会報 第4号

第4号 2009年11月10日発行

no04

発行:労働者兵士行動委員会
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国鉄1047名解雇撤回闘争を基軸に、民主党・連合政権打倒に突き進もう!

世界大恐慌の一層の深化、自民党支配の歴史的崩壊、民主党・連合政権の登場の下で11・1全国労働者集会は、国鉄1047名解雇撤回を基軸に、生きさせろ・派遣法撤廃!道州制=360万人首切りを許すな!をかかげ、全国・全世界の闘う労働者・労働組合5850人が総決起する国際連帯の一大闘争として勝ち取られました。資本、体制内勢力と徹底非妥協で闘い、自らの職場と地域で階級的原則をあくまで貫くことを通して勝ち取った地平です。韓国・アメリカをはじめ世界各地に動労千葉派=11月集会派の国際連帯・階級的団結が力強く広がりつつあることをしっかりと確認したいと思います。
8・30、労働者人民の積年の怒りの爆発は自民党支配をついに打ち倒しました。代わって登場した鳩山政権は、社民党をも取り込んだ民主党・連合の結託政権です。彼らは、この自民党支配を打ち倒した労働者人民の怒りのほこ先が、自分たちに向かって来ることを抑え込もうと必死になっています。けれども「緊密で対等な日米関係」「東アジア共同体」構想、「地域主権国家」「徹底的にムダをはぶく」と言っているように、その幻想性・反人民性が現場労働者の怒りの決起をとおして確実に暴かれつつあります。社保庁労働者1000人の首切り攻撃や、JAL再建をめぐる1万3000人首切りに見られるように、結局は資本の救済と延命のために労働者を犠牲にしています。そのどこに「国民生活第一」があるのか!
そもそも首相の鳩山や民主党幹事長小沢は、自民党議員として国鉄分割・民営化を強行した張本人ではないか!政権に入った連合幹部たちは、国鉄分割・民営化を推進し、国鉄労働運動を背後から襲撃した連中ではないか!こういう連中に「光明をみいだし」「政治解決」
をお願いする4者4団体=体制内派勢力に労働者・兵士の未来など有る訳がありません!
国鉄1047名解雇撤回をあくまでも原則的に貫き、労働者の階級的団結を勝ち取ってきたこと、ここに勝利の核心があります。ここに11・1労働者集会の切り開いた地平の核心があります。道州制=民営化=360万人首切り粉砕、民主党・連合結託政権を打倒しよう!団結し、共に闘おう!今秋ー来春、職場.生産点から連合の「ベアゼロ」方針をぶち破り、闘う労働組合を蘇らせ「生きさせろゼネスト!」をぶち抜こう!!(杉橋)

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活動報告

10.11三里塚闘争

今回、初めて三里塚闘争に参加しました。集会場、東峰の畑にたどり着くまでの長い道のりは、先の見えない高い塀に囲まれていて、まるで迷路のよう。ひっきりなしに行き来する飛行機は、手が届きそうなほど近く、沖縄の米軍基地を思わせる異様な光景でした。
東峰の畑の横にはかつて東峰の森があり、東側誘導路建設のために破壊されたと聞き、怒りと悲しみが混ざった何とも言えない気持ちになりました。農地法を改悪して、国の都合の良いように農家の命である大切な農地を奪い取ってゆく。三里塚の現場では、これが堂々と行われているということに怒りを感じました。暫定滑走路の延伸、第3誘導路の建設など次々にかけられてくる攻撃に市東さんたち反対同盟は、農地を守り、軍事空港をつくらせない闘いを43年間も続けてきている。そして、30年前には完成しているはずの成田空港は今だ未完成の状態。闘いの大きさを実感しました。
集会には全国から1780人が集まりました。市東さんからは「これだけ航空需要が下がり続けている中で、大型機を飛ばす必要はまったくない。年間30万回、24時間空港化を掲げていますが、その先にあるのは軍事空港です。親父は土地収用法と闘いましたが、私は農地法と闘います。これからもみなさんとともに廃港まで闘います。」事務局長の北原さんからは「成田空港建設は、最初から法律を守っていない。地域住民に説明会なりを開くという手続きも一切なく閣議決定した。法的手続きを一切省略して力ずくで進めてきた。その結果、当初の計画では30年前に3本の滑走路ができなくてはならなかったものが、現在になっても1本半しかできていない。なぜできないのか。人民大衆の国家への怒りがこの空港を包囲しているからです。有事の際には米軍50万人が飛来し、この成田空港を拠点にすると言っている。二度と戦争を許さないためにこのような軍事空港を認めることはできない。これからの若い労働者・学生の未来のために責任を持って闘いましょう。」事務局次長の萩原さんからは「1本の滑走路に3本もの誘導路を造ろうなんて、こんな空港はありません。市東さんの家の脇に第3誘導路を造ろうとしている。そして飛行回数20万回を30万回に引き上げようとしている。その狙いは市東さんをたたき出すこと、そして東峰部落をなくすこと。大型機を飛ばし『お前ら、まだここで生活していくのか』と迫ってくる。これを打ち返さなくてはならない。今闘わずしていつ闘うのか!」と反対同盟の方々の力強い決意の発言が心に響きました。また、三里塚と連帯して闘ってきた動労千葉の田中委員長からも、「国家権力と対峙し、43年間も空港建設反対、戦争反対を掲げて拠点を守り抜く闘いは三里塚以外にない。三里塚と連帯して闘うことは、労働組合を甦らせ、労働者が社会の主人公として登場できるかどうかをかけた、われわれ自身の闘争でもあった。」と発言、他ともに闘ってきた方々からの発言が続きました。
この三里塚の43年間の闘いは、連帯して闘ってきた労働者、学生、農民が、自分たちの闘いとして続けているということがわかり、団結のちからの大きさを感じました。今まで紙面でしか知らなかった三里塚を遠い存在として感じていましたが、今回参加したことで、労働者、農民にかけられている攻撃は同じで、許せない。自分たちの闘いなんだと感じることができました。畑の間をデモしていると、根強く活き活きと育っている野菜達がわたしたちを歓迎してくれているように見えました。これからも団結し、ともに闘っていきます。(京都会員・岡部)

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11.1全国労働者総決起集会 ~全国.全世界から 5850名が決起!~

 11月1日の日曜日、「11・1全国労働者総決起集会」に参加しました。前日まで東京は非常によく晴れ渡っていたのですが、当日は、全国的に天候が不安定で、東京も雨が降るかどうかという天候でした。しかし皆さんの日頃の行いが良いのか?雨は降りませんでした。会場の日比谷野音には、日本全国から5850名の労働者が結集しました。また、韓国・アメリカ・ブラジル・ドイツ、そして日本国内で闘う滞日・在日外国人も多数結集し、本当に動労千葉ら3労組を軸とした国際連帯の絆の強さをビンビンと感じる雰囲気でした。私たち労働者兵士行動委員会も、関西・関東を中心として全国から多くの仲間が参加しました。
集会では、動労千葉・全日建関西地区生コン支部がそれぞれアピールを発しました。
動労千葉の長田敏之書記長は、「労働運動の針路を巡って世界中で激しい衝突が起きている、一方にあるのは、『仕方のない現実だ』と言って、政府・行政や資本と関わることの中にしか展望はないと変質を深めていく思想と運動です。もう一方にあるのは、『団結した労働者の闘いは社会を変革し、歴史をつくる力を持っている』という確信に裏打ちされた階級的労働運動の思想と運動です」「労働組合のあり方を変革しない限り、何も変わらない」「国鉄1047名闘争を先頭に、民営化・労組破壊と、改憲・戦争に立ち向かうすべての労働者の怒りの声を結集しよう」と訴えました。
今年の集会は、昨年にもまして国際連帯の広がりを感じさせる集会でした。韓国民主労総は、なんと総勢45名が登壇。ソウル地域本部のチェ・ジョンジン本部長は、「労働者階級の団結と闘いだけが資本の搾取と暴力を終わらせることができる」と確信をもって断言しました。民主労総は、公共部門でのゼネストを準備しているということです。
アメリカからはILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10のアンソニー・レヴィージさんが「08年のメーデーで全港湾を封鎖したILWUのストライキに誇りを持っている」と発言しました。
UTLA(ロサンゼルス統一教組)のセシリー・マイアート・クルズさんは、教育の民営化の実態を暴露し、日本の教育労働者の日の丸・君が代拒否闘争との固い連帯を表明しました。
 ブラジル・コンルータス(全国闘争連盟)のファビオ・ボスコさんは、「すべての搾取と抑圧を終わらせる社会主義社会に向かって前進しよう」と力強く訴えました。
今年の全国集会は、国鉄1047名の解雇撤回がメインスローガンでした。全国の職場で解雇・賃下げの嵐が吹き荒れ、とりわけ青年労働者が職場から住む家から叩き出されているいま、23年間、国鉄分割・民営化に反対し、解雇撤回を貫く国鉄1047名闘争が光り輝く時を迎えています。
「政治決着」と称して闘いの方向性をねじ曲げるあらゆる勢力と対決し、国鉄1047名闘争こそが階級闘争の司令塔になるべきときです。
集会では、北海道、秋田、九州の闘争団員がJR体制を打倒する不屈の決意を表明しました。
目標としていた一万名には届きませんでしたが、街頭宣伝で圧倒的な賛同が得られました。とくに中央街宣などで元自衛官との交流がいくつもあったことは、大きな成果です。来年に向かって、職場で街頭でさらに闘いましょう。(東京三多摩会員・加納)
(写真 演壇に上がった民主労総の仲間)
(写真 集会の様子)

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イラク・アフガン・パキスタン

侵略戦争の泥沼化とオバマ・鳩山政権の危機 東京会員緒形

09年11月集会の革命的地平

 09年11・1集会は昨年を上回る5850人の日比谷野音を満杯にする結集で大成功した。
4大産別や民間から、何年間にもわたる職場での粘り強い闘いによって団結を形成し、職場支配権を確立して、多くの組合が結集し、登壇し「大失業と戦争の危機を革命に転化する」「民主党・連合政権打倒」をアピールした。
09年、4・4派打倒!国鉄1047名解雇撤回!の階級的労働運動の旗幟を鮮明にしたことは決定的であったのだ。韓国、アメリカ、ブラジル、ドイツからの代表が結集し、各国の代表がそれぞれプロレタリア革命を実現する労働運動を熱烈に訴えた。
民営化絶対反対と帝国主義戦争反対の国際的団結が動労千葉を軸にしてさらに発展した。われわれは11月集会の成功で圧倒的な確信を新たにしている。革共同の「綱領草案」に圧倒的に確信している。民営化絶対反対で長期に固く団結を維持発展させている動労千葉や43年間「農地死守・一切の話し合い拒否」「労農連帯」「軍事空港粉砕」で闘う三里塚に、そして革共同に、全世界の闘う労働者階級が引きつけられているのだ。
この党と階級的労働組合の力が、連合による労働組合の産業報国会化を阻止し、イラク派兵と「駆けつけ警護」策動にもかかわらず、結局、戦争のできる軍隊への自衛隊の「飛躍」をいまだに阻止している核心である。日帝は労働者階級の革命的魂を圧殺しきれず、戦争と大恐慌に突入してしまったのだ。日帝の現実は、労働者支配で決定的に破綻し、普天間問題で、東アジア共同体構想で、アフガン派兵でどうにもならないほど行き詰まり絶望的に破綻しているのだ。階級的労働組合を組織し、日帝の破綻を拡大し、日帝を打倒に追い込こもう!
1905年と1917年ロシア革命の経験、1918年ドイツ革命の経験は、階級的労働組合建設こそ革命勝利の源泉であることを教えている。プロレタリア革命の基盤をなす労働組合を組織する活動を一層強化していこう!第二・第三の動労千葉を建設しよう!

 (2)戦争・大失業の攻撃強める民主党・連合政権を打倒しよう

民主党政権は、大恐慌が始まり大失業と帝国主義の体制的危機が激化し、帝国主義が争闘戦と世界戦争へ突進する中で、日本帝国主義の絶望的危機と自民党政治支配のどうにもならなくなった破綻の中から生まれ出た政権だ。戦争と民営化の極限的激化にたいする労働者階級の怒りによって押し上げられた政権であり、まさに「噴火山上」に立つ危機的政権だ。
民主党・連合政権は、長きにわたる自民党政権のもとで破綻した日帝の安保・防衛政策に替わる、「独自の世界戦略」を展開する以外ない政権だ。アジアの帝国主義的勢力圏化それが「対等な日米同盟」と「東アジア共同体」のスローガンだ。日帝はどんなに絶望的で破綻的であってもここに踏み出すしかないのだ。
だが日帝同様に絶望的危機にあえぐ米帝オバマ政権は、そのような日帝の対抗を1mmも許す余裕はない。アーミテージは、日米同盟は米軍兵士が血を流して維持されてきたのだと激しく恫喝し、日帝の決定的弱点を突き出している。来日したゲーツも「辺野古移設以外ない」(ぐずぐず言うなら)「海兵隊のグアム移転はない」「アフガンに軍隊を出せない日本は徹底的に財政支援しろ」と「対抗するなら打倒するぞ」という米帝の態度を鮮明にした。しかし鳩山はなおも「思いやり予算見直し」をあえて打ち出し、11・8沖縄県民大会の怒りを利用し、かつ「県外移設」の県民の意思を踏みにじりペテンにかけるタイミングを謀り、対米対抗的な策動を継続している。
結局のところ小沢ー鳩山民主党・連合政権は、動労千葉と国鉄1047名を叩き潰し、道州制と360万首切りの一大反革命を強行し戦前の「滅私奉公」の「友愛」社会に立ち帰る以外にない。
現在連合の中で労働者的感覚から言えば信じ難い過程が進行している。それは連合の階級支配が貫徹せず民主党政権の「公務員人件費2割削減」でさらに決定的危機に陥っているからだ。この連合の「路線」的危機にJR総連松崎が「対案戦略」をもって介入し、「欲しがりません勝つまでは」の産業報国会イデオロギ―に、革命党と階級的労働組合を壊滅させることをもって染め上げようとしているのだ。ここにしか帝国主義的延命も絶望的軍事的「飛躍」もないからだ。決戦到来だ!帝国主義打倒の階級的労働運動か資本主義救済運動か、労働者階級にとって路線選択は鮮明だ!マルクス主義で党派党争に勝利し、職場細胞建設と拠点職場建設に前進しよう!

 (3)アフガニスタン侵略戦争の敗勢と米帝危機

オバマ政権は民主党政権が歴史的にそうであったように世界戦争の推進政権だ。保護主義政策を推進し労働組合指導部を取り込み、「核なき世界」でロシア、中国を引き込み、イランと北朝鮮への先制核・戦争攻撃を準備している。しかし肝心のイラク・アフガニスタン侵略戦争で完全に破綻している。
オバマ大統領は、マクリスタル将軍を新司令官に任命し、7月「オバマ新戦略」のもとで南部へルマンド州に4000人の海兵隊を投入したファルージャ掃討戦以来の大作戦に突入した。しかしアフガン全土でタリバンの反撃が爆発し全土が南部戦線化してしまったのだ。7月~9月と米軍兵士の戦死者が過去最高を更新し続け、10月の月間死者はついに59人に達した。
米英独仏伊主要参戦国でアフガン戦争反対・増派反対の世論が過半数を超えた。
8月末にマクリスタル司令官が「新戦略と戦況」報告書を提出した。それは緊急増派の必要と新戦略の完全破産を示すものであった。だが政権内でバイデン副大統領やエマニエル主席補佐官などが増派に反対、パキスタン北西部への空爆作戦の強化を主張し、戦略見直しも増派も決定できない状態に陥っている。現在に至るも戦略見直しも増派方針も発表されていない。
10月に入って、米帝の要求でパキスタン軍28000人が北西部部族地域、南ワジリスタン地区を包囲し、空爆作戦に入った。
10/17には遂に地上掃討作戦に突入した。しかし全土でTTP(パキスタン・タリバン運動)の反撃が始まり、10/10には陸軍司令部が攻め込まれ占拠された。掃討作戦はパキスタンのアフガン化をもたらすものだ。辺境州や部族地域へのパキスタン軍の掃討作戦は過去2度失敗に終わっている。
ムシャラフ前大統領も打倒されている。長期侵略戦争の継続で米軍兵士は疲弊し、30万人のPTSDを生み出している。米軍は解体状態にある。戦争と民営化、民営化した戦争の総決算が米軍の解体状態だ。イラク・アフガンに部隊を送り込んでいる米陸軍最大基地フォートフドで隊内反乱が爆発している。大恐慌と大失業の爆発と戦後革命的状況が一体で進行しているのだ。帰還兵士の闘いとの結合は死活的だ。階級的労働運動の前進にかかっているのだ。
11月集会派の闘いを断固前進させよう!

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投稿
東海合同労組の闘いと反軍闘争 東海会員 山崎

 東海合同労組は、階級的労働運動の実践が“生きさせろ!ゼネスト”の闘いとして全国的に爆発するなかで誕生しました。「社会の主人公は労働者だ!」「労働運動の力で革命をやろう!」のスローガンを高々と掲げ、青年労働者がその先頭に立ち08年階級闘争に乗り出したのです。そして、09年春の闘いをへて「国鉄を先頭とする4大産別決戦」を軸に闘う労組への飛躍をかけて11月決戦へと突き進んでいます。
東海合同労組にとって反軍闘争は非常に身近な存在です。それは、東海3県に基地があり08~09年にかけてはPAC3配備反対闘争に取り組んできたからです。そして、この闘いをとおして学んだことは、革命における反軍闘争の位置と階級的労働運動の果たす役割ということでした。
反軍闘争とは、革命へむけて労働者階級と兵士が一体となって突き進む闘いであり、ここでの根本はマルクス主義の核心としての労働者自己解放の闘いです。そして、兵士は労働者階級の一員であり、その自己解放は革命勝利のなかでこそ実現することができる。ロシア革命の教訓は、労働者と兵士が「労兵ソビエト」として結合して勝利することを明らかにしているのです。
だが、これと全く正反対の反動的な「反軍闘争」なるものが出現したのです。それは小多グループが始めた「元自衛官による、自衛官悩みごと相談センター」といううさんくさい運動です。中身は、自衛官とその家族のいじめ・パワハラ・悩みごと等の相談を受けつけるということであり、結論は「自衛官の人権擁護」と「隊内民主化」ということなのです。
ここには、小多グループの思想がよく現れています。本質的には、革命とは無縁な運動であり、具体的には、自衛官の自己解放的決起をことごとく踏みにじることをもって労働者との分断をはかり、自衛官をして帝国主義戦争と侵略戦争の先兵へと突き落とすというものです。
中でも、怒りなくして確認できないのは、次の点です。
ひとつは、自衛官の存在をとことん踏みにじりその誇りを限りなく傷つけていることです。自衛官とは、戦争に動員される哀れな存在であり救済の対象でしかないと描き出しているのです。ふざけるな!ということです。自衛官は断じて救済の対象ではない。自衛官こそ革命の主体であり、労働者と一緒になって革命を勝ちとる存在、そのなかで自らをとり戻す存在としてあるのです。
もうひとつは、自衛官が労働者と団結し革命に決起することを押しとどめ敵対する反革命として登場してきていることです。
小多グループの掲げる「悩みごと相談」とは、自衛官の革命的決起への真っ向からの敵対以外のなにものでもない。革命に対して改良を対置し民主化を要求するものであり、最悪の反動へと転落したということなのです。そして、この根拠は革命への恐怖なのです。
労働者兵士行動委員会の主張は「自衛官との団結は、職場の団結から始まる」です。これこそ、階級的労働運動路線にもとづく反軍闘争の闘いだと確信します。そして今日、労働運動では体制内派との闘いが大党派闘争として展開されていますが、小多グループの存在はまさにこの体制内派と瓜二つといえます。小多グループの敵対を粉砕し反軍闘争の発展を勝ちとりましょう
(写真 2・27各務原岐阜駐屯地での申し入れ行動 「制服を着た労働者=自衛官は帝国主義打倒の労働者のストライキに合流しよう!」と訴えた)

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投稿
自衛隊の募兵活動の強化 (下) 岐部

前号では、現下の大恐慌=大失業が青年層を自衛隊(と米軍)に押しやっている現状の一端を報告しましたが、今号では激しく強化されている自衛隊の募兵活動の現状を報告します。
【自衛隊リクルーターの個別訪問】
自衛隊法施行令第120条には「防衛大臣は自衛隊の募集に関し必要があると認めるときは、都道府県知事又は市町村長にに対し、必要な資料の提供を求めることができる」とある。また「住民基本台帳法」は氏名、生年月日、性別、住所の4項目の閲覧が認めている。
防衛省は全国のほとんどの市町村(広島県福山市などが自衛隊の閲覧を拒否)の住民基本台帳を閲覧してきている。
その一方で特にこの間、募兵活動の一環として18才から26才までの「適齢者名簿」の提供を市町村に強要してきている。その結果、現在全国で2割の市町村がこの適齢者名簿の提供に応じ募兵活動に協力している。この名簿や住民基本台帳の閲覧をもとにダイレクトメールの発送や広報官の個別訪問が実施されている。
一昨年の4月早々、愛知県蒲郡市の中学3年生の自宅に突然、愛知県自衛隊地方協力本部の広報官=リクルーター2名が訪問したのはその一例だ。陸上自衛隊少年工科学校(旧軍における下士官=曹クラスの養成学校)への勧誘のための個別訪問だった。「高卒資格を取れる。衣食住は官費。支給される給与で親への仕送りも出来る」と言う。その上「人のためになる仕事」「大型や大型特殊の免許も取れる」「自衛隊は戦争はしない」「イラクに行ったのは希望したほんの一部の自衛官だ」「希望しなければ行かなくていい」「無事に帰って来たじゃあないか」と詭弁を弄している。
今春高校を卒業し陸上自衛隊に入隊したある労働者兵士は「実は他に就職したい民間企業があったんですが、それがダメで。…正直、いずれ海外の戦地に送られるかもしれないという怖さよりも、どこにも就職できないのが怖かったんですよ」と入隊動機を語っている。「戦場に行くよりも就職できない怖さ」で入隊する。これが青年自衛隊兵士の現実と怒りだ。

【日本版「募兵官活動」=「ハイスクールリクルーター」制度】

03年の有事法制制定と04年の国民保護法施行の中で危機管理や防災の専門家として退職自衛官の採用が全国の地方自治体で急増している。08年12月時点で44都道府県84市町村だ。これだけの地方自治体に軍事のエキスパートを埋め込んだ意味は小さくない。
従来、広報誌への募集案内の掲載などが地方自治法に定めた「国からの法定受託事務」として地方自治体に義務化されていたが、広報(=募兵)のみならず防災訓練、地域行事への参加などでの強制が進行している。
自衛隊のイラク戦争参戦(04年)は、戦時法制の整備と共に広報・募兵活動を一気に強めてきた。なぜなら戦時派兵は兵員確保・募兵の面でも大きな踏み込みであるからだ。一発の砲弾で「戦争をしない自衛隊」神話が一挙に崩壊する段階に入ったのだ。アフガニスタン・イラク戦争下で激化してきた米軍の「募兵官」活動とそれへの反撃の闘いは11月労働者集会などで報告されてきたが、日本版「募兵官活動」とも言うべき「ハイスクールリクルーター」制度が07年度に創設されている。これは高校などの出身現役隊員が広報官と母校に出向き学内での説明会で体験談を語るなど募兵活動をする制度だ。防衛省の08年度版「ハイスクールリクルーター指定者名簿」では全国で650をこえる高校や専門学校の卒業生が登録されている。

【小中高生の体験入隊の急増】

教育法制の改悪の中で、学校への募兵の強化と同時に小学生・中学生・高校生の自衛隊への体験入隊が急増している。「総合学習」「職場体験学習」での体験入隊がそれだ。防衛省広報課によると06年度は1353件で2万1千人、07年度は2087件で3万2千500人。1年間で1万人以上も増えている。
このように青年層を入隊に追いやる大失業の現実と募兵の強化は新たな徴兵そのものだ。
自衛隊に入隊する青年達と入隊予備軍の生徒たちのこの現実は労働者階級の現実そのものだ。解雇は殺人だ。内定取り消しも就職先が無いのも殺人だ。この怒りを階級の怒りとして組織しよう。「革命の軍隊は労働者階級人民である」。「1047名解雇撤回闘争」を軸に職場・学園、街頭で11月への闘いを更に推し進めていこう。
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掲示板

国際連帯の固い絆(民主労総と三里塚芝山連合空港反対同盟との固い絆)
三里塚現闘会員・海人

10月30日、40人あまりの民主労総の仲間が三里塚現地を訪問し、反対同盟との連帯をいっそう強化しました。
民主労総と反対同盟との交流会は06年から始まって4回目となります。
毎年の交流を通じて、いろいろな意味で強い感動を相互に与えあっていると思います。何よりも自分自身が高揚していくのを実感します。不思議な感じです。人間的闘いの感動は何事にも変えがたい、各人が変革していく一里塚だと思いました。
今回の顔ぶれは労組が中心でした。交流の場で、北原事務局長は自己の第二次世界大戦から戦後における負の歴史を総括し、何としても三里塚闘争43年の歴史的闘いをもって日本社会の変革に人生を捧げたいと発言しました。
萩原事務局次長は、原則的闘いと路線(空港絶対反対・一切の話し合い拒否・徹底非妥協・軍事空港粉砕)の貫徹が43年の闘いを勝利に導いていると訴えました。そしてそこから新たな飛躍が求められていることを強調しました。また、市東孝雄さん、鈴木謙太郎さん、宮本麻子さんは、民主党・連合政権による現在の市東さんへの農地強奪に対して、絶対反対で自分の人生をかけると発言しました。

民主労総の各労働者は、反対同盟の二世代にわたる闘いと現地調査を通じて、現在の成田空港の欠陥性(ぶざまな姿)を目の当たりにして、非常な感動をおぼえたと同時に韓国で自己の闘いを開始せずにはいられないと思ったに違いありません。
三里塚闘争の偉大性は、反対同盟の原則的闘いと動労千葉の闘いを通じて、党ー労働者階級ー人民大衆による労農連帯の闘いから労農同盟への強固な階級闘争へと貫かれています。
民主労総は70万強を擁する労働組合組織です。それを指導するのは容易な事ではないと思います。何よりも闘いの路線の一致を獲得するには、議論に議論を重ねていかなければならないし、指導部がしっかりしていなければ話になりません。しかし、この中から必ず活動家が生まれ、強固な党が結成されていくでしょう。なぜなら、その様子は、今回の双龍自動車労組の決死的闘いの総括にきちっと表明されていると思うからです。即ち「闘いは道半ばだけど、団結を守ってすべての労組がこの闘いに決起されるように組織を強化することだ」と!
我々(革共同)も、青年・学生同志を先頭に階級的組織化が開始されています。次世代(革命)を担う共産主義者が次々と生まれています。喜ばしい限りです。革命運動は一にも二にも労働者階級、階層人民の組織化です。同時に団結の強化です。組織!組織!また組織!です。
自分も、今在る三里塚で何としても日本革命を達成する、その上であらゆる闘争と連帯し、学びながら、革命的精神を発揚したいと思います。