会報 第8号

第8号 2010年7月10日発行


no08

沖縄基地撤去の闘いから広島・長崎反戦反核闘争へ!

 「蒔かぬ種は生えぬ」種を蒔いていないのに芽が出るはずがない。つまり、何もしていないのに期待しても良い結果が出るはずがないという意味である。
鳩山政権は、沖縄の辺野古新基地建設を巡り、沖縄の基地撤去と平和への願いを足蹴にし、米国オバマをとり、辺野古移設案を受け入れた。それによって沖縄の怒りを買い、鳩山政権はあっけもなく打倒された。
それに代わり、管政権が現れた。管も鳩山と同じく「日米同盟の深化が重要」と口にする。その意味は「対米従属」と米国の世界戦争戦略の一端を担ぐということである。
労働組合が、反戦平和に取り組むことに、疑問や異論の声もある。
戦争に突き進もうとしている流れを止めるのは誰なのか。それは、労働者・民衆でしかない。
しかし、そのことすら理解しない労働組合が多い。
過去の戦争から学ばなければ、またしても同じ過ちを繰り返す。
イラク戦争はわかりやすい例である。米国を中心とする権力者達は、でっち上げで世論を操作した。
 自らの目を養わなければ、真実は見えてこず、騙され知らぬ間に加害者側に立つと言うことだ。
労働運動にしても同じである。今、20数年にも渡る解雇撤回の闘いに「終止符」が打とうとされている。
しかし、「国鉄分割・民営化反対」「1047名解雇撤回」の新たな全国運動が開始した。労働者の誇りをかけての闘いの火ぶたが切られた。仲間を裏切らず、仲間のために闘う、それが本来の労働組合の姿ではないか!
「同情や哀れみなんかいらない」(6・13国労闘争団の発言)この言葉は、私たちに同じ労働者として闘うことを呼びかけている。
この新たな闘いは、自分たち労働者の未来をかけた闘いだ。また、改憲阻止の闘いでもある。
国労解体当時に中曽根が、「国鉄分割・民営化をやり、総評を潰し、社会党を解体し、新しい憲法を床の間に飾る」と言った。
反戦・平和にしても労働運動にしても、何もしないところに平和や勝利はない。
沖縄に続き、8.6ヒロシマ~8.9ナガサキの闘いが目前だ。
この夏も、労働者の未来をかけた熱い闘いに打ってでよう!! (三尾)

(写真右「5.15基地撤去を訴え沖縄でデモ」 写真左「6.13全国集会」)

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大恐慌時代に通用する新しい労働運動を! 6・13集会

「国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回、新たな全国運動スタート6・13大集会」が、東京・文京シビックホールで開催され、会場を埋めつくす1600名を越える歴史的な大集会として勝ち取られました。歴史を画する「4・9和解」攻撃を吹き飛ばす、熱くほとばしる熱気・高揚・決意・団結が溢れんばかりの大集会でした。

◆全国大運動を先頭で呼びかけた動労千葉の田中委員長は、集会前半に基調提起を行ない、冒頭、24年間の国鉄闘争支援陣形の仲間の皆さんに感謝を述べ「今回の和解は、絶対に間違っています。今回の和解は労働組合への歴史を画する攻撃です。労働組合を変質させ、闘わない労働組合に変える。全ての攻防の焦点がここにあります。労働組合が何をするかが問われています」「私たちが始めようとしている全国運動は、新自由主義に対決し、この時代に通用する新しい労働運動を、もう一回作りあげる挑戦です」「資本主義体制はガタガタです。全世界で怒りの声が巻き起こっています。日本でも怒りの声が社会に積もりにつもっています。この声を国鉄闘争を軸に結集したい。私たちはその先頭に起ちます」と鮮明かつ重要な提起と決意が述べられ、会場から割れんばかりの拍手・歓声がこれに応えました。

◆集会前半の司会と開会宣言を全国金属機械労組港合同の中村副委員長が行い、開会挨拶に呼びかけ人の葉山弁護士が決意を表明。
基調提起に 続き5人の呼びかけ人が登壇。日本近代史研究者の伊藤晃さん、韓国労働運動史研究家の金元重さん、愛媛県職労の宇都宮理委員長、法大弾圧裁判弁護団長の鈴木達夫弁護士、憲法と人権の日弁連をめざす会の高山俊吉弁護士らが全国大運動に向けた熱い思いと決意を述べました。
続いて、三里塚芝山連合空港反対同盟の北原事務局長のメッセージが紹介され、連帯の挨拶に、とめよう戦争への道!百万人署名運動の西川事務局長が挨拶。新たに呼びかけ人に加わった元国労九州本部書記長の手嶋浩一さんのメッセージが紹介されました。
集会前半の締めとして、カンパアピールをス労自主の入江史郎委員長から「先だつものが無いと資本主義では飯が喰えない。これから(闘争団の)彼らが北は北海道から南は沖縄まで全国の地域・職場を回れるようにカンパをぜひお願いしたい」と強い力訴えに満場の仲間たちが応えた。

◆後半は動労千葉の長田委員長が司会に立ち、冒頭、動労千葉を支援する会の山本事務局長から、「新たな全国運動の趣旨・目的と当面の課題」が提起され、圧倒的な拍手で確認されました。
続いて割れんんばかりの歓声と拍手の中、動労千葉争議団3名と国労闘争団の4名が登壇、高石さん、中村仁さん、中村俊六郎さん、そして、羽廣さん、小玉さん、成田さん、石崎さんの7名がそれぞれが和解攻撃に怒り、新たな全国運動に起つ決意を述べ、万雷の拍手が応えました。
その後に、動労千葉新小岩支部の佐藤支部長がブラジル訪問闘争を報告。決意表明では、動労水戸の石井委員長、教育労働者、合同一般労組、動労千葉を支援する会、法大文化連盟斉藤委員長、沖縄の青年労働者が迫力ある熱い決意が表明された。。
最後のまとめの提起を関生支部の高副委員長が行い「我々の最大の武器は職場からの闘いです。国鉄の仲間の闘いを孤立させないためには、徹底的に現場からの闘いを組織することだ」との極めて重要な提起を全体が受けとめ、決意を新たにした集会でした。

◆大恐慌の時代、鳩山が打倒され、8・30情勢を越える歴史的な階級的大激突情勢の真っ只中で、6・13大集会は「4・9和解」攻撃を根底的に打ち砕き、階級的労働運動の新たな出発点をついに切り開きました!いよいよこれからです!全国のそして世界の労働者との新たな団結の拡大へ断固突き進もう!(東京会員・杉橋)

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沖縄労働者は国鉄大運動を共に闘う!

【*6・13大集会での発言を紹介します。タイトルと見出しは編集局の責任で付けました。】

  104パート労組 小那覇香

全国から結集した仲間のみなさん。沖縄の労働者を代表して、国鉄1047名解雇撤回闘争の新しい大運動を共にたたかう決意を表明します。 私は、沖縄のNTTの番号案内、104センターで働いています。職場の仲間と、パート労働者だけで労働組合を結成して9年になります。執行委員長をやってます。
沖縄の104センターという職場は、95年の少女暴行事件から新たな沖縄の闘いが巻き起こり始めた事に対して、当時の政府が、沖縄振興策の一貫として、東京の番号案内を廃止して、沖縄にもってきてできた職場です。当初は500人余りのパート労働者が働いていましたが、現在では200人余りまで人員削減されています。これまでも職場では、一方的な勤務時間の調整、変更、能力給の導入、そして現在では調整給という名目で2日間の賃金カット、グループ内の派遣会社への転籍攻撃など、組合を結成してからの9年間はNTT資本の耐えざる合理化攻撃との闘いでした。それと一体で、資本と一体となったNTT体制内指導部の、私たちの組合破壊攻撃などありましたが「みんなは一人のために、一人はみんなのために」を組合のスローガンに掲げ、これまで絶対反対で闘ってきました。

【国鉄分割・民営化から非正規労働が】

9年間を通して、私たちは本当に闘う労働組合へどう飛躍していくのか、労働者として自分自身がどう闘っていくのかを組合員と共に議論を重ねてきました。その中で本当に重要だったの は、なぜ私たちが非正規で働かなければならないのか、ということをみんなで考える中で、私自身が国鉄分割・民営化とはどういう攻撃だったのかということを初めて実感としてつかむことができました。国鉄分割・民営化こそが、私たちが非正規で働かなければならない現実を生み出した出発点であり、その後の民営化、外注化、 分社化などは、労働者の権利を奪い、大量の非正規雇用化を生みだし、そのもとで労働者の生活は破壊され、職場の安全は奪われ、労働者は命すら奪われるということでした。   (中略)

【国鉄大運動は私たちの闘い】

だからこそ、国鉄分割・民営化との闘いは、解雇撤回をもとめて闘う国鉄1047名闘争が、私たち自身の闘いであるということです。ところが、今日、この1047名解雇撤回闘争を和解して投げ捨てる動きが始まっています。、国鉄分割・民営化で20万人が職場を奪われ、200人が自殺に追い込まれています。    (中略)
私が働くNTTでは、多くの労働者が自主退職という形で、闘うことさえできずに職場を奪われています。この過程で、多くの自殺者も出ているはずです。
(中略)
こんな現実が正しいわけがありません。絶対に間違っています。
(中略)
私たちの組合は、本当に小さな組合なのですが、あくまでも国鉄分割・民営化と闘って、外注化を阻止し、国鉄1047名解雇撤回闘争を先頭で闘う動労千葉の組合員のみなさんとともに、国労の中で闘うみなさん、全国で闘う皆さんとともに、勝利するまで闘うことを決意します。

【労働者は解雇も基地も認めない】

いま沖縄現地では、普天間基地の辺野古への移設を強行しようとしている民主党・連合政権への怒りが渦巻いています。この怒りで鳩山は打倒されました。しかし菅政権は、5月28日の日米共同宣言を進めていくことをまずオバマと確認しています。菅政権も、当然ですが、沖縄労働者階級の敵だということです。この沖縄の闘いに分断を持ち込む攻撃が、「県外・国外移設」です。これは、4・9和解案攻撃と同じ攻撃です。1047名解雇撤回闘争の解体に手を染めて、さらに県外・国外移設を主張する社民党も労働者の敵です。沖縄の苦しみをほかの人たちに味合わせたくない、基地は撤去しかありません。
(中略)

米軍基地を撤去し、日米安保同盟を粉砕することが労働者の生きる道です。国鉄闘争と沖縄闘争は一体です。国鉄1047名解雇撤回闘争と、日米安保を粉砕し米軍基地を撤去する闘いは、労働者階級の未来をかけた一 つの闘いです。この闘いに勝利するために、職場生産点から闘う労働組合を、私たちの手で甦らせていきましょう。

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団結した労・兵の決起で革命を!
アフガン・イラク戦争の絶望的敗勢と韓国哨戒艦沈没事件

東京会員・滝 山

世界恐慌は、EU崩壊の危機、中国バルブ崩壊の始まり、各国債信用不安の拡大と株の暴落などが巨額の財政赤字にあえぐ米帝の製造業に打撃を与え、「二番底への兆し」が叫ばれている。一方、アフガン戦争は開戦から8年6カ月を迎え、ベトナム戦争を超えた米国史上最長の侵略戦争となり、米軍を敗退の危機の中に叩き込んでいる。6月23日、オバマはアフガン駐留米軍司令官マクリスタルを更迭し、後任にペトレイアス中央軍司令官を指名した。要するに「オバマのアフガン新戦略」の破綻が米軍と国際治安支援部隊(ISAF)の中に厭戦(えんせん)が拡大しているのだ。「タリバンの本拠地・南部カンダハルの掃討作戦に6月中に乗り出す方針も遅れに遅れ破綻している。
オバマは同日、力を込め「(政権内の)団結は選択肢ではなく、義務である」と絶叫した。だが、「団結は義務」で強化されるものではない!!このオバマ発言の中に米帝オバマ政権の危機が明快に現れている。韓国哨戒艦沈没事件を受けて計画中の米韓合同軍事演習に、米海軍横須賀基地配備の原子力空母・ジョージ・ワシントン、原子力潜水艦、イージス艦が参加し、砲撃や水中攻撃訓練が強行されているが、G・Wの派遣をめぐり米政権内で意見が分かれていることも報道されている。  この米韓合同軍事演習そのものが北朝鮮への戦争重圧であり朝鮮戦争の切迫性を高めているのだ。徹底的に弾劾し、阻止しなければならない。

オバマ「テロとの戦いには停戦も屈服もない」

9・11直後の02年、ブッシュは米陸軍士官学校(ウェストポイント)で「テロとの戦いでは武力による体制変換もためらわない」と言明した。それから8年余の5月下旬、オバマは同じ演壇から戦場に送り込まれる1000人の士官卒業生を前にして「前途は楽観を許さないが、アフガンの政府・国民、そしてパートナー諸国との協力によって、必ず初期の目的を達成する。テロとの戦いには停戦も屈伏もない」と対テロ戦争の強化を叫んだ。だが現地では、6月7日アフガン全土でのゲリラによりISAFの兵士10名がせん滅されている。1日の死者数としては今年最高です。9日未明にはイスラマバード近郊でもアフガン駐留部隊向け物資のトラック50台以上がアフガン人民により襲撃され運転手ら7名が死亡し兵站ルートがズタズタにされている。アフガニスタン東部ヌーリスタン州で5月25日、パキスタン北西部スワートを拠点にしている武装勢力が越境し、アフガンの旧支配勢力タリバンを率いて州政府庁舎や警察などへの襲撃を開始した。アフガン人民武装勢力は西方へと進軍している。 米軍は昨年10月、タリバンの攻勢を受けて同州から撤退しており、州政府は「(軍勢を)鎮圧する手だてがない」と米軍などに助けを求めている。だがその米軍が崩壊の危機に直面している。そもそも正義性のない米帝オバマのアフガン・イラク戦争が破綻し敗北するのは必至なのだ。オバマは昨年12月に3万人の米軍増派を決定し、増派を今夏に完了させ10万5000人規模となる予定だ。だが「オバマのベトナム」は、来年7月のアフガン撤退開始を待たず、すでに敗退の危機に直面している。
要するに、資本主義・帝国主義が既に根本的・原理的に崩壊し、アフガン・イラク戦争の破綻、中東支配の破綻が北朝鮮・イランへの戦争衝動を高めているのである。これこそ帝国主義の根底的危機の現れである。6月末に開催されたG8サミットでは経済問題は扱われず「安全保障」がテーマとなった。世界大恐慌突入以降、帝国主義間の争闘戦は激化し、戦争は拡大の危機を高めている。

原油流出は新自由主義の破綻した姿

4月20日、英メジャーBPのメキシコ湾内の石油掘削基地が爆発し、11人の労働者が殺された。原油が流出し、沿岸住民と漁民の生活が脅かされ、オバマはアフガン・イラク戦争に続き解決不可能な問題を抱え込み最大の危機に突入している。安全無視と利益最優先の新自由主義が引き起こした史上空前の事故だ。爆発前のガス漏れ検査では異常が示されていたが無視された。基地建設の設計も業界の技術指針に違反していた。そもそも深海での石油掘削の安全操業の技術は未確立である。 したがって事故後の対応がデタラメになり、解決不能状態で原油は際限なく流出し、アリバイ的な原油の回収も連続するハリケーンで停止状態であり、汚染範囲は日々、拡大している。そもそも、アメリカ沖合での石油・天然ガスの探査・開発にゴーサインを出したのはオバマ自身だ!まさに最末期帝国主義が引き起こした解決不能といえる巨大事故だ!現在、救援井戸を掘削中というが成功の保障はない。BPの事故は単にメジャーだけの問題ではないのだ。米帝オバマそのもの、新自由主義の末期的で、破綻そのものの現れである。

韓国哨戒艦沈没事件と李明博政権の敗北

 このような情勢の中で5月20日、韓国の軍民合同調査団は、哨戒艦・天安沈没は「北朝鮮製魚雷が原因」と断定した。
沈没した天安号の調査のため韓国国会によって推薦された民間調査員、S・
・C・Shin氏は、「真実をもとめる小さな声が予期せぬ災いを防ぎ、朝鮮半島にいる7000万人の人間の安全を確実にするということを、十分に理解して欲しい」と内部告発し、「爆発はなかった 魚雷もなかった」と、軍当局の「魚雷断定」に合意しなかった、として軍から「名誉毀損」で訴えられている(※詳細は下部記載のH・P参照)。
シン氏の結論は、「沈没は座礁と衝突」である。海底から引き上げられた「魚雷」を疑問視する報道も多くある。が、いずれにしろ、「北朝鮮の犯行」で朝鮮戦争情勢の切迫性を煽った李明博政権は、韓国統一地方選挙で敗北した。与党ハンナラ党は「安保体制強化による安定」を主張し、事前の世論調査では優位とされていた。しかし韓国労働者階級人民の選択は米韓と北朝鮮による朝鮮戦争切迫情勢に拒否を叩きつけた。
防衛省は「リムパック2010(14カ国参加)」に初めて参加することを決定し、海自はすでに共同演習に入っている。恐慌は戦争と大失業をうみだす。資本主義・帝国主義の危機は世界恐慌の深化としてさらに爆発していく。これらに対する唯一の回答は、この腐りきった新自由主義を労働者・兵士の団結した力で一刻も早く、根底から打倒し、プロレタリア革命に転化することである。
「兵士との団結は職場の団結から始まる」。全職場における反戦政治経済闘争の強力な推進が闘う労働組合を蘇らせ職場権力を確立する道であり、そのゼネスト的爆発が兵士との団結をうみだす。
ギリシャでは労働者のゼネストが、100名を超える空軍兵士のストライキを引き出している。労働者・兵士は共に決起しよう!
(写真 「座礁の証拠」とされる船体側面下部のひっかき傷)
http://www.anatakara.com/petition/no-explosion-no-torpedo.html
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イスラエルによるガザ封鎖・抹殺攻撃を全世界の労働者階級の反撃で粉砕しよう!

3月末の韓国哨戒艦沈没事件と5月末のイスラエル軍による6隻のガザ支援船団銃撃虐殺拿捕事件が世界を揺るがし続けています。アフガン・イラク戦争敗勢、パキスタン危機の中、アメリカ帝国主義の世界支配の最後の砦である、朝鮮半島の南北分断体制と軍事基地国家イスラエルの「国家」的存続の二つともが、世界革命に向かう労働者階級とパレスチナ人民の闘いの中で崩壊の瀬戸際に至っている情勢が根底にあると思います。
韓国哨戒艦沈没事件を巡っては、6月27日にオバマ大統領とイミョンバク大統領の間で、朝鮮半島有事の米軍指揮権移管を2015年まで3年延長するという合意に至りました。すさまじい労働者階級に対する戦争攻撃にほかなりません。韓国の労働者階級が断固たる戦争反対の意思を示しているからです。日本の労働者階級が、連合と全労連支配をうちやぶり、階級協調主義と北朝鮮排外主義を乗り越える闘いを開始しているからです。米日韓の労働者階級の団結にこそ唯一、戦争を打ち破り世界革命を実現する力があります。
パレスチナ情勢も本当に同様です。米国とイスラエルはガザを地上から抹殺しようとしています。米・イスラエルによる5次(5次=78年3月から82年9月までのレバノン侵略戦争と対PLO絶滅戦争)にわたる侵略戦争と3次のインティファーダ弾圧、中東諸国からの100万人のパレスチナ労働者の追放、アラファト元議長らの01年「停戦遵守、武装闘争終結声明」にもかかわらず、ガザと西岸のパレスチナ人民が解放戦争の勝利まで闘いを絶対に止めないからです。パレスチナ人民の根底的な決起が、イスラエルを体制存続の危機にまで追い詰めているからです。

03年「ロードマップ」とアッバス議長の裏切りの中で03年10月、イスラエルはガザに対するジェニン型大侵攻作戦を開始します。ハマスなど武装解放勢力の壊滅とインフラや地場産業や農業を破壊し尽す作戦です。この抵抗戦争の断固たる貫徹の中で、07年ハマスが130万民衆の政府として確立します。以降イスラエルのガザ封鎖戦争は極限的に激化します(07年前半期に4000品目の搬入許可があったにもかかわらず現在は僅か120品目)。さらに08年末から09年1月のガザ侵攻は2300回の無差別空爆と予備役を含む2万人の地上部隊投入によって、公共施設・民間工場・住宅まで破壊の限りを尽くしました。1434人のパレスチナ人が殺害されました。09年1月以降もイスラエルは、セメントなどの建築資材搬入を阻止しガザ抹殺戦争を継続しています。
しかし世界の労働運動が転換を開始していることは決定的です。イギリスやアメリカの労働運動の中で体制内派打倒と結合してイスラエルやシオニスト組織をボイコットする決議や原則的闘いが急速にまき起こり始めています。それは日本の労働運動でいえば、北朝鮮に対する日本政府の制裁を容認し、「北朝鮮非難決議署名」まで提起する連合や全労連を打倒する階級的労働運動の前進と一体です。

イスラエル軍は10年来、宗教的ナショナリストの投入によって、かろうじて維持されている状態だ。史上最長の戦争で厭戦気分が蔓延し、大統領自ら選んだアフガン軍司令官を解任している米軍の崩壊状態と軌を一にしている。まさに階級的労働運動の前進と兵士の現実の状態、そして階級的労働運動と兵士運動の結合の中に世界革命を成就する現実の力が宿っています。職場生産点で国鉄全国運動を広範に組織しぬきましょう!
(東京会員 長野原)

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三里塚44年の歴史的闘いを日本革命へ
6・28団結街道封鎖弾劾!
国鉄・沖縄・三里塚・法政決戦の爆発で日帝打倒へ!

三里塚会員・海人(うみんちゅ)

 6月28日、日帝権力とNAAは、市東さんの生活道路である団結街道の封鎖を強行した。午前3時過ぎ、夜陰に紛れ、機動隊・ガードマンに守られながらの、実に姑息で卑劣な攻撃であった。市東さんを先頭に反対同盟と支援は徹底的に弾劾行動を闘い抜いた。この暴挙に怒りで胸は張り裂けんばかりだ。「第3誘導路認可、現闘本部撤去、市東さんの農地強奪と続く一連の攻撃との闘いがこうして始まったのだ。いよいよこれからが反撃だ」(萩原進さん)。同じこの日に国鉄1047名闘争の反動的決着が最高裁で強行されたのは、何ら偶然ではない。「歴史的に、三里塚が決戦を迎える時、国鉄闘争も決戦を

迎えてきた」(動労千葉・田中委員長)のだ。団結街道封鎖弾劾集会にかけつけた動労千葉・後藤さんは「私たちは解雇撤回闘争を闘い抜く。労働者は団結すれば勝利できるんだ!」と、国鉄被解雇者の怒りが市東さんの怒りと完全に一体のものであることを明らかにした。この怒りを団結の力に転化して、労農同盟の強化・発展を勝ち取り、市東さんの農地を守り抜こう!6・13国鉄大運動の前進で三里塚闘争の勝利を勝ち取っていきたい。

前日の6月27日、「団結街道封鎖阻止!第3誘導路認可・着工粉砕!6・27三里塚全国結集大闘争」が三里塚現地で開催され、緊急闘争であるに           もかかわらず485人の労農学人民が大結集した。 5・17決起と完黙非転向を闘い抜いた市東孝雄さん、つづく萩原富夫さんの実力決起に応え、団結街道封鎖・第3誘導路着工攻撃へ臨戦態勢をとり、総決起する決意を打ち固めた。市東さんの決起は、日帝権力・NAAの暴力的・非人間的攻撃に対する、労働者と農民の生きるための正当な反撃だ。第二に、新たな国鉄大運動と一体となって三里塚情勢・階級情勢を切り開くものだ。第三に、「4月に沖縄県民大会に行き、そこで勇気をもらったことで今回このように立ち上がることができたと思う」(市東さんの発言)ということだ。三里塚闘争の「農地死守・実力闘争・徹底非妥協」の路線と沖縄労働者人民の「米軍基地全面撤去・日米安保粉砕」の路線が完全に一致したのだ。そして、この6月12日未明に亡くなられた本部役員の鈴木幸司さんの空港絶対反対の遺志を引き継ぎ、空港廃港を勝ち取るまで闘い抜くことを全員が誓い合った。「俺たちは本気だ!」(市東孝雄さん)、「闘えば勝てる!」(故鈴木幸司さん)「こんな薄っぺらな権力どものあり方・やり方に三里塚が負けるはずがない」(北原事務局長)。この勝利の展望と闘いの不屈の意志こそ、三里塚闘争の日帝・菅政権とNAAへの断固たる回答なのだ。

現在、僕は自己の共産主義者としての飛躍をかけて、全階級の組織化へ猛然と挑戦しています。駅頭街宣、組合オルグ、周辺オルグ(団地等)へのビラ配布、会話を通じて一人でも多く賛同者、仲間を獲得しようと全力で活動しています。一人でもわが党の路線のビラを読む人があればその人にビラを渡したいと、胸躍らせながら楽しく活動しています。階級を組織するとは行動を起こすことです。組織!組織!組織!することは一番困難だけれど一番楽しいことだと思っています。「Rise」読者のみなさん、本当に革命情勢です。僕たちの時代です。10月三里塚全国集会へ、11月労働者集会へ、多くの仲間を組織しましょう!
(写真 6・27三里塚現地闘争)
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泉佐野市議選は階級的団結の力で勝利!

ユニオン自立・榎本   (京都会員)

《資本家が自治体を食い物にしてきた結果の大借金、空港=資本家の金もうけの犠牲になってたまるか!》
このタイトルで、国賀議員がその決意を本紙『ライズ』6号に寄せた市議選は大きな勝利を実現しました。
泉佐野市議選は5月16日投開票で国賀祥司候補(関西新空港絶対反対泉州住民の会事務局長・関西合同労組特別執行委員)が1192票を獲得し20位で7選を果たしました。
今回の選挙は《資本家救済のために労働者住民に一切の犠牲を集中する政治を根本から変える時が来た》(同、見出し)として闘われました。80年代に中曽根政権が強行した国鉄分割・民営化と共に関西新空港建設は新自由主義策そのものです。数百もの空港関連事業1700億円の中で銀行やゼネコン、大企業にボロもうけさせました。その結果、泉佐野市は1200億円もの借金をつくり「財政早期健全化団体」に転落しました。
その責任を根底的に問い、それに対する労働者階級の反撃はいかなるものか、そして、そのための団結をどう作るべきかを示す闘いとして今回の市議選は闘われました。
資本主義の世界的・全国的破綻の中、民主党・連合政権のもとで全国自治体に「財政破綻」を強制し極限的な新自由主義攻撃である道州制=「自治体まるごと民営化」を推し進める攻撃が「財政健全化」です。その攻撃の中心軸に「公務員の削減」が据えられています。民営化も「財政健全化」も解雇そのものです。

【甦る労働組合をめざして】
「財政健全化に絶対反対!
」のこの闘いは「市職員188人のリストラを許すな!民間も公務員も労働者は団結して闘おう!」という全戸ビラ、宣伝、オルグを軸に全市的に展開されました。「公務員は優遇されてる。首きったらいいんや」と現実に浸透している公務員バッシング、労働者の分断を打ち破ることは容易ではありませんでした。しかし、住民労働者の中に階級的団結をかけた分岐を着実に作り出していきました。
民営化に率先協力する自治労、財政再建に協力する全労連=市職労という既成労組に怒りと危機感を深める現場労働者は、皆ビラを受け取り「健全化絶対反対!」の署名に協力しました。保育労働者交流会の中では、この春の保育所での36人のパート労働者の雇い止め解雇問題判明しました。7園全ての保育所の民営化=労働者全員解雇の攻撃とどう闘うのか。これと闘う本物の労働組合を現場労働者が切実に求めていることがはっきりしました。

【組織者・合同労組の闘い】 これらの闘いは昨年春から開始されていました。市民病院の統合と独立行政法人化に反対して「問われているのは労働組合だ!動労千葉のように闘えば勝てる!」と関西合同労組泉州支部のビラが集中的に撒かれました。
そして、財政再建=リストラを容認する市職労指導部=日本共産党を追いつめ、市議選で前市職労委員長で原職議員である高道は現場労働者の支持を失い21位で落選しました。決定的な勝利です。
この闘いでの重要な特徴のひとつは関西合同労組泉州支部が4大産別、特に自治体に闘う労働組合を作る闘いを開始したことです。市役所や病院、保育所の労働者への宣伝・組織戦を先頭に立って奮闘しました。組織・未組織、正規・非正規、産別の壁を越えて階級の組織者としての闘いを開始しました。
5月市議選の勝利を引き継ぎ、7・4関空反対集会が「米軍基地化は絶対に許さんぞ!健全化計画は阻止するぞ!」と闘われました。今年は泉州住民の会と関西労組交流センターが主催。住民団体と労働組合が団結して闘う陣形は決定的です。
橋下大阪府知事は、昨年11月から「関空に米軍の軍事訓練を」と発言を繰り返しています。これは米軍基地=日米安保の全国への拡大であり道州制に向けた軍事的布石の一つです。嘉手納・成田とともに関空にあるB52米軍戦略爆撃機の離発着可能な4000m滑走路。これを使用させてはならない。
闘う労働組合をつくろう。国鉄大運動を推し進めよう。
青年労働者と学生を先頭に8・6ヒロシマー8・9ナガサキに全国から結集しよう。そして、11月へ!