者化の始まりが国鉄の分割・民営化です。この過程で国労が解体されました。そして1995年日経連は「プロジェクト報告」で全労働者の9割を非正規労働者に突き落とす宣言を表明しています。その結果が4大産別における外注化で4~6割の労働者がすでに非正規職化され、3ヶ月という短期の非正規雇用のありかたが大手を振っている社会になっているのです。この現実は連合や労働組合の幹部が資本に屈服することにより、憲法で保障されている労働組合の闘いと権利を放棄し、労働組合が労働組合として闘わないことによって新自由主義の民営化・外注化による全労働者の非正規化の推進が可能になっているのです。

新自由主義の本質は社会の安全や労働者の命を犠牲にしても利益を得られないものはすべて、文字通りすべて切り捨てることにあります。笹子トンネル事故、JR尼崎事故、北海道で頻繁に起きているJR鉄道の事故や川崎東北線事故、たびたびに起きている高速バス事故、そして韓国の旅客船セウォル号の沈没事故などにすべてそれが現れています。旅客船セウォル号の船長、乗組員が非正規雇用労働者であり、救難訓練も受けていないことが明らかになっています。先日、格安航空ピーチの航空機が墜落寸前でしたが空の安全もすでに崩壊しているのが現実です。それだけではありません。労働者を生きられないところに追い込み、福祉を切り捨て、貧困から抜け出せない制度をつくり貧困ビジネスで生きられない労働者からも利益を吸い上げる社会構造を制度的に築き上げようとしているのが新自由主義であり、安倍政権です

ホームレスの数は減少しているがネットカフェに住所を置いての生活者が激増しています。安倍が推進している女性の社会進出や30%の女性役員化の本質も非正規の女性労働者からの低賃金収奪です。この現実は世界的規模で進行しています。日本の労働者の現実は世界の労働者の現実であるということです。だから世界の労働者の怒りは国境を超えて共通の怒りが世界の労働者の怒りとして根底的に爆発しているのです。要するに資本主義が資本主義として「発展」する道がすでに閉ざされているのが新自由主義であり、現代社会の現実はその新自由主義がすでに崩壊し、資本主義・帝国主義がすでに終わりを遂げているということです。
ここでの結論は、闘う労働組合を職場・地域につくり、職場、地域で新たな闘いを開始しようということです。労働組合は労働者の団結組織であり、労働者階級が唯一、資本・国家と5分と5分の対等でゼネストで闘うことができる戦闘組織なのです。それが本来の労働組合です。労働者が団結して闘えば必ず勝利できます。

帝国主義間・大国間争闘戦の軍事化・戦争化に転換する情勢の到来

世界恐慌の深化と争闘戦の激化が、ウクライナ情勢と東アジア情勢を軍事化・戦争化の時代を到来させています。
米・オバマのQDR(4年後との国防計画の見直し)は、アジア・太平洋基軸のアメリカ帝国主義の政治・経済・軍事外交政策です。戦後基軸国から陥落したアメリカにとっての世界戦略は台頭する中国との対峙・対決であり、米日韓軍事同盟の強化を軸とする中国包囲網の形成による対中国対決の戦略であり、その基軸が日米同盟です。この米・オバマの戦略に真っ向から挑んでいるのが実は安倍政権なのです。安倍は国家主義・排外主義を全面的に押し出し、歴史認識問題でも日中、日韓関係を対決的に押し出し、オバマの安倍への牽制にも靖国参拝という行動でオバマのけん制を拒否で示しています。
安倍政権の戦争国家への突出も「戦後世界体制との激突」へと突き進みます。安倍の「戦後レジームからの脱却」論とはアメリカ帝国主義と戦後体制に真っ向から激突することになるのです。日米首脳会談でオバマがTPP合意を強烈に突きつけたのは安倍政権への米帝戦略への屈服の要求です。
日米首脳会談は日米帝の危機と対抗性を示しました。大恐慌と争闘戦の激化、陥落米帝の現実が、安倍を突出させているのです。ドイツ帝国主義も「紛争地域へのドイツ軍の派遣」宣言という戦後的転換の突出を開始しています、ウクライナ情勢がドイツの突出に拍車をかけています。

南中国海で中越が激突開始

中国外務省は、日米首脳会談でオバマが「尖閣諸島は日米安保条約の適用対象」と明言したのに対し、「安保条約の適用には断固として反対する。安保条約は冷戦期の産物であり、第三者に向けられるものではない」「釣魚台(尖閣諸島)は中国の固有の領土で、中国軍には完全な防衛能力がある」とする一方、「大統領は中国を囲い込むような発言を慎重に避けた。主権問題で新たな変化はない」として、「政治・経済・軍事大国として」「新たなタイプの大国(米中)関係」の形成という戦後体制の変更を拡大した軍事力を基礎に掲げている。

その一方で中国は、南中国海のパラセル(西沙)諸島付近の海域では中国の実効支配を強化し、5月2日に掘削設備を現場海域に搬入し石油の掘削を開始している。中国は掘削地点から半径3マイル(約4・8キロ)以内への外国船の進入を禁じることを一方的に通告していた。
、5月2日から7日にかけ掘削作業の護衛船約80隻とベトナムの海上保安船など約30隻が衝突し、ベトナム側の船員6人が負傷しベトナム船8隻が損傷した。ベトナム当局が公開した映像では中国船がベトナム船に体当たりしている状況が映し出されている。ベトナムは「平和的手段で解決を目指す」、だが「中国船が体当たりをやめなければ、報復もあり得る」と警告を発し、中国外務省の華春瑩報道官は7日の記者会見で、同諸島は「中国固有の領土」、「ベトナム側は国際法などに違反し、中国の主権と管轄権を侵犯している」と掘削とベトナム船の海域からの排除を正当化しています。
ウクライナ危機はすでに東アジアの争闘戦の軍事化情勢に突きすんでいるのです。中国の行動もウクライナ情勢を見据えた上での中国バブルの崩壊と国内体制の危機突破をかけた突出を開始したということです。

労働者階級には「国境も領土」もありません。労働者は唯一、世界単一の階級です。国際連帯の強化と闘う労働組合の力で戦争と改憲に突進する安倍政権を打倒しよう。
その最大の武器が国鉄10万署名です。地裁・高裁で国鉄分割民営化で強行された1047名解雇は不当労働行為であると認定させた。6・8に向け解雇撤回・現職復帰の最高裁10万署名を全国の職場・地域で達成しよう。解雇撤回の力が戦争を革命に転化する力に発展するのです。

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5・15  沖縄現地闘争(5・17~19 )―6・8 国鉄集会に決起しよう!

在本土沖縄労働者会議 宮里勝博

「普天間基地即時撤去!辺野古新基地建設反対!」労働者は団結して闘おう!

昨年4月28日、本土の地で沖縄現地と一体となって闘う組織として在本土沖縄労働者会議を結成しました。そして安倍政権の4・28「日本の主権回復の日式典」を弾劾しました。沖縄では4・28は沖縄が本土と分断された「屈辱の日」として闘われた日です。これは明らかに「基地との共存」への屈服攻撃であり、断じて許すわけにはいきません。
今年、安倍政権は式典を開催しません。これ以上式典を続ける(続けるといってもこれまでも数回しか式典は開かれなかった)と沖縄闘争の爆発を恐れて中止したのが現状です。
昨年、安倍政権は普天間基地の辺野古移設へ、沖縄選出の自民党国会議員を「辺野古を含むあらゆる可能性を排除しない」として「転向」させました。そしてこれを受けて自民党沖縄県連も「辺野古容認」へとかじを切りました。さらに仲井真知事は「公有水面埋め立て認可」を強行しました。しかし、保守勢力が屈服するのは想定内のことです。
「保守総崩れ」で「民主党政権で辺野古問題は終わるから、保革を超えたオール沖縄を」という沖縄「革新」(社民・社大・共産)の路線も最後的に破産しました。それは沖縄問題を「構造的沖縄差別」として描き出してきた路線の行き着いた先とも言えます。

1月19日に名護市長選挙が行われ現職の稲嶺氏が当選しました。しかし、「基地反対」を言いながら、労組を破壊し外注化を強行する。これは社会を資本に売り渡す行為であり、自分で自分の基盤を掘り崩すようなものです。稲嶺は名護市役所の民営化・外注化=名護市職労破壊を推し進めている張本人です。オスプレイ配備反対県民大会実行委員会の共同代表である翁長那覇市長も、那覇市職労を敵視し、那覇市の新庁舎から組合事務所を撤去した人物にほかなりません。安倍政権に「屈服・転向」したのは既成政党であり、沖縄の労働者階級は膝を屈したわけではありません。
いまだ、新たな基地は建設されておりません。辺野古新基地建設反対の闘いは、沖縄と全国の労働者階級の闘いとして勝利しています。いよいよ、今や一切のあいまいなものがなくなり、日帝・安倍政権と沖縄の労働者階級とがむき出しの直接対峙する情勢が到来しているのです。

今年の5・15沖縄闘争

今年の5・15沖縄闘争は、
「解雇撤回、非正規職撤廃! 基地撤去、改憲・戦争阻止!
新自由主義と闘う労働者の国際連帯で安保・沖縄闘争の勝利へ!」というスローガンで闘います。それは「万国の労働者、団結せよ!」の復権をかけた闘いです。
沖縄闘争はもともとその闘いの中に国際連帯闘争という要素を含んでいました。それは、戦後における沖縄の労働運動の闘い、1952年の土建争議や60年~70年前後の「復帰」闘争の渦中で闘われた全軍労闘争など、基地労働者を先頭とする沖縄の労働者階級の闘いは、「基地の島」をめぐる闘いであり、それは国際連帯闘争として闘われたということです。4・28沖縄デーは国際連帯闘争として世界各地で闘い取られていました。
今、新たな沖縄闘争が階級的労働運動路線を軸に据え、国際連帯闘争として全面的に解き放たれたときに、沖縄闘争の勝利と全世界の労働者階級の解放が一体的に勝ちとることができるということです。
資本主義・帝国主義の最後のあがきとしての新自由主義そのものが破綻している現在、まさに今、国際プロレタリアートの団結の力で資本主義・帝国主義を根底から転覆することが可能な時代に入っているのです。 「沖縄闘争を闘う」ということは、新自由主義と対決し、闘う労働運動をよみがえらせる中に、沖縄の基地を撤去し、戦争を止め国境を越えた労働者の団結・全世界の闘いを団結させていく力があると確信します。その革命(世界革命)勝利の核心にあるのは「万国の労働者、団結せよ!」の復権です。

「民営化・外注化粉砕!非正規職撤廃!」で労働者は団結して闘おう!

沖縄だけでなく、本土でも、全世界でも膨大な労働者・青年労働者を、非正規職化と、劣悪な労働環境のもとに突き落とされています。あるいは仕事を奪い失業状態に落としこまれています。これが全世界の青年労働者の実態なのです。今や「民営化・外注化粉砕!非正規職撤廃!」は全世界の労働者の共通のスローガンになっています。国際連帯を掲げた労働者階級の闘いがこの腐敗を極める資本主義社会を根底から覆していく時代が始まったのです。

沖縄では今、非正規青年労働者の新たな闘いがはじまっています。3月31日(日本IBM・ビジネスサービス労働組合〔IJBS労組〕)書記長が雇い止め=解雇されました。
3月31日、4月1日の2日間、沖縄のコールセンター関係の非正規職の職場で労働組合IJBS労組書記長への雇い止め=解雇撤回闘争を闘いました。それには全国から仲間がかけつけて支援してくれました。また、定期大会には全国の組合・有志から激励と会社への抗議が多数寄せられました。

IJBSは日本IBMが100%出資する子会社です。コールセンター業務など企業の一部門を丸ごと企業から請け負う、外注化に特化した新自由主義企業です。そのもとで99%が非正規職で労働法も解体された、異常な職場です。IJBS労組はこの現実と真っ向から闘い、職場の労働者の支持を拡大してきたのです。だから、この書記長解雇撤回闘争は日本と世界の労働運動を塗り替え、新自由主義を根底から覆す決定的な位置を持っています。
この労働組合書記長である非正規労働者・青年労働者に対する雇い止め=解雇攻撃を、断じて許してはなりません。この攻撃は、米帝と日帝が「基地の島」沖縄を何としても維持するために、何よりも沖縄の労働者階級の闘いを圧殺するためにかけられた攻撃です。この攻撃は「沖縄振興策」の破綻を労働者解雇で隠蔽し、さらなる若年非正規労働者を貧困におとしめるものです。

解雇撤回が戦争をとめる力

97年の普天間基地移転・辺野古新基地建設という日米帝国主義のプランに対し、辺野古新基地建設阻止闘争は今日まで新基地建設を許してはいません。基地は作られていないのです。その時点で破綻しているのです。
また、それと抱合せて「沖縄北部振興策」と称してブラック企業を誘致して24時間労働、非正規職、最低賃金(沖縄が全国一の最低賃金664円だ)で若年労働者を過労死、病気に追い込み使い捨ての攻撃がかけられてきているのです。IJBS労組結成は北部振興策の破綻を暴き反撃に出たのです。今回の解雇攻撃への反撃もその一環としてあるのです。
この非正規青年労働者の解雇撤回の闘いこそ、階級的労働運動と国際連帯の実践的闘いそのものです。「戦争は解雇攻撃(戦場)として職場で始まっているのです」。この闘いこそ、日帝・安倍政権の戦争と改憲攻撃のもとで進められようとしている辺野古新基地建設攻撃に対して、階級的に対決していく闘いとしてあります。絶対に負けるわけにはいきません。

今回の労組書記長解雇に対する労働者階級の回答は、資本とは非和解・非妥協で職場における徹底的な闘いであり、国鉄1047名解雇撤回闘争と一体化し、最高裁への10万筆署名とともにIJBS解雇撤回を全国の仲間が職場で訴えよう。
今日の大恐慌と戦争情勢の高まりの中で、プロレタリア世界革命の突破口として、沖縄おける階級的労働運動の発展をかちとろう。5・15沖縄現地闘争(5・17~19)ー6・8国鉄集会に決起しよう。

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イラク派兵負傷事件(公務災害)裁判

勝利の核心は闘う労働組合と労働者の闘いの強化

東海合同労組 小林 丈仁

4月18日、イラク派兵中に公務災害で重傷を負った池田さんが自衛隊=国を相手に損害賠償を請求して闘っている裁判が名古屋地裁でひらかれました。裁判に先だって県庁、市役所前の地下鉄出入り口に20名くらいの支援者が集まって、1時間ほどチラシを配布し、池田さんの裁判への支援を訴えました。小牧基地に勤務していたことのある元自衛官に続いて私にもマイクがまわってきましたので、「池田さんは軍服を着た労働者です。今回のイラク派兵中の自衛隊の事故隠しと責任逃れに対して労働組合として一緒に怒り一緒に闘っていきたい」と訴えました。1時からは、防衛省東海防衛支局に要請行動を行ない防衛大臣、航空幕僚長への要請文を受け取らせています。
裁判は今回で8回目になりますが、それぞれ追加の準備書面のやりとりを確認しただけで終わりました。自衛隊側は、マラソン大会、早期帰国、小牧基地での治療などにおいて義務違反はなかったとの主張を繰り返しています。次回は6月20日(金)13時半になります。今回50席の傍聴席があふれて10人くらい廊下で待たされましたこともあり、次回は100人規模の大きな法廷を求めることになりました。傍聴参加者をまわりにひろげなくてはなりません。

裁判の争点

裁判の焦点について、裁判後の報告会で話し合われました。米軍主催のマラソン大会での事故であったことから、直接米軍を訴えることも検討したらどうかという意見も出されています。事故を起こしたのは米軍が雇ったハリバートンの子会社KBRという会社で、運転手の事故報告もだされています。ハリバートンは戦争ビジネスでぼろ儲けしている「死の商人」として悪名高い米国企業です。しかし、日米地位協定の問題とイラクでの交通事故の補償の問題の難しさがあるということでした。

(1) 自衛隊も積極的に勧めていたマラソン大会

事故にあった2006年7月4日のマラソン大会はクウエートのアリアルサラム空軍基地の外周道路で行なわれた。休日に行なわれていて自衛隊は公務外という判断です。このことに関連して業務に関連していることがはっきりすれば安全配慮の義務が当然でてくるということです。体力向上のために上司からもすすめられ大会のポスターもよく見えるところに張り出されていたこと、とくに大会に出る前には勤務時間内にマラソンの練習も認めていたことは、暗示の命令ともいえるものです。勤務シフトの変更も小隊長の同意がなければできませんし、班長からは「勤務編成しておくから参加していいよ」」と言われていたのです。にもかかわらず、イラク派兵航空自衛隊長の西司令は「体力錬成として推奨する立場から、マラソン大会があることを知ってはいたが、呼びかけていたわけではない」とあくまで任意の参加で安全上の義務はなかったと責任逃れを行なっています。

(2) 適切な治療ができなかった現地の自衛隊衛生設備

事故直後の治療が杜撰すぎます。池田さんは、事故後米軍の治療施設らしいところで錠剤4つぶ出された記憶があるだけで、翌5日に目が覚めたら自衛隊の自分のベットだったそうです。起きようとすると首や肩が痛く、鏡をみると左顎が歪んでいました。口を開けようとすると激痛が走りました。三日間は水しか口に入りませんでした。あまりの空腹に耐え兼ねて食堂まで這っていくことしかできなかったそうです。そうした中でも、通常勤務を命じられたこと自体がが問題です。職場でもソファーで横になって仕事の指示だけしかだせなかったのにです。
自衛隊の衛生隊は「米軍に轢かれたんだから、米軍に診てもらえ」という対応です。まともに治療できる設備がなかったため、痛み止めしか出していないのです。

(3) なぜ、早期に帰国させなかったのか!

早期の帰国について、もっとひどい扱いを自衛隊はしています。池田さんの事故後にテコンドーの練習で怪我をした他の隊員はすぐに後送されています。「はやく帰してほしい」と池田さんが事故直後から頼んでも「帰国便がない」と断られてきたにもかかわらずです。これは池田さんが通信隊に所属しており、米軍を自衛隊機で運びはじめていたことを知っている立場にあったためと考えざるをえません。適切な治療が現地の自衛隊ではできないにもかかわらず、池田さんを日本に送り返さなかったことが、後遺症が深刻化した最大の原因です。
池田さんが帰国できたのは事故から2カ月後の8月25日です。任務終了にともなって他の隊員と一緒の飛行機でした。この時も座っていることができず、横になって痛みをこらえるしかありませんでした。
帰国してすぐ小牧市内の病院で診察を受けます。頸椎捻挫、左肩挫傷、外傷性顎関節症の診断。特に顎の関節は、軟骨がずれていて早期の回復は難しいと判断されるほど重傷でした。ここまで放置したことが手術の機会を奪い適切な治療を困難にしてしまったのです。

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(写真 イラクでは空自のC130、3機がクェートからイラク国内の3空港に約700回、米兵を輸送。離着時には輸送機に取り付けられているミサイル警報装置が頻繁に鳴り、自衛隊員は緊張の連続が続いていた。)

「たちかぜ」裁判、自衛隊の証拠隠しを暴く!

「たちかぜ」裁判でも、自衛官の自殺の原因と隠蔽体質が自衛隊自体の階級的な性格の問題であることが暴かれてきました。国家の侵略戦争の担い手とされ、国内の治安弾圧の暴力装置でもある自衛隊では、「敵を殺し、敵を制圧する」ための訓練が日常的に繰り返されます。原発をはじめとする輸出市場や石油や資源の確保という支配階級の利益のために、組織的行動と強靱な精神と肉体の鍛練が強制されるのです。侵略への抵抗や反戦デモに銃を向けることに矛盾や軋轢が生じないわけがありません。しかし戦争の目的への疑問や人間的な葛藤自体が隊内暴力や、強制配転、いじめの対象になっている現実があります。

そして米軍の空輸というイラク戦争の戦闘行為への直接的な関与が表沙汰にならないように、池田さんの怪我は隠されたということです。「人道支援」という名目で派遣しながら、空自が輸送した米兵は1万7650人にも上ることが判明し、2008年には名古屋高裁で「米軍などとの武力行使と一体化している」として憲法9条1項違反としてイラク派兵からの撤退へと追い込んだのです。

安倍政権の改憲と戦争国家への突進と闘おう

安倍政権は、こうした侵略戦争の実態を隠し、1%のための利権と勢力圏争いを国益として兵士と労働者に強制しようとしています。内部告発や実態調査を特定秘密保護法では違法としようとしてくるでしょう。勝利の核心は、労働者階級の闘いが強化されることです。その軍需産業や侵略企業、ブラック企業の利益を国益として兵士に強制する。しかし資本と非妥協で闘う国鉄決戦を基軸に、階級的労働運動が激しく労使一体や挙国一致をうちやぶってすすんでいます。兵士・家族の自衛隊を相手にした国家賠償・公務災害認定の闘いと、解雇撤回を貫く労働者の闘いを、勝利にむけて一体で闘っていきたいと思います!

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護衛艦「たちかぜ」控訴審 勝利判決勝ちとる!

滝山

家族の非和解の闘いと隊内決起の結合が勝利を切り開いた

4月23日、「たちかぜ」裁判の控訴審で原告が勝利判決を勝ちとった。実に大きな勝利である。勝利の核心は、1等海士を自殺(04年10月)に追い込んだ自衛隊に対する原告・家族の非和解の怒りと防衛省の証拠隠蔽に怒りを発した3等海佐の反乱(12年4月)をはじめとする将兵の正義の・隊内決起がひとつに結びつくことによって切り開かれた勝利である。非和解の闘いと隊内決起が結合したとき「たちかぜ」裁判の勝利は確定していた。不屈・非妥協で闘えば必ず勝利することが「たちかぜ」裁判でも示された。小野寺が上告を断念し判決は確定した。
一審判決は「いじめ自殺」の予見可能性を否定し、国家の加害責任を不問にした。高裁は3等海佐の決起によって開示された200点以上の証拠で被告・国の賠償責任を認定した。上官が被害実態の調査を行い、その時点で暴行を加えていた元2等海曹(懲戒処分)に「適切な指導を行っていれば、自殺は回避された可能性がある」と判示し、「たちかぜ」の上官らが「自殺を予見することが可能であったと認められ元2等海曹の暴行及び恐喝並びに上官の指導監督義務違反との間には相当因果関係があり、被告・国は1等海士の死亡について損害賠償責任を負う」と認定し、被告国・防衛省に約7千330万円の支払い命令の判決を出した。

国・防衛省の組織的証拠隠蔽を事実上不問にした反動

一方、判決の反動性も日帝・防衛省が行ってきた証拠隠蔽に関する判示の中にはっきりと表れている。
190人の艦内アンケート及びメモは本件訴訟の「重要な証拠」である。被告国・防衛省はそれを「隠匿した」と認定しながら、「本件アンケートや上記メモの存在を認識した時点で直ちにこれを証拠として提出しなかったとしても、それが訴訟上の信義則に反するということはできない」として国・防衛省を擁護している。
そして判決は、「破棄した」という大嘘による証拠隠し、3等海佐の決起による証拠隠蔽の暴露、その暴露に基づく証拠開示など、これら「一切の事情を考慮」しても、「父親に対する慰謝料額は、20万円をもって相当と認める」と判示している。
要するにこの判決は、防衛省が組織的に行っている証拠の隠蔽工作を事実上、不問に付しているということだ。それが「20万円相当」に示されている。

2006年4月に家族が提訴し、11年3月に一審判決。父親は05年に行政文書開示請求を行った。だが防衛省は「アンケートは破棄」と回答し、隠蔽した。父親は判決を聞くことなく09年に断腸の思いで死去した。「国が早くアンケートの存在を明らかにしていれば、最後まで裁判を見届けられたかもしれない」(原告・家族)。まさに1等海士の父親も国家と防衛省によって「殺された」といっても過言ではない。判決文には、「破棄した」として証拠を隠し通した防衛省への一片の勧告や警告すらないのだ。この問題で情報公開に関する国の審査会では、防衛省は「組織全体として不都合な事実を隠蔽しようとする傾向があった」とする異例の答申書を出さねばならないほど組織的隠蔽が横行しているのが現実である。

国家秘密保護法廃止と自衛官裁判の勝利は一体

現在、13年4月段階で「たちかぜ」裁判を除き、8件の(元)自衛官本人や家族による非和解の裁判が闘われている。特定秘密保護法による国家権力の組織的隠蔽工作が強化され、隊内決起による証拠隠蔽の暴露も犯罪とされる可能性が高くなる。係争中の自衛官裁判と特定秘密保護法廃止の闘いは一体で勝利を切り開かなければならない。安倍の戦争国家への突進は、自衛隊員と労働者に矛盾と犠牲を強制する。裁判闘争勝利と戦争拒否の闘いはこれからです。

会報 30号

第30号 2014年03月10日発行

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国鉄決戦で  安倍政権を打倒しよう

1千万人の怒りで安倍を倒そう!

「現代革命への挑戦」として、鈴木たつお弁護士は都知事選への立候補を決断し、全力で闘いぬいた。
マスメディアは「主要4候補」「主要6候補」などと鈴木候補を徹底的に排除した。
鈴木弁護士の「1千万人の怒りでアベを倒そう」「戦争させない/弾圧と闘う」「貧困・過労死許さない・非正規職撤廃」「原発いらない/被曝させない」「福島切り捨てやめさせる/だからオリンピックは中止・返上」の主張は全労働者階級民衆の主張、思いそのものです。

国家権力中枢の意思 全マスコミの徹底的な鈴木候補排除

だからこそ国家権力中枢の意思として、マスメディアは鈴木弁護士の主張を徹底的に排除したのである。「主要4候補」との「公開討論」の徹底した回避も、4候補の「嘘とペテン」が白日の下にさらけ出されると同時に鈴木候補と労働者との結合の拡大を恐れたのである。山本太郎選挙では逆に、「マスメディアの力で潰す」報道を徹底的におこなった。これが「ブルジョア民主主義」の「選挙」だ。

開始した「現代革命への挑戦」の本格的挑戦・発展はこれからだ

世界大恐慌は大失業と戦争、そして革命を生みだす。大恐慌の深化と3・11情勢は、「新自由主義の破綻と崩壊」によってひきおこされ、今日、帝国主義間・大国間争闘戦を全面的に爆発させている。世界戦争への危機をはらんで進行しているクリミヤ情勢はその現れだ。都知事選への決断は、戦争を拒否し、社会の真の主人公である労働者階級によって戦争を革命に転化する闘いを都知事選挙という場所と空間を活用し、全労働者と全職場、全地域に拡大する挑戦が本格的に始まったのです。その挑戦は選挙戦の全過程で発揮された。青年労働者と学生らの創造的で自己解放的な活き活きとした力が街頭での老若男女を問わず新たな決起を生みだし、結合し、その場で選挙ボランティアが生みだされ、選挙戦の全過程が実に感動的であった。資本、国家権力と非和解で闘っている青年労働者・学生には、崩壊し腐りきった新自由主義社会を根底から変革する力を持っている。決断し、開始した歴史的挑戦は、労働者階級が力ある革命勢力として、権力を奪取する実力ある勢力へと飛躍する挑戦である。闘いはこれからである。1万2684票は、小なりとはいえ開始した「現代革命への挑戦」を飛躍的に発展させる「基礎」となります。

国鉄決戦と国際連帯の強化で戦争に突進する安倍政権を打ち倒そう

安倍政権を打倒する力は、国鉄決戦を基軸とする階級的労働運動の飛躍前進です。2010年代中期階級決戦は、改憲と戦争、労働者派遣法改悪・労働組合破壊、民営化・総非正規職化、国鉄労働運動解体をめぐる一大階級決戦として無限に爆発し、発展しようとしている。新自由主義の崩壊が、4大産別で、労働者階級の全ての現場で激しく進行し、労働運動の巨大な流動化が到来している。労働者階級と党が一体で生きる希望、闘う希望をつかみとったとき革命情勢は地殻変動的に変わる。それが階級的労働運動の前進なのです。労働者の資本との戦場は職場での日常闘争であり、兵士の戦場は隊内での日常的闘いである。団結した力として行動に組織する力と能力に挑戦し、その力で職場・隊内に拠点を建設し、ストライキとゼネストで安倍政権を打倒しよう。
(滝山)
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ウクライナ情勢 戦争をプロレタリア革命に転化しよう

階級的労働運動の飛躍的前進で 世界単一の党を!

 世界は革命情勢である

安倍政権の集団的自衛権の全面的容認、武器輸出原則の撤廃、原発推進、改憲など「戦争国家」への突進は、世界大恐慌の深化と帝国主義間、大国間争闘戦の激化の中で起きている。東アジアにおける日中、米中の争闘戦の激化、日韓の歴史問題での激突が戦争にむけ突き進んでいる。
他方、ウクライナの内戦とヤヌコビッチ政権の崩壊に対するロシアの軍事介入も米帝、EU、ロシアがウクライナの権益と勢力圏化をかけた非和解の激突として生起している。これら争闘戦の戦争への進展が世界的展開力を喪失した米帝の没力によって激しく促進させている。

米国家財政の危機が国防予算の削減を強制し、米陸軍兵力が第2次大戦後、最小規模に削減される(52万が44万に)。米海軍は、新型沿岸海域戦闘艦(LCS)の調達計画を、当初の52隻から32隻へ削減。空母11隻体制を維持するとしながら、予算削減が16年も継続されれば、原子力空母G・Wは退役となる。米空軍は、ステルス戦闘機F35、無人偵察機グローバルホークの調達計画は維持するが、AI10攻撃機を全廃し、U2偵察機も退役となる。ヘーゲル米国防長官は「これが現実だ」と危機感を現している。
3月4日に発表された「4年ごとの国防戦略見直し(QDR)」では、海軍艦船60%をアジア太平洋地域に重点配備し、在日米海軍の強化と同盟強化が基軸的にだされているが、ウクライナへの軍事介入を正当化するロシアとの全面対決は前提としていない。プーチンはクリミア半島の「実効支配」を拠点にウクライナ東部への軍事的介入をも意図している。要するに米帝オバマには単独でアジア(対中国・北朝鮮)はもとより、ロシアのクリミア半島への軍事介入に対応できないところにまで米欧の国家的危機が深化しているということである。ロシアは「住民投票(16日)」による実効支配の正当化を計っている。だが「投票」は住民から出された要求ではない。住民の要求は「戦争反対」である。
安倍政権の対米対抗的な「戦争と改憲」への突進は、世界恐慌の深化とその戦争への進展を不可避とする世界情勢に突き動かされたフアッシスト安倍の絶望的なまでの衝動だ。そしてその根底には解決不能の3・11福島原発事故、新自由主義の破綻と崩壊の現実がある。だが明確なことは、安倍政権が描く「未来」とは、労働者・兵士が生きられる社会ではないということだ。断じて労働者階級が目指す未来ではない。

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(写真 クリミア半島に展開するロシア軍【2・28】)

「住民保護」を口実にしたロシア・プーチンの軍事介入

24武装襲撃ヘリは、クリミア半島に駐留するロシア海軍歩兵部隊の第810海軍歩兵旅団はこのヘリコプターを保有していない。同ヘリはロシア西部軍管区の海軍歩兵部隊にしか配備されていない。要するにロシア本土から陸軍部隊の増援がクリミア半島へ投入されているということである。

「クリミア自治共和国」で新たに首相に任命されたアクショーノフはロシアへの接近とウクライナからの分離独立の動きを強め、ロシアの黒海艦隊と行政府庁舎などの共同警備で合意し、既に兵が配備されている。
3月2日、ウクライナ海軍トップのベレゾフスキー司令官はアクショーノフに忠誠を宣誓し、「クリミア海軍」創設を表明。ヤヌコビッチ前政権下のデモ鎮圧「特殊部隊ベルクト」は対テロセンター「クルィムスキー・ベルクト(クリミアのベルクト)」を設置して雇用する方針を打ち出している。ロシアの軍事力を背景に事実上、クリミア自治共和国独自の軍事組織の結成にむけ動き始めている。
プーチンの軍事介入を議会が承認した3月1日以降、クリミア半島の軍施設すべてに兵を送り込み、ウクライナ軍関係者に身分保障を約束し無抵抗での武装解除を要求。「(3日)過去2日間で駐留ウクライナ軍将兵5千人以上が投降した」と報道。投降を拒否した部隊にはロシア軍との「共同管理」で懐柔が行われている。 3月3日、ロシアのメドベージェフ首相はクリミア半島とロシア南部のタマン半島間のケルチ海峡(約4・5㌔)に兵站ルート確保の連絡橋(海底トンネル)の建設を指示した。
2月26日から3月3日までロシア西部とウクライナ北方の国境付近で行われた陸海空ロシア軍15万人の軍事演習部隊に対し4日、プーチンは撤収命令を出すと同時に記者会見で「(ロシア系)市民を守るために全ての手段を使う権利を保持している」、「軍隊をウクライナに入れる可能性はある」と明言している。

3月3日、首都キエフを訪れたヘイグ英外相はクリミア半島情勢を「欧州での21世紀最大の危機」と表現。日米欧のG7とEUは2日、声明を発表。ロシア南部ソチで6月に開催予定のG8首脳会合に向けた準備会合欠席を表明。声明はさらに、ロシアの軍事介入は「G7とG8の原則や価値観にも反する・・国際義務に違反する」としながら、G8からのロシア排除には言及していない。プーチンはG8に関しても「(欧米各国が)望まないのなら出席する必要はない」と突き放している。オバマは声明で「ウクライナの主権と領土保全へのあらゆる侵害は地域の不安定化を引き起こす」と危機感を示し、米国防総省は軍事行動を検討していない立場を表明した。6日、EUは制裁に向けた「3段階のアプローチ」を決定。だがこれらは無力だ。

ロシアの軍事介入は破綻への道

プーチンはクリミヤからのロシア軍撤収の明言は避けている。黒海艦隊基地の維持、ウクライナを通る欧州向け基幹ガスパイプラインの権益、ロシア企業によるウクライナへの投資の安全確保は死活的となる。プーチンの「ユーラシア経済同盟」は、旧ソ連第2の大国で約4500万の人口を抱えるウクライナを不可欠としてきた。ウクライナがNATO加盟となればロシアにとっては緩衝地帯の喪失となる。さらにセバストポリは黒海をへて欧州と地中海をにらみ、欧州の米帝主導のミサイル防衛(MD)と対峙する重要拠点。要するにヤヌコビッチ親露政権の崩壊に追い込まれたプーチンが没落米帝の現実を見据えながら軍事的に突出しているが、米・EU・ロシアの共通の核心は、ウクライナの内戦と労働者の決起がプロレタリア革命へと発展することを抑えこむことにある。
ウクライナの体制変革を求めた内戦とヤヌコビッチ政権の崩壊は新自由主義の破綻、ロシア残存スターリン主義の破綻と崩壊の中で労働者民衆の怒りが爆発したものである。
労働者階級には国境も領土も国益もない。ウクライナをめぐる情勢は、階級的労働運動の飛躍的前進を基礎に、労働者階級の国際連帯の強化と世界単一の労働者党の建設が飛躍的に求められているといういことである。戦争を革命に転化しよう!

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集団的自衛権容認の5条件

①日本と密接な関係にある国が攻撃を受けた場合
②日本の安全に大きな影響が及ぶと判断した場合
③攻撃を受けた国から明示的に要請があった場合
④第三国の許可があれば他国の領海・領土を通過できる
⑤首相が総合的に判断して決定した場合、国会の承認を 受ける必要 (※ 国会承認は曖昧な表現)
※北岡伸一安保懇座長代理が講演で明示(2月21日)

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群馬 オスプレイ反対の闘い

猪熊

オスプレイ反対で新たな反戦の闘いが

昨年12月防衛省が、「2月下旬から3月にかけて、新潟と群馬の自衛隊駐屯地で、米海兵隊と自衛隊の共同訓練をする。そこにオスプレイが参加する方向だ。」と発表しました。
これに対してただちに、「とめよう戦争への道 百万人署名運動・ぐんま連絡会」が反対の取り組みを呼びかけ学習会を始めました。
12月23日には「原発とめよう群馬」の仲間と一緒に、高崎で200名以上のデモが実現し、デモの後の学習会にも多くの方が参加してくれました。(『東京新聞』記事写真)
年が明けて、2月22日と23日には平和委員会系と平和運動センター系がそれぞれ高崎でデモを呼びかけ、ここにも参加しました。
またこの過程で、毎年の11月労働者集会に参加している労組や群馬合同労組の組合員が先頭に立って取り組んだ「オスプレイ反対」署名が330筆、「動労千葉最高裁新10万筆署名」が141筆集まりました。これらの署名に協力していただいた人たちの7~8割は、市民運動という形のデモに参加している労働組合員とそのOB・OGでした。
今回私たちは「群馬でのオスプレイ反対の全体の気運を作って、その力で必ず勝利する」ことをめざしました。これを可能にしたのは、東京都知事選挙での鈴木たつお弁護士の立候補の決断と、1千万人に呼びかけて百万人を組織する」「労働組合の軸を作ることを目指して推進する」闘いから学んだことでした。

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(写真 高崎での原発、オスプレイ反対デモを報 じる 東京新聞【2013・12・23】)

沖縄の負担軽減は 真っ赤なウソ

こうして、オスプレイという、一つの兵器をめぐる運動が、これほど短期にこれほど集中的に取り組まれたのは群馬では初めてです。
このような反対運動の新たな高揚と、アメリカ帝国主義の危機の深さ(国防予算削減)、東アジア情勢の激動によりオスプレイは来れませんでした。(米韓・米タイ合同演習に回された)こうして当日は、在沖米軍のCー53ヘリ2機での日米共同訓練となりました。28日の日米共同訓練そのものは写真のように「雪上訓練」です。これが沖縄でできようはずもなく、「沖縄の負担軽減」という口実は真っ赤なウソであることが明らかです。

オスプレイは新自由主義の絶望的兵器

オスプレイとは何か?まさに欠陥機です。飛行中にエンジンが止まるトラブルがあった際に、飛行機であれば滑空か、ヘリコプターならばオートローテーション機能で緊急着陸することも可能ですがオスプレイはそれができません。その絶対的な構造的欠陥をわかった上で採用されたのがオスプレイの特徴です。
戦前、特攻隊を指揮した大西中将を美化するエピソードに、彼が「特攻は統率の外道である」と語ったとされるものがあります。
兵士が帰還できない作戦や兵器は、もはや作戦でも兵器でもありません。オスプレイの採用自身が、戦前の軍国主義以下なのです。
今日、労働者が使い捨てにされています。
ワルはワルで、奴隷主は奴隷主なりに奴隷を生かそうとする。新自由主義にはそれもない。
帝国主義者にとってオスプレイは「10機飛ばして、何機か落っこちても、敵をやっつければいい。味方兵士も使い捨てでいい」のです。オスプレイは新自由主義そのものです。

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(写真 相馬原での日米共同訓練 雪上【2104・2・28】)

自衛隊の原理的転換とオスプレイ

昨年末に発表された、安倍政権の「防衛計画の大綱」により、今回の日米共同訓練はオスプレイを自衛隊が導入することを前提にした訓練であることが明らかとなりました。
安倍政権がやろうとしていることは何か?
日銀のトップ・法制局のトップ・海上保安庁のトップ・NHKのトップを変え、今また最高裁長官と判事のクビをすげ替えています。
その狙いは、アメリカとも事を構えられる、戦争する国にしようとしているのが安倍です。
そのために「殴りこみ部隊」といわれる米海兵隊との共同訓練で、建前上は「専守防衛」の自衛隊を、侵略軍隊に変えようとしている。その原理的な転換が、今、自衛隊内での訓練や「いじめ」を旧軍なみに陰湿にしています。
今でも自衛隊では毎年百人前後の自殺者が出ており、群馬出身の自衛官のご遺族をはじめ現在9件の裁判が争われていますが、隊内暴力がさらに拡大する道につながります。

新自由主義を打ち破る青年の決起

しかしここに決定的な「弱点」があります。自衛官が反抗しないことを前提にしていることです。これが新自由主義全般の弱点です。
今、全国の職場で「こんな低賃金で生活できない。こんな長時間労働で生きられない。」の叫びが広がっています。労働組合への結集が始まっています。闘って勝利しています。
動労千葉をはじめとした国鉄(JR)での「車両の検査や修理を外注化して危険な運転をさせるな」の要求は、「危険な欠陥機・オスプレイを飛ばすな」と全く同じです。この間のあい次ぐバスの事故や、京浜東北線の衝突・横転事故も同じです。職場でのこれらの闘いをさらに強めることが、青年自衛官の隊内での「こんな危険なオスプレイに乗れるか!」の決起を必ず生み出していきます。なぜなら、もっとも犠牲が集中するのが彼らだからです。

農地強奪とオスプレイ

オスプレイは農家が農地や山林を奪われ、生活を破壊されていくことにつながります。
相馬原演習場はもともと、江戸時代から榛名山ろく全体が入会地だったところで、地元農民たちに共同使用されていました。それが明治始めの「中野まぐさ場騒動」を機に天皇御料地として奪われ、明治43年に旧日本陸軍が演習場になります。戦争中は、毒ガス部隊も置かれました。追い出された農民たちがしかたなく「満州移民」を強制されて同地に作ったのが満州の相馬村です。敗戦後、1945~58年に米軍が駐留。「ジラード事件」が起こります。52年に自衛隊の前身・旧保安隊の部隊が併設され、米軍撤退後の59年、陸自相馬原駐屯地となりました。2001年には12師団が12旅団に改編され、ヘリ中心の空中機動部隊が置かれました。
今、演習場に隣接する「ブドウ郷」は、復員した農民たちが政府と闘って取り戻した農地です。「ジラード事件」の当時、農地を基地に奪われた農民たちが、村議会議員夫人のAさんも家族が食べていくために農民の当然の権利として演習場に入ったのです。1952年3月7日の国会議事録では、多い日には5百人の村民が演習場内に「侵入」していたと報告されています。農地が奪われ耕作ができないので、米軍の薬きょうを拾い、売って生活する権利を実力で勝ち取っていたのです。
相馬原駐屯地をオスプレイ基地にするには滑走路(現在500メートルを整備)を1500メートルに整備しなければならず、それを口実に工事・拡張問題が出てきかねません。
新自由主義と戦争は、「震災特区」のように、土地強奪と一体で進みます。戦前の群馬も、県内各地で農地が軍用地に接収されて戦争に至りました。農地死守こそ戦争反対なのです。農地取り上げ攻撃と48年間闘い抜いてきた三里塚、市東孝雄さんの農地を守る闘いもまた、戦争をさせない決定的な取り組みです。

オスプレイ反対で新たに始まった戦争反対の機運をさらに職場に隊内に広げていこう。

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イラク派兵負傷(公務災害)裁判の支援を強化しよう

自衛官・家族の怒りの決起とともに闘う陣形を全国、全職場でつくろう

東海合同労組 小林 丈仁

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(写真 2013年11月労働者集会のデモで笑顔を見せる池田さん)

家族の支えで 元気に出廷

第7回公判が名古屋地裁で開かれた2月14日は、東海地方には珍しい10センチを超える積雪が降り出して、大阪から出発する原告の池田さんが裁判に参加できるか危ぶまれました。池田さんは咀嚼機能を奪われたことによって寒さのなか運動機能も低下し、一日中寝たままでも体温があがらない状態が続いていました。14日の公判が近づく中、関西でも大雪の予報を聞いた池田さんが、雪が降り出す前に高槻を出ることができたのは、車で京都駅まで送ってくれた家族の支えがあったからでした。
12月25日の第六回公判後に池田さんを支援する会が結成され、裁判が始まる前に最寄りの地下鉄でビラまきを始めることになっていましたが、これは残念ながら中止せざるを得ませんでした。

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(写真 5600人が結集した労働者集会 2013年11・3【日比谷野音】)

支援する会の三つの目的・行動方針

支援する会の目的・行動方針は3つです。会員が裁判の傍聴に来ること、傍聴者を増やすことが一つ、国・自衛隊のもみ消しを許さず後遺症の悪化など公務災害への責任をとらせるために裁判当日ビラまきをすることが二つ目の確認。そして、生活保護を受けながら裁判を決断した池田さんを物心両面で支えていこうということが三つめです。

前回の裁判で自衛隊は、①米軍主催のマラソン大会での安全配慮義務はなかった、②事故後出勤しても通信業務につけず長椅子に横になっているしかない池田さんを2ケ月も放置しながら後方送致の必要はなかったと、咀嚼機能がほほ奪われる事故と治療における過失を完全に開き直ってきました。今回の裁判でも自衛隊は、準備書面(4)で池田さんが日本に帰国して以降の「症状固定」や隊内での暴行をともなういじめや強制配転と退職強要について、全面否認してきています。
自衛隊内部だけでなく治療にあたった医者を締め付けて口封じを行ないながら、立証できるものなら立証してみろといわんばかりの態度にでてきています。

不当な後遺症認定で 裁判が長期化

今後の裁判の見通しが明らかになってきましたが、それは数年単位の長期戦になるということです。 12月25日の第6回公判においては、公務災害の後遺症認定が最低ランクにあたる10級であるとの決定が通知されましたが、咀嚼機能の完全喪失に近い池田さんを、年金給付のない一時金だけで切って捨てようということに傍聴者全員から怒りの声があがりました。支援する会の会報一号でも「国家公務員災害補償制度をみても4級以上にあたるはず」との投稿が掲載されています。
この後遺障害認定を不服とした裁判の準備もすすめられていますが、医療裁判の要素も加わって、裁判の長期は避けられなくなってきたといことです。

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(写真 集会・デモに参加し、ここには怒りがある!生きていて良かった!と感動)

支援する会に参加し、支援を強化しよう

次回裁判は4月18日(13時半~)、原告・被告双方から意見を出し合った後、次々会が6月5日(13時半~)となり、証人採用をめぐる攻防に入っていくことになりますが、さらに多くの仲間が支援する会に参加して、支援体制の強化をともに担っていくことを訴えます。

暴行・事故もみ消し・退職強要に怒り 決起

池田さんが事故にあった2006年7月は、陸上自衛隊がサマワから撤退する一方で、航空自衛隊が武装したアメリカ軍兵士を輸送しはじめた時期です。武装米兵輸送の事実があかるみにでることを恐れて、派遣自衛隊中枢は大怪我をした池田さんを放置し、小牧基地での「帰国歓迎式典」ではコルセットをはずして参加させられるなかで、隊長は「全員無事に帰還しました」と報告しています。帰国後も公務災害の治療費の打ち切り、後輩からの暴行と被害届けのもみ消しなど、事故のもみ消しと退職強要が続きました。
池田さんの決起は、パワハラがつづき自殺者が出ながら闇に葬ろうとする国・自衛隊への怒りの決起そのものです。戦死した隊員を英雄のように持ち上げ、生きている隊員に「滅私奉公」を強制したい自衛隊にとって、闘いに立ち上がった池田さんの存在は闇に葬りたいほど煙たいに違いありません。存在そのものを抹消しようとすることに対して、立ち上がったこと自体が大きな勝利です。
裁判後の報告会で池田さんは、「みなさんに来ていただいて、これまでより10倍痛くても、来てよかった。これからもよろしくおねがいします。」と挨拶しています。岐阜の仲間と一緒に、11月労働者集会の写真も渡すことができました。池田さんが「ここには怒りがある!」「生きていて良かった!」と感じたように、労働者階級の団結した力が、国・自衛隊の分断を打ちやぶる根源的な出発点を形成しています。裁判の長期化にともなう兵糧攻めはいのちと健康の破壊そのものですが、怒りをもってともに闘おうではありませんか!

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(写真 2012年8月初めて島嶼部で日米合同上陸演習が実施された写真は2月米軍の水陸両用艦で訓練を実施する陸自隊員「訓練」と称して隊内暴行・いじめが激化する。)

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護衛艦「たちかぜ」裁判を傍聴して

高村宏行

家族の非和解の怒りとともに

2006年からたたかわれている護衛艦「たちかぜ」裁判に、この1年間欠かさず傍聴してきました。そこに自衛隊兵士・家族の決起に連帯し、団結するたたかいがありました。

今回は第17回控訴審公判=最終弁論・結審が行われました。少し前の傍聴記で、傍聴者を抽選で40名くらいしか傍聴させない東京高裁に対して、「もう少し広い法廷は用意できないのか」と素朴な疑問を呈したことがありました。それが通じたわけではないと思うが、前16回から、何と大法廷が用意された。東京高等裁判所101大法廷だ。100人近くの傍聴者が入れる。調べてみたら、「当事者の人数が多い事件、世間の関心が高く多数の傍聴希望者が詰めかけると予想される事件などで使用される」とある。で、使用されたわけか。
とんでもない。鈴木健太裁判長は、追いつめられ追いつめられて101大法廷を使用せざるをえなかったのだ。全18回のうち、最後の3回だけ大法廷にしたのは、自営隊内のいじめ・自殺事件を出発点にしているが、「これ以上自衛隊員の自殺を増やしたくない。息子の仏前で『自衛隊の責任がすべて認められるまで、これからも闘うから見守って』と話したい」という家族の非和解の怒りが爆発し、被告・国側を徹底的に追いつめてきたのだ。

原告家族の意見陳述は圧巻で感動的

裁判所は家族の怒りと、心からの訴えに真に応えろ

今回の最終弁論で代理人の弁護団2名が陳述したあとの原告のお母さんとお姉さんの陳述は圧巻だった。

お母さん    「二度と、やさしかった息子を見ることができない。こんなにも早い死!10ページもの長い遺書を残した。親として、無念をはらさなければならない気持ちです。いじめは犯罪!もう二度とくり返されないよう、裁判長は公正な判決を」

お姉さん
「遺書を見て、国はどんな考えでいるのかわかった。弟はたった一つの命を断たれ、国がうそをついていることが理解できた。三佐の証言を聞いて、正直に話す人もいると思い、安心しました。私には、小学2年、5年の子供がいる。うそをつくなと教えています。国は、責任をはっきり認め、謝罪してほしい。裁判所に希望を託します。公正な判決を求めます」

息子をなくした悲しみ、その原因をつくった自衛隊、そしてそれを今の今も隠して明らかにしようとしていない国に対する悔しさと憤り、原告家族の怒りは非和解である。傍聴席は、原告家族と一体になり、裁判所を圧倒した。非和解で闘えば必ず勝てると確信した。
次回は、4月23日(水)11時、東京高裁大法廷で判決公判だ。
家族の怒りと団結!立ち上がる兵士達と団結!闘う元兵士たちと団結!しよう。特別公務員といわれながら、実体は自衛隊員も非正規労働者である。兵士との団結は、職場の団結から始まる。
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「たちかぜ」裁判 控訴審判決

4月23日(水)11時 開廷
◇ 傍聴券配布は開廷前30分から ◇
東京高裁 是非 傍聴を!

会報 29号

第29号 2014年01月10日発行

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戦争国家化に突き進む日帝・安倍政権を国鉄決戦を基軸にした労働者階級の団結で 打倒しよう!

安倍政権の凶暴化は 安倍の脆弱性と最弱性の全面的露呈である

日帝・安倍政権は、昨年12月6日、全国に沸き起こる巨万の「安倍打倒!」の声に恐怖して特定秘密保護法を強行採決、同12日には14年度税制改正大綱を決定、同17日には、国家安全保障戦略(NSS)を始めて策定し防衛計画の大綱(新防衛大綱)、中期防衛力整備計画と共に閣議決定した。そして、同23日、武器輸出三原則の例外を拡大し、南スーダンPKO実施中の韓国軍に銃弾1万発を無償譲渡し、同26日には靖国神社参拝を強行。
さらに、同27日には、総額2兆5000億円もの「沖縄振興予算」と引き換えに辺野古埋め立ての承認を仲井真
沖縄県知事から取り付けた。断じて許すことはできない!

階級的団結の力と闘いこそが 歴史を動かし、社会を変革し、戦争を止める力
「今や、膨大な労働者階級人民が、日帝の攻撃を戦争と治安弾圧、改憲攻撃の本格的開始として明確にとらえ、危機感と満身の怒りに燃えて続々と立ち上がり始めている。このような日帝支配階級を打倒せずにはおかないという激しい闘志をみなぎらせ、闘いに立つ中で自らの力と存在にめざめ、一層大胆な闘いに進み出ようとしている。それは本質的に、プロレタリア革命まで断じて後戻りのない革命情勢の到来である。(労働者新聞『前進』新年号アピール)」
日帝・安倍政権の矢継ぎ早の戦争国家化の攻撃は脱落日帝の後の無い絶望的悲鳴であり、それは全国の労働者階級人民の怒りの火にさらに油を注ぎ込むものでしかない!2014年、絶対非和解の階級決戦として国鉄決戦を基軸とした巨万の団結で日帝・安倍政権打倒に断固突き進もう!
国鉄決戦を基軸とした2013年の闘いは、日帝支配階級から9・25判決という決定的歴史的判決を団結の力でもぎりとり、日韓を軸とする国際連帯の新たな地平を切り開いた。その先頭に青年労働者・学生が決起している。そして、この歴史的闘いの隊列に軍服を着た労働者=自衛官の結集も勝ち取った。
2014年、「一切は、労働者階級の不屈・不退転の持続的で拡大的な力によって、国鉄分割・民営化とJR体制そのものの根底的転覆による革命的階級関係の大変動を闘い取ることにある。」それはまったく可能だ!
いよいよ、戦争と大失業の新自由主義をその土台から断固突き崩していく一大階級決戦に突入した。国境を越えた労働者人民の階級的団結の力と闘いこそが歴史を動かし、社会を変革し、戦争を止める力だ。
今こそ、国鉄分割・民営化を根底から葬り、JR体制を打倒しよう!国鉄最高裁決戦に断固勝利し、闘う労働組合の拠点を全国に建設していこう!自衛官と家族の皆さん!団結して共に自らの力で未来を切り開いて行きましょう!

(杉橋)

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国家安全保障会議・特定秘密保護法を 労働者の怒りで廃止させ 改憲・戦争国家化を阻止しよう!

集団的自衛権の全面的容認と国家安全保障基本法の成立を阻止しよう!

滝山

国家安全保障基本法案は改憲攻撃の先取り

極右・反動の安倍は、「集団的自衛権の行使」論を一貫した政策理念として持っている。それを示すのが次の一文である。
「現在の政府の憲法解釈では、米軍は集団的自衛権を行使して日本を防衛するが、日本は集団的自衛権を行使することはできない。・・権利があっても行使できないーそれは、財産に権利はあるが、自分の自由にはならない、というかつての禁治産者に似ている。・・権利を有していれば行使できると考える国際社会の通念のなかで、権利はあるが行使できない、とする論理が、はたして通用するのだろうか」(『美しい国』2006年、文春新書)。
安倍政権は、国家安全保障会議設置法と特定秘密保護法の強行成立の上に、集団的自衛権の容認とその行使を可能化する「国家安全保障基本法」の2014年成立を目論んでいる。なんとしても労働者階級の怒りで阻止しよう! 自民党国防部会と安全保障調査会(会長・石破茂)がまとめた基本法の中身は実質改憲の先取りそのものである。

国家安全保障基本法案とは

◆「基本法の目的」(第1条)を「我が国の安全保障に関し、その政策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務と施策とを明らかにすること」、これに基づき「国家安全保障戦略」が昨年末、戦後初めて策定された。
◆「安全保障の目的、基本方針」(第2条)では、「安全保障の目的は、外部からの軍事的または非軍事的手段による直接または間接の侵害その他のあらゆる脅威に対し、防衛、外交、経済その他の諸施策を総合して、これを未然に防止しまたは排除する」、その「基本方針」は、
①「国際連合憲章の目的の達成のため、我が国として積極的に寄与する」②「政府は、内政を安定させ、安全保障基盤の確立に努める」
③「政府は、実効性の高い統合的な防衛力を効率的に整備するとともに、統合運用を基本とする柔軟かつ即応性の高い運用に努める」
④「国際連合憲章に定められた自衛権の行使については、必要最小限度とする(後述)」。
要するに、「国連憲章の目的の達成」のためとして、治安弾圧と法整備を強行し、戦争国家化の国内基盤を確立し、自衛隊を実効性・即応性・効率性・統合性・運用性の高い帝国主義軍隊に転換させることを明記している。
そのために、「国及び地方公共団体」は、「必要な秘密が適切に保護されるよう、法律上・制度上必要な措置を講ずる」、「安全保障に関する施策に関し、必要な措置を実施する責務を負う」として、「本法の目的の達成のため、・・必要な内政の諸施策を講じる」ことを「責務」とし(第3条)、第4条では、「国の安全保障施策に協力し、我が国の安全保障の確保に寄与」することを「国民の責務」と規定している。
言い換えれば「協力し、寄与しない」者は国賊として弾圧し排除するということを明記している。

◆第6条では、「安全保障基本計画」を定めなければならないとして、「安全保障会議が安全保障基本計画の案を作成し、閣議決定を求める」「安全保障会議が、防衛、外交、経済その他の諸施策を総合するため、各省の施策を調整する役割を担う」として首相・官房長官・外務相・防衛相の4人で構成する「国家安全保障会議」の専制政治を明記している。
◆第8条では、憲法第9条で根本的に認めていない陸・海・空自衛隊の「保有」を明記し、「軍事的手段による直接または間接の侵害その他の脅威」を排除するだけではなく、「別に法律で定める」任務を実施することを自衛隊の任務として規定し、その上で「別に法律で定め」れば、「自衛隊の行動等に対する国会の関与」を排除できることを埋め込んでいる(4項2号)。
◆第10条、「国際連合憲章に定められた自衛権の行使」では、1項4号で「一号に定める『我が国と密接な関係にある他国』に対する武力攻撃については、その国に対する攻撃が我が国に対する攻撃とみなしうるに足る関係性」があり、その国から「支援の要請」があれば集団的自衛権が行使できるとしている(五号)。
そのために、「別途、武力攻撃事態法と対になるような「集団自衛事態法」(仮称)、及び自衛隊法における「集団自衛出動」(仮称)的任務規定、武器使用権限に関する規定を法制化することが必要であると明記している。
要するに戦争国家に必要な「集団的自衛事態法」を含む個別の法案を、国会論議もなく強行成立させることを宣言しているのだ。

国会承認も「原則」のみ

「集団的自衛権行使については原則として事前の国会承認を必要とする旨を規定」すると明記している。国会承認も「原則」でしかない。
そして同条第1項六号では、「自衛権行使は・・必要やむを得ない限度」としながら「当該武力攻撃との均衡を失しないこと」と、最高・最大級の戦争を射程に入れた軍拡路線も明記している。
同条2項では、「前項の権利行使は、国会の適切な関与等、厳格な文民統制のもとに」行うことが記されているが、防衛省改革で、文民統制はすでに解体する方向で進行している。既に見たように「国会関与」も一般法で排除することが目論まれている。

◆第12条の「武器の輸出入等」では、「我が国及び国際社会の平和と安全を確保する観点から、防衛に資する産業基盤の保持及び育成」を行なうことを明記し、武器、技術の輸出入は、「我が国及び国際社会の平和と安全を確保する目的に資する」レベルまで引き上げるとしている。
要するに武器輸出三原則の撤廃をを宣言している。
◆そして基本法に定める目的を「総合的に実施するために必要な法制上及び財政上の措置を講じなければならない」と規定している(第5条)。
要するに戦争国家に必要なことは「何でもやる」ということである。この法案策定の主導的役割を担ったのが「デモはテロ」と宣言した石破茂だ。そして安倍・石破は最終的には明文改憲を狙っている。
安倍政権は、集団的自衛権を可能にする「国家安全保障基本法」を「閣法」として国会に提出することを目論んでいる。小松内閣法制局長官のクーデター的任命は、そのお墨付きを得るための人事だ。「国家安全保障基本法」は、戦後体制をクーデター的に転換する反革命攻撃であり、戦争国家へ突進する法案である。公明党を屈服させれば、強行採決でこの法案が成立することを曖昧にしてはならない。

国鉄決戦で安倍を打倒しよう

繰り返しますが、世界恐慌と3・11情勢下での安倍政権と日帝ブルジョアジーの「改憲路線」は、戦争国家に必要な反動的個別法(一般法)を一重二重に強行成立させ、実質改憲を一気に先行させ、最後に明文改憲を行おうとしていることである。安倍政権による反革命クーデターはすでに開始されているということだ。 これらの攻撃は大失業と非正規化攻撃と一体で労働者階級・自衛官を生きられないところに追い込んで侵略戦争の担い手へと、一気に駆り立てる攻撃である。こんな法は、絶対認められない。
労働者・労働組合の怒りで特定秘密保護法を廃止させ、国家安全保障基本法の成立阻止を一体で実現しなければならない。それは国鉄決戦で安倍政権を打倒するということである。闘う労働組合のスト・ゼネスト以外に安倍政権を打倒することは出来ない。言い換えれば、全職場と全地域で、階級的正義のあらゆる正しい闘いを実践している仲間たちが例外なく国鉄決戦と一体化し、全職場・全地域で闘いの拠点建設とネットワーク建設の実践を開始したとき安倍政権打倒は現実となる。中曽根の「国労、総評を解体して新しい憲法を床の間に飾る」という路線は動労千葉・動労水戸(被曝労働拒否)の闘いと9・25判決によって破綻に追い込んだ。安倍政権の路線も必ず破綻します。実質改憲として反動個別法の強行成立を積み重ねていく全過程が安倍政権への怒りを拡大させ、燃え上がらせ、安倍政権打倒の闘いが国鉄決戦を基軸にして巨大に発展する過程に必ず転化する。その闘いと全過程が労働者自己解放へのプロレタリア革命への道筋であります。

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新自由主義と闘う三里塚

全学連三里塚現地行動隊 NJ

霞が関に攻め上り、東京高裁・貝阿彌裁判長を震撼させる大隊列を登場させよう!
47年にわたって常に闘いの先頭に立ち続け、「絶対反対・農地死守・実力闘争」の原則を貫き通した萩原事務局次長が急逝された。断腸の思いだ。この無念を怒りに変え、2014年決戦の巨大な爆発で萩原さんの死に報いよう。霞が関に攻め上り、裁判所を怒りの炎で包囲し焼き尽くそう!

2014年決戦で、戦争・改憲の安倍を打倒し、プロレタリア独裁権力を打ち立てよう!

「過剰資本・過剰生産力」の矛盾が大恐慌として爆発し、資本主義の最後の延命策である新自由主義の大崩壊がはじまった。超金融緩和政策を続けようが続けまいが国債暴落・ドル暴落の危機は深まるばかりだ。支配階級は分裂し、とりわけ東アジアをめぐる争闘戦が激化している。安倍政権は治安弾圧の強化、軍事力の増強、原発=核政策の推進など改憲・戦争への動きを加速させることと一体で、民営化・外注化を推し進め総非正規化・解雇自由へと突き進んでいる。他方で、「二度と戦争は繰り返さない」、「生きさせろ」と体制内指導部の制動をはねのけ、根底的・革命的大衆行動の爆発がはじまった。もはや選挙を待つまでもなく、直ちに安倍政権を打倒しようという怒りが地に満ちている。この怒りを束ね、戦争・改憲、原発推進の安倍を打倒し、プロレタリア独裁権力の樹立まで持っていくことができるのか否か。このことが、2014年先端的に問われる課題だ。

日帝国家権力に 支配の破綻を強制してきた三里塚闘争

三里塚闘争は、安倍打倒の最前線である。軍事空港絶対反対を掲げ、戦後最大・最長の「反戦・反権力の砦」として日本帝国主義(日帝)の戦争政策の破綻を強制し、成田空港を軍事空港として完成させていない地平は決定的だ。だからこそ実質的な強制収用=戦時徴発にも等しい攻撃で市東さんの農地を奪おうと国家権力は躍起になっている。土地収奪の最後の手段・伝家の宝刀=土地収用法を破綻に追い込んだ地平をさらに拡大しよう!
また、日帝の農業政策と対決する最先端の攻防でもある。安倍は、今でさえ農民に米騒動が起こった当時と同じ低米価が強制されているにも関わらず、減反政策を廃止し、TPPで8割の農家をつぶそうとしている。人間が生きる根幹である「食」を金儲けの道具にし、売りとばす先に社会の未来はない。資本は農地を自由に取得し転用しなければもはや生きていけない。そのためには「耕作権」があっては困るというのだ。市東孝雄さんにかけられている農地法による農地の取り上げとの闘いは、安倍の農業政策の先取りを阻止する闘いだ。「農地は私たちの命」と国家権力・空港会社による監視・弾圧と闘い、不屈に「一本百円の大根を作る」ために耕し続ける市東さんの生活・営農を全力で守り抜こう! 援農・現地調査に決起しよう!
さらに、日帝の航空政策を数十年にわたって遅らせてきた地平も決定的だ。「へ」の字に曲がった誘導路、首都からのアクセスの悪さ、世界一高い着陸料、騒音問題での住民の怒りの高まり。47年にわたる反対運動が強制した現実だ。昨年の5月以来毎月行われている同盟一斉行動と一体で、周辺住民・空港労働者の組織化へと猛然と突き進もう!

労働者・農民・学生の連帯で世界革命に勝利しよう

革命にとって労農同盟はなくてはならない戦略的課題である。プロレタリア独裁に向けた労農同盟―世界革命の一大根拠地が三里塚だ。生産を担っているにも関わらず、新自由主義によって食うこともできない現実を強制されている労働者・農民が社会の主人公としての誇りを取り戻し、歴史的使命を自覚し、未来を奪われた青年・学生が未来を体現し、国境を越え団結したときに歴史は動く。「金・暴力・法律」といった資本の攻撃を乗り越え、闘いを生活化し、日本のパリ・コミューンともいうべき共同性・共闘性を生み出した三里塚闘争を今こそ発展させよう! 国鉄決戦を軸に、福島―沖縄の怒りと結びつき、全国農民会議の拡大を勝ち取ろう!

階級的労働運動・学生運動の力で「戦争・改憲阻止の最前線」=三里塚に勝利しよう!

三里塚闘争が「空港絶対反対・農地死守・実力闘争」の原則を貫き敵の支配の破綻を強制してきた地平の根底には青年労働者・学生共産主義者が果たしてきた決定的役割がある。
必ずしも革命を目指しているわけではなかった農民が国家と実力で闘い抜く「不屈の闘魂」に青年・学生が獲得され、青年・学生が国家権力と文字通り血を流して闘う姿に農民が共感し、相互一体となって勝ち取った血と汗と涙の結晶が今日の三里塚闘争だ。
新自由主義が全面崩壊する中で、実力闘争・地域の組織化の先頭にたって闘う青年・学生の戦闘力・機動力・突撃力が今ほど求められているときはない。現地行動隊に決起し、現地闘争を共に担おう!
非正規雇用の中で「超低賃金・過労死・長時間労働」を強制される青年労働者、学費・就活・奨学金という三重苦、授業のしばりやバイトづけの生活、闘えば弾圧・処分が不可避という学生が置かれている現実。しかし、この困難は、新自由主義攻撃によって奪われた共同性と団結を奪還し自主的に創造する闘いを学生自治会・労働組合を基盤として推し進める中で必ず打ち破ることはできる。

9・25判決で国家的不当労働行為を東京高裁に認めさせた闘いは、新自由主義攻撃のすべてをひっくり返す展望を切りひらいた。「解雇撤回・JR復帰」の新たな10万筆署名と「反合理化・運転保安闘争路線」を武器に「解雇撤回、外注化・非正規職撤廃、被爆労働・戦争協力拒否」、「御用学者追放・大学改革粉砕」の闘いを推し進め、職場・キャンパスに労働組合・学生自治会権力を打ち立てよう。同時に、「階級対立をともなう旧来の全社会の転覆のための準備手段」として労働組合・学生自治会を打ち鍛え、今こそ学生自治会・労働組合の正面課題として「戦争・改憲阻止の最前線」=三里塚闘争に取り組もう!

裁判所自体を押し潰す闘いで控訴審闘争に勝利しよう!

裁判闘争の舞台は東京高裁へと場所を移した。一審の千葉地裁・多見谷寿郎裁判長は耕作者の同意のない底地の買収や転用、空港会社の不当・違法に目をつむり、必要な証拠調べも行わず、極悪の反動判決を強行した。一企業の言いなりとなって農民の耕す権利・生きる権利を踏みにじる絶対に許すことのできない暴挙だ。
しかし、裁判所を追い詰めているのはわれわれの側だ。市東さんをはじめ反対同盟は裁判所に対する幻想は一切持っていない。だが、絶対に勝利すると宣言している。国家・資本への怒りを燃やし、自らの闘いがもつ階級的大義について確信し、未来のために闘っているのだ。「空港会社が何を仕掛けてきても一切動じない」、労・農・学の怒りで「裁判所を押しつぶす勢いで闘う」という決意にこたえる闘いをやろう。
どれだけの労組旗・自治会旗を林立させられるかが勝負だ。「霞が関に攻め上ろう」を合言葉に国家権力を震撼させる大隊列を登場させよう。
同時に、現地に一人でも多くの青年・学生に来てほしい。三里塚を訪れれば闘う勇気と勝利の確信を得ることができる。一人の決起が時代を拓く。社会が危機の時代こそ一人ひとりの人間の輝きが増す。いつの時代も青年・学生のパトスにこそ歴史を動かす力が宿ってきたのだ。
3・23芝公園―3・26第一回控訴審弁論への大結集を作り出そう!新たに発刊される反対同盟パンフ・署名リーフを武器に職場・キャンパスに分け入ろう。労働組合・学生自治会の正面課題として三里塚闘争に取り組み霞が関に攻め上ろう。青年・学生が先頭になって三里塚闘争の勝利に向け闘おう。
兵士は労働者・農民の家族である。労働者・農民・兵士・学生の階級的団結で安倍を打倒しよう。

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池田頼将 元三等空曹と「たちかぜ」裁判 家族の決起に肉迫する非和解の闘いを広範につくりだし戦争国家に突進する安倍政権を打ち倒そう!

イラク派兵負傷事件(公務災害)裁判になんとしても勝利する闘いをつくろう!

この裁判はイラク特措法で派兵され、負傷した池田頼将元三等空曹が真っ向から国家を相手に提訴した裁判である。派兵自衛官による提訴はこの裁判が初めてだ。  2012年9月26日、名古屋地裁に提訴以後、6回の口頭弁論が行われ、次回公判は2月14日、11時半開廷である。一人でも多く傍聴に駆けつけよう。
被告・国の指定代理人が38人の名を連ね、第6回口頭弁論には17名の指定代理人が被告席側を埋めるという威圧的な態度に出てきている。だがこれらの中に池田さんの決起に対する被告・国の危機感と恐怖が示されている。これは言い換えれば戦争と改憲、自衛隊の帝国主義軍隊化に突進している安倍政権の危機感と恐怖の現れである。
池田元三等空曹は、「こんな身体にした自衛隊が許せない!人生を滅茶苦茶にして地獄に落としてくれた自衛隊が許せない!」と根底的な怒りを表明している。この池田さんの怒りの決起に、真に応えきれる非和解の階級的闘いを広範につくりだし、なんとしても裁判に勝利しよう!勝利できる支援陣形をつくろう。

米軍主催の独立記念のマラソン大会で重傷

池田頼将元三等空曹は2006年3月、第9期「イラク復興支援派遣輸送航空隊」の通信兵としてクウェートのアリアルサレム空軍基地に派遣された。池田元三等空曹は陸上特殊無線技士の資格をもつ通信兵士。隊長(指令)は西野厚一等空佐(旧軍では大佐)である。通信兵は事故速報や暗号、秘匿通信、、親展通信など指令に直結する全情報を扱う兵士である。
同年7月4日、米独立記念行事として米軍主催のマラソン大会が
現地で開催され、米兵200人、空自100人が参加して行われた。
池田さんは先頭を走る2名の米兵の後にぴったりついていた。池田さんが2名の米兵を追い抜こうとした瞬間、後から来た大型トラックにぶつけられ、「ドスンと鈍い音がして、背中のあたりに強い衝撃を受け」(池田)、意識不明になる。大型バスのドライバーは米国防総省が雇ったハリバートンの子会社KBRの女性コントラクター(請負人)である。ハリバートンとは「戦争の民営化」によって設立された米民間軍事会社で当時の米副大統領チェイニーが一時CEO(最高経営責任者)を務めていた。
自衛隊員の大会参加は日米一体化の訓練の一環として推奨され、現地ではマラソン自体が訓練として勤務時間内でも許可されていた。

負傷後の経緯と症状

「気がついたら米軍の診療所らしいところに寝ていました。車にはねられたらしいと聞かされました。これを飲め、と米兵から渡されたのは小指の先ほどもある錠剤4個。やっとの思いで飲み込むとまた気が遠くなりました」。再び気がついた時は自衛隊の自分のベッドに寝かされていた。すでに一昼夜が過ぎていた。「首や肩に激痛がありました。足を見ると血だらけ。周囲には誰もいませんでした。そして口を開けようとした途端、激痛が襲った。鏡を見た。左顎が斜めに歪んでいる。どうやっても口が開かない。上下の歯の間がものの1センチも開かない。全身が痛い。衛生隊の医官に症状を訴えた。だが医官は露骨に不快な顔をして、『米軍にひかれたんだから米軍に診てもらえ』。事実上の診療拒否だった。どう努力しても口が開かない、これが悪夢のような日々のはじまりだった」。
「7月8日に、原告の痛みが治まらなかった」ため現地の「ハディ・クリニックを受診した・・同行した医官が医師と原告の会話を英語で通訳した・・しかし、ハディ・クリニックでは、原告の訴える症状は十分に通訳されなかった」。同院の診断書には、「レントゲン異常なし」、傷病名欄に「頸椎・左肩打撲の記載がある」(原告・準備書面)。
負傷から3週間後の7月25日頃の池田さんは、「寝起きやトイレ、洗濯程度は自分で行えたが、首や肩は痛みのためにほとんど動かず、座位を保つことも困難であり、強い不眠」も訴えていた。「寝起きには介護までは必要としなかったものの、勤務には到底耐えられない状態であった」(同)。同僚の自衛官は池田さんのこの状態を目撃している。
事故後、3週間も経過しながら、十分な治療もなく、放置され、池田さんの日本への「後送措置」の訴えに対しても「便がない」ということで無視している。結局、池田元三等空曹は、派兵任期満了までクウェートのアリアルサレム空軍基地に留め置かれた。04年から08年までクウェートに派兵された空自兵士のうち27人が怪我や病気で米軍やクウェートの病院で診察を受けている。現地で治療できない10人を任期の4ヶ月より早く帰国させている。だが、現地司令の一等空佐は米軍(米民間会社)による池田さんへの負傷事件を隠蔽するために放置した。空自は、池田さんの負傷を公務災害とは認めず、07年5月31日にやっと認めたが、公務災害として認めたのは外傷のみで、後遺症と帰国後の小牧基地での上司らによるパワハラなどによって発症したうつ病の治療についての公務災害は認めていない。

空自による武装米兵のバクダッド空輸開始と 連続した負傷事故

池田さんが負傷する1ヶ月まえの6月4日、 日米英豪4カ国防衛相がシンガポールで会談。ラムズフェルド米国防長官が額賀防衛相に武装米兵のバクダッド輸送を打診している。20日、小泉政権が陸自のイラク撤収決定と同時に、空自に「国連の人員・物資輸送(※武装米兵)」任務の変更を決定した。空自はそれまでCー130Hによるアリアルサレム空軍基地からイラク南部ナシリヤ近郊のタリル飛行場との間を往復していたが、武装米兵の空輸任務のためバグダッド国際空港やイラク北部のアルビルへの空輸活動を開始した。米軍はその1ヶ月後にイラク人民を虐殺する大掃討戦を開始している。
池田元三等空曹が負傷する数日日前、韓国軍とのテコウド訓練が始まる前に自主トレを行っていた航空機の整備自衛官がアキレス腱を切断した。その空自衛官は公務災害として即、帰国便で後方措置がとられている。
「自衛隊の行くところは全て安全地帯」(小泉首相当時)、また、イラク特措法第9条には、「内閣総理大臣及び防衛大臣は、・・・イラク復興支援職員及び自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならない」とある。兵士の負傷が連続した場合それを隠蔽する強力な政治的力が働く。

居直り強盗の論理で 原告を葬り去らんとする被告・国に怒りを爆発させ、防衛省の嘘・隠蔽・すり替え・捏造を根底的に粉砕しよう!

原告・池田さんの根底的怒りは、”元の身体に戻せ”ということである。一切の原点は06年7月4日に現地で発生した米軍バスによる池田さんへの負傷事件である。
被告・国は「第4準備書面」で、
(1)「クウェートにおける被告の安全保持義務違反はみとめられない」「原告の依拠する保護義務の根拠の主張に誤りがある」「クウェートにおける医療体制及び原告に対する治療行為は適切であった」「原告を日本に後送する必要はなかった」「被告はマラソン大会における安全保持義務を負わない」。(2)帰国後、「小牧基地における被告の安全保持義務違反は認められない」「「被告には原告を勤務時間中に通院させる義務はない」「被告は原告が小牧市民病院精神科へ通院していた事実を知らされていなかった」「勤務時間終了後に通院したことにより症状が悪化したとは認められない」と開き直り、医師証言の捏造まで行ない全面的に居直っている。
断じて許せない! これらの居直りは、1%の資本によって労働現場でも行われている事実とすべて同一である。被告・国を怒りの炎で焼き尽くし、打倒するまで原告と労働者階級の怒りが収まることはない。闘う労働組合を甦らせ、闘う労働組合の組織された団結力で包囲し、打倒しよう!

(滝山)

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「護衛艦「たちかぜ」裁判傍聴記

三里塚・川森

第15回控訴審公判

第15回(12月11日)控訴審証人尋問は、内部告発した三等海佐への弁護側証人尋問だった。36席の傍聴に対して105名もの希望者が集まった。S三等海佐は、「特定秘密法保護法」の成立、また自らへの「懲戒処分」攻撃をうちやぶって証言台に立った。一審では「国・自衛隊にT海士の自殺の予見の可能性はなかった」として不当判決が下されたが、実は「自殺を予見できた」物証である「艦内アンケート」を国・自衛隊は隠ぺいしていたのだ、とS三等海佐は「公益通報」で告発したのである。「私は民主主義国家の軍隊の一員として、国民に何でもかんでも隠すということがあってはならない、ましてや隠したことによって判決がゆがめられることがあってはならないと思い、告発した」と、S三等海佐は真っ向から国・自衛隊を弾劾した。

第16回控訴審公判

第16回(12月16日)控訴審証人尋問は、国・自衛隊側証人尋問だった。この日から91席の大法廷に変わり、112人の傍聴希望者が集まった。証人は海幕情報公開室の二佐・中林(すでに退官)と横監(横須賀総監部)法務係長・金城(いずれも当時の肩書)。この2名の「証言」は、T海士の自殺(怒りの爆発そのものだ!)を何か自分で責任があるかのように歪曲し、貶めるための隠ぺい工作の国家犯罪を居直り、その不正な組織ぐるみの犯罪の事実を自衛隊内部から告発するS三佐の決起を押しつぶし、破壊するためだけにおこなわれたものだ。しかしその目論みは、家族の怒りとS三佐の決起(この日S三佐は傍聴席の最前列に陣取った)の前にぶざまに破産した。「怒りは皆同じですよね。よくこんなに嘘がつけるものだ!『廃棄についてなんら不自然とは思っていない』などと恥ずかしいことを言っている。都合が悪くなると『憶えていません』と逃げている。組織ぐるみで隠ぺいしようとしているのがより明らかになった」と家族は報告集会で怒りの発言をおこなった。
自衛官は非正規雇用労働者そのものだ。そしてかれらの職場である自衛隊は、まさにブラック企業そのものなのだ。パワハラ、セクハラ、イジメ、いやがらせ…、労基法を無視した暴力的職場支配が恒常的におこなわれ、国家は「お国のため」と称して兵士たちを使い捨てにし、一切の責任を放棄している。T海士をはじめとする毎年100人にのぼる兵士たちの自殺、そして現在元自衛官や遺族によっておこなわれている多くの訴訟が告発するものは、1%の資本家どもの利益のための暴力装置である帝国主義軍隊という職場の矛盾であり、私たちが働く職場生産点の矛盾と全く同じものだ。であればこそ、「反合・運転保安闘争」、「解雇撤回・非正規職撤廃」の国鉄闘争の前進と、動労千葉のような闘う労働組合を全国のすべての職場に作り出していく闘いが、兵士たちとの団結を、そして兵士たち自身の団結をつくりだしていくのだ。
第15回控訴審においてS三佐の証言が勝ち取られたことは画期的だった。S三等海佐の渾身の決起を、法廷戦術的に利用してはならない。家族の絶対非和解の怒りの闘いが切り開いた地平として確認して、兵士たちの決起と団結を組織する環としなければならない。それが本当の勝利の道だ。
家族は報告集会の最後にイラク派兵で負傷しながら放置されたA三等空曹との連帯を訴えている。「Aさんも自殺した若い隊員の部屋から書類を持ち出してシュレッダーにかけたのを見たことがあると言っている。命より組織というありかたに怒りを覚える。Aさんは精神的にも経済的にも厳しい状況だが、次はこちらの裁判にきてくれると言っている。皆さんでAさんを支えていきましょう」。この訴えに応え、Aさんとの団結をかちとっていこう!
次はいよいよ最終弁論・結審だ。特定秘密保護法の廃止へ、1月27日、東京高裁に傍聴に行こう!家族Iさんの怒りと団結しよう!立ち上がる兵士たちと団結しよう!闘う元兵士たちと団結しよう!